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入院関連機能障害(HAD)を在宅で治す
2019年07月24日(水)
今日は2人の寝たきり患者さんを初めて往診した。
認知症が進行して、ベッド上の生活になっていた。
背中に床づれができていたので看護師が処置した。
認知症が進行して、ベッド上の生活になっていた。
背中に床づれができていたので看護師が処置した。
2人とも大病院から退院した後である。
転倒して、慌てた家族が119番した、ことが事の始まり。
病院のベッドに2週間寝ていたら、せん妄は出るわ
認知機能は低下するわ、床ずれができるは・・・
いずれも85歳以上。
まさに入院が病気を造る。
入院関連機能障害(HAD)そのもの。
85歳以上の人は、余程のことが無い限り入院しないほうがいい。
もしするのであれば、入院関連機能障害を覚悟しておくべきだ。
しかし多くの市民は、それを知らない。
いや、大病院の医者もそれを知らない。
私たちは、入院関連機能障害を家に帰ってから必死で治そうとする。
「なんかヘン」と思い始めた家族は、私たちに必ずこう聞いてくる。
「あの、入院したからこうなったのでしょうか?」
「多分、ね・・・」
しかし、胃ろうにもならず、生きて出所できたので良かったね、
と笑わせるが、本当にそう思う。決して冗談ではない。
85歳以上の人は、安易な気持ちで入院しないほうがいい。
肺炎も胆嚢炎も、時には骨折も家で治す。
今日も大腿骨頚部骨折された方は、入院を選択されなかった。
入院が維持できないし、手術にもリスクがある。
リハビリ入院もできない。
「病気は家で治すもの」は家庭医療学会の合言葉だった。
今一度、入院関連機能障害(HAD)を多くの人に知ってもらいたい。
PS)
熱中症の人が救急搬送されてきた。
町医者にも搬送はある。
蒸し暑いのでダルさを訴える人が多い。
適度に汗をかき入浴して、この季節を乗り越えて欲しい。
ゲリラ豪雨に濡れならが、阪神間を走り回った。
風邪をひかないように気をつけている。
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この記事へのコメント
胃ろうの方は当然医療区分の観点から在宅で見なければならないのでしょうが、在宅に豊富な社会資源が存在もしないのも事実。地方に行くほど顕著でしょう。
外来診療から訪問診療に舵を取り直す医師も増えてきたが、まだまだ在宅医療に理解がない医師も多い。中には、訪問診療の制度を理解しないまま行っている医師もいる。(往診料で算定していたり)
そもそも、えん下機能回復のための、積極的治療における胃ろう造設術を受けた利用者でさえ放置されているのが現状。そんな能力、意欲を持った医療機関は少ないだろう。(機能的は老健でも十分可能なはず)
そして今の在宅制度なら対応可能だろう。訪問リハビリだけでなく、ヘルパー、看護師、医師、歯科医師、あらゆるものをリハビリに結びつけることができる。
国が考える地域医療の在り方が100点満点かはわからない、が、今一度全ての医療・介護従事者、引いては全国民が制度に対して真摯に向き合うべきだろう。
Posted by 介護福祉士の地位向上を願う者 at 2019年07月24日 08:25 | 返信
「入院関連機能障害」と言うんですね。
1年前、救急搬送されベッド生活をよぎなくされたとき、最初の院内体重測定で、
麻痺側も非麻痺側も、両足は骨と皮だけになっていました。
まともな発語もできないのでお客さんや生徒さんに連絡とれず、
期限の迫った仕事やインストラクターの期日を前に、焦りに焦りました。
院内理学療法士からの早期リハビリ働きかけ、「動機づけ」に目覚め、
患者は受け身ではなく、リハビリの主体であることを自覚しました。
「2週間以内の退院・リハビリ病院転院望まず」という目標をたて、
病室でのセルフ・リハビリを始めました。
ベッド上での「ひざ裏伸ばし」、ベッド横での「かかと落とし」や、
棒と草履を使った「片足立ち」、「騎馬立ち」。
そして、車椅子を使わず(えず)、手すりのない院内階段で登り降りの繰り返し。
1日200gの病院食・プチ絶食でも、両足に筋肉もついてきました。
おかげさまで、「入院関連機能障害」に陥ることなく、退院できました。
理学療法士の動機づけ受け容れ、仕事に間に合わせることへの執念、
セルフ・リハビリの確信。
みなさん、入院中どうしていらしゃるのでしょうか。
Posted by 鍵山いさお at 2019年07月27日 10:29 | 返信
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