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検疫官も陽性ということは・・・

2020年02月13日(木)

とうとう検疫官も陽性だったとの報道。
検疫官も船内感染を広げていたのかな。
いろんなことを考えてしまうこの数日。
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世界中で、武漢とクルーズ船内以外では、感染は拡大していない。

そのことは知っておきたい。

武漢の状況は私には分からないが、体育館に沢山の発熱者を
寝かせている様子を見るとまさに「院内感染」そのものでは。

一方、クルーズ船も「船内感染」であることは明白だろう。
検疫官や乗務員も感染を拡大している可能性が充分にある。



つまり、「人を集める」から感染が拡大する。
もし集めるならば「陰圧個室」だけにすべき。


武漢は陽性診断を「臨床診断」に切り替えた。
そりゃそうだろう。多すぎて検査は不可能だ。


日本も一部に臨床診断(発熱や肺炎)を取り入れるべきだ。
既に感染者は、発表の何倍、何十倍もいると私は想像する。

ウイルス感染なんてそんなもの。

全例把握なんてできるわけない。

水際作戦は初期対応法の一部であり、市中肺炎にも
目を向けないと、思わぬ落とし穴に落ちてしまう。


何度も繰り返しているが、以下、政府関係者にお願いしたい。


1)今後は、クルーズ船の新たな陽性者は船で治療すべき。
2)発熱がある不明者は船に隔離すべき。
3)症状の無い人(おそらく2000数百人)は下船させて
  自宅の自室に隔離すべき。(在宅医療で対応する)


つまり、クルーズ船を「病院船」に転換する時期であろう。
感染症病棟が足りないので、今がその転換期であると思う。


感染者の部屋にはパソコンを設置して、スカイプで
外にいる医師やカウンセラーと遠隔診療で管理する。

こんな時こそ、遠隔診療の出番である。

そして船内や下船時の検疫は・・・、
「検疫ロボット」にAIでやってもらう。

自動運転が可能なら、検疫くらいAIにできるはず。

つまり、感染症対策にもICT技術とAIを活用すべきだ。

発熱が無い陽性観察者は、厳格な自宅待機とし、
在宅医療スタッフか、在宅遠隔診療で対応する。


ところで、感染症の専門家である岩田健太郎先生が
「メデイアは危険性を強調しすぎ」と発信した。→こちら

私も同感だが、すさまじいばかりの
批判コメントが大量に書かれている。


私は批判コメントを全部読んだ。

1) 人が一人死ぬ、という意味を分かっているのか
2) 過剰反応は仕方がない。過小や楽観はいけない
3) 医者は信用できない
4) 全例検査すべき
5) まだ分からないことを言うな
6) エビデンスはなになに?
7) 日本政府に金を貰い忖度している・・・

ネット上には、不安で不安でしょうがない人が溢れている、ようだ。
楽観的な人はほぼ皆無で、一般市民の思考回路を知るのにいい機会。

それぞれに反論してみよう。


1) 日本人は年間130万人死ぬが、感染症でも何十万人死んでいる
2) 過剰だと無用な不安・パニックや経済損失が起きるので
3) 適正なレベルを模索する人を「専門家」と呼んでいるだけ
   信用できない医者と思うなら無視すればいいだけ(長尾も)
4) 全例検査は無理。軽症者には臨床診断も取り入れるべき。
   そもそも風邪症候群に全例抗原や遺伝子診断しますか?
5) 分からないことだらけなので、専門家として発信しているのでは
6) 未知のものにエビデンスなんてあるわけない。そもそもエビデンスってなんだ?
7) 忖度なんて。むしろ反対じゃないか。「やりすぎ」であると。でも「まあまあ」とも。


要はアジアに「よく分からない」ことが起きている現在、
それにどう対峙するか、各国が叡智を結集している状況。

一個人が不安なのは分かるが、関係者は不眠不休で働いている。
公衆衛生的見地からは、新型ウイルス対策は未知との戦争、だ。

犠牲者を最小限に食い止めて全体の被害を少なくするのが公衆衛生。
しかしなにせ相手は未知のウイルスなので、そう簡単にはいかない。


一番単純な対策は

1)中国およびクルーズ船との往来を、完全に絶つ
2)日本国内でも電車や飛行機やバスを全部止める
3)人と人の接触を禁止して、何時も何人も、2m以内に接近しない

もしこの3つを実行すれば、ウイルスに完勝できる。
しかし失うものは、計り知れない。

だから、生活の制限のハードルをどのレベルに設定するのかを
専門家が議論して決めて、それをマスコミは報道しているだけ。


一方、

WHO、北の新型コロナウイルス感染者「報告なし」
(WoW!Korea)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース →こちら


こんな国もあれば、日本のような国、もある。
感染症対策には、その国の個性が明確に出る。


ウイルス対策で、100点なんて、あり得ない。
60点なら大成功だが、30点だけは避けたい。

その匙加減を探る主体を「国家」という。
すべて国家は国の「法律」で動いている。


皆様ができることは、人混みを避けて、河原を歩くこと。
たったそれだけで「ウイルス感染の9割は予防できる!」。

こんなことを書いたら、「9割の根拠を示せ!」と怒られそう。(笑)



PS)
私はこんな私見を敢えて、SNSやメデイアには一切書いていない。
混乱することが明らかだからだ。


しかしブログにはしっかり書いている。
これは「私の日記」で「見たい人だけ見ればいいよ」だけの世界。

炎上させることを望んではいない。
「そんな考えもあるのか」で充分。

つまり、単なる日記帳なので、社会的な影響は小さい。
一方ツイッターは街頭演説や掲示板と同じで、大きい。



















































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この記事へのコメント

報道の映像では検疫官だけなぜか防護服着用せずにスーツ姿でした。なぜ防護服を着用しなかったのでしょうか?こんなに簡単に感染してしまうというのはいかに感染力が強いかということではないでしょうか?これでは乗客を診察した医者でも容易に感染してしまうのでは?と思います。
ちなみに浙江省と広東省では1000人前後の患者数で、武漢と往来数の多い温州もすでに封鎖されていますので、少なくとも中国人の往来数の多い中国~台湾~日本~韓国までには拡大しそうです。
死亡率は現状では武漢以外ではかなり低いですが、今後はどうなるかわからないでしょう。クルーズ船患者も4人はすでに重症ですので。

Posted by マッドネス at 2020年02月13日 11:56 | 返信

日本がクルーズ船から乗客を下船させなかった理由は、次のような議論とも関連があるのかもしれません。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200210-00000011-cnippou-kr
『韓国クルーズ専門家「新型コロナ、感染者が船から降りれば日本の感染者」(2)』
抜粋ーーーーーーー
クルーズは一種の治外法権地域だ。・・・
日本政府が感染者を日本本土に上陸させた。そうなら、その瞬間から日本の感染者になる。日本が最後まで責任を追わないつもりなら、どんなに非難を受けても船から下ろすべきではなかった。感染者を船から下ろすようにした以上、堂々と責任を認めなければならない。ダイヤモンド・プリンセスが米国船舶であることは現在の状況と全く関係ないーーーーー

米国船舶のクルーズ船は営利目的の商業船です。また、その従業員や顧客は多国籍です。その人たち全ての感染の有無を調べ、感染の場合には医療ケアを施す、ことについて「下船許可国」である日本が全責任を負う???
なんとなく腑に落ちません。
記事の出所や内容に疑問はありますが、このような見方もあるので、全員を船に缶詰にしたことは、あながち間違いではなかったのかも、と、アンチアベの私でさえ何となく納得します。
本来なら、船舶所有企業が何らかの責任を負うべきではないかと。
また、各国が自国民を自国へ引き取るべきではないかと。
旅行中に起こるトラブルについての法的責任が未整備なのかもしれません。

Posted by 匿名 at 2020年02月13日 07:34 | 返信

アメリカのジャーナリストだったかな、記事を読みましたが、日本は甘すぎるらしい
アメリカの場合は、すべて、軍事基地の施設で隔離しているそうで、
中国からの入国はすぐに禁止したみたいですよ
そして、武漢からの帰国の際に、経費をどうするかで、日本は国がもつことになったが、アメリカではあり得ないらしいです。
なぜなら、武漢で生活していたのは各自の希望、ないし、会社関係なのだから
各自、会社が責任を持って対処すべきことで国が出すのはオカシイと書かれてました。
納得するような事ばかりが書かれてたので、やっぱり日本はいつも後手後手で判断力が甘く遅いんだと思う!
軍事国家じゃなく、自然災害が多い日本は自衛隊の活躍が戦争ではなく、そういう救助関係が多いのだから、同じ国家予算で自衛隊を維持するなら
こういう非常事態用の設備なり、仕組みなりを作るべきじゃないかと思う!
そしたら、どこに収容するだの、隔離方法だの、拡大などの危険性はかなり減る
水際が甘い!せっかく海に囲まれて環境的には感染などで恵まれてる日本なのに、ボーッとしてるとその恩恵に与れない!!
隣接している国は本当にどんな時も大変なのに!しっかりしなよ!日本!!
たった今、ニュースで国内で初めて死者が出たらしい!

Posted by K at 2020年02月13日 08:55 | 返信

オランダ船籍のウエステルダム号は、日本やタイやシンガポールに入港拒否されたのに、カンボジア南部のシアヌークビル港に入港できるらしいです。
日本人5人を含む乗客は下船後、運行会社が手配するチャーター機で主都プノンペンに移動し、夫々の国に帰ることが出来るとしています。
これはダイヤモンド.プリンス号と対比されるでしょう。

Posted by にゃんにゃん at 2020年02月13日 09:07 | 返信

日本国内で、軍事基地に適した土地は片っ端から米軍に占領されていますから、コロナを機会に返還してもらいましょうか?(笑)

Posted by 通りすがり at 2020年02月14日 01:36 | 返信

「新型コロナウイルス「生物兵器論」は本当なのか」ー東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/329766
このタイトルの内容は当初からチラチラ活字になっていたけど
私は単純に、今まで不活性だったウイルスが温暖化で異常増殖しているような印象だった。
けれども、自衛隊の船が横浜のクルーズ船に向かっている画像を見たとき、何となく、そうなのかな、と思った。
武漢近辺に研究施設があるらしい。
何らかの事故で実験中の野生生物が逃げ出した説とか、中国はいち早く米国に知らせた、とか、いろんな???が飛び交っている。
こういった記事を読むと、SARSもエボラも頻繁な豚コレラも、「かもしれない」と感じる。

人類に危険を及ぼす細菌やウイルスなどの研究施設は、そのガードの固さでランク付けされているらしいけど、世界に一箇所だけあれば良いのではないかしら。その研究機関に、各国の研究者が参加すればよい。
といってもおそらく、核と同じように、自国でこっそり、研究開発するんだろうね。
愚かな人間たち。

Posted by 匿名 at 2020年02月14日 01:46 | 返信

アメリカとの合意があって、政府関係者はすべて承知した上でやっているのかもしれないけど
日本に責任のない「災害の後始末」を、日本政府が日本人の税金を使ってやっている、ように見える。
各国は飛行機でも船でも出して、自国民を引き取るべきだと思う。

Posted by 匿名 at 2020年02月14日 01:58 | 返信

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