ネットで調べると、大阪には（東京はもちろん）
コロナクリニックが、既に沢山あることを知った。

感染症法２類なのに、保健所に届けなくていいのかな。
勝手にやって本当にいいのかな、という素朴な疑問が。

自由診療クリニックでは、性病も新型コロナも同じである。
一方、保険医療機関は、勝手にPCR検査ができないはずだ。

そろそろ、インフルと同じ５類感染症に落としてもいいはず。
もう４月からこのブログや、「公論」等に書いているけどね。






医療タイムス２０２０年８月号　　コロナ病院とコロナクリニック
 
　
この半年間、日本中、いや世界中が新型コロナウイルス感染症（以下、コロナ）に振り回されている。医療においても病院、診療所を問わずコロナ一色になった。さらに介護の分野は、コロナ対策が最優先で面会も外出も禁止という異常事態が続いている。高齢者がハイリスクであることはもはや誰でも知っている。１０５歳の在宅患者さんも「コロナでだけは死にたくない。だから先生、もうここには来ないで！」と言われる始末だ。

　PCR検査を巡る論争は半年にも及びまだ着地点が見えない。２００９年の新型インフルエンザ騒動の時もそうだったが、ワクチンができた頃には感染は収束しつつあった。しかしコロナはまだまだ続くだろう。コロナのいやらしいところは、大半は軽症ないし無症状であるのに特定の人には血管炎や血栓症や免疫異常をきたすことである。コロナは２類指定感染症であるので感染者全員のデータは国が把握している。国は感染者の糖尿病の有無と程度、喫煙の有無と程度、BMIなどの感染者に関するビッグデータを解析して、重症化因子や死亡リスクに関する多変量解析を急ぐべきだ。どんな人が死に至りやすいのか、各リスクファクターのオッズ比を公開すべきである。こうした解析が可能であることが感染症法に指定されている意味であろう。

　大阪には「コロナ専門病院」ができて稼働しはじめた。東京にも同様の病院ができるという。「集約化」という観点からはがん医療と同じで当然の動きであろう。１００万人単位でそのような公的病院を置いたほうが効率的だ。コロナ専門病院は中等度以上の患者さんの受け皿になるので、そこに入院する患者の重症化因子をしっかり分析すべきである。そのデータを国が集計・分析すれば、そこから世界に通用する重症化阻止因子が発見されるかもしれない。

　さて、この数ケ月間、多くの開業医は蚊帳の外であった。９月からは自治体によっては、医師会が行政と契約を交せば診療所でPCR検査が可能となるところもあるようだ。しかし冬になりインフルなどの他の感染症との同時流行が懸念される。そうなると、相当な混乱から医療崩壊に至る懸念がある。そこで提案したいのが、「コロナ専門クリニック」である。当たり前だが保健所は医療機関ではない。そこに電話しても「かかりつけ医へ」と言われるだけである。そしてかかりつけ医には、検査や治療などの武器がない。そうした現実が市民の不安を続福させている。

 そんななか、地域住民が一番安心するのは、「コロナが心配ならいつでも誰でも診てくれるコロナ専門クリニック」ではないか。NYには街中に誰でも無料の「PCR検査テント」があるが、日本ではそうもいかないだろう。ならば、行政がお金を出して「コロナ専門クリニック」を大都市に開設してはどうか。そこでPCR、抗原、抗体、インフル、ノロなどのウイルス検査が受けられる。また血液検査での炎症反応、Dダイマーなど、移動式胸部CTでのコロナ肺炎の早期発見もできる。コロナクリニックに行けば、１時間ですべての検査が終わる。安心する人、入院する人、自宅療養する人に振り分けられる。介護施設に入所している人もそこに連れていけば診てくれるし、必要なら往診での検査もしてもらえる。一般の開業医も「怪しい」と思えばまずはコロナクリニックに紹介状を書けばいい。公的なコロナ専門病院とコロナ専門クリニックを造ったほうが効率がいい、といつも思ってしまう。そこに勤務する医療従事者は通常より５割以上厚遇することは当然である。長い目で見ればそれくらいの思い切った投資をしたほうが、日本のためになるのではないか。

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PS)
コロナクリニック#125

ちゃんと知っとこ！PCR検査と抗原検査の違い
https://youtu.be/eBE64lQBMWA