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大病院から在宅に紹介されてくる末期がん

2020年09月16日(水)

大病院から紹介される末期がんの人は、

外来から自然に在宅へと移行する人と

かなり違う特徴があると、感じている。

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5つ挙げてみよう


1 在宅医にも高カロリー輸液をお願いされる。

  末期がんへの高濃度のブドウ糖点滴はがん細胞を利するだけ。(PET)

  1日2リットルの水分は胸水、腹水、腸閉塞、心不全、呼吸不全で苦しむのに・・・


2 先生は毎週腹水抜けますか?と必ず聞いてくる。

  大病院では1回3リットルを週3回、抜いていると。

  沢山点滴をするから腹水が貯まる、それだけなのに。

  腹水、胸水は水ではなく、貴重なアルブミンを含むのに・・・


3 死ぬまで抗癌剤

  寝たきりになっても、抗癌剤に通わされる。

  トコトン、抗癌剤をする。

  死ぬ日までやる専門医がいる。

  「抗癌剤のやめどき」という概念がない。


4 緩和ケアゼロ

  あれだけ痛がっていても、ロキソニンだけという人もいる。

  リリカやトラムセットがあっても、なぜかオピオイドが無い。

  精神的痛みや魂の痛みへに向き合う人はゼロ。

  しかし緩和ケア専門医や専門看護師はたくさんいる。


5 在宅医療を全く信じていない

  必ずホスピスを紹介する。(見たこともないのにね)

  在宅医への紹介状には「最期はホスピスへ」と書いてある。

  要は在宅医療をまったく信じていない。(長尾の責任かな)



大病院の医師は「平穏死」を全く知らない。

一度も見たことがないから知るわけがない。


知りたい、とも思わない。

自分の医療に疑問を持たない。


上から下まで全員同じ。看護師も。

トップを変えない限り変わらない。


要は、文化の差が激しすぎる。

日本とアフリカ(アトランテイス大陸?)


僕もかつては、アトランテイス大陸だった。

間違いに気が付いたのは、医師11年目だった。


大病院による患者への刷り込みを消すのは大変。

最期まで消せなくて苦労する事が多い。家族も。


大病院から在宅クリニックにバイトに来て「平穏死」を

知っている大病院勤務医がごく少数いるが、増やすべき。


正直、がん細胞ではなく、大病院の医療と闘わないといけない。

日本の大病院の終末期医療は「狂っている」と感じる時が多い。


管総理大臣は「改革」を訴えている。

医療における改革とは、まずこれだ。


もちろんこんな声は政府に届かない。

ここだけの、単なる愚痴に過ぎない。


本を書いても、マスコミに出ても

講演をしても何も変わらなかった。


だから、また書いても無意味。

そろそろ諦めたほうがいいか。


でも、可哀そうながん患者が多すぎる。

近藤誠氏の気持ちが分かる今日この頃。



PS)

コロナチャンネル #150


いよいよ制限緩和。「経済」も「命」も守るためには? →こちら



これも150回になった。丸5ケ月だ。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

長尾先生、諦めないで下さい。それと、愚痴を書くのも止めないで下さい
長尾先生の愚痴は、私にとって、知らなかったことを1から分かりやすく解説しているみたいで、とても、勉強になります
ちなみに、先生の書かれた「抗認知薬の不都合な真実」を、ちゃんと読んでみようかと思ったのは
「うつ病の薬ができたために、うつ病の診断数が飛躍的に増えたと」と、書いてあったのを読んだからです
もともと、「エビデンス」と耳で聞いて知っていたけど、最初のころは「エビフライ定食」と、聞こえた。
ここまで、来ると「意味不明な日々の始まり」
私自身、「旦那」「子供」「孫」の単語と無縁の生活をしているので、割り方、自分の好きな事に時間を費やせる(あえていうなら、母ちゃんの洗濯物を介護施設から取りに行き、洗濯して持っていくだけ)
ところが、私の周りはのほとんどの方が、この3つの単語に合わせた毎日です
それでも、平等に時間が過ぎ50も半ば(周りからは「ババア」扱いでも、頑張っています)
そんな中、私に合わせる時間は限られていますが、それなりに私には気を使ってくれるので感謝です(忙しいと私からの電話は着信拒否)
でも、ネットなどで調べ物をして欲しい時には、向こうから電話があります

「コロナ関連死」には、何とも言えない気持ちにさせられます
ただ、「悲しい事に合われても、周囲の人を恨み続けないで下さい」と、身勝手なことを思ってしまいます
路地に咲く花は人に踏みにじられる事も多いです。
踏みにじられた花は、踏みにじった人を恨むでしょうか?
不思議なのはその花が同じ場所に咲いていることと、何故か、愛しく思えることがあること
一つだけ、ハッキリ言えるのは「怨み」「憎しみ」は、人を強くしません
「怨み」や「憎しみ」の時間が長いと、自分を疲れさせるだけと、思うのは私だけでしょうか?
深く傷つけばつくほど、人を思いやる心も強くなると私は信じたいです
私自身といえば、自分さえ良ければ全てOKです

Posted by ナオミ at 2020年09月16日 09:14 | 返信

おはようございます。

ほんと、グッチーは誰かに話すか、ここに書いて見てもらう事で、
仕方ない事や、どうしようもない事、少しは気が晴れる!

ディの体重測定、5日の間に3kgも増えてる、高齢者でありえないわ!
以前も指摘したら、誤差の範囲内との回答、私でも5日で3kgは太るの難しい。

脈拍94もおかしいって指摘したけど、間違いない!の返事、『こっちの記入も94です』
歩けない人が座ってるだけ94はおかしい、ペースメーカー入れてるからあり得ない(50に設定されてる)

記入ミスかもしれないのに、こんなミスも認めない。
私は責めてるわけじゃないです。人間だから間違える事あるよ〜です。

Posted by rico at 2020年09月17日 08:50 | 返信

大病院による治療でがん患者の身体はボロボロになり、やることがなくなれば在宅医へ投げる。それに国民は気づかないといけない。
ある人は入院中にそれに気づいたのでしょう。ある時点で治療(痛み止めさえも)を一切拒否し、苦しみ抜いて死んだとのことです。できれば早く気づいて、平穏死を目指していればと思います。

Posted by 丘の上の変人 at 2020年09月18日 09:34 | 返信

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