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コロナ後遺症を診る

2021年03月14日(日)

コロナもコロナ後遺症も診る。

それが「町医者」の生きる道。

そう医療タイス3月号に書いた。

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医療タイムス3月号   コロナ後遺症を診る  長尾和宏


 かかりつけ医の役割は実に広範に及ぶ。外来診療と在宅医療という通常診療に加えて、コロナの早期発見と早期治療、そして自宅療養者の管理を1年間、やってきた。気が付いたら1000数百人の発熱患者さんを診て200人のコロナ患者さんと関わってきた。  


 第三波が一段落しつつある今は、ワクチン接種とコロナ後遺症対応に移行しつつある。ワクチン接種は集団接種にも個別接種にも協力したい。特養や老健入所者への接種は手間がかかるだろうが、医師会で取りまとめて手上げ方式でやるしかない。開業医は勤務医に比べて自由度が高いので自分の意思で臨機応変に動ける立場にいる。無理のない範囲で、しかしこうしたご時勢なのでできるだけ協力したい。  


 その中で、今年に入って確実に増えているのがコロナ後遺症の相談である。不眠、全身倦怠感、筋肉痛などを訴えて来院される人が散見される。コロナは全身感染でなかには中枢神経系にも入り込む人がいる。今後、自己免疫性脳炎や慢性疲労症候群や脳過敏症や線維筋痛症との異同や相同性が研究されるのだろうが、そうした患者さんはまずは開業医を受診することが多い。「コロナ後遺症外来」を開設した病院をテレビで観るが、まだまだごく一部であり、多くの病院はまだそれどころではない。


 コロナ後遺症の症状は実に多彩であるが、「不定愁訴」というひとことで済ますべきではない。まずは患者の訴えにしっかり耳を傾けることから始まる。筆者はとりあえず補中益気湯などの漢方薬やステロイドを用いている。今後、下垂体―副腎系など内分泌系の精査が必要だと感じる人がいる。コロナ後遺症診療は、ことさら診療科を超えた連携が必要だ。 コロナにかかっていないのに「コロナ後遺症では?」と訴えて受診される人がいる。・

 1)PCRが偽陰性だったコロナ患者さんと、2)コロナ後遺症に「転化」したいという精神行動、の2つに大別されるだろう。そうなると、後遺症かも?と訴えて受診される患者さんにはまずコロナの「IgG抗体」を調べるとから始めないといけないかもしれない。しかし明白なコロナ感染があっても抗体獲得できない患者さんもいるので、抗体検査は絶対的な感染指標にはならない。臨床的には2)のほうが多いと感じている。


 まったく関係ない病気、つまり不摂生に起因する生活習慣病の悪化や喫煙による呼吸器症状を「コロナ後遺症では」と勝手に思いこむ患者さんがおられる。意図的ではなく、本気でそう思っているわけだから真正面から否定するとトラブルに発展する可能性がある。病気をなにか外因のせいにしたいという心理行動は多くの患者さんにみられるが、特にコロナ禍においては長期間に及ぶ過度な自粛が「漠然とした不安」を増幅させている。以上、コロナ後遺症を診るには専門医でなくとも精神医学的な分析が必要である。  


 筆者は「コロナ後遺症」をしっかり診ることからまだコロナのまだ知られていない正体が見えてくる、という側面もあるのではと思って診ている。つまり後遺症研究はコロナの治療に還元できる可能性がある。未知の領域を街中の一般開業医が切り拓く可能性があるのが新興感染症であるかもしれない。だから楽しみながら診ている。  


 最後になるが、2月に公開された筆者が関わった2本の映画、「痛くない死に方」と「けったいな町医者」はお陰様で大好評を頂いています。この場をお借りして御礼を申し上げます。全国ロードショーは5月までは続くので在宅医療や終末期医療に興味がある方はご覧頂き、ご批判を賜れば幸いです。コロナ後遺症で悩む患者さんにも是非勧めてください。「ショック療法」で治る、かもしれません。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今日は、朝一に、半年ぶりに自宅に帰ってきた患者さんを出迎えた。

鼻からの管と酸素の管を外したら患者さんがニヤーと笑ってくれた。


説明に小一時間を要したが、受け入れはとりあえずできたかな。

今日は看護師の協力を得て、また明日訪問してから方針を決定。


その後、塚口と岡山で舞台挨拶をして帰った。

明日も朝一で訪問を回ってから塚口と神戸だ。



すべては予想通り。

1)緊急事態宣言の効果は?

2)変異株の蔓延

3)ワクチン混乱

なんで分かっているのに、できないのかなあ。


1年経って、元の木阿弥のような気がしてきた。

振り出しに戻って頑張らないといけないのな?



岡山は21時過ぎても店が開いていたが、なんか不思議だった。

昔の知り合いや、初めて会う人達と楽しく交流させて頂いた。



PS)

コロナチャンネル #329


刑務所と精神病院のコロナ感染をどうするか? →こちら


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この記事へのコメント

長尾先生は人間関係が豊かで、昔からの知り合いとも初めて会う人とも会話が盛り上がるのですね。
自粛生活で人と会うことが減りましたが、私も人と交わりたいと体の底から願っています。
会食は感染に気をつければ大丈夫でしょうか。どんな感染対策をすれば会食OKなのか、知りたいです。
ものを食べるときマスクをはずすので・・・やはり会食まだやめておいた方がいいんでしょうかね。

Posted by ムツミ at 2021年03月14日 06:55 | 返信

長尾先生なら出来るかもしれない
コロナの正体を医師の立場から、突き止めるかもしれないと思います(あえて、思うの言葉にしました)
少なくとも、クリニックのスタッフの方々協力を得ながらコロナと関わって来た時間がかなりあると感じています
コロナと向き合うこと1年
発熱外来→診断→治療→治療後の経過→後遺症等の観察
これが出来たのは「町医者」だからかなぁ(^_-)-☆
とういうより、長尾先生ならではという方が当たっているような気がします
長尾先生を頼って下さる人達に応えようと努めた結果、いろいろなことを吸収して、また、一回りの大きくなった!?(先生がネズミさんの大きさなら良いけど、ちょっと、無理か)

しかし、先生も病院から自宅に帰ってた患者さんの管を外すなんて・・・
これだから、大好きです(笑)
必要が無いと医師の立場から判断したのだから、無いものは無い
それを受け入れて、最後の刻までその人らしく生きれたら幸せだもんね
「最後の刻」と書くと縁起でもないと聞こえるかもしれないけど、誰しもが思うこと

私の知り合いに「余命5年」と医師から聞いて、嘆いていた人がいました
私「あのさ、タバコ止めないと早死だよと、私が言った時は思う残すことが無いのでほっとおいてと言ったのに、医師が言ったらそれかよ」
知り合い「あっそうか、でも、思う残すことがないのでこのままでいいや」

その知り合いは現在、たばこを吸いながら元気にいつもと変わらない生活をしています

コロナチャンネル#329 「刑務所と精神病院・・・」
まあ、演歌歌手の土佐周り!?は色々と問題が発生するかも(笑)
でも、医師を半リタイアして刑務所の医師はいいかもしれない
全ての人が何かしら、他人に迷惑を掛けて生きていると思う
ただ、それを自覚しているか、また、それが犯罪者となっているかだけのような・・・
先生なら更生しようとしている人達に、「人」として「医師」として寄り添えると思うから

Posted by ナオミ at 2021年03月14日 08:11 | 返信

新型コロナを「特別な病気」扱いする理由はこの後遺症と外国での大流行、この2点だと思います。外国での大流行は感染力はともかく、毒性の部分では(死亡者数/陽性者数)日本とそうは変わらないかもしれません。そうなるとこの後遺症がどこまで問題か、ほぼその一点になります。

時間が経つとほぼ元通りになるようならあまり心配はいらないでしょう。症状は不定愁訴と区別できないようなものが多いですが、若年者が大きくADLを落とした状態が今後も続くとか味覚嗅覚障害が残るとかでなければいいのですが。

そのあたり楽観的な見通しが出れば、新型コロナは風邪かインフルエンザあたりと同等に扱うべきでしょう。

Posted by 広島の赤牛 at 2021年03月14日 08:44 | 返信

映画、拝見してきました。在宅の現場の一部かと思いますが本を読むだけではわからない現状を目の当たりにした感じです。犬を看取った時に先生のお考えを知る事となり、在宅医療に関心が向きました。病院ではマニュアル化し過ぎて人間らしい治療ができなくなってきてるのではないかと懸念しています。先生の様に人をみて、人生をみて診察していただけるドクター、医療従事者が増えることを願うばかりです。私も医療従事者として重要な事を改めて思い出させていただく機会となりました。ありがとうございました。

Posted by 管理栄養士@東京 at 2021年03月14日 02:00 | 返信

長尾先生、はじめまして関根朋子と申します。
2/17にけったいな町医者を観せて頂き、本日痛くない死に方を観せて頂きました。
一昨年主人の母か入院した時に、長尾和宏先生のブログを読ませて頂いてました。
延命治療、高栄養点滴、母にとって何が一番良い事なのか、毎日考えてた事を思い出します。
延命治療はしないでと言う母、私達は本人の言う事を尊重しようと先生とも話してましたが、食事も水分も拒否する母に高栄養点滴をする事になりました。
点滴をすれば最低限の栄養と水分は摂取出来るけど、点滴をする事で肺に水が溜まり、呼吸が苦しくなる悪循環、脚は象のように浮腫み可哀想でした。
母は点滴を入れてる所が痛いし痒いと言ってたある日看護師長から、母が自分で点滴を抜いてしまったと連絡が有りました。
急いで母の所に駆け付けると、子供の様な無邪気な顔で「怒られちゃった」と笑ってました。
いのちの砦の点滴を抜いてしまってこれからどうなるのだろうと心配しましたが、高栄養点滴を止めた事で、口から食事を摂るようになり、肺の水も消えて、酸素吸入もせずに穏やかに過ごす事が出来ました。
母の目標は私達と一緒に住む事、それは叶いませんでしたが亡くなる前日まで私達と会話をし、食事も出来て安らかな旅立ちでした。

Posted by 関根朋子 at 2021年03月14日 04:46 | 返信

日本は重症化が少ない分、軽症・中等症~後遺症に至る症例が多いのではないかと推定されます。
後遺症と呼ばれているが、正確にはなかなか病気が治りきらない、遷延すると考えたほうがいいのではないかと思います。
インフルエンザや旧来の感冒と違うのはまさにこの点で、遷延するが故に体調不良が持続して職場復帰できないケースも多々あるとききます。非高齢者でも仕事をしなければいけない世代が新型コロナ感染によって仕事に復帰できずそのまま離職してしまうというのは大変深刻な状況であり、やはり早期診断、早期使用できる治療薬、本当に有効なワクチンが早急に待望されます。
イベルメクチンに関しては報道を見るかぎりでは、負のエビデンス原理主義が作動して、ブレーキがかかっているようです。
レムデシビルとは比較にならないほど薬価が激安のため製薬会社がカネをださず、治験が動かないようです。
こちらが汎用されてしまうと、ワクチンが売れなくなり、ワクチン創薬したビッグファーマの利益に悪影響があるため、米国でもこの薬の治験を妨害してる?エビデンス潰しのような工作が行われているのではないか?という不穏な動きが疑われます。人命よりもビッグファーマの利益が最優先されるという資本主義の最悪な部分が医療を妨害しているように感じます。ひいては経済・社会の停滞を長期化させているように思います。

Posted by マッドネス at 2021年03月14日 10:01 | 返信

長尾クリニックで胆石を診て貰っている者です。
今日午前10時の「痛くない死に方」を観ててきました。長尾先生の舞台挨拶もあり、大勢の方が朝早くから来られていてチケットは早くから売り切れたようです。
長尾先生の著書は何冊か読みましたし、コロナチャンネルも第1回目から毎日欠かさず見ていたので在宅医療についてもある程度はわかっているつもりでいました。
でも実際映画で見るとやっぱり思った以上に衝撃的で現実を突きつけられた気分になりました。
いくら前もって予測や覚悟をしていても、いざ目の前で苦しんでいる親を見たら気が動転して冷静な判断が出来ない人が殆どだと思いました。
まだ観ていない人がいると思うので敢えて内容は言いませんが、この映画は絶対日本中の国民が観るべきものだと強く思いました。
殆どの人が何も分からないまま不本意な最期を迎えているし、またそれが当たり前な世の中になっているのが恐ろしいと思いました。
本当に観てよかったです。素晴らしい映画を作ってくださり、ありがとうございました。
一人でも多くの方に観てもらいたいので知り合いにもどんどん勧めようと思います。
明後日は「けったいな町医者」を観に行く予定です!
今日は先生の舞台挨拶も聞けて良かったです、長尾先生、毎日ご苦労様です!

Posted by 土井登紀子 at 2021年03月14日 11:22 | 返信

昨日、「痛くない死に方」を観てきました。こんなところに長尾先生が☆という発見もありました。随所に散りばめられた先生の著書の中に出てくるエピソードの数々、それを映像で観て、元々平穏死の信者ではありますが、本当に多くの人に穏やかな最期を迎えてもらえるような医療提供ができれば良いなぁと思いました。先日も書かせて頂きましたが、DVDにならないのは非常に残念です。あの映画が上映期間を終えた後、記憶の外へ埋もれて忘れられていくのは、勿体ない気がします。言ったところで変わることではないのかも知れませんが、実に残念です。


萬田緑平先生もおっしゃったように『穏やかな死に医療はいらない』んですよね。たとえ病院でも、管だらけにする必要は全くないことを知っています。そういうケースを経験はしています。でも、簡単にはできないですね、なかなかできません。どうしても管理主義的になってしまいますから、「点滴しない」「尿管を入れない」くらいが限界でしょうね。酸素とモニターはどうしてもつけてしまいますね。患者さんの死期を予測し、他の業務との兼ね合いの中で、お看取りをしていくことが求められますからね。病院で患者さんが平穏死するための方法論を学びたいです。

Posted by A-K at 2021年03月15日 12:38 | 返信

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