老健に入所すると、薬が激減して大抵は元気になる。
終末期になると点滴はほとんどしないかゼロに近い。
最期まで食べさせたらゼリーが喉に詰まる時もある。
点滴量半分以下 11人死亡の老健、「経費節減」証言も
熊本県八代市の介護老人保健施設で昨年2~5月の常勤医不在時に入所者11人が死亡した問題で、県は7日、施設ではこの間、一部の人の点滴量を半分以下に減らしていたことを明らかにした。本人や家族には伝えていなかったという。県は「死期を数日早めた可能性がある」と説明している。
県高齢者支援課によると、この施設は医療法人社団「優林会」が運営する「アメニティゆうりん」(定員85人)。法人理事長は県医師会理事の林邦雄医師(76)が務めている。「林医師が点滴の量を減らしている」という情報提供があり、県職員の医師が昨年4~5月、点滴の減量と入所者の死亡との因果関係を、カルテや死亡診断書などで調べた。
その結果、死亡した11人のうち一部の人への点滴による水分補給が、必要な量の半分から3分の1に減らされていることを確認。「死期を数日程度早めた可能性がある」と判断した。ただ、死因については「不審な点は見られなかった」と結論づけたという。
終末期には患者のむくみなどを抑えるため、点滴の量などを徐々に低減することがあるが、本人や家族への十分な説明と理解が必要とされる。林医師は家族らに点滴を減らすことを伝えていなかった上、職員からは「経費節約が目的だった」という証言も得たという。老健の介護報酬は、入所者の要介護度や入所日数に応じて報酬額が決まる「包括払い」で、点滴や投薬を減らせば経費を減らすことができる。
県は家族への説明がなかったことについて「ありえない。同意をとるべきだ」と指摘している。
林医師は朝日新聞の取材に対し、家族らへ説明していなかった理由について「単純な水分補給のための点滴だから」と話している。(枝松佑樹、竹野内崇宏)
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ゼリー詰まらせた入所者を「老衰死」 11人死亡の老健
2019年6月2日 (日)朝日新聞
熊本県八代市の介護老人保健施設「アメニティゆうりん」で昨年2~5月の常勤医不在時に死亡した11人のうち、1人が亡くなる直前にゼリーをのどに詰まらせていたことがわかった。施設を運営する法人理事長の医師は「老衰死」と診断していた。理事長は朝日新聞の取材に対し、「老衰の比重が高いと考えた」と話している。
複数の施設関係者によると、昨年4月18日朝、職員1人が、入所者の80代女性に部屋でゼリーを食べさせていたという。この職員に呼ばれた看護師らが駆けつけると、ベッドに寝かされた女性の顔が真っ青になっていたという。食事の介助をしていた職員は「突然、呼吸が止まった」と説明したが、誤嚥(ごえん)を疑った看護師の一人が気管内の吸引をすると、大きさ1~2センチのゼリーが出てきたという。
この時期は県条例が配置を義務づける常勤医が不在で、施設を運営する医療法人社団「優林会」理事長、林邦雄医師(76)がほかの病院などとかけ持ちで診察していた。連絡を受けた林医師が駆けつけ、介助をしていた職員から経緯の説明を受けた。誤嚥は午前中に起きたが、林医師は午後2時前に女性の死亡を確認。死亡診断書に死因を「老衰」と記入したという。
亡くなった女性の遺族によると、この日の昼過ぎ、施設から電話があった。30~40分後に施設に着くと、林医師から「朝は異状なかったが、昼に職員が巡回すると反応がなく、すでに亡くなっていた」と説明された。ゼリーの話は出なかったという。
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1 平穏死の条件の一つは点滴を減らして脱水になること。
(ただし、あくまで終末期の話である)
県の職員は平穏死を知らないのか。(水俣市には2回講演に行っているが)
2 点滴は100円200円の話で、お金のために減らすことはあり得ないのでは。
「経済的事情」という見出しは誰が決めつけたのか。誤解ではないか。
3 亡くなったあとに、口からゼリーなど食ベカスが出てくることはある。
「詰まらせた」のか「食べながら亡くなったか」か判断できない時もある。
いずれにせよ、全体の状況を総括して「老衰」と記載することはあり得る。
4 点滴を絞ったり、食べながら亡くなった時に医師がいてもいなくても
老健などの介護施設に入所していたら、仕方がないと思うのだが。
5 2つの記事とも、素人(県職員)や記者の推測を見出しにしているのか。
竹野内記者から電話があった時「仕方ない」と説明したが、伝わらない。
こんな記事が増えているが、医者を叩いて売り上げを伸ばしたいのか。
あるいは、本気で「けしからん」と思っているのか。
たしかに理事長は問題があったようだ。
解任されているから、内部告発なのか。
しかし理事長の資質や法的問題と、点滴半減やゼリーの件は
別々に議論しないと、萎縮介護につながらないか心配である。
介護人材が、極端に不足している。
閉鎖を余儀なくされる施設もある。
メデイアの介護バッシングも一因である。
メデイア自身が医療・介護を壊しておきながら
一方で、思い込みで、医療・介護を叩き続ける。
そんな新聞の見出しが、時に気になる。
偏向や偽善、などの言葉が頭をよぎる。
思い込みではなく、しっかり検証したうえで
報道すべきだと思うが。
この記事へのコメント
なんだかね…とても虚しいです
不老不死の薬なんて どこにもありません
知らない人たちが 大騒ぎしますね…
Posted by 宮ちゃん at 2019年06月09日 07:19 | 返信
熊本県八代市の介護老人保健施設についてを云々するのではないのですが、
世の中の風潮のひとつに、「それ見たことか」と言いたがる輩が多くはないですか?
それはマスコミ(記者)に限った話ではなくて、労働の場所=職場 で、仕事の一場面で
「それ見たことか」「やっぱり貴方ね」「何やってんの」と他者を叱責することを
趣味にしているかのような人が、あちらこちらに居るような気がします。
何かを許すとか、許容するとかのキャパシティーを持ち合わせない人格の人が多くある
時代になったなぁと感じます。そういった言葉を発する人物こそ小物なのにね。
Posted by もも at 2019年06月09日 07:25 | 返信
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