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介護崩壊

2020年04月23日(木)

介護施設の職員からの相談が増えている。
「自分がコロナを広めているのでは」と。
ストレスや家族の勧めで離職が増えそう。

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「介護」は人と人との触れ合いそのもの。

感染防止は、介護と相反する概念である。

接触しない介護、はあり得ない。


デイサービスやーショートステイが止まれば
要介護者は自宅に居るしかなくなる。

しかしホームヘルパーも元々少ないうえに
「コロナが怖い」や「コロナをうつすかも」でさらに減少。

まさに欧米でも日本でも、「介護崩壊」が起こりつつある。

------------

朝日新聞

欧州主要国での介護施設入居者らの感染推定死亡者の割合
ノルウェー64%、アイルランド55%、
ベルギー49%、フランス38%、ドイツ32%

「フランス 死者の4割が介護施設。感染恐れ、職員勤務拒否」
「介護感染 欧州猛威 隔離困難 対応後手」
「独 陽性職員、そのまま認知症対応」
「日本も募る懸念」  →こちら


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「医療崩壊」ばかり報道されるが、入院できない高齢者は
自宅療養しかないので、介護崩壊も同時に起きてしまう。


えらいこっちゃ。

介護崩壊を防ぐために何が必要か

1)介護施設では感染症法2類をは外す
2)コロナけ感染者の扱いを、緩くする
3)介護スタッフが感染しても報じない
4)集団感染してもマスコミ報道しない
5)家族に「覚悟」を持って来てもらう
6)保健所より主治医の権限を強化する
7)なによりも、本人の意思を重視する
8)デイやショートの人にも人生会議を
9)家族に「訴えない」誓約書を書いてもらう
10)国民が介護スタッフに感謝の意を示す・・・・


【必読】
高齢者施設での予防対策 こちら
(東京大学医学系研究科)

災害時には、障害者や要介護者が、一番の弱者になる。
いつもそうだし、今回も既にそうなっている。

障碍者は、一般の人よりもずっと不自由に耐えている。
発信は少ないけど彼らなりにいろんな工夫をしている。


病院は厳しく管理するのは仕方がない。

しかし介護施設は、もう少しおおらかでもいいのでは。
既に2ケ月間も面会謝絶をしているし限界が近い印象。


介護あっての医療。

介護を守るのも医療の役割。

介護が崩壊すれば、その影響は医療崩壊にも及ぶ。
具体的には、「不要な119番」が増えてしまう。

偶然にも「119番と平穏死」という本も書いた。
この本に書いたようにならないことが今こそ大切。

介護スタッフの皆様、頑張ってください。

いつも、ありがとうございます!

宮本亜門さんの「上を向いて歩こう」プロジェクトこちら

長尾もこの歌を歌い、介護現場の皆さまにエールを送りまーす。



PS)
落ち着いてきたきたら、ZOOMでの
「国立国立認知症大学」の講義を再開する予定。

それまで、元気でガンッバってください。
























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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

慶応病院で入院患者にPCR検査をしたら、6%の陽性者がいたそうです。

これは「隠れ患者が6%もいる」と恐れるべきか、
「抗体を持つ人が6%もいる」と、いい方向に考えるべきかどちらなのでしょうか?

Posted by ワイドショー大好き主婦 at 2020年04月23日 09:36 | 返信

世の中、何が転機になるか分からない。
国がオンライン帰省を提唱する時代になった。田舎や高齢者へのパソコン普及が加速されるかも
知れない。パソコンにスカイプ機能があっても、使うのは上級者やビジネスマンだと思っていたから、
普及の加速に手軽さを知る。今後の時代、帰省ラッシュ緩和が定着してくるだろうか。家族関係の
在り方を考える機会になるのかも知れない。長尾先生がよく仰っていた「遠くの長男・長女」問題が
変化できるチャンスかも知れない。
マスク不足があり、手作り派が増えたため、ミシン普及が再燃した。これまでの時代、手芸用品店が
店じまいするばかりだったが、品物が欠品する程需要がある。
昨日、一週間ぶりに食品を買い物したが、混雑回避できる店を考えて出掛けた。自分も店の人も感染対策した姿で、心のこもった「いらっしゃいませ。」「ありがとうございました。」の挨拶を頂き、
少し余分な買い物もした。がんばっている小売り店も起死回生のチャンスになる。

介護施設面会謝絶は、実際の効果がある。以前、同じ法人の中で異なる経営形態の二つの施設が
ひとつの施設は、感染対策エプロンとマスク着用をお願いして面会可能。一方の施設は面会謝絶。
(比較のためではなく、経営と施設の性質により、対策が異なったもの)面会できた施設はエプロン
などで対策しても、しなくても変わらない? と思う位、インフル感染がおきた。面会があった当事者が
感染したなら仕方ないが、隣の部屋の独身高齢者が感染したから寂しい話だ。
一方の面会できない施設は、感染がゼロでシーズンが終わった。毎日「感染流行が起こりませんよーに」と願うような気持ちで従事する職員にとって、心の負担が少なく穏やかだった。
オンライン帰省が推奨されるなら、施設でのガラス越し面会や、タブレット端末面会が可能になるかも
知れない。

Posted by もも at 2020年04月23日 11:31 | 返信

介護のことに言及していただき有難うございます。
「医療従事者へのエール」の報道に触れる度、介護や保育、学童、障害者福祉などの現場で働く方々にももっと注目し支援して欲しいと思います。平常時でも人手が十分とはいえない福祉の現場で、新型コロナの事でどれだけ心身に負担がかかっていることでしょうか。親族に介護職員がいることと、これまでに介護、保育、学童の各方面で私自身が助けていただいたことがあるので、其々どのような状況か気になっています。
先日、訪問ヘルパーをしている友人が「新型コロナかもしれないと、自分も人も疑わないといけないなんて嫌だ」とメールで訴えてきました。スタッフの方々は、自らの家庭もありながら人のお世話をされているのです。先生ご提言の9番目「訴えない誓約書」、今の状況下では預ける側も、その位の心づもりでいることが必要でしょう。
コロナ禍で益々人手が減ってしまったら、困るのは、誰でしょう。裕福な人たちは、いい福祉サービスが受けられるでしょうけれど。
在宅で認知症の父を看ていた時、母が睡眠不足で機嫌悪い中、吠えていました。「人手不足なら、介護報酬を3倍にすればいい!そうすれば人が集まる!外国に兵役があるなら、日本は『介護役』作ればいい!衣食住ちゃんと保証して2年。どうせ年取ったら皆、誰かの世話になるんだから!」・・・高齢者福祉は今後どうなっていくのでしょうか。

今はとにかく、先生の提言が偉い人たちに届きますように。

Posted by taco at 2020年04月23日 11:49 | 返信

介護施設を保護する法律、「介護保護法」のようなものがなければ、今のままだと
介護施設の施設長とか、施設の嘱託医などは、クレーマー訴訟ターゲットになりそうですね。
これに乗じる悪徳弁護士もたくさん出てくるのではないか?
今後、特に心配されるのは、施設スタッフの離職続出、嘱託医の離職、経営破綻~施設閉鎖ですね。
介護施設でコロナが集団発生すれば、当然ですが、重症化率・死亡率は高く、50%は超えるのでは?
100人いれば50人は死亡して、40人くらいは二度と施設で診れない状態になりそう。
介護施設集団発生の受け皿、高齢者コロナ専門病院の造設が急務ではないかと思います。
ただしそこにはエクモや人工呼吸器はなく、酸素投与以上の医療はしないという約束で。
すでに経営破綻も続出している施設入所というものが崩壊し、本来の在宅に戻っていく可能性も。

Posted by マッドネス at 2020年04月23日 12:11 | 返信

待ちます!国立認知症の待ち望んでました。

Posted by 匿名 at 2020年04月23日 01:49 | 返信

揚げ足取りみたいで恐縮ですが、「訴えない誓約書」は公序良俗に反しており、また消費者保護法の観点からも問題があり、無効とされそうな気がします。お気持ちはわかります。

Posted by ハクション大魔王 at 2020年04月24日 12:50 | 返信

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