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都道府県別ではなく人口密度別で注意喚起しては

2020年11月28日(土)

国と医師会、国と県、県と市町村がバラバラに

動きながら、独自の注意喚起をしている不思議。

「人口密度別」に注意喚起をしてはどうなのか。

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都道府県別の感染者数の分布表を眺めて欲しい。

完全に人口密度に比例していることに気が付く。


次に、東京都なら23区別の感染者数を見て欲しい。

人口密集した区ほど感染者数が多いことが分かる。


兵庫県でも、阪神間と丹波篠山と日本海側とで

感染者数を比べると人口密度で雲泥の差がある。


感染者数は人口密度と指数関数的に比例して増加。

理由はきわめて単純で、奇麗な直線に乗っている。


ウイルスは人と人の距離が近いほど感染する。

ポツンと一軒家に住んでいる人は感染しない。


だから都道府県別に自粛要請や注意喚起をしても無意味。

ウイルスには国境も県境も市町村の境界も全く関係ない。


人口密度別に注意喚起をすることが大切、だと思うが、

人間が勝手に作った境界線の左右で混乱が起きている。


携帯電話は現在の位置情報を把握している。

ならば今いる地点の危険度も分かるはずだ。


待ち受け画面に赤から緑のグラデーションをつけ

表示してリアルタイムにリスクを自覚するべきだ。


また、できれば感染者数ではなく、重症者数と

死亡者累計を人口密度に加味して表示すべきだ。


すなわち、今いる地点の

人口密度X重症者数X死亡者累計、を色分けで表示しては。


一番危険なのは都会の繁華街で

一番安全なのは田舎の一軒家だ。


都会を離れるのが、最も確実なリスク軽減。

コロナが怖い人は、都会脱出も一法である。


藻谷さんと寺本さんの共著である、「東京脱出論」

を読んだら、ますますそんな気になるよ。→こちら


都会に住んで不要不急の外出を控えるのか

田舎に住んで不要不急の外出をするのかだ。



大阪のキタとミナミで時短要請が始まった。

またかー、という感じで気の毒でならない。


たしかに重症者は増えている。

感染症病棟は、悲鳴を上げる。


PCR陽性が判明するまでは感染者とはみなされない。

その間に死んだらどうすんの?という法律の狭間も。


冷たいようだが、パンデミックとはそんなものだと思う。

救える命もあれば、どうやっても救えない命も出てくる。


数年後には2020年の感染症行政はどう評価されるのか見物。

政治家は逆、逆、と、行っているような気がしてならない。


僕が注目しているのは、第一波、第二波、第三波のウエーブ。

とっても奇麗な形で実に分かり易い、まるで海の波のようだ。


この波の形は政治などの人間の力で変えることができるのか?

人間の力よりも、ウイルスの意思のほうが勝るような気がする。


ウイルスには勝てないし、仕方がないな。

なるようにしかならない、しょうない節。



PS)

コロナチャンネル #223


ワクチン開発のたびに製薬会社の株価が上がっていく・・・・。→こちら


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この記事へのコメント

院内勉強会のためにインフルエンザと新型コロナの死亡者数の年齢別比較をしてみようとネット検索しても、インフルエンザ関係のよさそうなものが全くヒットしません。比較されたら困るから・・・というのは勘ぐりすぎでしょうか。

ちなみに「インフルエンザ 年齢 死亡」のキーワードで新型インフルエンザ(平成22年のH1N1型)の厚生労働省のページは簡単にヒットします。死亡者の内訳を見ると若年者がたくさんいます。これはさすがにまずいですがそれ以外の季節性インフルエンザのデータはヒットしませんね。私の検索が悪いんでしょうか。

新型コロナはインフルエンザと同等かそれ以下という位置づけにして、新型コロナが理由の診察拒否をなくしさえすれば医療崩壊なんて簡単に防げると思います。そうしない理由は「それをされると困る一部の人たち」のせいなのか、外国との関係なのか、どうなんでしょう。

Posted by 広島の赤牛 at 2020年11月28日 08:41 | 返信

今回の第3波がこれまでで最も進行性、重篤化、予後不良という印象です。その程度は第1波をしのぐ。
一番の違いは感染者数と重症化数のグラフのズレがほとんどない点です。強毒化したのは間違いない。
第2波の重症化が少なかったので誰でも油断しますが、今回はまったく別物と考えたほうがいい。
高齢者と持病の中高年者はかかったら本当に危ないと考えたほうがいいでしょう。
人混み、密集を極力さけて外出するしかないと思いますが、若い世代と同居だと防ぎようがないですね。
インフルエンザと同等ではないです。死亡率はおそらく20倍以上、今回は30~40倍くらい?
開業医はインフルエンザだと抗ウイルス薬を処方できるが、コロナだと治療は何もできない上に、診断したら、病院に紹介しないといけないのだが、その病院がもはやなくなりつつある。なかったらアウト。
開業医は60歳以上の高齢者が大半で、持病を抱えている医者も多い。特にこの第3波は感染したら危ないのはよくわかってるはず。殉職覚悟でコロナ(発熱)外来を志望するでしょうか?
家族に止められるかもしれないし、かかりつけ患者も不安に思う(かかりつけ医がいなくなるかもしれないという意味で)かもしれない。
インフル診療は開業医にかなり支えられていたので、病院は助けられていたのだが、それがなくなればとたんに医療崩壊危機だと叫ばれるのは、いかに日本の急性期医療体制が諸外国に比べて脆弱であるかという証左でしょうね。あと1~2週間後、治療を受けられない患者が溢れる事になってはじめて国民もその現実に気がつくのではないでしょうか?

Posted by マッドネス at 2020年11月30日 08:43 | 返信

マッドネス様

第一波の陽性者数のピークが600人/日で第三波は2600人/日と4倍になっています。重症化率が同じであれば、近いうちに重症者数も4倍になるはずです。現在重症者数は450人ほどですが、第一波ピーク時の328人の4倍、1300人くらい行くとは私には思えません。ちなみに重症者数の中で一番管理の難しいECMO(人工肺)は現在第一波ピーク時の半分くらいです。

今後は陽性者数の増加に応じて死亡者数も増えると思いますが、インフルエンザの死亡者数は関連死を含むとシーズンで1万人です。つまり1日あたり平均30人、流行期は1日100人以上でしょうか。

この1週間では陽性者数が14389人、重症者数が139人、死亡者数が132人増えました。以前と傾向は変わらず死亡者数の大半は70歳以降です。なので現状の新型コロナは風邪以上インフルエンザ以下と考えました。

ちなみに広島県では陽性になると無症状でも全員入院という方針のようで、10月に国から出された「入院しなくてもよい」は無視です。これで病床逼迫とか医療崩壊だとか言われても困ります。

マッドネス様はどのようにインフルエンザ以上と判断されたのか、お考えをうかがえればと思います。

広島の赤牛からマッドネスへの返信 at 2020年11月30日 12:27 | 返信

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