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若者とタバコを本気で止めないと

2020年04月03日(金)

発熱外来を作り、第一号患者さんがやってきた。
38度台の発熱が続き咳が止まらないとの電話が。
近くに住む人だったので、恐る恐る受け入れた。
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かかってきた電話で15分くらい問診した。

・保健所にも病院にも拒否された
・周囲にコロナの人はいない
・帰国者もいない


もしいれば、受け入れない。
スペインやNY帰りは、受け付けていない。

しかし近くの人なので、人助けだとも思い受け入れた。


20代の水商売の女性。
ヘビースモーカーだ。

2m離れて、マスク越しに問診と検査の流れを説明した。
陽性者だった場合、濃厚接触者にならないためには仕方がない。

屋外では、私一人ですべて応対する。
マスクは2枚補強して、咳が漏れないように。


放射線技師は特に装備して、私が誘導して
10秒程度でレントゲン室につき、CT撮影だ。

3分後には、また屋外に、ソーっと誘導した。
とにかく、技師以外は一人たりとも近ずけない。


CTを診ると、幸い、肺炎は無かった。

良かった!気管支炎かあ。

しかし屋外で2m離れていても、タバコ臭がプンプンする。

薬剤師さんが屋外まで薬を運ぶ。
お金のやり取りも、手袋で行う。


「少なくともコロナ肺炎ではありません。
 しかし、コロナは陽性かもしれません。
 PCR検査ができないので分からないけどね」

「良かった」

「熱と咳もあるので薬を飲んで家で咳が止まるまで寝ていてね」


「いやー、このまま出勤しますよ!」

「お願いだから休んでくださいね」

「昨日も働いていたし、行かないと罰金。
 みんな熱があっても出勤しているわよ」

「タバコも止めないといけません」

「無理です。みんな吸っています!」

「ダメです、あなたは肺炎ではないけども、PCR陽性
 かもしれないので、誰かにうつす可能性があるし」

「いや、出勤しないと私、生きていけないので。
 まだ若いのでコロナでも絶対に休みません!」


彼女は、
・若い人もコロナになる
・咳エチケットというものがある
・自分が人にうつすかもしれない
・4月1日から屋内禁煙になった
・タバコが悪い、ことなどを知らなかった。


「そりゃ、若い人が夜の盛り場で広げるはずだわ。
 志村さんが亡くなったのも、そういうことかな」・・・


発熱外来をやっていると、
「そりゃ、広がるわ」と思う。

世の中には実にいろんな人がいる。

小池知事や吉村知事が「夜の盛り場」と連呼する理由が痛いほど分かる。

ごく一部の無知な若者とタバコが、感染を広めている。

しかし誰もそれを止められない。

今のような生ぬるい規制では、若者を止められない。
政治家のいう事も、医者のいう事も聞いてくれない。

欧米同様、警察権力くらいの強い圧力で
若者の自由行動を一定期間規制すべきだ。

為政者は、国会を休止して、盛り場を監視したり
医療現場を1日でいいから、そのまま見てほしい。

もはや無政府状態というか、間抜けな話ばかり。
大災害の毎に、同じことが繰り返される悲しみ。

政治家さん、しっかり判断してください。

還暦過ぎて何もできない自分が歯がゆい。
せめてこの文章でも読んでくれたらなあ。



PS)

今週末の勉強会も「中止」になっています。→こちら
もちろん、在宅患者さんとのお花見も中止。

万一、知らない人がいるかもしれないので。


2020年5月22、24日の第4回全国在宅連合会は
2021年9月25、26日に「延期」になりました。

1年半後です。
来年です。お間違えのないように。























 
























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この記事へのコメント

まさにそのとおりですね。
憲法改正する意気込みがあるのなら、強制力のある「特殊感染防止法」を突貫で作ってほしい。
イタリア、フランスなど欧州諸国では普通にやっている事がなぜ日本はできないのか?
このままの日本のグダグダな感染対策では国民は長期間感染症の恐怖にさらされて、医療は崩壊して、
失業者や倒産は増えて、結果的に感染者でなくても多くの人々がメンタルが病むことになる。

Posted by マッドネス at 2020年04月03日 09:17 | 返信

20代の若い女性なのにもったいない青春ですね。
働かないと、食べて行けないのだ。
長尾先生達が、命がけで診察してるのに残念ですね。
他人の言う事を聞かないところは、猫みたい。
タバコを止める為に、大変な仕事で給料も安いけれどヘルパーさんになれないでしょうか?

Posted by にゃんにゃん at 2020年04月03日 08:03 | 返信

その子らが幼い頃、その時代に叱る大人が居なかったからだ。うちの子供よりも遙かに若い世代だが
容姿は大人顔負けでメイクも長けているけれど、中身はガキだ。人間性を育むための教育・社会環境が無かったせいだと思う。学校でもモンスターペアレントが横行して、教師が精神的に追い詰められてしまい
病んだり、離職したりが世相な時代ではなかったろうか。
その昔、我が子が幼い頃に市立図書館に本を返しに行った時のこと、館内に中学生高学年な団体が入ってきた。一角の机に腰かけ、過ごし始めた。大きな声でしゃべり、くつろいでいた。元々読書したり、勉強したり、図書館での当たり前な過ごし方をしている人らが落ち着かない雰囲気になり、皆が眉をひそめた。司書も居たけれど、注意しには来なかった。子供を連れている手前、図書館での作法を言ってきた手前があるから、私はその集団に我慢ならなかった。
私は言った。「そこは腰掛ける場所ではないでしょ!!」から始まり、説教の言葉を浴びせた。なかにはバツが悪そうな顔をした子も居たが、最後にはお決まりの「うるせークソババー!!」と捨て台詞を言った子も居た。が、集団は図書館から出ていった。その後「ありがとう。」と言ってくれた女子が居た。
何故、司書が注意しに来なかったのかが今でも疑問だが、そんな時代だった。
社会が子供を育てないと、家庭内虐待も起こるし、なにかしらのツケが、それなりに回ってくるものだと思う。

Posted by もも at 2020年04月03日 09:47 | 返信

本当に、その通りです。どうしたら危機感を持つのでしょう?3月に、東京に住む義理の家族が100人超えの規模の結婚式と披露宴を明治神宮で強行しました。自分達は毎日満員電車に乗って仕事へ行っている、と言って、延期するようにという家族の声を聞きませんでした。無症状の感染者がコロナを広めてしまうことになるかもしれない、とは思わないのでしょう。怒りを通りこして呆れました。身内だと思うとぞっとします。大企業に勤め、まもなく40にもなる人が。
政府の説明や主張は、こういう人達には全く響いてないのでしょう。確かに世の中色々な人がいます。ただ、今はみんなが同じ方向を向いて、とにかく出来る限り外へ出ないように、そしてだんだんと落ち着くまでやり過ごすしかないのでは。コロナが落ち着かなければ経済どころではないでしょうし。

Posted by Cheese at 2020年04月03日 11:15 | 返信

日本は人権のある民主主義の国なので仕方ありません。
個人の自由が尊重される素晴らしい国です。戦争で負けたばかりに。
共産党や立憲民主党の言う、日本には人権がないという主張のなんとおかしい事。ふざけるな。

Posted by ひろ at 2020年04月08日 09:56 | 返信

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