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なぜこの肺炎がPCR陰性なのか?
2020年04月18日(土)
感度5割のPCR検査に頼るのは危険だと思う。
PCR陰性者が感染を広げるほうが、私は怖い!
すなわち「空気感染」をもっと強調しないと。
PCR陰性者が感染を広げるほうが、私は怖い!
すなわち「空気感染」をもっと強調しないと。
これは明らかにコロナ肺炎である。
専門家が見て、そうと診断された。
しかしPCRは「陰性」であった。
38~39度の発熱が1週間と咳と全身倦怠感でたら回しに
なっていたが、ある医療機関でCT.を撮られ、保健所に連絡。
淡いけども、立派な「ウイルス性肺炎」。
つまりコロナ肺炎と臨床診断されたと。
マクロライド系を1週間服用してもなかなか改善しない。
コロナ肺炎はほんとうに、しつこく治りにくいそうだ。
実はPCR検査は「偽陰性」だったのではないか。
臨床診断は、明らかにコロナ肺炎であるからだ。
しかし保健所では、PCR陰性である時点で、管轄外となる。
「PCRの感度は50%」を忘れてはいけない。
では、なぜ「陰性」だったのか。
以下は、私の勝手な考察。
それは肺にいるウイルスを鼻で捉えられなかったからだ。
ただそれだけ。
この人はコロナのマイクロ飛沫が、直接、肺に入り
いちばん奥で増えて、そこで炎症を起こしたのだろう。
すなわち、鼻や口は素通りして、いきなり肺に。
早くいえば、「空気感染」したとしか考えられない。
感染経路として、経口と飛沫ばかりが強調されて手洗いとマスク
ばかりに関心が高いけども、一番肝心な経路を忘れていないか?
私は感染経路で一番重要なのは、「空気感染」だと考える。
・クルーズ船も
・屋形船も
・ライブハウスも、5分間、目を閉じて、感染を想像して欲しい。
「空気感染」に決まっているじゃん!
室内での三密のうち、「密閉」が最重要因子だと睨んでいる。
だから最大の感染症対策は、「換気」ではないのか?
私は一介の町医者なので偉そうなことは言えない。
しかし、コロナの症例検討会に参加しているので
強く感じることがあり、ひそかに発信している。
新型コロナは、主に「空気感染」である。
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COVID-19が空気感染するという事実に目を向けよ
Morawska L(International Laboratory for Air Quality and Health (ILAQH), School of Earth of Atmospheric Sciences, Queensland University of Technology, Brisbane, Queensland 4001, Australia), Cao J. Airborne transmission of SARS-CoV-2: The world should face the reality [published online ahead of print, 2020 Apr 10]. Environ Int. 2020;139:105730. doi:10.1016/j.envint.2020.105730
COVID-19がどのように感染するかについてほとんどわかっていない。一般的に言えば、ウイルスに感染するためには、感染者に直接触る、あるいは感染者が触った物に触る、ウイルスを大量に含む飛沫にさらされることが必要である。ウイルスは物の表面で何日も生き続けることがある。したがって、頻繁にしっかり手を洗うことと、少なくとも1メートル以上の社会的距離を置くことが感染予防の要点と言われてきた。ウイルスを含む微粒子も感染源になることはありえないことではないがと、ついでのように言われてきた。飛沫は水分の蒸発ですぐに小さく軽くなるため、空中に漂い、気流によって移動しやすくなる。ウイルスを含む微小な飛沫は場合によっては数メートルから十数メートルも移動することがある。
COVID-19は気流に乗って移動するだろうか?SARSコロナウイルスは気流によって移動する。 香港プリンスオブウェールズ病院(Li et al., 2005, Xiao et al., 2017;12., Yu et al., 2005),トロントのヘルスケア施設 (Booth et al. 2005),航空機内 (Olsen et al. 2003)におけるSARSの感染経路についての論文を参照されたい。
施設内でのSARS感染は主に空気感染であると結論されている。さらに、学校におけるノロウイルス感染(Marks et al. 2003)、フェレットへのH5/N1ウイルス感染(Herfst et al. 2012)も空気感染が原因であろう。WHOは屋内ではウイルスを含むエアロゾルによる空気感染によっても短期間に大きな感染クラスターが作られる可能性のあることを指摘している(WHO 2009)。SARSとCOVID-19は同じコロナウイルスであり、ウイルスはエアロゾルに乗って空気感染するという一般的知見からすると、COVID-19が空気感染する可能性は大いに高い(Fineberg 2020)。…従って、換気回数を増やす、その際自然換気も利用する、室内気の再循環をしない、他人からの直接呼気を避ける、同じ室内に居る人数をできるだけ減らすことが必要だ。(Qian et al. 2018) 中でも重要な事は、換気回数を増やすために、自然換気を最大限活用することである。特にパブリック・プレイス(不特定多数が利用する官営、民営施設)では、多くの人々が集まるため、飛沫がたくさん発生し、屋内ではウイルスの生存期間が延長するため感染の恐れが高くなる。
このような注意が必要な施設として真っ先に挙げられるのは、ヘルスケア施設である。多くの病院では十分な換気がなされているのは当たり前だが、すべての病院がそうとは限らない。介護施設にしても同様である。商店、会社、学校、レストラン、クルーズ船、公共交通機関などにおける換気状態を再点検する必要がある。…感染対策に関する勧告は、まず中央政府の当局が行うものだが、COVID-19感染の真っただ中にある今、それはそうなっていない。中国では現在までにCOVID-19感染防止ガイドラインが幾たびか改訂されたが、空気感染については「確立した見解ではない」という文言にとどまっている(3月7日版)。イタリアの広報では社会的距離を1メートルとすべきであるというだけで、それ以上の距離が必要なことは述べられていない。米国CDCは「室内の感染者から非感染者に空気感染する例はこれまで報告がなく、そのようなことが起こるおそれはないと考える」と述べている(CDC Page last reviewed: October 30, 2018)。…(感染の現場で感染症専門家が空気感染の実測調査を行えないのは、換気工学専門家の協力が得られにくいためであることをるる説明した後)…世界中の専門家が、COVID-19感染は飛沫ばく露などの直接感染に限定されるという古いドグマに捕らえられていることは情けない。今からでも遅くないから、空気感染についての計画的な研究調査を開始すべきである。
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だから、院内感染や施設内感染が起きるのだ。
病の院(すなわち病院)はすべて屋内。
そう屋内に沢山の人が長時間いると(それがクルーズ船)
空気感染で感染が拡大していくのだ。
屋外が安心、安全。
しかし屋外に病院は日本では皆無だ。
自宅は屋内だけど、出入りする人は限られている。
病院や施設よりも換気がいい。
このブログを読まれている介護施設の皆様へ。
消毒や手洗いも大切ですが、「換気」ですよ!!
と、声を大にして言いたい。
当院は、ドアというドアを全部開放している。
診察室内の空気も動かしている。
施設もそうしないと、危ないよ。
管理者にそう教えてあげてね。
万一、コロナ疑いの人が出たら、一番換気ができて
日光が差し込む部屋に置けば、感染拡大しないはず。
PS)
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この記事へのコメント
銭湯へ行くのを我慢しています。
私にとって銭湯はリフレッシュ手段。
湯船にユックリ浸かって温まって、
部位別ジェットバスで温水流マッサージして全身をほぐすのが健康法。
銭湯は営業休止商売ではないのだけど
徒歩圏内の銭湯はジムの中にあって「窓が無い」。ので、換気扇による換気。なので
何となくイヤな感じ。でもたまに行くけど。
電車に乗って東京市部まで行くと、広い銭湯がある。
その銭湯は窓がたくさんあって露天風呂もある。
けど・・・もう2年くらい通っているので私がヨソ者だと知られている。
もし万一、コロナ陽性者が出ると・・・ヨソ者が越境して来るから・・なんてことになる。
銭湯って、どこのだれでも風呂銭さえ払えば入れる、けど、近隣の人たちが「強い」。
ウィルスって「湿度が高い場所では下に集まる(下に落ちる?)」とか、書いてあった。
だから浴室の中では感染しないと思うのだけど。。。どうなんだろう???
レジオネラは菌だからエアロゾル感染するけどコロナはウイルスだから湿度が高いところでは下に落ちて呼気の高さにはいない???なんて、銭湯好きに都合のいい解釈もできそうな・・・
Posted by 匿名 at 2020年04月18日 02:24 | 返信
国も専門家も「空気感染」と表現しないのは、マスク不足が解消されないままではインパクトが強すぎるからでしょうか。
今、堂々と外出できるのは、食料調達。私自身も散歩ついでの買い出しが息抜きのチャンス。
世間の風には触れたいけれど、エアロゾルには触れたくない。スーパーでたまに遭遇するのが、
マスクなしでお喋りしながら買い回る仲良しさん達。
スマホ片手に大声で「何が要るん?」家族のリクエストに応答しながら店内巡る御仁は顎マスク。
いずれも「エアロゾル」放出中。こっちがヒヤヒヤしながら脇をすり抜け、狙い定めてパパッとピックアップ。レジで袋や箸の必要を訊かれ、マスク着用でもジェスチャーで答える自分は気を遣いすぎ?
心配しすぎのストレスで免疫下がれば本末店頭いや転倒だし。
せめて2枚の布マスクが行き渡れば「マスク着用」をもっと強く言えるでしょうか。
在宅できない、三密避けられないお仕事や活動の方々、そんな皆さんの不安解消の為にも是非
国の方で義務化していただきたいです。
先日、視覚障害の方がガイドヘルパーと歩かれているのを見かけました。まさに濃厚接触避けられない活動をボランティアで続けられています。
「接触8割減」なら、出来る人は10割減らして自分の分の「2割」はどうしても必要な人に。
今日もステイホーム。別の記事ですが、先生が開設されたYoutube「コロナチャンネル」で勉強します。
Posted by taco at 2020年04月19日 10:55 | 返信
スペイン風邪の時、屋外の臨時テント病院の治療成績が良く、屋内型の通常の病院の治療成績が悪かったとの記録が残っています。
Posted by 達磨 at 2020年04月20日 04:37 | 返信
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