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経路不明8割はパンデミックの本質

2020年11月23日(月)

感染経路不明がメイン、になってきている。

これがパンデミックの本質なので仕方ない。

しかしクラスター対策の意義は変わらない。

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日本中が、第三波到来で、疑心暗鬼になっている。

Go Toは一旦やめるべきだという声のほうが大きい。

しかし、この連休、どこも大賑わいである。

僕の周囲でも旅行に行っている人が何人も。

あちこちでクラスターが発生して、その濃厚接触者

をどうしたらいいのか、という風な相談が毎日続く。

保健所に電話したら「長尾さんに相談しなさい」との事。

なんなん、これは。もう5類に下げたほうがいいのでは。

ここまで来たら、PCRをバンバンやったほうがいいかも。

世の中の混乱を避けるためには、そんな気がしてきたよ。

僕自身は受けないけど、受けて安心するような人が世の中に一杯いる現状。

だから、いつでも、どこでも、何度でも、その場で結果が分かる無料PCR.

決して夢ではない。

やろうと思えばできる。

そんな想いを月刊公論の1月号に書いた。

月刊公論2021年1月号 

社会的PCR検査も無料にすべき   

コロナ医療をがん医療に喩えてみた 長尾和宏

街角PCR検査テントを  

 新型コロナウイルス感染者数(コロナ)の第三波は、第一、第二波よりも大きいものになりつつある。重症者数も増加しているが、コロナ医療の進歩により死亡者数はなんとか抑え込むことができている。しかしPCR 検査体制に関しては、相変わらず決して充分とは言えない。一方、NYの映像を観ると街角に医療機関とは別にPCR検査テントが設置され、いつでも、誰でも、何度でも、無料でPCR検査が受けられる体制になっている。しかもその場で検査結果が判明するという。2~3日もかかる我が国のPCR検査とは雲泥の差である。もしも結果を待つ間に自宅で容態が急変したら誰の責任なのか、国は明らかにしないまま年を越えた。  

 日本においてもNYにあるような街角PCR検査テントの設置を望む。しかしそもそも数多くの法的制約があるためにできないという。菅内閣が規制改革を旗印に挙げるのであればまずは、コロナ禍においては様々な規制を緩和するなど柔軟な対応を求める。

社会的検査も無料にすべき

 感染経路不明の感染者が増えている。家庭内、職場内のクラスターも増えている。無症状陽性者がスーパースプレッダーになっている可能性を考慮すれば、この冬、検査体制を拡充しなければいけない。現在、発熱や咳や味覚障害がある人は、医師がコロナを疑った場合、手挙げをした医療機関で唾液を用いたPCR検査が可能となった。これは行政検査と呼ばれ、全額公費負担である。しかし、軽微な症状や無症状者、あるいは医師がコロナを疑わない患者さんは自費で検査することになっている。会社や学校からの指示であったり、自主的に検査を受けるわけだが、社会的検査とも呼ばれている。その費用は現時点では3~4万円が相場である。手作業のPCR検査の原価が2万円弱するためだそうだが高すぎやしないか。欧米では無料である検査が日本は別格である。

 今後、医療機関や介護施設や学校などのおける社会的検査の需要は増大する。一方、ある試算によると全自動のPCR機器を用いれば検体数が増えるほどスケールメリットにより1検体あたり千円弱までコストダウンできるそうだ。国をあげて早急に最新式全自動PCR機器を全国各地に設置して、できるだけ早く無料で検査が受けられる体制を整えて欲しい。

かかりつけ医とは切り離す  

 厚労省は当初は「発熱者は保健所に電話して」と広報していたが第二波からは「かかりつけ医に電話して」に変わった。本誌12月号で述べたようにかかりつけ医に「丸投げ」した。そして11月からは、「発熱外来」が対応する体制に移行した。全国2万5千の医療機関が手を挙げたが、地域によっては開業医のほんの一部しか手を挙げていない。筆者の地域でも手を挙げた開業医は数%程度とかなり少数である。最大の問題点は発熱外来が原則、「非公開」であることだ。患者の集中や風評を防ぐためだという。しかし市民目線からはかなり不親切である。「かかりつけ医」に電話しても、対応していない確率が高く、結局は保健所に聞くことになる。やはり「公開」にすべきではないのか。  

 しかし登録されている開業医は決して「やりたくて」手を挙げたわけではない。仕方なく挙げただけである。なぜならコロナ以外の患者さんを診ることが本分であるからだ。通常外来と発熱外来を両立するには想像以上に大きな負担がかかる。万一、院内クラスターが発生すると最悪、「閉院」に至るかもしれない。本来、地域の医療機関は生活習慣病診療や健康検診が責務である。だから発熱患者に特化した街角PCR検査テントのような場を行政と医師会などが協力して設置すべきだ。PCR検査をかかりつ医から分離するだけでも本来の診療に専念できるので市民は安心する。

コロナ医療をがん医療に喩えると  

 コロナ医療をがん医療に喩えて考えてみよう。がん患者には有症状者と無症状者がいる。無症状者はがん検診によりがんが発見される。同様に、コロナ医療においても無症状者から感染者を発見する体制を整えることも必要だろう。しかし、現行の検査体制は発熱などの有症状者しか対象としていない。今後、街角PCRテントのように検査体制の裾野を広げることがクラスター対策につながる。  次に、陽性者のふるい分けになる。がんに喩えるなら早期がんと進行がんでは治療戦略がかなり異なる。進行がんに対しては外科手術に加えて抗癌剤や放射線治療を行うが、コロナ医療の難しい点は、一見、軽症と思われても一日でいきなり重症になり得ることだ。すなわち、ホテルや自宅療養中の軽症者のフォローアップ体制である。ここはかかりつけ医にお願いしてオンライン診療を活用すべきだ。患者数が多いのでマンパワーが限られている保健所だけが担うには荷が重すぎる。そして中等度以上は、大阪市で始まった「コロナ専用病院」の出番である。結核医療と同様にコロナの治療に特化した医療機関を上手に活用すべきだ。もちろん地域の感染症病床を有効利用するためにはネット上の情報共有が必須だ。

 がん医療は病院間の競争もあるために情報共有は進んでいない。しかしコロナ医療は地域の感染症病床を有する病院同士がリアルタイムで連携しないといけない。  このようにコロナ医療を診断、重症度評価、治療、長期観察の4段階に分けて、合理的に提供すべきだ。現行は四段階が混在一体となっているためどうしても網からこぼれる人が出てくる。もしも以上の戦略を各地域で練ることができれば死亡者数はさらに減らせると考える。

PS)

コロナチャンネル #218

なくならないコロナ差別~もう「クラスター」と呼ぶな! →こちら

今日は、お看取りが2件と緊急の往診など。

なんだか知らないがやたら肺がんが多い。

午前0時を過ぎても緊急コール。

なんとなくしか眠れない3連休。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

うちの自治会長所のお嬢さんはアメリカに住んでいらっしゃって、時々日本の両親の家に里帰りするというのが自治会長の自慢なんです。今年の夏も帰っていらっしゃって、お正月も帰っていらっしゃるそうです。
そう聞くと、「当分自治会長とは、会わないようにしよう」と考えている私は自治会長を差別する悪子だなあと思います(笑)。

Posted by 匿名 at 2020年11月23日 04:09 | 返信

先生がこんなに素晴らしいのはお看取りが毎日の生活の一部になっているという事もあると思いました。私の母は看護師で一日置きに夜勤をしていました。入院が長く食事制限していた患者さんが亡くなる夜に家族から「赤いきつねが食べたいと言うけれどダメですよね」と言われ、「何言ってるの、早く買ってきて食べさせてあげて!」と言い、患者さんの家族がすごく喜んだ事がすごく心に残っています。学生時代に看護助手のアルバイトをして母が夜中に患者さんを看取る場面に何度か遭遇しました(母は私にショックを与えまいとできるだけナースステーションに私を留めていました)が、看取り時の母の声とあの場の雰囲気は忘れられません。とても穏やかでテレビなどで見るのとはまるで違いました。多くの患者さんの家族が泣いて感謝してくれた意味が今はわかります。そんな母ももうこの世にはいませんが。

Posted by 匿名 at 2020年11月23日 09:27 | 返信

ほんと、先生って
「雨にも負けず 風にも負けず
 コロナ渦の9割は情報災害だと言い続け
 心が折れそうになれば おへそを横に向け
 時間があれば音楽や読書を楽しみ
 365日 24時間 電話のコールでお仕事 お仕事
 悲しい時 嬉しい時 涙を流し
 ほめられもせず 苦にもされず
 そんな町医者・・・」(宮沢賢治の雨にも負けずより)
そんな、先生にとって朝日は希望の光かな
少なくとも、朝日って不思議と人に、元気やぬくもりを与えてくれと、私は思います
3連休の次の日は先生に取って地獄の忙しいさが・・・
コロナチャンネルとブログ、とても楽しみしています
今回の愚痴はどんな愚痴
だって、先生の愚痴はめちゃくちゃ面白いんだもん

余分な一言
北新地の綺麗な方々も、長尾先生に逢いたがっているみたいだし、本当に忙しい毎日で大変ですね
 

Posted by ナオミ at 2020年11月23日 08:23 | 返信

ここまで市中に蔓延して感染拡大してしまってるのに、いつまでも2類指定を外さずクラスター追跡を指示している専門家?とそれに追従している厚労省官僚・医系技官たちは本当に頭大丈夫か?と思います。この状況でクラスター追跡まで命じられる保健所は疲弊。感染者が見つかったら一律に2週間休業要請していたら、このままだと医療も介護も社会全体が本当に崩壊してしまいます。
この感染者⇒休業要請(2類がゆえ)が開業医を萎縮させている最大の要因ではないでしょうか?
1日も早く2類を外した上で、クラスター追跡などムダな仕事は即刻やめさせるべき。
コロナ感染者=犯罪者という価値観がいつまでも抜けないのはこれがあるからでしょう。
地域単位拠点ごとに発熱外来(テント)で設置してコロナ検査やりまくればいいだけなのに、なぜやらないのか?やれないのか?そうすればすべての開業医は非発熱外来に専念できるはず。
自院でトリアージなどテントが張れる駐車場スペースとかがないとムリでしょう。
政府がカネを出し渋っているから? それとも開業医がやりなくないから?よくわかりませんが。

Posted by マッドネス at 2020年11月23日 08:40 | 返信

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