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富川アナの経過を振り返る

2020年06月07日(日)

報道ステーションの富川悠太アナがコロナに感染。
めでたく現場復帰した今、彼の経過を振り返ろう。
有名人の臨床経過は公開されていて非常に役立つ。
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報道ステーションの富川アナは

4月3日と4日に38度の発熱があったが
翌日平熱になったので6日から普通に出勤。

10日に息苦しさを感じて、入院。
11日にPCR検査陽性が判明した。


つまり、症状が出ても4日間仕事を続けたわけだ。
これが後に批難を浴びて、謝罪することになった。

コロナは、発熱の
・前2日と
・後2日の、合計5日間が最も感染力が強い。


だから、無理したらダメ!

かかりつけ医を持つこと!

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IMG_4513.jpg
結局、発熱から肺炎の診断まで8日もかかっている。
PCR陽性まで9日もかかっている。


彼に限らず、なんという診断の遅れか。

・かかりつけ医でPCR検査、ないし
・PCRセンターでその日に検査をしたら、肺炎や入院は防げる。


開業医が早期診断・早期治療(イベルメクチン)をすればいいだけ。


感染症法2類で保健所がすべて管轄しているなのか。
有名人であっても、一週間以上かかるのはオカシイ。

誤解を恐れずに言おう。

この国は、「わざと重症化させて、わざと人工呼吸器をつけて
いるよう」にしか、私には見えないくらい、スピード感が無い。


なぜ発熱したその日に診断し、即、治療ができるようにししないのか。

正直、不思議で不思議で仕方がない。

やろうと思えばすぐにできるのに、それをさせない。

私がイラチなのかもしれないが、イライラする体制だ。

少なくとも自分がかかりつけの患者さんにはそう言う。

自分の患者をコロナで死なせないことが町医者の使命。


コロナ携帯は、さっき鳴ったばかりだ。
ただの微熱でコロナの可能性はないが。

それでも毎日コロナ携帯でフォローはする。
そもそも尼崎では1ケ月半感染者ゼロだが。


芸能人が好きなわけではない。

個々の患者さんの経過は個人情報の関係上、表に出ない。
私も、自分の患者さんの医療情報はここには、書けない。

しかし有名人の臨床経過は公表される。

だからこそ彼らに学ぶことが大切だ。


志村さんや岡江さんがなぜ亡くなったのか。
毎日、そればかり、今も考えているワタシ。


原因はたったひとつ。

それは、診断の遅れ、につきる。

インフル同様に診察の場で答えが出るようにしないと。
それには、2類をは外して5類に落とさないと無理だ。


もっと言おう。

亡くなられた方の何割かは、法律(国)が殺している。

志村さんも岡江さんも、発熱日に診断ができていたら・・・

タラレバは良くないが、彼らの死を活かさないと可哀そうだ。

ここは日本。

世界で唯一、皆保険制度がある国だ。

優秀な町医者が各地にいっぱいいる。

やる気になれば、必ず死者ゼロにできる。

かかっても全然いい。
死ななければいいだけ。

即診断、即治療。

これは当院のウリであるし座右の銘。
35年前、聖徒病院で叩き込まれた。


たったそれだけなのだが・・・



PS)

PCRの新しい検体採取法が2つある。
私は、第二波では2)か3)をするつもり。


1)検体採取ロボット

鼻腔内の検体採取を自動化、医療従事者の感染リスクを減らすロボットシステム(MONOist)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/f380e0176ab01a363bf3069a27319a18d6a1476f



2)岐阜の松波医師らの、新・ドライブスルー検査
https://www.tokai-tv.com/tokainews/article.php?i=128175&date=20200529


新型コロナのPCRドライブスルー検査を増やすために
一般社団法人 岐阜県羽島郡医師会 会長
社会医療法人 蘇西厚生会松波総合病院 理事長 
松波英寿
 
医師会の皆様、現在、各地域でPCRのドライブスルー外来が開かれようとしていますが、多くの問題があると思います。私たちは、検体採取を行う医師の感染機会を減らす安全で安価な方法を実践していますので、御紹介します。
まず、本邦においてなぜ、PCR検査が進まないか?当初は検査を施行するか否かの決定が、いわゆる行政検査として保健所にゆだねられていたためとされている。しかし4月からは保険診療として医師が施行すべきと判断すればいつでも検査が可能で、なおかつ検査費用は国の負担であるにも拘わらず、一向に検査数が増えていない。厚生労働省は県・地区の医師会にドライブスルー外来等での検体採取を要請しているが、多くの地域において必ずしも順調には検査を行う施設が増加していない。なぜか?種々の阻害要因があると考えられるが、最も大きな阻害要因は、検体採取をする医師の感染リスクが払拭できないPPE提供等の医療環境の劣悪さと、それに伴う補償金額等の経済的劣悪さの所以であろう。
一方、仮にPPEが十分存在していると仮定しても、感染リスクを減らすためには湯水のごとくPPEを消費する事だけでは感染リスクは軽減しない。医療従事者のPPEの着脱時の感染リスクが残るためである。そこで我々は、帰国者・接触者外来の経験を活かし、安全に行えるドライブスルー方式の岐阜地域 地域外来・検査センター(PCRセンター)の運用を、このほど始めたので紹介する。


ポイントは3つ。
  • 支払いも含め、一切、物のやり取りを患者と医療従事者の間で行わない(当日必要な物品は予め紹介医を通じ患者に渡しておく。患者データーはすべて事前に入手して完全予約制にする。支払いはpay pay か請求書による後日支払いのみとする。)。
  • 作業者の安全が確保させるまでは、車内(患者)と車外(作業者)の会話は携帯電話越しに行う。
  • 3重の飛沫防御対策を行い、PPEへの患者の飛沫の付着の可能性を限りなく0にする。
である。

具体的方法として、aミトン型の手袋が付着加工してあり、検体回収用の穴があけてある、特殊ビニールカーテン(図1 Gifu CURTAIN 実用新案出願中 双葉産業FAX 058-388-0180で入手可能)を運転席の窓枠に貼る(図2)。
b検体採取時に、患者に、鼻腔の位置に相応する場所に穴をあけたビニール部袋をかぶってもらう(図3の1⃣ 頭袋)。Gifu CURTAINのミトン型の手袋越し、患者がかぶった頭袋の穴越しに検体を採取する(図3の1⃣、2⃣、図4)。
c医師の背後から車に向かって常に扇風機で風を送る(図3の3⃣)。
すなわち仮に患者が検体採取時に咳・クシャミをしても、ビニール袋(頭袋)から車内に拡散する飛沫は少量であり(図3の1⃣でブロック)、運転席にビニールカーテン(Gifu CURTAIN)が貼ってあるため車内から車外に飛散する量はさらに少なく(図3の2⃣でブロック)、医師の背部から常時風が吹くので(図3の3⃣でブロック)、医師のPPEに飛沫が付着する可能性は極めて0に近いと予測される。したがって、医師は通常のPPEに守られた上に、風、Gifu CURTAIN、頭袋に守られることになるため、PPEが汚染される可能性が極めて低くなり、PPEの着脱時のリスクが著しく軽減する。また、これらのビニール袋、ビニールカーテンは患者自らが回収して自宅で処分してもらうため、事務員等による物品回収に伴う事務員の感染リスクもなくなる。これらの用具を使用すれば、欠乏しているPPEの消費が節約でき、なおかつ検査センターのすべての職員の安全性が高められる。
これから気温が高くなるが、これらのビニール袋、カーテンを使用すれば、熱がこもる重装備のPPEを使用しなくても、快適・安全に検体採取が行える可能性が高いと考えている。
これらの方法を用いると、今後どのようなPPEで検体採取が可能となるか、あるいはPPEが節約できるかの検討するようご指導いただいているので、カラースプレーのカラー飛沫を患者が排出する飛沫に見立てて、ビニール袋・ビニールカーテンの飛散予防効果検証実験を近日中に予定している。結果が出次第、お伝えしたい。さらに実演もYouTubeに掲載予定である。是非これらの資材・システムを利用していただき、安心して積極的にPCRに資する検体採取を行っていただきたい。PCR検査数が増加すれば、今後おこるであろう第2波、第3波にも十分対処できると考えている。
 
 
3)唾液でのPCR検査
  これは簡便なので、できるはず。
  早く保険診療に!












































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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

長尾先生、毎日ブログアップありがとうございます。
読者の方には在宅ケアに関わる方も多いと思い、どうか下記を広めて下さるようお願いします。
「特別障害者手当」についての情報です。6月3日の東京新聞(中日新聞)記事です。

多くのケアマネさんもご存じない方が多いと思います。制度につながれば経済的に助かる方がおられると思います。
私の亡き父も該当しましたが、知らなかったので申請出来ませんでした。

特別障害者手当 低い認知度 「在宅」の重度要介護なら受給の可能性
https://www.tokyo-np.co.jp/article/32983

 重い要介護状態でも自宅で過ごしたいと願う高齢者は少なくない。ただ多くの医療・介護サービスを使うため費用もかさむ。そんな時、障害者福祉の制度「特別障害者手当」が味方になってくれるかもしれない。寝たきり状態の人ならば受給できる可能性がある。しかし、「高齢者」「障害者」と縦割りの福祉制度の中で、手当の存在は埋もれてしまっている。 (五十住和樹)
 特別障害者手当は重度障害者の所得保障として一九八六年にでき、寝たきりで、常時介護を必要とする在宅の二十歳以上の人が対象。申請した上で、要件を満たしていれば、月額二万七千三百五十円が支給される=表。
 厚生労働省のまとめでは一月末現在の受給者数は十二万四千五百二十四人。ここ数年は、ほぼ横ばいだ。
 「重度の人の在宅介護は経済的にも過酷。この手当を知っていたら、どんなに助かったかと思います」。東京都内に住む女性(57)は、二〇一七年八月に八十八歳で亡くなった父親の介護費用を振り返った。
 腎臓病と認知症を患っていた父親は、一五年九月に転倒してけがをし二カ月入院。退院後の療養で介護保険の入所施設で医療的ケアの手厚い「療養病床」を利用すると、月に約二十万円かかることが分かり、女性が在宅で介護していた。
 介助なしでは身の回りのことができない父親は翌年、最重度の要介護5に。介護保険では訪問看護などが使える「看護小規模多機能型居宅介護」を利用し、ほかに医療保険で訪問診療や訪問歯科などを受けた。
 所得に応じて決まる介護保険サービスの利用者負担(一〜三割)は男性の場合、二割。こうした医療・介護費用に、腎臓病食、おむつ、布団の洗濯代などを加えた自己負担は月約十八万円に上った。
 一カ月の介護費用が一定額以上の高額になった場合に払い戻しを受けられる「高額介護サービス費」制度を利用し、約五万円が返ってきた。それでも家計は苦しく、食費を切り詰め、国民年金保険料の免除申請もした。特別障害者手当のことは誰からも教えてもらえなかったという。
 「高齢者介護の関係者は障害者福祉にうとい。手当を知っているケアマネジャーに会ったことがない」。東京・多摩地区で認知症の人の相談にのったり、ケアマネの講師を務めたりする女性(53)は言う。三年前、若年性認知症の五十代男性の家族に手当を紹介。一家の大黒柱が病で職を失う中、妻は「経済的な支えになった」と話したという。
 岐阜県土岐市の医療法人理事長で、ファイナンシャルプランナーの資格も持つ認知症専門医の長谷川嘉哉(よしや)さん(54)も手当は「最も受給漏れが多い制度」と話す。年数回、受給につなげるという長谷川さんは「要介護5か4で、日常生活動作のすべてに介護が必要な寝たきりの高齢者は該当する可能性がある」と話す。
 これら、「手当の利用が増えないのは認知度が低いから」との指摘に対し、厚労省の担当者は「重い障害が重複している在宅の障害者は、限られているからでは」と話す。
 利用するには「在宅」が条件だが、介護保険制度の施設(特別養護老人ホームなど)以外なら、グループホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)にいる人も対象。申請は、医師に所定の診断書に記入してもらい、必要書類とともに住所地の区市町村窓口に提出する。所得制限など支給要件がある。手続きの詳細は、窓口で尋ねる。
 ただ、「人生100年時代の医療・介護サバイバル」(築地書館)の著者で、ノンフィクションライター中沢まゆみさん(71)は「申請では医師の診断書がネックとなる」と指摘。高齢者の主治医は障害者の制度に詳しくない人も少なくないという。長谷川さんは「脳血管障害や認知症、在宅診療に詳しい医師に依頼してほしい」とアドバイスする。

Posted by あんこ at 2020年06月07日 05:06 | 返信

おはようございます。

先生、コメント欄お借りしてすみません。

あんこさん、貴重な情報をありがとうございます。
母、要介護5で、寝たきりではないですが,
日常生活に100%介助必要です。脳疾患の後遺症、高次脳機能障害ある為
ケアマネと相談してみます。

Posted by rico at 2020年06月08日 09:36 | 返信

「新たな感染者が●●名報告されました」実際その内訳はというと、
半数以上が無症候性の感染者、最近は病院の勤務医、看護師などからの感染報告が多いが、濃厚接触以外に経路不明、知らぬ間に感染というのが多いようです。特に若手の医師。
マスゴミは、重症肺炎も軽症上気道炎も無症状も一緒くたに「感染者」と報道していますね。
正確には「感染確認者」であるが、感染確認者の内訳に関してはなぜか発表しない。
無症状の人をセッセと積極的に検査する一方で、有症状の人には検査のハードルが山のように高い。
またPCR陰性者で有症状でもCT検査すらしてもらえない現実。
理由は簡単で「新型コロナに関しては、検査の対象は保健所がすべて仕切っていて、臨床医は仕切る権利が全然ない」からでしょう。それにしても、最近は病院勤務者の感染者が続々と報告されていますが、本来なら厚労省が、少なくとも医療従事者全員に抗体検査⇒PCR検査を指示すべきでしょう。
そうでないと国民が安心して病院や診療所にかかれないからです。
2類指定だから、検査を受けるのも受けさせるのも怖い、無症状でもPCR陽性者が出たら、即座に外来診療を停止しなければならないからです。また陽性のスタッフを業務停止にしなければならない。
怖くて検査を受けさせないから、さらに院内感染が広がっていく、悪循環です。
医療従事者だけでなく、介護従事者も全員検査は受けさせるべき、検査は100%ではないが、
検査を受けさせないから、国民の不信感や疑心暗鬼によるストレスは絶えない。
造られた、医療・介護への不信感の増幅が、医療と介護の崩壊につながっていくのでしょう。

Posted by マッドネス at 2020年06月08日 09:54 | 返信

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