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ステロイドがコロナ死亡率を減らす10の理由

2020年10月20日(火)

ステロイドがコロナ死亡率を減らす

理由が、徐々に明らかになってきた。

安い、安全、効く、の三拍子である。

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松崎道幸先生のコメント

レムデシビル、アビガン、ハイドロキシクロロキンなどあまたの薬剤が目立った効果を証明されない中で、

ステロイドホルモンが唯一実用的価値のある薬剤として改めて脚光を浴びているようです。 

薬価はデキサメタゾン1mgあたり10円です。

一人当たりたった600円で、新型コロナの死亡率を二割も(!)低下させることができるのです。

と言っても医師の指示で適切に使用する必要があるので、ネットで入手して勝手に使うことは厳禁です!

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ステロイド治療が重症新型コロナ死亡率を減らせる10の理由

Arabi YM(ntensive Care Department, King Abdullah International Medical Research Center, Ministry of National Guard Health Affairs, King Saud Bin Abdulaziz University for Health Sciences, Riyadh, Kingdom of Saudi Arabia), Chrousos GP, Meduri GU. The ten reasons why corticosteroid therapy reduces mortality in severe COVID-19. Intensive Care Med. 2020 Oct 7. doi: 10.1007/s00134-020-06223-y. Epub ahead of print. PMID: 33026460.

最近ステロイド治療が重症新型コロナ死亡率を減らすことができるという歓迎すべき報告が増えている[1-6]。

重症新型コロナになぜステロイドが有効なのかについて現時点における理解を述べる。

1 入院症例に対する無作為化トライアルで有効性が証明された

無作為化比較試験(RCT)のRECOVERYトライアルにおいて、デキサメタゾン6mg/日10日間投与が28日後死亡率(0.83; 95%CI0.75-0.93)、

入院期間、侵襲的人工呼吸への移行率を有意に低下させたことが示された[1]。

7件のRCTのメタアナリシスの結果、重篤な新型コロナ患者に対するステロイド投与の有効性が確認された(0.83; 95% CI0.75-0.93) [2]。

これが重症新型コロナ患者に対するステロイド治療の有効性を支持する最上の直接的証拠である。

2 ARDSにステロイド治療が有効である

最近中等症から重症のARDSに対するスペインで行われたRCT(症例数227名)の結果、デキサメタゾン(20mg/日5日間→10mg/日5日間)が

プラセボよりも人工呼吸必要日数と死亡率が減少した事が明らかにされた。

10件のRCTのメタアナリシスにおいて、ARDS発症から14日以内に開始されたステロイド治療が人工呼吸器治療期間と

死亡率減少させたことが分かった(リスク比0.67; 95% CI 0.52-0.87)[7]。

3 市井肺炎に対する有効性

市井肺炎入院患者に対するステロイド治療によって死亡率減少、

回復までの期間短縮がもたらされることが、いくつかの系統的レビューにより明らかにされている[8]。

4 新型コロナにおける過剰な免疫反応の緩和

ステロイド治療は、疾患の進行と緩解までの経過を通じて、活性化したグルココルチコイド受容体α(GC-GRα)

の中心的調節機能を維持することを目的としている。

新型コロナ患者に見られる過剰な免疫反応は、質的には多因子性ARDSで見られるものと類似している[9]。

重症新型コロナ患者では、気管支肺胞洗浄液中の骨髄細胞におけるステロイド受容体発現が、

肺の好中球増多を伴う炎症の程度および症状の重さと逆相関する[10]。

並行的に行われたARDSに対するメチルプレドニゾロン治療の無作為化トライアルでは、ステロイド投与が、全身および肺局所における、

炎症、凝固、繊維化進行にかかわる核因子κB活性化マーカーの発現低下をもたらし、細胞浸潤を減らすことが明らかにされた[11,12]。

このような生物学的マーカーの改善と臨床症状の改善が並行していた[11]。

新型コロナにおけるステロイド療法が免疫反応にもたらす効果についてはさらに検討が必要である。

5 肺CT所見および病理学的所見

肺CTにおけるすりガラス陰影の存在と、剖検肺におけるびまん性肺胞障害およびフィブリン析出を伴う

器質化肺炎の存在は、新型コロナの肺病変に対するステロイド治療の有効性を指示している[13]。

6 視床下部-脳下垂体-副腎系の役割

重症の急性SARSではコーチゾールストレス反応の障害が発生している。

7 微小血栓と凝固異常

新型コロナの病態は、全身および肺における炎症反応の過剰、血管内皮傷害による凝固亢進と血栓症である[14,15]。

小動脈における血小板―フィブリン血栓形成が剖検肺で多く見られる[16]。

新型コロナにおける凝固亢進状態は、好中球細胞外トラップ(NETs)の放出過剰によると考えられている。

馬を用いた実験では、デキサメタゾンがNETs形成を抑制することが示されている[17]。

新型コロナにおけるステロイド治療の有効性はこれによってもたらされると考えられる。

8 治療薬剤としての安全性

声明をおびやかす全身的炎症に対する4週間以内のステロイド治療はおおきな副作用なく実施することができる。

市井肺炎とARDSについての系統的レビューの結果、ステロイド治療時に一時的血糖増加がみられるが、

消化管出血や神経筋異常、院内感染の増加はみられなかった[8,12]。高血糖による予後の悪化はみられなかった。

適切なステロイドの投与によりGRα機能が調整されることが、適応免疫の助けを受けつつ、

自然免疫の活性かつ強化をもたらし、傷害を受けた組織の形態と機能の回復を速めることが明らかになっている。

ステロイド投与によって全身と肺の過剰炎症が抑制されると、人工呼吸の必要性が減り、

ARDSに併発する黄色ブドウ球菌、緑膿菌、アシネトバクターなどの増殖が抑制され、

好中球の喰菌機能と殺菌機能を強めて院内感染症低下をもたらす[18]。

9 長期予後

ARDS患者のRCTの結果、ステロイド治療は退院1年後の時点の生存率を有意に向上さることが明らかにされた[19]。

炎症促進サイトカイン脳組織に作用して、うつ病とPTSDの発症と関連することが多数の研究結果によって示唆されている。

5件の小規模RCT(患者数292名)によれば、ステロイド投与が長くなるほど、

不安スコアが低下しPTSDの症状が改善することが明になっている。

ステロイド治療により鎮静剤投与下の人工呼吸療法の期間を短縮することが、

長期的PTSD症状を減らし認知機能低下を防止する可能性が明らかにされている。

10 広い臨床適応性

薬価が安く世界中どこでも入手可能な薬剤であるためステロイド療法には汎用性がある。

解決すべき問題は多いが、最近のデータによってステロイド治療が新型コロナ治療のマイルストーンとなっている。

今後様々なセッティングにおける治療法の標準化、投与法調整のための酸素化と炎症パラメータの確立、

ステロイド療法と同時に実施される治療介入の有効性検討[20]、ステロイド治療がウイルスの増殖にどのように影響するか、

抗ウイルス薬、インターフェロン療法や抗凝固療法との関連も検討する必要がある。

引用文献 → こちら

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日本で認められているレムデシビルは

WHOは「有効性なし」と結論づけた。

一方、アビガンは有効、有効と言いながらも

いまだ正式に承認されていない不思議もある。

イベルメクチンに関しては治験結果が聞こえてこない。

安価な汎用薬なのであれだけ期待していたのに残念だ。

治療薬に関しては、サッパリ分からない。

またこの冬の、コロナとインフルの同時検査に関しても

国から何の情報も示されておらず、不安が募るばかりだ。

どんな意思決定システムなのかは分からないけど、

不確定でもいいから方向性だけでも教えて欲しい。

そうでないと、感染防護具をどれだけ用意

すべきなのか、まるでサッパリ分からない。

早く、2類を5類に下げたらいいのにね。

それだけで一挙に解決すると思うのだが。

そんななか、10月24日から、2類指定を

高齢者とハイリスク者に限ることになったと。

ええええ?

逆じゃないの?

ホンマ、よう分からんことばかり。

詳しくはまた明日。

PS)

コロナチャンネル #184

朗報! 吐く息でコロナがわかる検査法に国も今すぐ協力を! →こちら

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

肺水腫と胸水も、ステロイドで治すという文献がありました。
でも薬剤は口から飲用するのか、注射するのかどうするのかわかりません。
喘息のアレルギーの時のように、鼻腔から噴霧するのでしょうか?メジヘラーイソのように?
呼吸器官にはステロイドが効くのでしょうか。

Posted by にゃんにゃん at 2020年10月20日 09:16 | 返信

コロナは発症前1~2日がうつすピークなので、どう頑張っても予防は無理だとあきらめるべきです。
マスク・ディスタンスで完全な予防は無理です。特に冬場は。
またスウェーデンで半年かかる集団免疫は日本では5~6年はかかるでしょう。
そうなるといかに外来、プライマリケアで迅速検査、迅速治療できるかが勝負だと考えるべきであり、
ベッドを多く確保する事を考えるのではなく、いかに入院させずにベッドを使わずに済ませるかを考えるべきでしょう。地域の発熱外来・往診システムを組織して、ステロイド、フサン、レムデシビルの点滴をいつでもどこでも通院&往診でできる体制を早急に作ることがまずやるべきことではないでしょうか?
もはや入院はレスピレータやエクモが必要な患者だけに限定したほうがいいでしょう。

Posted by マッドネス at 2020年10月20日 06:31 | 返信

タバコを吸いすぎて、院内感染MRSAに感染した88歳の父も、もしかしたらステロイドを使ってもらったら、助かったかもしれないなんて、妄想しています。

Posted by にゃんにゃん at 2020年10月21日 05:11 | 返信

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