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つどい場オンライン
2020年10月08日(木)
昨日、つどい場の丸ちゃんとお会いした。
「つどい場オンライン」を開催する、と。
介護しながらあの有名人の講義が聴ける。
まさか、とは思うが丸ちゃんを知らない人のために。
「NPO法人つどい場さくらちゃん」→こちら
認知症介護で頑張っている人を支援する場。
ずっと「かいご楽快」を主宰してきた。
しかしコロナ禍のため、「つどい場」も大変だ。
なにせ、「集ったらアカン」時代になったのだ。
そこで考えたのが、「オンライン講演会」、である。
たった1000円で自宅で第一人者の講演を聴ける。
10月25日(日)14時~ 加藤忠相さん →こちら
11月16日(月)18時~ 三好春樹さん →アップは明日、ちょっと待ってね
沢山の人にお2人の講演を聴いていただき、
少しでも豊かな認知症介護にして欲しいな。
独居の認知症の在宅、認知症の看取りの在宅、末期がん、
アルコール依存症の在宅など沢山の依頼が毎日舞い込む。
外来もすごく忙しい。
インフルワクチン無料化の影響が大きい。
あまりにも忙しすぎる毎日。
1秒の暇もなく働いている。
そんななか、「歩行本ムック」への嬉しいお便り。→こちら
セブンイレブン限定なので、既に売り切れているかも。
11日連続で看取りが続いたので今夜こそ眠りたい。
今週後半は、日本中が台風に備えないとね。
昨日は菅政権への期待を書いたけどヨロンさんのメルマガに
載っていた倉山満さんの「多面的視点」、も大切だと思う。
(以下転載。最後に倉山さんの著書のリンクを貼った。)
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多面的に見ることで浮かび上がる菅内閣の"弱点"
by 倉山満(憲政史研究者)
世の中は、右と左だけで判断してはならない。
当たり前のことなのですが、 ここ8年程の日本では、
その当たり前が通らなくなっていたようで。
自分は安倍支持の右。
あいつは安倍不支持の左。
だから、あいつを攻撃するのが正しい。
愚かな考えです。
これは立場を逆にしても同じ。 自分は安倍不支持の左。
あいつは安倍支持の右。
だから、あいつを攻撃するのが正しい。
何が違うでしょうか?
世の人は社会が「分断」されていると 嘆きます。
本当でしょうか。
反安倍のパヨク 反・反安倍のネトウヨ パヨク&ネトウヨが悪ければ リベラルと保守。
いずれにせよ、 安倍晋三という個人を軸に 安倍さんの悪口を言っているアンチと
安倍アンチの悪口を言っているそのまたアンチが 不毛な罵り合いを続け、
それ以外の言論の介在する余地が ありませんでした。
ネトウヨは安倍さんのやったことを 全部肯定する。
パヨクは安倍さんのやったことを 全部否定する。
結局、自分の頭で考えてないですね。
そら、右も左も 「安倍ロス」になるでしょう。
人間の評価に100点も0点も あるはずがありません。
安倍さんだろうが誰だろうが、 個々の論点で是か非かを 見極めたいものです。
ところで、 検察人事をめぐる騒動を 皆さんは覚えていますでしょうか。
安倍官邸が検察人事に介入し、 大騒動となりました。
過去のメルマガで書いたので 詳細は省略しますが、 あれは安倍官邸が悪い。
それで検察が正義にはならないけど、 安倍官邸のやったことがに 弁護の余地が一点も無い。
あの騒動を最も追っていたのは TBSと朝日新聞です。
安倍内閣の8年間、 色々と愚かな言動がありました。
だから、TBSと朝日しか叩かない時は、 「いつもの反安倍か」と思われていました。
それが日ごろは声を上げない 決して左ではない芸能人が声を上げ、
最後は文春砲が炸裂して 安倍官邸は敗れ去りました。
この間のネトウヨ言論人の言動は 語るに値しないので、省略。
おそらく保守と目されている言論人で
「今回ばかりはTBSと朝日が正しい!」 とはっきり言ったのは私くらいでは?
前置きが長くなりましたが、 その私があえて言う。
現在、話題沸騰の日本学術会議。
学者先生が推薦した人事を 菅首相が慣例を破って6人の任命を拒否。
これが批判されています。
私の判断は 「さすがに批判は無理筋」 まず、どういう事態か確認しましょう。
日本学術会議とは学者の集まりです。
各界で道を究めたことになっている 学者の集まりです。
つまり、ボス教授のたまり場。
まあ、ボスであること自体が 悪いわけではないですが。
予算は税金で賄われていますが、 政府は基本的に口を出しません。
人事に関しても、 選挙の時期もありました。
ここのところは 首相が推薦された人たちを 拒否することなく任命してきました。
さて。 首相は盲判を捺さねばらないのでしょうか。
驚いたことに 「首相は盲判を捺せ!」 と主張する人がいます。
舌鋒鋭いのが 立憲民主党の枝野幸男代表と 元日弁連会長の宇都宮健児氏。
じゃあ、法律を確認しましょう。
日本学術会議法 第七条 2 会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する。
第十七条 日本学術会議は、規則で定めるところにより、優れた研究又は業績がある科学者のうちから会員の候補者を選考し、
内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に推薦する ものとする。
総理大臣が 「こいつを会員にしたい!」 と言い出したら違法だけど、 推薦を拒否できないとは書いていない。
憲法では天皇に色んな人の任命権があるけど、 拒否権はありません。
では、日本学術会議法における首相は 天皇みたいなもの?
歴代首相が委員を拒否しなかったのは 単なる慣例です。
法律上は問題ない。 だから無理筋。
法律論でこれだから 政策論だと、もっとダメ。
批判者は 「憲法違反だ!学問の自由の侵害だ!」 と主張します。
軍事研究を禁止して 学問の自由を侵害している奴らが 何を言うかですが。(苦笑)
なぜ? ボスが決めた人事に、 首相が盲判を捺さないと憲法違反? 学問の自由の侵害?
別に学術会議の会員になれなくたって 学問はできるでしょう?
大学教員の地位を奪われるとかだったら 別ですけど、なぜ学術会議の会員が?
さらに 「政府に批判した学者を任命しないとなると 委縮する!」 とか言ってます。
じゃあ、学者を辞めろって。
戦前、 吉野作造、美濃部達吉、佐々木惣一、河井栄治郎 といった自由主義者は 暗殺の危険にさらされ、
世間を敵に回しながら 己の信じる正論を言い続けました。
吉野こそ若死にしましたが、 美濃部、佐々木、河井は 地位を奪われました。
河合に至っては、教授の職を奪われ、 著書は発禁なので印税無し。
しかも裁判に訴えられて有罪。
戦前戦中に少数ながら 尊敬すべき学者はいました。
「菅首相に任命されなかった」 と騒いでいる人たち、恥ずかしくないのかね。
政府批判したんだから、 政府に嫌がらせされるくらい、 覚悟しなかったの?
悪いけど、私なんか 「安倍御用言論人」で生きていこうと思えば いくらでもできた訳ですよ。
しかし、途中で安倍さんが筋を曲げた以上、 応援できない。
はっきり言って茨の道でした。
今もかも。
しかし、これだけは言える。 一歩も引いたことは無いし、 泣き言を言ったことが無い。
特に権力にありつけない泣き言など。
言い出したらキリがないけど、 今回の件で菅批判は不当。
ただし、別の観点から話をします。
これを政局論としてみたら、 菅内閣の弱点が見えます。
最初ニュースを聞いた時、 私は 「ガースー、すげえ。
中国に日本の技術を流している奴らに 歯止めをかけるべく、
札付きの共産党の教授を見せしめにしたか!」
と勝手な推理をしていたのですが、 全然違いましたね。
あんまり深く考えていなかったよう。
で、世論が騒いでいるので慌てているのがわかる。
これと就任以来の状況を合わせると 不安でした。
まず組閣では、 大派閥に振り回されっぱなしでした。
そして、早期解散を封じ込められた状態です。
そう言えば、総裁選の時に 消費税に関してブレたり、
「自衛隊は違憲だ」と言って見たり、 政策に弱いことを露呈しました。
さらに言うと、 菅さんの盟友の森山裕国対委員長が 「丁寧に説明すべきだ」と言い出しています。
まあ、森山さんの発言、 全部聞けば敵対的でもないけど、 そういう風に伝わる時点で危険。
今でこそ支持率高いけど、 経済が悪化したら、それも視界不良です。
今、解散したら 100%自民党は勝てます。
菅さん、4年くらいは総理をやれるでしょう。
ただ、それを自民党の領袖が 望んでいないということです。
今の自民党主流派は 不遇の時代を支えた 二階幹事長と森山国対委員長(石原派) に対し、
麻生財務大臣が細田派と竹下派を連れ、 三派連合で対抗しようとしました。
菅さんとしては 二階さんにも麻生さんにも気を遣う。
ドサクサに紛れて竹下派が おいしい思いをしているけど、
安倍さんにも気を遣う。
それで組閣も思うようにならず 解散もできず。
携帯電話の料金下げるのはいいけど、 それは歴史に残る話ではない。
規制改革はいいけど 何をやったら改革になるのか。
だいたい、 一票も持っていない学術会議如きで躓いて 巨大な圧力団体の利権を守る規制を 改革できるのか。
政局面では、 菅さんの危うさが目立って仕方が無いのですね。
私は 「与党支持だから菅さんを応援する」 Vs. 「野党支持だから菅さんを批判する」 という言論状況にしてはならないと思います。
一つの事象にも多面的に見る視点が必要でしょう。
どうして私がこういう思考になったかは こちらをどうぞ。
好評発売中 『保守とネトウヨの近現代史』
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国会では野党がこの問題を追及しているが門前払いだ。
しかし今後のこともあるので、僕は、日本学術会議が
内閣府を相手に「行政訴訟」を起こすことを提案する。
ここは、司法判断を入れたほうが後世のためだと思う。
PS)
コロナチャンネル #172
国民の4人に1人が死んだ?
奈良時代に起きた天然痘パンデミックから学ぶこと →こちら
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この記事へのコメント
「一歩も引いたことはないし、泣き言を言ったことはない」
ご立派です。
今回騒がれているのは、明らかに気に入らないやつ「だけ」拒否した恣意的な選任だという点で、これが是認されれば、この先官邸御用達学者ばかりが会員になっていきます。いずれ「この度日本学術会議は、与党が推進する核兵器を含む軍備拡張計画について、積極的に推進すべきとの意見を発表しました。」なんてニュースが流れる日も来るかもしれません。
そんな危機感・想像力が働くからこそ反対の声をあげるのであって、今回の事件を「オレ様を選任しなかったな、バカヤロー」事件としか見ない人たちには今一度深く考えてほしいな、と思います。
Posted by 拒否するなら全員拒否すればよかったのに at 2020年10月08日 03:02 | 返信
行政訴訟という手段、いいと思います。賛成!
Posted by 遠い声 at 2020年10月08日 11:24 | 返信
「拒否するなら全員拒否すればよかった」に激しく同意します。
様々な分野で公金が入ると問題が起こりやすくなります。
「学問の自由」を確保するために政権側からでなく、是非是非、学者サイドから学術会議を発展的に解消し、自主独立運営の道を進むべきだと思います。
Posted by 匿名 at 2020年10月09日 03:20 | 返信
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