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レビー小体型認知症の母親を家に連れて帰りたい

2020年09月15日(火)

レビー小体型認知症の母親を家に連れて帰りたい。

いわき市に住む女性から、そんな質問を頂戴した。

きらめきプラス10月号で回答した。→こちら

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きらめきプラス2020年10月号

今回は、ご主人が6年前に癌で亡くなったため今も居酒屋に勤務されている、

福島県いわき市で息子さんと一緒にお住いの女性(55歳)からのご相談です。

Q)

4年前から78歳の実母(レビー小体型認知症 要介護4)が老人ホームに入居しています。 以前は、一日おきに見舞いに行き、食事の介助や着替えなどを手伝っていましたが、今回の新型コロナウィルスの感染拡大で面会禁止となり、5カ月が経ちます。先週、施設から「お母さまが2カ月前から食が細くなり、一口でも食べると気持ちが悪くなるようで、点滴をして様子を見ています。施設で出来ることは、点滴をしながら食事ができるようになるまで何とか工夫してつないでいくことだけですが」と連絡が入りました。入院させて検査、治療すべきなのか、今の施設で回復を待つか。いろいろ悩みましたが、「食べられなくなったら人間終わり。まちがっても延命治療みたいなことを考えるんじゃないよ」が口癖で、食べることが大好きな母のことを考えると、母を家に引き取って一緒に生活することを決めました。市内のスーパーに勤めている息子も「夜は自分がおばあちゃんを看るから。好きなものを食べたら元気になるよ」と言ってくれていますので、これから準備を始めようと考えています。新型コロナウイルスの感染拡大が続いているこの時期に、認知症の母を介護するにあたり何かアドバイスをお願い出来ませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

A)

認知症のお母さまを面会ができない施設から自宅に帰る決心をされた娘様とお孫様の決断に敬意を表します。実はコロナ禍のなか、面会謝絶となった病院や施設から自宅に帰ってくる人が全国的に増加しています。残念ながら看取りになる人もいますが、反対にどんどん元気になる人もおられ、私の知る限りみなさん、コロナのお陰で(?)自宅に帰られたことに大変満足して療養しておられます。 レビー小体型認知症は進行すると食事量が減り易い病態です。パーキンソン病の親戚のような病気なので「歩行障害」だけでなく「嚥下障害」も目立っていきます。本人と家族の希望で「胃ろう」を造設することもありますが、お母さまのように本人の意思と家族の同意で口から食べる工夫をしながら自然に任す人のほうが多いのが僕の周囲の実情です。本人と皆さんがその選択に納得しておられるなら何の問題もありません。

自宅に帰ったら自信をもって「食支援」と「口腔ケア」と「嚥下リハビリ」に取り組んで下さい。医師や看護師だけでなく、歯科医師、歯科衛生士、栄養師、言語聴覚士、理学療法士などの専門スタッフのアドバイスを受けてください。食べる量が減っているとのことですが、食材と食形態の工夫が必要です。嚥下機能が低下すればある粘度の食べ物しか食べられなくなります。人生の最大の楽しみである食べること(食支援)に熱心な在宅医とケアマネを選んでください。それが在宅療養を成功させる第一歩です。 次にコロナ禍の中の在宅介護に関して、いくつかアドバイスさせてください。

まずは貴方や息子さんがコロナを自宅に持ち込まないことです。家族が日々の社会生活の中でコロナに感染しないように細心の注意を払ってください。幸い、いわき市の患者数は多くないようですが、できる範囲で気をつけてください。多くの人と接した後は衣服にウイルスが付いている可能性があるので家に入る前に外で脱いではたいてから帰宅してください。しかし在宅療養においてはゼロリスクを求めすぎず、日々の生活を楽しむことを優先してください。 そもそも介護は濃厚接触そのものなので感染対策と見事に相反します。だからコロナを意識しすないほうがいいでしょう。マスクができるならば人と接する時はしたほうがいいのですが、本人が嫌がる場合は無理しなくてもいいです。また家族やスタッフのマスク姿を怖がる認知症の人も沢山います。特に、レビー小体型認知症の人はマスクを嫌がる人がいるので無理をしないことが大切です。

寝る部屋を別々にするかどうかは、ケースバイケースです。要介護4ということは常に見守りが必要な状態なのでしょう。介護ベッドの横に介護者が寝ざるを得ないかもしれませんね。家族内感染を防ぐにはマスクや手洗いはもちろんですが、部屋の定期的な「換気」がなによりも大切だと考えます。クルーズ船や病院や介護施設での集団感染事例から我々が学ぶべきは、新型コロナは「空気感染」が主であることです。夏は冷房をつけながら窓を開けることが可能です。しかし冬は窓を開けると暖房をしてもちょっと寒いかもしれませんね。

いずれにせよ、換気と室温と湿度には上手に工夫してください。 この10月から例年どおり季節性インフルのワクチン接種が始まります。家族みんなで打ったほうがいいでしょう。新型コロナとインフルの同時流行があるかもしれないからです。また5年毎に打つことになっている肺炎球菌ワクチンは打っているでしょうか?もし打っていないならば自費ででも打っておきましょう。あと誤嚥を恐れないでください。また誤嚥と誤嚥性肺炎を混同しないでください。誤嚥は私達も毎日していますが、咳き込んで痰として出すので肺炎には至りません。誤嚥性肺炎は夜間睡眠中の唾液の不顕性誤嚥で起こります。だから寝る前の口腔ケアがなによりも大切です。食物の誤嚥で誤嚥性肺炎は起きないことは知っておいてください。

生きることは食べること。食べることは生きることです。家族が力をあわせて悔いのない在宅療養を支援してください。 東日本大震災の直後にいわき市の海岸線に住まれていたあるご一家が津波に自宅を流されたため僕のクリニックのすぐ横の親戚の家に避難して来られました。3ケ月ほど在宅医療をするうちにとても仲良くなりました。その3年後に僕はいわき市の仮住まいに慰問に行きました。いわき市はとてもいいところでした。ご縁のある街です。

ーーーーーーーーーーーーー

菅総理が誕生した。

縦割り行政解消、規制改革、おかしな事は治す、と

とても大切なスピーチを聞き、頑張って!と思った。

何事もそうだが初心を貫いて欲しい。

応援しているので、裏切らないでね。

PS)

コロナチャンネル #149

「差別」と「ケガレ」――コロナ風評被害を止めよ! →こちら

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この記事へのコメント

食事中に長くせき込むことがたまにあります、あー苦しかったと。おさまった後もしかして肺に食べ物がとしばらく様子を見ていました。。安心しました。たまたま昨日知人が胃カメラ飲んだら逆流性食道炎だったと時々せき込むのはそのせいだとこれも知りませんでした。

Posted by 。その他 at 2020年09月15日 11:07 | 返信

先生がしてくれるようなアドバイスを、聞きたいと思っている人々がたくさんいると思うのに、なかなか聞けないのは何故でしょうか?心が一番大切、その上で注意すべき事を専門家の視点で教えてほしい。子供でも言えそうな事しか言えず、医者ぶっている人の言う事を信用する人がいるのは何故?、…あああ、私が医者だったらなあと思う場面がたくさんありますが看護師などは特にお医者さんの言う事は絶対なのでしょう。父を救う事ができず無力な自分が悔しいです。

Posted by 匿名 at 2020年09月15日 12:39 | 返信

長尾先生 大好き大好き人間です。 
 親を引き取ろうと思っても 信頼できる先生さがしの段階で、挫折です。  何も私は贅沢な要求してるつもりありません。  ただ私の顔を見て話を聴いてくださる先生がそもそも存在しません。    
 お忙しそうで申し訳ございません、と思ってさっさと帰る感じですね、    こちらの顔を見て どうしましたか? と言ってくださる先生は近距離に存在されないことは確かです。   アーもっと色んな病気になって 相談できそうな看護師さんとでも出会っておけば良かった、と 不謹慎な事思った時もありましたが、 イエイエ 健康でいられたこと 感謝でした。

Posted by 匿名希望 at 2020年09月16日 10:43 | 返信

日本と言う国は、島国根性があるなあと思います。
直ぐ、差別する。コロナ肺炎は、、中国で発症したとは断言できないけれど、外国から持ち込まれたから、日本人には責任がないのに。外国人を早く入国制限すればよかったのに。
コロナ肺炎に罹った人を差別するなんて残酷だと思います。
宝塚市立病院も、兵庫県から依頼されて、対象施設A(県から依頼されて、実際に新型コロナ肺炎患者を受け入れた施設)なのに、たまたま看護師さん1名がコロナに感染しただけで、「コロナ肺炎がいるのにかくしている」と言われて「御詫び状」を表明さされています。宝塚市立病院の院長先生は、「ポリファーマシーを考える方針」を掲げて宝塚市内の薬剤師とも連携していらっしゃる優秀な院長先生です。なにか攻撃されているような感じがします。

Posted by にゃんにゃん at 2020年09月17日 10:18 | 返信

「穢れ」って日本独特の言葉では無いかと思います。仏教思想では無くて、どちらかと言うと神道になるのかな。「女性の生理」も「穢れ」と言われて、別の部屋に籠ったとか。
神社の宮司さんも真っ白な装束ですし。大和朝廷はどこから来たのかは、分かりませんけれど、萬葉集は漢字で書かれています。庶民の読んだ和歌は大伴家持などの文化人とかお公家さんが書き留めたのかもしれません。とにかく漢字を知っているのが大和朝廷を中心とする文化人の条件だった。あの頃は、朝鮮半島もハングル文字ではなくて、漢字だったのです。
日本列島には縄文土器文化を持つアイヌ系の人がいた。それを征夷大将軍坂上田村麻呂が東北から北海道に追い詰めた。相当アイヌ系の人も抵抗したみたいです。
大和朝廷の文化に反することが「穢れ」だったのではないかと思います。

Posted by にゃんにゃん at 2020年09月18日 04:18 | 返信

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