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11年ぶりに風邪外来を作った
2020年04月03日(金)
11年ぶりに風邪外来を作りました。
発熱患者さんを診たい訳ではない。
こうする以外に手が無い、だけだ。
発熱患者さんを診たい訳ではない。
こうする以外に手が無い、だけだ。
動線の分離は、常に行っている。
通常診療者と風邪患者さんの分離。
日頃から空間的にも時間的に分離してきた。
インフルエンザを院内感染させない!
コロナになってからは、3つの動線を区分した。
しかし、患者さんが混じってしまう可能性は残る。
予約なしで勝手に来てしまう患者さんがいるから。
門番が検温して、熱があれば
すぐに風邪外来に移動させる。
空間的にも時間的にも、厳しく分離するしか手がない。
結局、屋外に3つの待合場所を作った。
同時に3~4人の屋外での診療が可能だ。
そのうちのひとつ。(第二風邪外来)
ほかにもある。(屋外)
少し寒いけど、これくらいは我慢してね。
消毒後の手で最初に前金1万円を頂き、お釣りはトレーで渡す。
事務員は一切か関わらないし、誰も患者さんに触れない。
コロナ肺炎の有無だけを3分間で調べるためだけの外来だ。
CT画像で、コロナ肺炎かどうかその場で9割分かる。
PCR検査は数時間もかかるし感度も50%しかない。
感染しているかどうかよりも、今
コロナ肺炎があるかどうかが問題。
もしもコロナ肺炎だったら、いったん家に帰ってもらう。
私が保健所に事情を説明して、後は保健所の指示に従う。
こんなことをするのは、実に11年ぶりのことだ。
こんな状況を想定してスペースを空けておいた。
患者さんとの距離は常に充分に空けている。
触れないので絶対に濃厚接触者にならない。
私が開設を決意した動機は志村さんの死である。
あと1日でも2日でも早く肺炎を発見できたなら・・・
当院では、3分以で胸部レントゲンと胸部CTが可能。
すなわち、3分後に「コロナ肺炎の有無」が分かる。
その間に関わるのは長尾と技師さんだけで、
濃厚接触者はゼロです!と断言できる体制だ。
コロナ肺炎を早期発見して病院に送ることができれば
人間の命を救えると思い、実質「肺炎外来」を始めた。
PCR検査はしないのでコロナ陽性かどうかは分からない。
しかし、コロナ肺炎の有無だけは、確実に分かる外来だ。
ウイルスの有無はすぐに分からないけど、
コロナ肺炎だけは、早期発見をしたい。
肺がん検診と全く同じである。
もし1人でも早期発見できれば、何人もの命を救える。
医者になった甲斐がある。
1)厚労省が示したコロナを疑う自覚症状の該当者
2)保健所に「かかりつけ医で診てもらえ」と言われた人が対象
3)完全電話予約制、屋外で待ち合わせ、保険診療
4)まずは、長尾と携帯電話で話してからしか予約できない
5)平日 14~15時
土日祝 12~13時の人が居ない時に長尾と技師だけで対応。
6)30分以内に来院できる地域の方しか受け付けない
7)レントゲン以外は、オンライン診療で対応する人も
8)ただし、3週間以内の帰国者などは受け付けていない
毎日、虫垂炎や腎盂腎炎や蜂窩織炎や後腹膜膿瘍や誤嚥性肺炎や
EBウイルス感染症やウイルス性胃腸炎など多くの発熱者が来る。
そんな中で、発熱難民に対応するには、こんな方法しかない。
よく分からない人は、オンライン診療でフォーローしている。
まずは、私の電話での問診から診療は始まる。
ただ・・・
政府は、今回からオンライン診療を推進する意向だが、
日本医師会が反対しているから前に進まない、そうだ。
コロナ重大局面で「オンライン診療」に猛反対、日本医師会の ...
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71546
もしこの記事が本当ならば、日本医師会は二枚舌ではないのか。
緊急事態宣言を要請しておきながら、裏では
患者の利益よりも医師の利益を優先している?
私の誤解であることを祈っている。
もしも本当ならば、あまりに恥ずかしい。
日本医師会はもっと頑張ってほしい。
医師の利益ではなく患者の利益のために頑張って欲しい。
迷走する政府や厚労省を、しっかり引っ張って欲しい。
そんな一末端会員の願いが、会長に届いてほしいなあ。
横倉先生、頑張って下さい。
ご苦労様です。
PS)
実は11年前も同じことをやっていた。→こちら
その時は、カーテンで仕切っていた。→こちら
新型インフルと必死で闘っていた。
まさに、デジャブ、である。
しかし、歳だけ取った。
本来は、行政や保健所がここでやるべきだ。
喜んで場所と医療機器を提供するんだけどなあ。
しかしその決断ができるリーダーがいないのか。
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この記事へのコメント
「発熱難民」に文字どおり「外来」を造っていただきありがとうございます。
「社会免疫」ができるまで、せっせと外出し「ノーマスク」で大気との「呼吸」につとめてまいります。
当初から「医療崩壊」が懸念されてきましたが、気になっていたことがあります。
それは、「検査を増やすと医療崩壊する」という執拗なキャンペーンについてです。
日本サッカー協会の会長が回復会見の際、「妻(医師)の検査が拒否された」との告発がありました。
山中伸弥の緊急提言によれば、
「これまでわが国は、無症状や軽症の感染者の急増による医療崩壊を恐れ、PCR検査を限定的にしか行ってきませんでした。」
「このままでは医療感染者への2次感染が急増し、医療崩壊がかえって加速されます。」
「自分が感染していることに気づかないと、家族や他の人への2次感染のリスクが高まります。」
「また感染者数を過小評価すると、厳格な対策への協力を得ることが難しくなります。」
「PCR検査を必要な時に必要な数だけ安全に行う体制の強化が求められています。」
最近やっと、「検査➡医療崩壊」論の出どころ、「拡散」の司令塔、その「拡散」部隊が判明しました。韓国に後れをとりたくない、韓民族はヤマト民族より劣っている、「嫌韓」で溜飲を下げたいという、発出者、拡散指示者と完全に一致しました。今ごろ気づく馬鹿、とお叱りを受けそうです。
けさ、「福岡伸一の動的平衡(ウイルスという存在)」4.3が飛び込んできた。
「ウイルスは構造の単純さゆえ、生命発生の初源から存在したかといえばそうではなく、進化の結果、高等生物が登場したあと、はじめてウイルスが現れた。高等動物の遺伝子の一部が、外部に飛び出したものとして。つまり、ウイルスはもともと私たちのものだった。それが家出し、また、どこかから流れてきた家出人を宿主は優しく迎え入れているのだ。」
「親から子に遺伝する情報は垂直方向にしか伝わらない。しかしウイルスのような存在があれば、情報は水平方向に、場合によっては種を超えてさえ伝達しうる。」
「かくしてウイルスは私たち生命の不可避的な一部であるがゆえに、それを根絶したり撲滅したりすることはできない。私たちはこれまでも、これからもウイルスを受け入れ、共に動的平衡を生きていくしかない。」
Posted by 鍵山いさお at 2020年04月03日 03:45 | 返信
長尾先生、寒そう!
産経新聞にクリアファイルで、新型コロナ対策のフェイスシールドを阪大が3データを無料公開と言う記事が載ってました。
https://www.msn.com/ja-jp/news/coronavirus/%e3%82%af%e3%83%aa%e3%82%a2…
です。
Posted by にゃんにゃん at 2020年04月03日 08:33 | 返信
在日アメリカ大使館のヘルス・アラート4.3
「幅広く検査をしないという日本政府の決定によって、新型コロナウイルスの有病率を正確に把握することが困難になっている。」
「今日の日本の医療制度には信頼できるものの、新型コロナの感染増加によって、今後数週間にわたり、その制度がどのように機能するか予測することが難しくなっている。」
「アメリカ国民が自国に帰国したいと望むのであれば、今にでもその準備をすべきである。」(高橋浩祐・訳)
イタリア科学者150人の声明4.2
「韓国のように広範囲で攻撃的な検査などで、国家システムを停止させずにウイルスを克服すべきだ。」(産経新聞4.4ソウル桜井紀雄)
Posted by 鍵山いさお at 2020年04月05日 10:58 | 返信
先生のクリニックの感染を分ける取り組みの写真や
経路説明を常にトップページで見られるようにしていただけたら
受診する医療施設の判断にも使えるし
希望することもできますね
Posted by がんサバイバー at 2020年04月06日 10:17 | 返信
慶応大学病院声明4.6
「本日までに待機を命じた初期研修医全員にPCR検査を施行したところ、現時点で99名中18名がPCR検査で陽性となり、現在当院入院の上厳重に管理しております。」
全国で「感染経路不明」者が急増している。患者を診察した医師の検査依頼が反故にされてきた結果なのだろうか。
また「肺炎死亡者」がPCR検査されず遺族見送りも許されず、火葬に付されている事例が増えている。中国やアメリカでも指摘されていたことが、日本でも公然化したということなのだろうか。
Posted by 鍵山いさお at 2020年04月07日 08:26 | 返信
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