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アルコール依存症80万人

2020年09月25日(金)

我が国に80万人のアルコール依存症がいる。

コロナ禍で、予備軍含めてさらに増えている。

元TOKIOの山口達也氏もその一人なんだろう。

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みんな何かに依存して生きている。


依存しないと生きていけない、という人が多い。


僕も3つくらい依存して、なんとか生きている。

それが何かは恥ずかしくてここに書けないけど。


お酒ではない、ことだけは書いておこう。

動物かもしれないし、誰かの音楽かもね。


僕も、限りなく弱い人間だ。

依存をやめるのは本当に難しい、と感じている。


アルコール依存症の人の在宅医療も続けている。

本人に治療の意思が無いので、とっても難しい。


この25年間に、何十人ものアルコール依存症を診てきた。

入院して断酒を続けて「生還」できた人は2割くらいかな。


その意味ではアルコール依存症はステージⅣの大腸がん

と同じ程度の予後で、非常にタチの悪い病気であろう。


しかし、アルコール依存を克服できても社会復帰となると

さらにハードルが高くて、いつも無力感に包まれている。


それでも、通院も入院もしない、家で一人で飲み続けている

自分よりも若い人たちは、まずはこちらから飛び込まないと。



以下、今日のまぐまぐの有料メルマガから引用。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


山口達也さん飲酒運転逮捕の一件。


長瀬君がジャニーズ事務所を退社し、OKIOは新会社を設立。

もしかしたら山口さんのTOKIO復帰に向けての伏線かも...? 

と思っていたファンの方々が肩を落としたかもしれない。


だけど、「メンバーに謝罪せよ」とか「人間失格」とか、あまりにも

山口さん自身を貶めるようなコメントが多くそれは違うんじゃないか。


しかも、警視庁は今回山口さんの自宅に家宅捜査に入った。

「酒気帯び運転で家宅捜査」された案件なんてあるのか?


今回、令状請求した警察の意図をぜひとも教えてもらいたいもの。

メディアは「自宅から封の開いた麦焼酎の紙パックが押収されました!」

なんて大騒ぎしている......麦焼酎なんやけどね。


お酒は、合法。違法ドラッグではない。

国は20歳以上の飲酒を認めている。


僕は昨年の2月、歌舞伎町でやったイベント、<オトナのための死の授業>にて、

お酒で命を落としたジャーナリストの勝谷誠彦さんの死について話した。


これは、そのときのMYブログ。

「酒で死ぬ、それも死ぬと思わずに死ぬ、ということ」→こちら


勝谷さんは、病室に酒を隠して飲んでいた。


あるいは、アルコール依存症から食道がんになってこの世を去られた

漫画家の 吾妻ひでおさんを夕刊フジの連載「ニッポン臨終図巻」に書いた。

「今いる場所から、逃げてみたら...」 →こちら   


酒をやめたくて、やめたくて、やめなきゃ人生が終わることをわかっているのに、

一方で、壊れた脳が、「酒を飲め。飲まなきゃ死んじゃいそうだ」と命令を出す。


アルコール依存症の人の多くは、もはや、酒の味など、どうでもいい。

泣きながら、 自分の精神を落ち着かせるためにアルコールを摂取する。


「病」を憎んで「人」憎まずという社会を作らなければ、

依存症の人たちは、なかなか立ち直れないのではないか。


ましてや、根性論を振りかざしても、絶対に治らない。

以下、アルコール依存症と闘う青年からの返信メール。


「山口くん、いま地獄の底にいるはずです。。。

自分の事も重ね合わせて、事故が、あのぐらいで済んで良かったという感想でした。

世の目も傷害が付くと厳しいですよね。。

阪神・淡路大震災では、7割弱が家族も含む「自助」、 3割が隣人等の「共助」により救出されており、

「公助」である救助隊による救出は数%に過ぎなかったという調査結果があります。

山口くんの場合、「自助・公助・共助」早急に全てが必要。

仰るとおり、菅首相の「自助・公助・共助」発言を批判していた人たちが、

山口君のことを「自己責任」だとボロカスに叩く...矛盾している人が多いですね。

矛盾している人が、瞬発的に無知な批判をしていることが多い気がする。

いろいろ経験していると簡単に人を批判はできないですから。

アルコール依存症は、底まで落ちないと、 自ら立ち上がるという足場ができない病気。

でも、その底がどこになるかわからず、自らが探しても見つからず、

そして死んでいく人も多く、足がかりに引っかけるのも至難の業だと 今回の事件であらためて感じました」 ・ ・・・

彼は今、1年以上、AAという自助グループに通い、 「やめ続ける」ことができている。



変な日本語に思えるかもしれないが、依存症の治療とは、「やめ続ける」こと。

それしか、ない。終わりはないのだ。


1年やめ続けた人がスリップして、でも、再び治療をして、次に2年やめ続けられて いたら、

それは、その人はいい方向に向かっているということ。


しかし勾留中は、自助グループにも加われず、カウンセリングもなかなか難しい。


今、我が国にはアルコール依存症患者が80万人いると推測されている。

さらに、予備軍も含めると440万人というから 認知症よりも多いということになる。


「だらしない」「甘えている」「やめる気あるのか」 そう思っているあなたが、

明日は何かの依存症になるかもしれない。

・      

山口氏に助けになれるものならなってあげたい。

しかし飲みながら話を聞くわけにもいかないし。



PS)

コロナチャンネル #159


天才医か専門バカか?...東大医学部卒が医療を壊す⁉ →こちら

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この記事へのコメント

これでもかとゆうほどビールをごくごく飲んでいた時代がありました。
言い訳はとゆうと、母が母乳が出なくなりヤギさんのお乳に変更、あふれんばかりの母乳をごくごく飲むのと重ね合わせているんだから文句言わないでと。

Posted by やぎさん at 2020年09月27日 09:40 | 返信

アルコール依存症は根が深いと思います。
たばこメーカーもそうですが、メーカーはそれに対してある程度責任を感じているのか疑問です。薬を作っているメーカーすらあります。酒税によって最近ストロング酎ハイというのが開発され、アルコール依存症の発生を促進しているとも。

たばこ依存よりは数は少ないですが、害がはるかに大きいアルコール依存についても国はもっと対策すべきです。

Posted by 田舎の開業医 at 2020年09月28日 05:48 | 返信

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