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困った行動があればまず抗認知症薬をやめる

2019年11月10日(日)

今日は、第2回脳変性疾患研究会に参加させて頂いた。
兵庫の小田先生と埼玉の平川先生の講演を拝聴した。
素晴らしい講演を聴きいろんな想いが浮かんできた。

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小田先生は、昨日は神戸で、今日は品川と
売れっ子の認知症専門の医師である。

私が言えないところまでズバッと言い切って頂き、
胸がすくような想いであった。

平川先生は、エビデンスの外側の話をされた。
リバスチグミンパッチの少量投与についても。

お二人は一見、真反対なことを言っているようで
根っこはほぼ同じでることは、医師ならば分かる。

5人の第一人者によるパネルデイスカッションは
中坂先生の名司会で、いろんな話が聞けた。




★抗精神病薬について
 
・非ベンゾは安全か?
特にマイスリー、ルネスタについて
マイスリーはせん妄、転倒、異常行動が多く注意が必要(FDAも勧告)
後期高齢者には使わないがいい。
ルネスタは意見が分かれる
リスミーは作用時間が長いのでやはり注意が必要
 
・ベンゾの実態は?
変更はうまくいかないことが多い。
新規を安易に出さない
ベンゾの種類により、
 
・ベルソムラ
開発者は30mgで出したかったが、20mgと15mgと少量で発売されたが、
やはりせん妄という副作用がある。自殺願望が3倍増えるので、うつには要注意。
効かない人は2Tで効くこともある。
ベンゾからベルソムラへの移行も疑問?
 
・ロゼレム
値段の高いプラセーボ
せん妄予防にはならない。
2mg、4mgで使う
レビーには抑肝散、加味運担湯
REM行動異常にはリボトリールも聞く

 
★なぜ老年医学会の高齢者に避けるべき薬に抗認知症薬が入っていないのか?
 
認知症関連学会にお金が無い。製薬会社からお金がないと認知症関連学会が潰れるので
老年医学会も製薬会社に忖度しているのでは。
 
★アルツハイマー病(AD)の診断精度は問題では?
前頭側頭型認知症や脳血管性認知症やCBDがADと誤診されて、抗認知症薬が誤投与されている。

 
★プレタール(シロスタゾール)  レビーにはどうか?
プレタールを飲んでいる人はボケが少ない。特にMCIに有効。
CE阻害薬との併用ではなく、単独で飲ませることが大切。
レビーに一番効く。幻視も消える。起立性低血圧、迷走神経反射を減らす。
プレタールで失神が増える。25mgから開始する
プレタールの保険適応病名である脳梗塞後遺症、脳血管性認知症には効かない
頸動脈や冠動脈に石灰化がある人は効かない。(血管が硬い人)。頭痛がある人には効く。
ピークは3ケ月で2年間は効果がある。MCIは数年。
ジェネリックは効かない。ジェネリック100mg=プレタール30mg
吸収性の悪い薬だが、大塚は研究している
誤嚥防止の目的にも使う
てんかん部分発作にはエクセグラン20~50mg程度(100以下)を眠前に使う
 
 
★レミニール
北米で脳血管性で認可された。
脳血管性に使うと死亡率が9倍
 
★抗コリン剤
過活動膀胱治療薬 ベシケア、バップフォー、アキネトン
H2ブロッカー   ガスター認知症
整形外科領域   トマラドール+リリカ認知症
抗ヒスタミン薬  第一世代はダメ。ステロイドせん妄
すべて善意の処方、医師はMRさんからしか情報を得ていない
ネガテイブデータは世に広まりにくい
 
★PSP
10人に1人と多い。
中脳破壊度が強い、起点がやられる。なにも使わない。
 
★抗認知症薬の効果 < デイサービスなどの非薬物治療、環境、介護者の関わり
 
★栄養療法 
タンパク質の摂取
 
★家族も発達障害であることが多い


懇親会もとても盛り上がった。
熱心な医師がこんなにたくさん全国から来られることに驚いた。


PS)
明日は、今日の話をする。
文京シビックセンター。→こちら

困った症状があれば抗認知症薬をやめるべき。
しかし現実には、反対に増やす医師が多い。

困ったものだ。



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この記事へのコメント

 お忙しい中有難うございました! なんとか頑張っていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。

Posted by 小田陽彦 at 2019年11月12日 01:40 | 返信

Opinions 『エイジズムとしての認知症(橋本 俊明 氏)』からの抜粋』
https://web-opinions.jp/posts/detail/264

『高齢になって記憶力が低下することと、認知症という病気になることは、違う事象であると理解すべきである。その為に、認知症という疾患の数は、それを定義する人によってその都度異なる可能性がある。認知症は記憶力が低下する高齢特有の変化に、高齢者が生活している環境から影響されたり(周囲の人からの非難や無視など)、社会参加が減った為の廃用性症候群などが加わったものである、と判定される日もそう遠くはあるまい。』

治療を必要とする認知症は極めて少なく、服薬を必要とする認知症も極めて少ない、という現実を、厚労省は認めない。海外では認知症発症率の減少が報告されているにもかかわらず、日本は相変わらず「年を取ったら認知症になって廃人になる、から、薬で抑えなさい」の大合唱。万歳45唱みたいに。

厚労省は薬屋からカネもらってるから認知症を作り出したいのか、
老人をキチガイにして精神病院へ隔離したいのか、
おそらく両方なんだろうね。
だけどひどいよね、国会議員は老人ばかりで居眠りしたり妄言吐いたり「記憶にありません」の世界。それでも国会議員続けて税金で高給もらって認知症のお薬は飲まないでいい、のかしら??? 一般国民だけ有害無益なクスリを飲まされるの?

Posted by 匿名 at 2019年11月13日 12:45 | 返信

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