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コロナごときに医者人生を賭けなければならない情けなさよ

2021年01月07日(木)

何度解説しても、何度喋っても、

「どうして2類じゃいけないの?」

という質問を頂き正直、戸惑っている。

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僕はコロナ自体は、怖くない。

クラスターを出してしまい「自爆」することが、1万倍怖い。


そうなると保健所から2週間の診療停止処分が下る。

これは僕達にとっては「死刑宣告」に等しい処分。


マスコミ報道が風評被害や偏見を助長して「医療崩壊」を加速させる。

医療機関や介護施設の経営者は全員、それを恐れて、彷徨っている訳。


今まで一生懸命に積み上げてきた努力が、保健所により、

またマスコミにより、一瞬で全て失うことになるわけだ。


民間病院がコロナ医療に積極的に関われないのも、同じ理由だ。

関わりたくても関わると自身が「自爆」してしまう可能性がある。


9割の医療機関が発熱患者を拒否しているのも、そのような理由だ。

大袈裟に言うと発熱外来に手を挙げる行為は特攻隊への志願と同じ。


わずか3%の感染症病床と、わずか1割の開業医だけしか志願しない。

沢山の感染者や重傷者をマンパワーが貧弱な保健所のみが扱っている。


これって、おかしくないですか?


9ケ月に及ぶの看護師や介護職員や事務員の「ストレス」は計り知れない。

僕自身も発熱外来をやっているので、行く先々で「バイ菌」扱いされる。


医療従事者や介護従事者への差別と偏見も、計り知れない。

命を助けるために闘う戦士が差別される現実を国は見ない。


発熱外来があるだけで、外来患者さんの受診控えも加速する。

僕達は「身を呈し」、「身を削って」いるが、犬死かもしれない。


そもそも「早期診断・早期治療」をしたくてもできず(許されておらず)

バタバタと亡くなっていく人を指をくわえて見るしかできないわけだ。


それをマスコミは「医療崩壊」と報じるが、本質が見えていないこと甚だしい。

コトの本質は「根本から間違っている政策にある」ことなのに、全く報じない。


政府は、医療者、介護者の気持ちをなんと思っているのか?


お金の問題ではなく、命がけでやっていることが分からないのか?


でもこんな困窮した現状は、法律ひとつで魔法のように解消する。


それは感染爆発の今こそ、感染症法2類を5類に下げること。

「2類指定の持続」が、日本政府の判断ミスの根源である。


インフルと同じ5類に降ろすことにより、どんなメリットがあるのか。

思いつくまま10個挙げよう。


1)自爆を恐れることなくコロナの早期診断(検査)ができる。インフルと同じ。

2)ステロイドやイベルメクチンやフサンなど死なないための治療ができる。

3)介護施設内でも、工夫しながら堂々と治療することができる。

4)通常の医療と同様に「診療所と病院の連携」で医療が提供できる。

5)その結果、死亡者はおそらく1割に減らせるだろう。早期に治療するので。

6)「コロナ=死の病」という市民の恐怖のイメージが薄れる。フレイルが減る。

7)なによりも、医療従事者への風評や差別が軽減し、離職者やPTSDも減る。

8)失業者や自殺者が減る。その結果、何万人、何十万人の命を救える。

9)なによりも国力が温存できる。経済も世界で最もはやく立ち直ることができる。

10)誰よりも保健所が一番喜ぶ。背伸びをせず定点観測の報告を受けるだけでいい。

  もはや機能停止している保健所も、死刑宣告をしなくてもいいので気が楽になる。


これだけ書いてもまだ分からないという人がおられるのなら

僕はもう「書くこと」も「しゃべること」もやめようと思う。


しかし議員さんやエライ人は「理解できない」という。

僕には、「もう、退場!」という言葉しか浮かばない。


もうなるようになれ、と諦めるしかない。

なんでこんな単純なことが分からないの?


不思議で不思議でしょうがない。

僕のようなアホでも分かるのに。


せっかく「ネアンデルタール人の遺伝子を持たない」と、「BCG接種」と、

「他のコロナとの交差免疫」という3つのラッキーに恵まれた日本なのに。


あああ・・・

コロナごときに医者人生を賭けなければならない情けなさよ。


すべて「2類指定の継続」のため、である。


基本的なことだけど、いまだ2類指定の今、死にかけのコロナ患者さんから

「助けてくれ」と頼まれても「保健所にお願いしてね」と言うことしかできない。


「コロナだったら病院に入院させてよ」と懇願されても

「保健所からの連絡を待ってね」としか言えないわけだ。


その結果、122名が「入院ベッド待ちの自宅待機中」に亡くなっている。

昨日書いた一人だって「ヘンな法律」に殺された人も、国の責任である。


もっと効率的に新興ウイルスと対峙できるのに

2月の第一歩から間違い、そのまま現在に至る!


その後も、「後手」「後手」で、

今回も「後手」&「間抜け」!。


僕は後出しジャンケンではない。


3月から一貫して同じ主張を繰り返している。そして今日も・・・

種々の医学雑誌、言論誌、そしてYou Tubeに足跡をしっかり残している。


毎度毎度、「2類解除の意味が分からない」と言われる皆様へ。

どうか上記の文章だけでも、ゆっくり何度でも読んで下さいね。



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必ず来週にでも、国会議員さんにこの主張をzoomで講演します。



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昨日は2人の、今日も1人のお看取りがあった。

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この記事へのコメント

2類から5類にするメリット。
1)自爆を恐れること亡く早期診断ができる
2)ステロイドやイベルメクチンやフサンなど死なない処置ができる
3)その結果、死亡者はおそらく1割に減る
この3つが大切ですね。
(私はわかるのですが人に説明するのはむずかしいです。この3つでうまく話せます。)

コロナによる死亡者を減らすために「おこらない」修行をして、多くの人が理解するまで何度でも静かに主張してください。

Posted by ムツミ at 2021年01月07日 06:07 | 返信

長尾先生ありがとうございます。
「時には(燕)のように」お上手ですよ。
いつもはタイピーさんの「激おこ子猫さん」とか「もち丸君」見てるんですけど、この度は長尾先生のおかげで「井上正康氏」「大橋眞氏」「上久保康彦氏」(敬称略)の論壇の一部を垣間見て、天地がひっくり返るくらい驚きました。
日頃は長尾先生が「2類から5類へ」と仰っているのが意味が分かりませんでしたが、「そうだったのか!!」と朝の3時まで見て、聞いてしまいました。全部は理解できませんでしたが、繰り返し見て理解したいです。
関係無いかもしれませんけれど、丁度本屋で「100分de名著;メディアと私たち」のリップマンの「世論」やオーウェルの「1984年」の「全体主義」がひしひしと伝わってくる気がします。
(娼婦)には成れないけれど長尾先生についていくと面白いなあと思います。

Posted by にゃんにゃん at 2021年01月07日 10:48 | 返信

サザンの曲を最近、良く聞くようになりました
桑田さんの声と長尾先生の声って似ているかなぁ~と、感じてることがたまにあります
少し、時期外れかもしれないけどサザンの「白い恋人達」て、先生の事だから知って見えるとおもうけど、いい曲ですよね

 心折れないよに 負けないように loneliness ・・・
 だから夢と希望を 胸に抱いて foreverness ・・・
 辛い毎日がやがて white love      

私、ここのところが大好きです
ホント、桑田さんて素敵な詩を書くなって感じ
それに、「なかにし礼さんバージョン」、毎日、楽しみ聞かさせて頂いています
特に替え歌がめちゃ、面白いです

発熱外来に手を挙げるというは特攻隊に手を挙げる事かぁ~
少し、複雑な心境です
「誰かがやらねば」という気持ちだけなのに、冷たい視線を感じてしまうのだけは嫌です
悪い事をしている訳でないのに、クラスターを発生させて「診察停止処分」とは・・・
先生の今の気持ちが報われる時が来ることを、祈ることしか出来ません
本当にこれだけ多くの足跡を残した医師は他にいないと、私は思っています
でも、そんな長尾先生だから、私は大好きなんだと思う
逃げることも出来るけど、あえて、この道を選んで歩いていく
「無鉄砲」と言えばそれまでだけど、「けったいな町医者」なのかなぁ
映画、本当に楽しみしています

Posted by ナオミ at 2021年01月07日 09:22 | 返信

民間病院も個人の診療所もコロナ診療に参加したくてもできないのは2類指定のせいなのですね。
コロナ禍によるもう1つの影響は国民全員マスク、手洗いなど感染防止対策の徹底により、感染症の急患そのものが激減した事。毎年流行する感染症が夏も冬も流行せず、肺炎や気管支炎の総数も激減している
つまりコロナ以前に普通に診ていた急患が激減しているので、外来診療の収益が激減しているはず。
しかし2類指定のために例年より桁違いに少ないはずの発熱患者を普通に診れないのが現実。
厚労省・財務省はコロナ禍を利用して民間病院や診療所を淘汰したいのが本当の狙いではないのか?
今後はコロナ診療できない医療機関でも、別の意味で医療崩壊が起きてきそうな気がします。

Posted by マッドネス at 2021年01月07日 09:45 | 返信

長尾先生、ブログとyoutubeへの出稿ありがとうございます。
先生の仰る通りコロナの2類指定って間違っていると思います。国の当初の判断ミスもあるのでしょうが、見直すべきです。但し、2度目の「緊急事態宣言」発出とマスコミの連日の過剰報道(モーニングショー等)で日本国の「合成の誤謬」が更に拡大しそうで非常に心配です。多忙な診療の中、ブログとyoutubeご苦労さまです。毎日見てます。出来ればご継続希望しております。

Posted by サンリオ大好き at 2021年01月08日 09:08 | 返信

なぜ政府は2類のままにしているのか、不思議でたまりません。5類にすることにより、より感染が爆発すると考えてるのか?そうなった時に責任問題になるから?御用達の専門家の中に5類にするべきと進言する人はいないのか?それとも御用達専門家は本当に2類のままでいいと思っているのか…不思議なのはテレビに出てくる専門家たちの発言です。『感染が急拡大しているので医療崩壊が近い』など、本気なのでしょうか。2類にしていることと、PCR検査のCT値が諸悪の根源なのに…民間の検査ではCT値を50!にしているケースもあるとか…もう、何を検出しているのかわからないレベルでしょう。もしかしたら、インフルや風邪なのに感度を爆上げしたPCR検査によってコロナ陽性(not 感染者)となってしまっているケースがとても多いのではないでしょうか。2年前であればすぐに治療すれば助かった命が、こんなことで治療が遅れて命を落とすケースがあるなんて本末転倒すぎますね。それでさらに『コロナによる死亡』に換算されるんですから。。。

Posted by SkyB at 2021年01月08日 07:40 | 返信

8)失業者や自殺者が減る。その結果、何万人、何十万人の命を救える。

9)なによりも国力が温存できる。経済も世界で最もはやく立ち直ることができる。

根拠のない前提条件として、5類に変更して通常の経済活動を再開しても感染爆発が起きないという根拠のない思い込みがあるようですが、少なくとも集団免疫を目指した国は大失敗をしている以上、その前提条件はもはや妄想と言っても良いですよね?
そして、前提条件が妄想であれば1つ1つ検証するまでもなく10のメリットは間違いだらけということになります。
当たり前の話ですが、感染者が大幅に増えれば比例して重症者が増えます。その重症者のベッドはどうするんですか?5類であればどこの病院でも見れるなんてアホなことは言いませんよね?隔離しなければ高リスク者を高リスクな環境に置くことになるわけで、重量者へ当てられる医療リソースは2類相当とそう変わらないはずです。であれば死者は莫大に増えますね。

Posted by 匿名 at 2021年01月08日 10:46 | 返信

初めまして、医療機関の負担が増えるのに経済面が逆に厳しくなっている現状はとてもおかしいと思います。

ご提案の下記の方法で死亡率を9割減少させられるというのは具体的に治療のエビデンスがありますでしょうか。9割死亡率を減らす方法があれば、早く拡散してこれから感染する人達の命を救えないでしょうか。
2)ステロイドやイベルメクチンやフサンなど死なないための治療ができる。
3)介護施設内でも、工夫しながら堂々と治療することができる。
4)通常の医療と同様に「診療所と病院の連携」で医療が提供できる。

5類から2類に変更した場合に治療を受ける機会は増えますが、感染率を下げる効果はあるのでしょうか。コロナ陽性者が多くの病院に通院することになるので、逆に感染者は増える恐れがないのでしょうか。

ご見解あればよろしくお願いいたします。

Posted by 田畑正和 at 2021年01月09日 09:30 | 返信

政治家も多分2類を変更すればいいだろうと思うだろうが、そんな事を言ったら政治生命が断たれると思うからやらない。保身だけです。

Posted by 三尾寿治 at 2021年01月09日 11:36 | 返信

2類指定をはずすべきだろうと漠然と考えていましたが、非常によくわかりました。問題は医療行政を牛耳っている感染研究所がなにもわかっておらず、あるいは既得権益保持のために目をつむっている、政府はなにも対策を持ち合わせておらず、めくら鉄砲を撃っているというところでしょうか。

Posted by 中村英 at 2021年01月13日 11:40 | 返信

感染者が発症するか否か、発症者が重症化するか否かの判定方法も無ければレセプト出せる標準治療も確立しないうちに武漢肺炎を二類から五類に落としたら患者が治療を受けるには【保険適用外の医療受診】となり混合自費診療科か治験しかないのに発症患者がちゃんと医療を受けれる保証はできるんですか?治験扱いだと患者は選別されて治療を受けれる患者は限定されるし、治療できる医療機関も限定されてしまうのではないですか?治験でないなら混合診療扱いになってしまうが、重症化するか否かの判定方法も標準的な治療投薬の指針すらない中で混合診療行って患者が死亡したら下手すりゃ医療訴訟に発展して医療機関は最悪保険医認定取り消し食らうリスクもでてくるのにそのリスクを負って診療する医療機関ってあるんですか?
保険医認定取り消しは文字どうりの死刑宣告ですよ、開業医にとっては

Posted by 匿名 at 2021年01月14日 09:56 | 返信

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