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末期がんは亡くなる1週間前まで仕事をしている人もいる
2019年06月23日(日)
日々、在宅看取りが続いているが、
1週間前まで働いている人もいる。
その事実は意外に知られていない。
1週間前まで働いている人もいる。
その事実は意外に知られていない。
末期がんの平均在宅期間は、わずか1~1.5ケ月。
本当にアッという間。
自営業者なら、な亡くなる1週間間までお仕事している人が結構いる。
女優の川島なおみさんも亡くなる1週間前まで舞台で歌い踊っていた。
ただし、余分な点滴をせずに「枯れる」ことを容認している場合だけ。
病院ではまず無理な無理な話だ。
枯れたほうが圧倒的に苦痛が少なく、かつ、長生きする。
それが「平穏死」のエッセンスである。
ところで、要介護認定は間に合わない。
申請からS認定されるまで1ケ月以上かかる。
だから、末期がんに限っては、自動的に要介護2程度を
認めている自治体も増えているが、まだまだ一部である。
1)どうせ死ぬなら、がんがいい?
2)それとも認知症がいい??
どこに行っても、8割以上が1)に手を挙げる、
認知症派は極めて少数派、と言っていいだろう。
がんの方が、ピンピンコロリに近いからだろう。
ただしこれも「在宅で平穏死」する場合に限る。
在宅平穏死は
・最期の最期まで意識があり、話ができる。
・最期の日かそのぜ前日まで、何かしら食べられる。
・苦痛も少なく、かつ長生きする。(信じられないだろうが)
・介護認定が間に合わないので、特例で認定してもらうべき。
・病院の医師の9割が知らない。
なぜか?
1)脱水=悪だと思っている、終末期の脱水=緩和ケアなのだが。
2)自然な脱水に任せれば、心不全も老衰も、脱水と相殺される。
3)以上のような医学教育、卒後教育はほとんどない。
いずれにせよ
家族は必ず「先週まで働いていたのに」と言われる。
病院のスタッフが、平穏死を知らないからでもある。
しかし私に言わせれば「それが末期がんの自然経過」
「寝込む時間が少なくて本当に良かったね」程度だ。
この世にオサラバする患者はどんな心づもりなのか。
1)近々の死の到来を悟っている人と
2)死は3年以上先だと思う人がいる。
筆者の経験では、2)が大半で1)は少ない。
これを「正常値バイアス」と呼んでいいのか。
ps)
私は死の1ケ月前、知り合いから姿をくらます。
「それでいいのだ」
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この記事へのコメント
はじめまして。
長尾先生にお礼申し上げたくて、コメントさせていただきます。
母が6月19日に亡くなりました。
直腸癌からの膀胱転移、皮膚転移でした。
絶対在宅で看取りをと考えていた訳ではなかったのですが、
結果在宅で看取ることができました。
長尾先生の著書との出会いは、抗がん剤10のやめどき でした。
それが今年3月末のこと。
あの時は抗がん剤をやめるかどうか考えてたんだなぁと思います。
4月になり腸閉塞になってからは、坂道を転がるような悪化でした。
2回入退院をしましたが、その度に精神不安定になる母を見て在宅診療を考え出しました。
看病ができる兄と私。
兄は隣家に住み自営業なので比較的融通はつきました。
私は隣県に住み9歳、5歳の子供がおり、週4の仕事をしているので、週何回か見に行く程度。
助かったのは母が介護福祉士で福祉に詳しく、悪化する前からケアマネをつけておいてくれたことです。
2回目の退院からは訪問診療をお願いしましたが、最期は緩和ケア病棟に入るつもりで予約していました。
痛い在宅医も読んだ私は、最悪の先生だったらどうしようとばかり思いましたが、
とても良い先生で、最期まで緩和ケア病棟か在宅で看取るか決めなくてもよいと言って下さいました。
でも母の部屋からは庭が見えて最高の環境だと褒めてくださいました。
亡くなる何日か前に母が、
朝起きて(庭の)あの木の形を見ると家にいるなぁと思う
と言いました。
その時に最期まで家で看ようと決めました。
24時間家族が見れない状況で、訪看さんヘルパーさんに支えられ、
本人もがんばったと思います。
息をひきとる前は、訪看さん3人と寝たまま頭をシャンプーしようと言う時でした。
なので息を引き取った後、みんなでシャンプーしてあげました。
在宅でみることで、死というものが生の延長線上にあるように感じました。
出産と同じで、その時は近づいているけれども、それがいつかはわからない感覚。
真逆の事のようで、自然の流れの一部だと感じました。
自分で予定を組み込んで、スケジュールいっぱいで…
それとは違う時間の流れがありました。
先生の著書を読んでいなければ、在宅でみる自信はなかったと思います。
貴重な時間を与えてくださった先生に、感謝の気持ちでいっぱいです。
Posted by 山内マヨ at 2019年06月23日 11:24 | 返信
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