このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
たまには普通のことも
2020年04月11日(土)
毎日、コロナ(疑い)を診ていると慣れてくる。
コロナ肺炎でも軽症なら自宅安静の指示が出る。
自然治癒するのがたい大半で一部が重症化する。
コロナ肺炎でも軽症なら自宅安静の指示が出る。
自然治癒するのがたい大半で一部が重症化する。
私は、もうオーバーシュートしている、と感じている。
これから怖いのは病院や施設での「院内感染」である。
武漢ウイルスの第一波で何十万人かが免疫獲得をして
これからは、欧米もんが東京経由で大阪に襲来する?
今日は、「普通のお医者さん」からのメッセージを紹介しよう。
神奈川県医師会長のコメントが医師の間で高く評価されている。
------------------------------
市民の皆様へ
◆侮らないで◆
新型コロナウイルス感染に関する連日の報道で、「親も子供もストレスで
大変です」とマスコミが取り上げています。だから、ストレス発散のために、
外出したいという気持ちもわかります。
爆発的な感染拡大に若い人たちに危機感はないのは当然かもしれません。若
い人は感染しても比較的軽症ですむケースが多いからです。しかし現実は若
い人でも、重症化して一定数以上は死亡するのです。
もし、自分の知り合いの人がコロナ感染症で亡くなられたらきっと哀しい
はずです。そして、亡くなった人にうつしたあなたが、入院せずに軽度ですん
でも本当に喜べるでしょうか。不用意に動き回るということは、その可能性を
増やしてしまうことなのです。今は我慢する時なのだということを、ぜひ理解
してください。出来るだけ冷静に、そして自分を大切に、そして周囲の人を大
切に考えてください。
◆ごまかされないで◆
この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわか
らないのです。過去の類似のウイルスの経験だけですべてを語ろうとするの
は危ういかもしれません。そして専門家でもないコメンテーターが、まるで
エンターテインメントのように同じような主張を繰り返しているテレビ報道
があります。
視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に
心地よく響くものです。不安や苛立ちかが多い時こそ、デマやフェイクニュ
ースに踊らされぬよう慎重に考えてください。
実際の診療現場の実情に即した意見かどうかがとても重要です。正しい考え
が、市民や県民に反映されないと不安だけが広まってしまいます。危機感だけ
あおり、感情的に的外れのお話を展開しているその陰で、国境を持たない見
えないウイルスは密やかに感染を拡大しているのです。
第一線で活躍している医師は、現場対応に追われてテレビに出ている時間
などはありません。出演している医療関係者も長時間メディアに出てくる時間
があれば、出来るだけ早く第一線の医療現場に戻ってきて、今現場で戦ってい
る医療従事者と一緒に奮闘すべきだろうと思います。
◆PCR検査の本当◆
医療関係者は、もうすでに感染のストレスの中で連日戦っています。その中
で、PCR検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます。しかしなが
ら、新型コロナウイルスの PCR 検査の感度は高くて 70%程度です(50%程度
かもしれません)。つまり、30%以上の人は感染しているのに「陰性」と判
定され、「偽陰性」となります。
検査をすり抜けた感染者が必ず(必ずです)いることを、決して忘れないで
ください。「さっさとドライブスルー方式の検査をすればよい」という人がい
ます。その手技の途中で、手袋や保護服を一つひとつ交換しているのでしょう
か…。もし複数の患者さんへ対応すると、感染者から非感染者への二次感染の
可能性も考えなければなりません。正確に次の検査の人に二次感染の危険性が
及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマ
スク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように
脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・保護服など必須装備が絶
対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させ
ないようにするために、消毒や交換のため、30 分以上 1 時間近く必要となり
ます。テレビなどのメディアに登場する人は、本当のPCR検査の実情を知
っているのでしょうか。そして、「専門家」と称する人は実際にやったことが
あるのでしょうか。
◆胸部レントゲン検査やCT検査の困難◆
胸部レントゲン検査や CT 検査を、もっと積極的にしないのは怠慢だとい
う人がいます。もし、コロナ感染を疑われるとした患者さんを撮影したとする
と、次の別の患者さんを検査する予定となっても、その人が二次感染しない
ように、部屋全体を換気するとともに装置をアルコール消毒しなければなりま
せん。その作業は 30 分以上、1 時間近く必要となります。アルコールが不足
する中、どうすればいいのでしょうか。メディアなどで主張する専門家やコメ
ンテーターは、そのようなことを考えたことがあるでしょうか。
◆医療機関の現状◆
今後感染のスピードが上がると、重症例も当然増えてきます。もし何百人も
の感染者が同時に出れば、その人たちを病院で治療しなければいけません。医
療機関のベッドは、またたく間に埋まってしまいます。それでも心筋梗塞や脳
梗塞やがんなどの患者さんに対しては、いつものように対応しなければなり
ません。今までと同じように医療は維持しなければならないのです。
軽症の人は、自宅や宿泊施設に移って静養や療養してもらい、少しでも新型
コロナ感染症の人のために、病院のベッドを空けるなどの素早い行動が必要
です。そして、新型コロナ感染者の治療が終わり、社会復帰しても良いという
ときこそ、素早くPCR検査をやって確認し、ベッドを開けなければなりませ
ん。そのためにも、少しでも時間が必要なのです。医療機関に時間をください。
コロナ感染者の増加を、少しでも緩やかなカーブにしなければ、医療は崩壊し
ます。
◆医療機関への偏見や差別◆
皆さんは、咳をしたり、熱が出ていたりする人が近くにいたら、きっと嫌な
顔をして、文句を言うか、離れていくことでしょう。今この時も医療関係者は、
コロナ感染の恐怖の中で戦っています。戦っている医療機関の医師や看護師
や事務職員にも、子供や孫、そして親はいます。その愛する人たちに、うつす
かもしれないという恐怖の内で、医療職という使命の中で戦っています。そし
て自分の子供が、バイキンと言われ、いじめにあうかもしれないという、悲し
みとも戦っています。
市中の診療所ならば、医師自身が罹ったら、当然一定期間休診にするばかり
でなく、診療所のすべてのスタッフやその家族の心配もしなければなりませ
ん。そして、自分の家族そのものに危害が及ぶことになります。実際に病院の
中で重症の患者さんの治療を毎日繰り返し繰り返し治療にあたり、家に帰っ
ても人工呼吸器の音が耳から離れず、懸命にしている立ち向かっている医師
や看護師の人たちのことを想像してください。そんな恐怖といら立ちと、そし
てストレスの毎日の中で生活しています。
わかってください。知ってください。理解してください。感染が拡大すれば、
誰もが感染者になります。そのとき、偏見や差別を受けたらどんな思いをする
のか、一人ひとりが賢明に考えて、不確かな情報に惑わされて。人を決して傷
つけないように、正しい情報に基づいた冷静な行動をするようにしてほしい
のです。まして、地域の医療機関の活動が差別意識で妨げられるようなこと
は、決してあってはならないことでしょう。
◆一緒に戦いましょう◆
もう少し、もう少し我慢して下さい。四週間、何か月いや一年以上になるか
もしれません。病気と闘って生きていたいと、つらい治療と闘っている患者さん
もいます。生きていることだけでも幸せなのだと、ぜひ、ぜひ思ってください。
安易に外出して、密集、密閉、密接のところには絶対行かないでください。あ
なたの行動が、新しい患者さんを作ってしまうかもしれません。
お願いします。私たち医療従事者も、ストレスや恐怖に我慢して戦っていま
す。お願いします。皆さんはぜひ、我慢と闘って、我慢してください。戦いは、
長くてつらいかもしれませんが、みんなで手を取り合って戦っていかねばならな
いのです。
(神奈川県医師会長 菊岡正和先生のコメント改編)
--------------------
ね、普通でしょう。
私は、ちょと変わっているので、「普通」が書けない。
だから引用させていた頂いた。
皆さま、「普通」のお医者さんの意見を聞いてください。
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
この記事へのコメント
1ヶ月ほどの自宅塗装工事が終わろうとしている。若い職人さんたちと毎日接してびっくりしたこと多々あり。雨戸を閉めようとしたら外れてしまって、電話をしたら社長がすぐに直しに来てくれた。近くてよかった。
若い職人のミスをまだ少しだけ若い社長が一人でカバーしている零細企業。
イタリアのように「建設業もすべて休業」にならなくてよかった。
一番若いヘビースモーカーの職人のタマゴさんに、毎日、言いました。
「たばこ、やめた方がいいよ。タバコを吸っている人はコロナにかかって重症になる確率が高いんだよ!!! 若くてもコロナで死ぬんだよ。苦しいらしいよ・・・・」
Posted by 匿名 at 2020年04月11日 01:51 | 返信
真っすぐ伝わるメッセージ。「2枚の布マスク」と一緒に配って欲しい位です。
どの情報に出会うかも運と縁。自分であちこちしたら情報の海に溺れそうなので
先生のブログを起点に、リアルタイムで有益な生きた情報を得させて貰っています。
ネットはせずテレビや新聞が情報源の高齢親族に、様子伺いの電話を入れれば、
ワイドショーの勢いに怯える人も「もう先がないからいいんだ」と開き直る人も。
SNSはしないので拡散のお力にはなれませんが、身近な範囲だけでも伝えていこうと思います。
Posted by taco at 2020年04月12日 09:51 | 返信
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: