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偽陰性感染者に脅える中小病院
2020年09月08日(火)
PCR陽性者は指定病院かホテルに監禁される。
一方、陰性者は無罪放免だが、調子が悪いと
地域の中小病院に入院することになるのだが。
PCR陰性と言われて喜ぶのは早い。
偽陰性が3割、もあるからだ。
10人の感染者がいたら、3人は偽陰性である。
彼らは中小病院で、ウイルスをまき散らすかも。
今、クラスター発生に最も怯えているのは
大病院ではなく中小病院と介護施設である。
中小病院には「PCR陰性の感染者」が紛れ込む
可能性が高く、それを阻止することはできない。
ある日、気が付いたら「「クラスター発生」となる
可能性があるので、院長先生は夜も眠れないのだ。
空気感染の勢いはまるで「爆弾」が炸裂したかのよう。
だから院長からすれば「偽陰性感染者爆弾」に感じる。
爆弾がいるのか、爆発するのか、誰にも分からない。
それでも、不特定多数を受け入れなければならない。
どの患者が感染者か分からないと疑心暗鬼になる。
何度PCRをしても安心できないのが経営者の本心。
一方、入院患者さんに散弾銃が当たるかもね。
知らないうちに感染しているかもしれないし。
医療者自身が爆弾や散弾銃、かもしれないしね。
もはや誰が感染者か分からないのが市中感染だ。
まるでロシアンルーレットないし時限爆弾だ。
誰が当たっても仕方がないので謝らない事だ。
医療者と患者がお互い疑心暗鬼になっている場所は
大病院よりも地域の中小病院だったり介護施設かも。
ああ、早く収まってほしいな。
その後はチョロチョロで推移してくれたら助かる。
米国ではコロナ病棟よりも一般病棟の方が
感染率が高い、ということが分かっている。
なんだかなあ。
チャーリー浜さんのギャク
「貴方がいるから僕がいる」と同様に
「患者がいるからコロナがうつる」、
「医療者がいるからコロナが広がる」
@@@@@@@@@@@@@
ヘルスケアワーカーの新型コロナ感染状況:20万人のシステマティックレビュー
コロナ病棟より一般病棟での感染率が高い
Gómez-Ochoa SA(Research Division, Cardiovascular Foundation of Colombia, Floridablanca, Colombia.), Franco OH, Rojas LZ, et al. COVID-19 in Healthcare Workers: A Living Systematic Review and Meta-analysis of Prevalence, Risk Factors, Clinical Characteristics, and Outcomes [published online ahead of print, 2020 Sep 1]. Am J Epidemiol. 2020;kwaa191. doi:10.1093/aje/kwaa191
ヘルスケアワーカー(HCW)は新型コロナ感染対策の最前線で働いており、高い感染リスクにさらされており、感染した場合患者、同僚に感染を広げるおそれがある。HCWの感染率、リスク因子、臨床的特徴、予後について230,398名のHCWをカバーする95件の報告をもとにシステマティックレビューを行った。PCRによる感染率は11%(95%CI; 7%-15%) 、抗体検査による感染率は7% (95% CI; 4%-11%)だった。感染率の最も高い職種は看護師(48%. 95%CI; 41%-56%)、最も感染者の多く発生した職場は一般病棟だった(43%, 95%CI;28%-59%)。HCWに多い症状は嗅覚障害、発熱、筋肉痛だった。感染者の40%(95%CI;17%-65%)は診断時まで無症状だった。感染者の5% (95%CI;3%-8%)が重症となり、0.5% (95% CI; 0.02%-1.3%)が死亡した。一般病棟勤務者および看護師に感染率が高かった。
米国の新型コロナ最前線13大学病院における医療スタッフの新型コロナ抗体陽性率:
2020年4~6月 Self WH(Vanderbilt University Medical Center, Nashville, Tennessee.), Tenforde MW, Stubblefield WB, et al. Seroprevalence of SARS-CoV-2 Among Frontline Health Care Personnel in a Multistate Hospital Network - 13 Academic Medical Centers, April-June 2020. MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2020;69(35):1221-1226. Published 2020 Sep 4. doi:10.15585/mmwr.mm6935e2
【要旨】 新型コロナ患者診療に携わる医療従事者(Health care personnel :HCP)は感染リスクが高い。直接新型コロナ患者をケアする人々の新型コロナ感染に関連する要因を明らかにすることは、ケアラー自身と患者にとって重要である。 2020年4月から6月に、新型コロナ診療に直接携わる米国各地の13大学病院のHCPの新型コロナ抗体検査を行った。最近の自覚症状、過去のPCR検査結果、勤務中の個人防護具の装着状況の情報を収集した。3,248名の調査対象者のうち、194名(6%)が新型コロナ抗体陽性だった。
病院別の陽性率は0.8%~31.2% (中央値3.6%)だった。194名の抗体陽性者中、56名(29%)は2月以降ウイルス感染症状は経験していないと申告した。また86名(44%)は新型コロナに感染した覚えがなく、133名(69%)は新型コロナと診断されたことがないと申告した。患者ケア中に常にフェイスカバリング(サージカルマスク、N95、空気清浄機付きマスクなど)を装着していたと回答した人々では、そうでない人々より抗体陽性率が有意に低かった(5.6%対9.0%;p=0.012)。 一般の人々と同様に、新型コロナに感染したHCPも無症状あるいは軽微な症状である者が多かった。 新型コロナ感染を見つけ出すためには、定期的に頻繁にHCPに対するPCR検査を行い、勤務中はサージカルマスクやN95などのフェイスカバリングを装着することが重要である。
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PS)
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この記事へのコメント
ご存じのこととは思いますが、陰性判定者を「無罪放免」と表現して叩かれていた知事さんがおられますので、念のため
Posted by Mr和 at 2020年09月08日 09:02 | 返信
おっしゃるとおり、コロナ未受け入れの中小病院がもっとも危険だと思います。特に若いスタッフ、ナース、リハビリ療法士が多い病院は要注意です。発症2日前からうつすので、どこもスタッフからの感染クラスターは防ぐ術がありません。病院はJリーグ選手以上に週に1回PCR検査か抗原検査をすべてのスタッフに実施すべきであり、その費用は全額公費にすべきです。GO-TO-キャンペーンに使うカネがあったら、まずこちらに使うべきです。首都圏のある県では病院クラスター連鎖が止まらない状況です。スタッフまたは患者さんが持ち込んだウイルスが院内で拡大して感染した高齢者が瀕死状態に至るというのは、本来あってはならないこと。たとえ検査の精度が低かろうが、今できる感染防止対策というのは、徹底的に検査をする事以外にはない。他国では全国民希望者に公費でPCR検査をしているところもある。そこまでとは言わないが、せめて医療・介護関係者、特に病院職員は全員検査するべきだと思います。
そんな簡単な事すらいまだにできないこの国の医療は本当に終わってると感じます。
そうでないといつまでも病院クラスターは収まらない。秋冬に病院クラスターが頻発してしまえば、
コロナ以外の脳卒中や心臓病などの急患が受け入れ停止~死亡という二次災害が続出するはず。
インフル、コロナだけでなく、病院機能停止による救急難民~頓死の増加が心配されます。
Posted by マッドネス at 2020年09月08日 11:00 | 返信
全国に先駆けての「帰国者接触者外来相当」。よろしくお願いします。「帰国者接触者」とか「・・相当」とか、なんとも仰々しい行政用語ですね。でも、実利をとられて患者のために率先実行されておられる長尾先生に、日々お力をいただいています。
「PCR検査」。素人としては当初から分からないことだらけです。
目的は、「特有の遺伝子を増幅して細菌やウイルスの有無を特定する」というものだそうですが、今回の検査方式が「新型コロナ」の有無(陽性・陰性)について有効なのかどうか、納得できる説明を聞いたことがありません。
「陰性者のうち3割は偽陽性」という説。その根拠はだれによって明らかにされたのか。その後だれとだれが検証したのか、聞いておりません。
「陽性者イコール感染者、要隔離者」とされているが、だれが決めたのか。だれとだれが検証したのか。
「武漢発」とされているが、「感染源・生物」はなにか。「第1号感染者」はだれか、その後どうなったのか、第2号・第3号感染者はどうなったのか。
新型ウイルスの拡散をへて、中国国内、アジア、イタリア、ヨーロッパ、アメリカ、日本においてウイルスはいかに変容してきたのか。
「ワクチン」は、変容を遂げたすべての亜種に有効なのか、有効期間はどうか。
読者のみなさまのご見解はいかがですか。
いまだ「PCR検査是非論」が「敵」をあぶり出す手段に堕しています。
ぼくは、「全国一斉休校」が出された時点で、「全国PCR検査中止」を考えていました。どちらも、疫学的、法律的根拠はありません。
遅まきながら、10月から一定期間、「PCR検査」を中断してみませんか。
日本だけ中断してみて、中間検証してみませんか。
それとも、「毎月1回検査して、陽性・陰性・陽性」の変遷を楽しんでみますか。
山中先生の「ジョギングマスク」をめぐる「ミスリード」。大阪知事の「うがい薬」をめぐる「ホントのような嘘の話」。「ワクチン」をめぐる世界の奇々怪々。
「鼻うがい」のぼくは、屋外も屋内も「原則ノーマスク」の毎日です。日野原先生の「マスクは患者さんに失礼です」の肉声。想い出しました。
Posted by 鍵山いさお at 2020年09月08日 02:39 | 返信
「コロナ病棟より一般病棟での感染率が高い」ですか
イメージだけではコロナ病棟の方が高いと一般の方なら思ってしまう
このこと、皆に喋りまくりたいです
コロナにより人との人との触れ合いまで、少なくなったような気がします
少し、寂しくも感じたりします
コロナとかインフルエンザとか関係なく、体調が悪いときは、他人とは余り接触はしたくないですよね
いくら、可愛いオムツをした天使ちゃんでも
でも、天使ちゃんはチュッチュッした方が人の温もり感じて安心してたりして
まあ、少なくとも、大人同士のチュッチュッは体調が悪いときはありえへん
それでも、人と人との触れ合いがないと寂しい
これって、免疫が自然と下がりませんか?
確か、「いくつになっても恋心を持っている人の方が長生き」と、本で読みました
コロナの関係で「接触」というのは確かに避けた方が良い思うけど
感染を意識しながら、触れ合いを大事にして行くことて出来ないですかね
免疫は年齢とともに低下するけど、気持ちだけでも若くいれば「コロナ」も、どこ吹く風
長尾先生はここのところはどう思われますか?
Posted by ナオミ at 2020年09月08日 10:40 | 返信
現在、当初の熱発4日ルールでもいいのかなと思っています
累計感染者数という馬鹿げた数字ではありますが、日本においては72,828人の感染があり、死亡者は1,397人しかおりません
以前長尾先生の言った通り、税金を投入してまで陽性者を見つける必要があるでしょうか?
ブラジル大統領は「死期がほんの少し早まっただけだ」とおっしゃったみたいですが、その通りだと思います
高齢での感染者はそれで良いと思います
死亡者についても、原因疾患が本当に新型コロナなのでしょうか?
他国では新型コロナが原因でなくても、新型コロナを死因にしているケースが多くあると聞きます
日本においてそのようなことはないとは思いますが、純粋な新型コロナでの死者の人数も知りたいものです
医療従事者等についての定期的なPCR検査をした方がいいとのことですが、だれが行い、だれが負担するのでしょう?
公費となれば、税金です。死亡率から鑑みても、無駄な検査は医療費の増大させ、国民の負担が増えるだけと思いますが。
まして、2類感染症扱いの下で、偽陽性や偽陰性が出てしまう検査なので、いたずらに検査することで病院やホテルで隔離する必要のある方を増やし、医療崩壊に繋がると思います。
学校一斉休校は、あのタイミングでは時期尚早だったかもしれませんが、一斉に休むことができたことは良かったのではないでしょうか?
緊急事態宣言解除後には、学校にてクラスターが発生している件、インフルエンザなどの感染症でも学校においての集団感染が全国で見られていますから、休校の措置は良かったと思います。
新型ウイルスに対しての疫学的・法律的根拠なんて、あるわけがないでしょう
老害が重箱の隅をつついているだけの、絵空事を言っているに過ぎないと思ってみています。
共産党も同じような主張しそうですね。共産党が政権を担った場合、自衛隊は違憲だけれども、残すと明言していますし
一時期おとなしくなったかと思ったら、もういつも通りに戻られて、政権批判ありきの老害コメントを残されて迷惑しております。
Posted by tokumei at 2020年09月09日 05:16 | 返信
今の日本社会は病的にきっちりしているので、PCR検査をなくそうとか風邪並みに扱おうとか難しいでしょう。
きっちりすることは暮らしやすくする手段のはずですが、きっちりすることが目的になると暮らしにくくなります。
そういう意味では日本式の「なあなあ」でクリアするしかないでしょうか。
私もPCR検査は全廃してもいいんじゃないかと思いますが、無理でしょうね。
今年来年と再流行したら休校はどうするんでしょうか。きっちりしたい人は休校させたいですよね。
広島の赤牛からtokumei への返信 at 2020年09月10日 08:24 | 返信
私の父は、戦前に大企業に就職して、戦後は祖父の企業して伯父が社長している貿易会社に転職しましたが、年がら年中、契約の不履行の心配をしていました。幸い、南米や、湾岸戦争以前のイラクなどと取引をしていました。私に「社会学部に入学したのなら、中小企業の在り方について研究してくれ」と言いましたが、東大紛争のあおりを受けて学生運動が過激になって、父の命令で中退しました。社会に出て、働いていると「中小企業は、経済全体の安全弁だ。バブルの時は、大企業のおこぼれをもらって、不景気になると、真っ先に従業員の首切りか、さもなくば倒産となって、日本経済のバランスを保っている」と思いました。
父は「戦前には神戸に、鈴木商店と言う小さくても海外で活躍する貿易会社が有った。何故潰れたのか調べてくれ」と言いました。最近テレビで天海悠紀さん主演の「お家さん」という小説が映画化されて、番頭さんが小栗旬君で、小さな鈴木商店が番頭さんの働きとお家さんの裁量で台湾や海外にまで進出した様子や、三菱や三井や明治以来の先発のコンツエルンが、いい顔をしなかったようで、随分嫌がらせを受けたみたいです。鈴木商店が何故廃業したのかは今でも謎ですが、日商岩井や、ニチメン実業や、いろいろな企業に分かれて活躍しているようです。
このブログで医療の世界も大病院は生き残れるが中小の病院は、危ない綱渡りを、させられているような気がします。
中小の規模の病院は、お互いに連絡し合って、国に要望を出していかなければいけないのではないかと思いました。
医療の事はあまり知らないのに僭越な感想で済みません。
Posted by にゃんにゃん at 2020年09月10日 11:19 | 返信
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