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罪深い毎日新聞の透析中止報道

2019年10月12日(土)

なんと、福生病院の透析中止家族が2000万円の訴訟を起こした。
偏向報道を繰り返して謝罪をしなかった毎日新聞が火をつけたのだ。
罪深い毎日新聞は今からでも遅くないので福生病院に謝罪すべきだ。
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以下、昨日配信した「まぐまぐのメルマガ」の一部を転載する。


ドクター長尾の「痛くない死に方」


死のQ&A
 
Q)
長尾先生。私は勤務医ですが、いつも長尾先生の意見にハッとさせられます。
さて、以前このメルマガで、福生病院のことについて言及されていました。
その中で、確か、「毎日新聞のミスリード。家族も訴えていない」と仰っておられた記憶があります。
しかし、どうやらここにきて、ご家族が損害賠償訴訟を起こすということで驚いています。
これで家族が勝訴することがあれば、日本の萎縮医療に拍車がかかるだけと戦々恐々としております。長尾先生、この裁判の行方を占っていただけますか?
宜しくお願い致します。
 
<以下、10月8日毎日新聞配信記事>
東京・公立福生病院:透析中止 福生病院提訴へ 死亡女性遺族「再開意思を無視」
 公立福生病院(東京都福生市、松山健院長)で昨年8月、都内の腎臓病患者の女性(当時44歳)に対して外科医が人工透析治療をやめる選択肢を示し、中止を選んだ女性が亡くなった問題で、「『死の提案』をしたうえに透析治療再開の意思表示を無視したことは違法」などとして、女性の夫(52)らが今月中旬にも、2200万円の慰謝料を病院側に求める損害賠償訴訟を東京地裁に起こす。【斎藤義彦】
 医療者からの透析治療中止という選択肢提示の是非や、女性による治療中止撤回の意思の有効性などが法廷で争われることになる。
 訴えるのは女性の夫と次男(21)。病院を運営する福生病院組合(管理者・加藤育男福生市長)を相手取る。
 夫らの代理人弁護士によると、昨年8月9日、腕の血管の分路(シャント)が詰まった女性が治療のために病院を訪れた際、外科医が「首から管を入れて透析を続けるか、透析をやめて離脱(治療中止)するか」という二つの選択肢を女性と夫に示した。女性はいったん中止の同意書に署名したが、14日の入院以降、「こんな苦しいなら透析した方が良い。(治療中止を)撤回する」などとする意思を繰り返し表明。これに対し病院側は治療を再開せず、女性は16日夕に亡くなった。
 病院側が治療中止の選択肢を提示したことについて、夫らは「医師は職務として、患者を死に追いやる方針を提示することは許されない」と指摘。「治療中止に同意した女性に翻意をはかる一切の説得をしていないのは異常だ」と訴え、同意書にも中止を撤回できる旨の記載はなかったとしている。さらに、女性や夫が治療再開を求めた際にも「再開する義務があったが、これを無視したのは死に直結する違法行為だ」とし、「(女性は)激しい苦しみとともに、むごい死に方を強いられた」と主張している。
 夫は「妻が(治療中止を)撤回できないと思ったまま死んだのが悔しい。病院は法廷で真実を明らかにしてほしい」と話す。
 福生病院組合の代理人弁護士は「コメントできません」としている。
 



A)
長尾です。家族も毎日新聞の被害者なのだ、と直感しました。私の見解では福生病院に法的な落ち度はありません。だからいくら訴えても勝てないと思います。しかし毎日新聞がヘンな火をつけてしまったため、勘違いしたのでしょうね。裁判で不要なエネルギーを費やす家族と病院関係者の両方が可愛そうです。ほくそ笑んでいるのは弁護士さんだけでしょう。

透析の再開を要望したのに聞き入れてもらえなかった、ということですが、当初の毎日新聞と同様の主張内容です。何度も書いていますが、維持透析を中止すると数日後に激しい呼吸困難があります。心不全の症状です。この時点では全身状態が悪すぎて透析を再開したくてもできないのです。もし再開すれば透析中に死にます。つまりもう引き返せないポンントオブノーリターンにあったわけです。

毎日新聞は透析再開をあたかも電気のスイッチをつけたり消したりできるように書きましたが、全くの素人考えでそんな単純なものではないのです。主治医は「もはや引き返せない」と丁寧に説明すべきだったのかもしれません。しかしおそらく夫の手術(妻の主治医が夫の緊急手術もしていたようです)などの理由でできなかったのでしょう。何度も書きましたが「透析を中止したあとの人生会議」がなされなかったケースになるのでしょう。感情的な行き違いなので、「慰謝料」として請求しているのでしょう。

偶然ですが、今週私はまったく同様のケースを看取りました。慢性腎不全のため透析を何度かしましたが、本人が強く拒否し透析中止になりました。亡くなる丁度24時間前、患者さんは呼吸困難で苦悶しました。心不全です。私は朦朧としている本人と家族に時間をかけて緩和ケアについて説明しました。結局、苦しかったのは半日程度でした。家族が見守るなか息を引き取りました。私は亡くなるまでの半日に3回訪問しています。訪問看護師も訪問しました。このように在宅看取りのほうがきめ細かいことがあります。
 
不毛な医療訴訟、介護訴訟が増えています。奄美大島の老健でも兵庫県の介護施設でも誤嚥性肺炎の診断が1日遅れたことで約2000万円の判決がくだっています。転倒裁判も同様に高額請求です。家にいても施設や病院にいても肺炎になるし転倒もします。しかし施設や病院にいると管理義務が問われます。ですから転倒予防のために患者さんを「縛るしかない」と追い込まれていくのです。
 
弁護士は裁判を起こせばそれだけでお金がもらえます。一方、司法は現場を知りません。悪徳弁護士と間違った司法判断がすでにこの国の医療や介護を大きく歪めています。そして最大の悪物は毎日新聞です。私は「毎日新聞は福生病院に捏造記事を書きましたとちゃんと謝罪したほうがいい」と再三再四書いてきました。しかし毎日新聞はその後、論調は緩めたものの、結局、捏造や偏向報道を認めませんでした。だからこんな事態になるのです。メデイアが医療を壊す実例そのものです。

毎日新聞によると家族は当初、「主治医を恨んではいない。ただ妻には生きていて欲しかっただけ」と語っていました。しかし結果的に病院を提訴しました。今からできることはひとつだけです。捏造記事を書いた毎日新聞の記者が正式に謝罪することです。たったそれだけで、ご家族の不毛な闘いも医療介護への悪影響も防げます。今回、悪いのは毎日新聞。ならば福生病院は毎日新聞を名誉棄損で訴えることをお勧めします。ああ、福生病院の医者やスタッフたちが可愛そう。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@


尊厳死を殺人のように大々的に報じた毎日新聞の罪は重い。

ご家族は弁護士に着手金(2割なら400万円)を払うことになる。

もし毎日新聞があんな偏向報道をしなければ、こんな事態や多額の負担は生じなかったはず。

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この記事へのコメント

「透析中止」をした福生病院は悪くないが、糖尿病患者さんに、安易に「透析さえすれば血糖値が下がって、糖尿病が治る」と説明して、始めに人工透析に導いた医療機関が悪いのではありませんか?
他人ごとではありませんが、患者は時々血液検査をしながら、食養生や運動療法で、血糖値やコレステロール値なりを自己管理することを指導しなければいけないのでは。

Posted by にゃんにゃん at 2019年10月13日 06:25 | 返信

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