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薬師寺はこころの学校、死者を対象としない

2020年11月07日(土)

薬師寺は葬儀や墓には一切関与しない

こころの学校、とは大谷執事長の言だ。

11月だけの限定公開なので聞いてね。

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★11月限定公開!日本尊厳死協会関西支部主催web市民公開講演 →こちら

テーマ:「コロナの中でどう生きるか」

講師:大谷徹奘(てつじょう)師 (薬師寺執事長)

視聴料:無料

11月のみの限定公開です。

大谷師の「生きる」ことについて力強い法話をぜひお聞きください。

長尾や日本尊厳死協会関西支部理事との対談も視聴できます。


★11/10 zoom開催 国立(こくりゅう)認知症大学 

2020年度 第4回 残席僅か、

申込締め切り11月7日(土)です。 →こちら

テーマ:「この冬、発熱にどう対応する?」 講師:長尾和宏医師(長尾クリニック院長)

お申込み e-mailでkoho2@nagaoclinic.or.jpまで

件名を「11月10日国立認知症大学参加希望」として 「氏名」「職種」「メールアドレス」を明記してお申込みください。

返信メールで、当日のzoom会議のID、パスワードをお伝えします。 メール以外のお申込みは受け付けておりません。



僕の大好きな江田さんのコラム

ヨロンさんのメルマガの11月2日からの転載。

なおこのメルマガはたいへん面白く、お勧めだ。→こちら


心に沁みる掲示板のことば 第16回 

人生相談編    江田智昭(僧侶)  


今年の4月1日から地元福岡RKBラジオの「よなおし堂」という番組に毎週電話で出演しています。担当しているのは「よなおし問答」という10分ほどのコーナー。世相の問題やリスナーから寄せられた悩みに対して、毎回私が仏教的にお答えしています。質問に対しては毎回そのときの思い付きで答えているので、どのように答えたかを正確に覚えていませんが、寄せられた悩みに関しては毎回記録を残しています。そこで今回は過去の3つの悩みと私の答えを紹介してみたいと思います。


■一つ目の悩み   生きる価値が見出せない

Q. 69歳女性。私は生きていてよかったのかな?生きる価値があったのかな?あるのかなと深く落ち込んでしまうことがあります。それは多分、他人と対峙した時、相手が自分の思いと合致しないだろうと感じる時、ひどく落ち込み、孤独な心に悩んでしまいます。

A. 生きる価値があるのか?ということですが、私たちは結局のところたまたま何かのご縁でこの世界で偶然命をいただいて、生かされているだけの存在です。若い頃は、自分にできることが増えていって、多くのものを手に入れていくわけですが、人生が後半戦に入ると、健康状態が悪くなったり、親友が亡くなったり、失っていくことが増えていきます。喪失の場面に数多く遭遇すると、自分に自信がなくなってきて、この方のように生きていて良かったのかなというネガティブ思考になりがちです。これは老いるにつれてほぼ全ての人間が陥ると言って間違いないでしょう。  

 私たちはこの世界に何もわからず、何も持たずに裸で生まれてきただけです。禅の言葉ではそれを「本来無一物」と言いますが、人間は本来なにひとつ持っていない。それが真の姿なのです。  たまたまこの世界に生まれて、生かされてきただけの存在なので、自分がこの世界に生きる価値があったかなんて判断できるほど自分はそもそも偉くもないと強く認識することがまず大切ではないかと思います。明石家さんまさんが以前「人間は裸で生まれてきたのだから、パンツ一枚履いて死ねば勝ちだ」という言葉を残していましたが、心の中にこのようなシンプルな価値観をもつことができれば落ち込むことが減るのではないでしょうか。  あと、「相手の思いと自分の思いが合致しないだろうと感じる時に落ち込み、孤独に悩みます」ということなのですが、他人の思いと自分の思いはそもそも違っていて当たり前であって、一緒でなければならないと思うこと自体が傲慢だと思います。例えば何年、何十年一緒にいる家族であってもあくまで他人は他人です。他人の思いなんて違っていて当たり前であり、もしいっしょだったらすごくラッキーだと認識することが重要ではないでしょうか。


■二つ目の悩み   どうすれば怒らないでいられるか?

Q. 18歳と20歳の娘がいる母からのお悩み。娘達と話をしようと思っていても、どうしても娘達に怒ってしまいます。落ち着いて話を聞きたいと思っているが出来ません。どうしたらいいでしょうか?

A. お母さんは娘さんたちにいろいろな意味で期待をかけているのではないかという気がします。娘さんはもう18歳と20歳ということで、親がほとんどコントロールできない年齢です。しかし、それでもコントロールしたいという執着心が、娘さんたちへの怒りに繋がっているのではないでしょうか?そもそも、娘さんたちは自分の所有物ではないですし、全くの別人格だということをしっかり認識することが怒らないために一つ重要なことだと思います。  あと、「期待」というのは脳内のある種の妄想であって、期待が悪い意味で裏切られたときに人間は腹が立ちます。ですから、いままでに娘さんたちとのトークの中で腹が立ったシーンを思い出してみて、そのときに自分は何を期待して裏切られて腹が立ったのかを振り返って分析してみてください。お釈迦様は因果関係を捉えることが大切だとおっしゃっていますので、怒りの原因をしっかりとらえれば、心の在り方が少しは変わってくるでしょう。  

 最後に怒るというのは、心の癖の部分が大きいです。世の中には怒りっぽいひとがたくさんいますが、それは身体に怒る癖が染みついている人たちです。そして、この怒る癖を矯正するには結構時間がかかります。 もし自分が怒りっぽいという風に認識されているのなら、娘さんたちと話をする前に、あなたたちの話を聞いている間に自分は怒ってしまうかもしれないということを先に伝えてみてはいかがでしょうか?そうすると、娘さんたちは話をしている間に怒られるかもしれないと思いながらコミュニケーションをとるため、娘さんたちの心にも覚悟ができます。ですから、先に自分はおそらく怒るだろうということを伝えてみるのもよいかもしれません。


■三つ目の悩み   自分が嫌いです

Q. 50代女性。自分のイヤなところばかり目につきます。自分が嫌いです。どうしたら、好きになれるのでしょうか?

A.  自分の全ての部分が好きという人はいないのではないかと思います。ですから、誰でも多かれ少なかれ自分のことが嫌いです。この方の場合、自分のイヤなところばかり目に付きますということですが、これはたいてい他人と比較することによって生じます。  あの人はこれができるのに、私にはできないとか、あの人は優しい性格なのに、わたしはそうじゃないとか、あの人は綺麗なのに、私はそうじゃないとか、他人といつも比較する癖がついている人は、自己肯定感が低くなり、自分の嫌いな部分がどんどん増えていきます。人間は誰しも心の中で必ず他人とは比較するものですが、深刻になるまで比較してしまうと本当に不幸になってしまいます。ですから、自分を好きになるための一つの大きなポイントは無駄に他人と比較しないことです。

 あと、自分が嫌いと言うのは、自分を過大評価していることも一つの原因ではないかと思います。自分の心の中に理想の自分というものがあって、自分は本来素晴らしいとか特別だという幻想をどこかに持っている。この理想の自分と現実の自分にギャップがあればあるほど、自分を嫌いになる度合いが大きくなります。ですから、自分はそもそも大した者ではないということをしっかり認められるかどうかがポイントになってきます。つまり、諦められるかどうかがカギになるのです。仏教では「諦める」という言葉はポジティブな言葉であり、「明らかに見る」という意味があります。ですから、ありのままの自分を明らかに見て、そんな自分を受け入れることができれば必ず変わっていくと思います。  最後に結論としてもう一度言うと、「他人と無駄に比較しないこと」と「自分を過大評価しないこと」。この二つが自分を好きになるための大きなポイントではないでしょうか。



PS)

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

長尾先生、ムックの「歩けだけ」は他人に8冊ほど購入してもらい、2冊ほど、お礼にプレゼントしました。
ムックの本は読むというか見るという感じがするので、普段、マンガしか読まない方でも親しみやすく、「健康」を考える上でも、とても役に立っています。
自分だけでなく家族の方にも読んで貰いたいので、家に置いてもらっています

江田さんのコラムを読んで、私も他人にと比較しても仕方がないと思います
私は4人兄弟の一番上で、女は私一人です
私の父親は余り、働かず、母親が昼夜働き、私たち4人兄弟を一人で育ててくれました
また、私の家は喧嘩が絶えず、長男は高校を卒業すると同時に家出をしました
他界した父親は親として、どうだったんだろうと、今でも思いますし、弟達との仲も良いとは言えません
特に、母親とは元気な時は、顔を見るのも嫌な事が多かったと思います
母親が倒れてからやっと、母と娘の関係になったように思います
それでも、良いこともありました
10年ほど前から、母親の様に接してくれた友達が出来ました
笑ってしまいますよね、40代にして母親だなんて
それでも、彼女は私にとって母親です
彼女の家に行くと必ずご飯を作ってくれたり、手作り弁当を持たせて仕事に送り出してくれたりもしてくれた
この10年間は彼女の家族の方と接している時間の方が、実の家族と接しているより長かったように思います
でも、コロナ渦の中、彼女の家に遊びに行くことも出来なくなり、最近では私の電話も体調が悪く出なくなりました
そんな彼女が好きなアーティストがYOSHIKI
YOSHIKIの曲を聴くたびに元気だった頃の彼女を思い出します
また、YOSHIKIワインを一緒の飲む約束をしたけど無理だと思う(私はアルコールは飲めないので舐るだけ)
それでも、何かにつけてバタバタの毎日です
自分だけでも元気でいたいです

Posted by ナオミ at 2020年11月08日 12:01 | 返信

長尾先生からこの度の法話のお話が出た時、何とも不思議な感じがしました。母が長年、唯識講座などで薬師寺へ通っていて、薬師寺の先生方のお名前だけは私も存じ上げていたからです。
父の在宅介護中、母は月に数回、先祖供養と父の病気平癒の為にお寺巡りで外泊していました。母自身のリフレッシュの為にも必要だと理解はしつつ、交替で通う私も正直しんどい。さらに誤嚥性肺炎で入院し、もういつどうなっても・・・という時も出かけ、結局は父独りの最期になったので、そんな時まで行く必要があるのかと内心不満でした。ですから反発する気持ちもあり、お寺での体験話を親身に聴くことが出来ませんでした。
それが今、長尾先生を通じて、折に触れて母から聞いていた「薬師寺」と繋がっています。
大谷先生のお話に第一声から惹きこまれ、ずっと気が逸れることなく聴くことが出来ました。ただ「我執」の所で、長年薬師寺に通いながら自己中は変わらない母を思い出し、知識を得ることと、それを心身に染みわたらせて言動で実践することとはまた別なのだと苦笑。そういう自分も我執の固まりではあるけれど。。。
貴重なお話を無料で公開、改めて感謝申し上げます。

Posted by taco at 2020年11月16日 02:35 | 返信

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