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認知症のおひとりさまの在宅依頼、続々と

2020年12月17日(木)

認知症のおひとりさまが、全国的に増えている。

その在宅医療の依頼が、続々と舞い込んでくる。

コロナ禍で病院や施設が面会謝絶のためである。

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認知症のおひとり様。

子供がいても遠くだ。


その場合、施設入所が一般的なのだろう。

しかし本人が強く在宅を希望される場合がある。


その新規依頼が、今日だけでも4件あった。

寝食を忘れて、たくさんの在宅を回った。


在宅医療や訪問介護を拒否していた家庭でも

年末年始が近いということもあり、駆け込む。


本人が拒否や警戒心が強いケースもある。

僕はピエロになり不安を取り除いていく。


最初が肝心。

焦らずにゆっくりと入り込んでいく。


こうしてほとんどの「在宅希望の認知症のおひとり様」は

最期の看取りまでやっているが、とっても達成感がある。


貴重な人生の最後の時間だけでも家族と共有できるかどうかは、

本人はもちろんだけど、残された家族にとっても意味が大きい。


看取り後は、みんな満面の笑み。

「こんなに穏やかに逝けるなんて」


僕達は「おひとり様の在宅看取り」は日常であるが、

病院や世間一般では決して当たり前のことではない。


だから「おひとり様の在宅看取り」ができる街造りが

「地域包括ケア」ですよ、なんて講演して回っている。


実は、僕はこの大きなテーマのリーダーを任されている。

これまでにいろんなイベントをして成果物を出してきた。


コロナちゃんが在宅医療を加速させている。

コロナちゃんが在宅看取りを加速させている。


医療崩壊ばかりが報道されているが、僕達はその陰で

「痛くない死に方」をする人と関わる機会が増えている。


それはいいこと、だと思う。

末期がんのおひとり様もいる。


毎日、なんでこんなに忙しいのだろうか。

ZOOM会議は移動中の車の中でしかできない。


トイレも行けず、車で走りながら飯かポテトチップ。

異様なオッサンは他人からは「けったい」そのもの。


電話やメールにも忙殺されてやっと家に帰った途端に

別の急変で呼び戻される日々にどこまで耐えられるか。


寒い夜、ホンマにアホな人間やなあ、と情けなくなる。

深夜のすき屋のカレーは美味いけども、どこか侘しい。


今年もあと2週間。

みんな頑張ろうね。


PS)

コロナチャンネル #242


ホンマかいな? 再感染を防ぐ「中和抗体」の謎 →こちら


後半の歌は「木綿のハンカチーフ」。

不二子さんと。


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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

先生、すごすぎる。まさに生きる神様。でもポテトチップス食べてたら身体壊さないか心配になります。あったかいおでん作って待っててあげたいなあ。そう思ってる人たくさんいるでしょうね(•ө•)♡

Posted by 匿名 at 2020年12月17日 11:10 | 返信

所さん大変ですよを拝見し、こちらに辿り着きました。初めまして。
私は小さい在宅もちらっとやっている診療所で勤務しております。
私は在宅看取りに興味があり、そこに勤務してみたのですが…
長尾先生のような方が少数派なのだろうかと思うくらい、勤め先の先生は在宅患者家族の扱いが雑なんです!
長尾先生のような寄り添える医師になって欲しいので、今、Amazonで本を購入させていただきました。
コロナ禍で大変かと思いますが、どうかお体に気をつけてください。

Posted by 宮﨑艶紗 at 2020年12月17日 08:58 | 返信

2類感染症指定を頑迷に続行した結果として、コロナ患者の診療がごく一部の医療機関と病床に限定されてしまい、コロナ専門病棟の医者・看護師などスタッフだけに過剰な負荷がかかりすぎて、もう限界だ
米国の1/40~50の重症者で医療崩壊だと騒ぐ始末。
「高齢者の尊厳死」の議論を蔑ろにしてきたから、コロナ病床で命の選別が迫られていると騒ぐ始末。
今騒がれているコロナ医療崩壊危機というのは「大病院信仰」が招いた帰結でもあるのではないか?
なんでもかんでも病気は専門医師に、高度医療機関に、といういわば丸投げ体質のなれの果てでは?
すべて先生が前々からずっと指摘していた問題ばかりですね。
日本の医療体制は根本的にあまりにもおかしいという事実が皆さんよくわかったのではないでしょうか?

Posted by マッドネス at 2020年12月17日 09:40 | 返信

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