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今年のインフルが少ない理由は?

2020年03月01日(日)

昨年に比べて、インフル患者さんが少ない。
しかもインフルを疑い、簡易検査をしても
陰性の患者さんが多く、的中率も低かった。
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【当院におけるインフル簡易検査陽性率】
 
本年度           昨年度
12月  34%  (64/187)      35% (59/166)
1 月   36% (119/328)     46% (353/765)
2 月   18% (27/147)      27% (58/209)


インフル患者数は昨年の約3分の1と、少ない。

そして、簡易検査の的中率は、12月は昨年とほぼ同じだが、
1月は、46% → 36%
2月は、27% → 18%、
と2ケ月連続で10ポインも下がっていた。(今日、計算してみた)


その理由を考えてみた。

1)医者の腕が昨年よりヤブになった。
2)インフルの諸症状が急に変化した。
3)インフル以外の風邪が流行っている!


どれかであろう。
特に、3)については、新型コロナも充分候補になりえる。


勝手な想像だが、1月から、新型コロナが流行しているのでは。
今年、インフルを疑い陰性であった中に新型コロナが含まれているのでは?


そもそも、私たち町医者は、なぜインフルにかからないのか?
それは、インフルに抗体(自然免疫)を持っているからだろう。

まあ、町医者のインフル抗体価を測ってみれば簡単に分かる。

では、私たち町医者は、なぜ新型コロナにかからないのか?
それはもう既にかかって、膏体(これも自然免疫I)を持っているからではないか?

まあ、これも町医者の「新型コロナウイルス抗体」を測定すれば分かること。

希望患者のPCR検査をバンバンする前に、私のような町医者の
PCR検査と新型コロナウイルス抗体を調べるべきだと思うのだが。

患者の前に、開業医のスクリーニング検査を行い、その結果を見てから
患者さんに18000⃣円もの検査をすべきかどうかを検討すべきでは。

今、すべての施策が思い付きで、完全に逆ばかりである。
政府関係者は町医者の意見を参考にすべきではないのか。


なぜなら、こんなに多くのインフル(とおそらく新型コロナ)の
患者さんを診ている当事者、生き証人であるのだからとう当然だ。

たぶん、こんなことを言っている医者は私だけなのか?
もし賛同する医師がいれば、クリックを押してください。



ここでこのブログを読まれている町医者の方に重要なお願いがある。

先生のクリニックで、同様な数字(電子カルテなら簡単に出ます)を
教えて頂けないでしょうか? 急ぐので今週中のお願いごとです。


当院だけの現象か、他の医療機関もそうなのか?
全国各地の定点のデータが至急に欲しいのです。

形式は簡単。
当院と同様の数字をお知らせください。


もしどこもそうなら、「1月から流行説」の強力な傍証になり得ます。
繰り返しになるが私はずっと「すでにピークアウト」だと思っている。


もしいくつかの医療機関のデータが集まれば、論文化する。
そんなデータは無いように思うので共著者になって欲しい。


今、見えない敵と戦っている。


クルーズ騒動の後、すでに市中感染となった今は、町医者の時代であろう。
それは全例PCRではなく、定点観測データに基づく公衆衛生学的考察である。


全国の心ある町医者の先生からの個人メールをお待ちしている。
市民の安心のために一緒に闘いましょう。

koho@nagaoclinic.or.jp   まで。



PS)

今日は、医師の面接をしていた。
なんと感染症専門の医師だった。

実に素晴らしいドクターだった。
是非、就職して欲しいな。

こいつは春から縁起がいいぜ!
俺はついている。








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この記事へのコメント

紙不足ですが、ティッシュペーパーと高額栄養ドリンクと避妊具の抱き合わせ3点セット販売だけは慎んで欲しいと思っています。

Posted by ロボちゃん at 2020年03月01日 05:58 | 返信

私は小中学生が来る学習室で10数年間働いています。この秋から冬の子どもたちの風邪の様子が例年と違うと感じます。胃腸炎が無い。インフルエンザは寒さを感じない早秋に短期間少し流行っただけ。1月から2月中旬にインフルエンザでは無いが、発熱など風邪症状で休む生徒が散発した。今は皆元気なのに学校が閉鎖され長い春休みとなってしまった。長尾先生がおっしゃっている通りだと思います。

Posted by 長尾先生のサポーター at 2020年03月01日 10:49 | 返信

長尾先生の本を読ませていただき、少し前からちょくちょくこのブログを見せていただいています。
 (読むのを楽しみにしています。高い知見からの内容で、とても参考になります)
今日の内容についてで、思ったことを書かせていただきます。
・インフルの患者数が減少した理由として、先生が挙げておられる3つの理由に加えて、「新型コロナの関係で、人々の感染症に対しての意識が敏感になり、予防に気をつけたり、具合の悪い人が人にうつさないように気をつけている」のも原因かも知れない。その状況の中で、インフルエンザを含む感染症が減ったのではないでしょうか?
・検査の的中率のみでなく、患者数や受診者数も調べた方がわかりやすいのではないでしょうか?
 (これは、「インフル患者数が例年の1/3という記述からも想像はつきますが、実数が欲しいですね」)

ブログ、楽しみにしています。よろしくお願いします。

Posted by よし at 2020年03月01日 12:38 | 返信

感染症と言えば菅谷先生です。日本医事新報社に菅谷憲夫先生が書かれていました。「新型コロナウイルス感染症はSARS類似~インフルエンザに比べはるかに重い疾患」スペインかぜになぞらえて、スペインかぜの時も軽症者80%だったけれど死亡率は高く、今回もスペインかぜレベルであろうとのことです。新しい未知なるウイルスだから、当たり前といえば当たり前ですが、やはり怖いですね。世界中が騒ぎたてるのはもっともなことでした。オリンピックの時期に日本が大丈夫であっても南半球は冬だから、世界中の感染がどのレベルかによって決まるとの世界の感染症の専門家の意見とのことです。

Posted by 遠い声 at 2020年03月01日 03:30 | 返信

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