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家で看取ったら事故物件?

2021年03月25日(木)

末期がんだけど、自分の家で最期まで暮らしたい

と明確な意思を持って在宅療養している人がいる。

でも、マンションの大家さんは看取りを許さない。

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そのマンションの大家さんから何度か電話がかかってきた。


「オタクが主治医さんですか?家で亡くなる可能性がある人を

 家で診ていいと思っているのですか?それでも医者?」


「はい、本人がそう希望しているものですから診ていますが」


「それはあかんあろ。家で亡くなったらどうするの?

 今すぐ、入院させてください」


「在宅看取りと言って、法的な問題は無いはずです。

 あくまで患者さんの要望に従っているだけです」


「いや、いや、困る。

 事故物件になる!」


「それは孤独死の話ではありませんか?

 最近、増えていますけどね」


「いや、そうじゃない。家で死んだらあかんのや

 事故物件で、価値が下がるのや」


「じゃあ、本人と話して下さい。

大家さんと賃借人の契約ですから」


「本人と話してもラチがあかん。

 家族もおれへんし・・・」


「じゃあ、役所に聞いてみたら?」


「聞いたら、家で看取ることは問題無いと言われた。

 しかし自分は絶対に納得いかない。法的手段も考えている」


「たぶん、裁判やっても勝てないですよ。

 在宅医療や在宅看取りは国策ですから」


「いや、事故物件になったら、損をするのよ」


「そんなことありませんよ」


「いや、事故物件になるんや!」




よほど、映画「痛くない死に方」を観て欲しい、と

言おうかと思ったけども、スゴイ勢いに尻込みした。



やっぱ、在宅医療って市民に認知されていないなあ。

まして、在宅看取りなんて、まだまだの世界やなあ。

だから、在宅看取りの映画の宣伝せんとあかんなあ。


そんな風に感じた。


おひとり様のクレームも多い。

末期がんでも、認知症でも。


近所の人たちに待ち構えられて、責められたこともある。

おひとり様の在宅療養自体も市民啓発が必要だと感じる。



ところで、桜が咲いていますね。

当院の人工呼吸器を装着しているALSの患者さんが今日花見をされた。


大勢のスタッフに囲まれて何年かぶりに日の光の下に出た

患者さんは、さぞかし嬉しいと同時に眩しかっただろう。


しかし、この感動的な光景も、見る人によってはクレームの対象になり得る。

「人工呼吸器を付けている患者さんを、病院に入れなくていいのか?」、と。


在宅医療の市民啓発のために本を書き、映画に協力しているが、まだまだだ。

市民に認知されるまで、あと10年、いや20年は要るだろう。つまり2040年だ。



ところで明日の大阪十三でのロングトークショーは、どうやら

「長尾を吊るし上げる会」になりそうな、雲行きになってきた。


あの映画を観て、「長尾に一言言いたい医者たち」も来てくれる。

僕は黙って罵声を浴びて言い訳や謝罪、いや説明をするのだろう。


在宅医は、ラーメン屋のオヤジ。

当院のラーメンは、トンコツ味。


そんな苦しい言い訳を、今から考えている。

なお、チケットは、月曜日に満席になった。



PS)

コロナチャンネル #340


なんと⁉  PCR検査をくぐり抜ける変異ウィルスが出てきた? →こちら



今夜は、秋に延期されていた在宅医療の学会が中止に追い込まれて

既に発生した多額の損失をどう分配するのか、という会議があった。


その後、在宅医療政治連盟の総会と世話人会へ。

ZOOMがあるので、2つの会議に同時に出れる。



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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

家で死ぬことはまだまだハードルが高いと思います。一般の人にとってはありえない、とんでもないことだと思います。

家で死んでもいいんですよ。大丈夫ですよ。問題にはなりませんよ。死ぬまでの経過はこうなっていきます。死んだ後の手続きはこうして‥。何回も何回も、繰り返し説明を重ねて、ようやく安心して決心してもらえる状態です。
昔は普通に家で死んでいたのに、いつからか死ぬのは病院でとなってしまい、死が遠い存在になってしまっています。人間いつか死ぬのに、身近で死んだ人がいないから、死を知らないから、必要以上に死を恐れてタブー化してしまいまい遠ざけてしまっているようです。
死は怖いことではないし、寄り添って支えていきますよと、少しずつ説明をして関わっていくと、家でお看取りをしてみようかなとご家族の意識が変わっていきます。結果、家でお看取りをされると、「こんなにいい最期を迎えさせてあげられて良かった」「家で死ぬのもいいですね」とご家族の方から言われます。そして、ご家族の方にも、「最期まで自分たちが看取った」という達成感と満足感が見られます。
家で死ぬことが当たり前になって、家で死ぬという選択が普通になるまでは、まだまだ遠い道のりかもしれませんね。地道に、家で死ぬことが普通になるように広めていくしかないですね。
『家で死ねるまでの手順書』みたいな映画があると理解が広がるかもしれませんよ。
長尾先生、ぜひお願いします。

Posted by つぶ at 2021年03月26日 01:58 | 返信

在宅で亡くなったら「事故物件」というのは、多分不動産屋のでっち上げだと思います。でもでっち上げなんだけど、不動産を売ったり、買ったりするには不動産屋を通して売買しなければいけないので事実上「習慣法」になってしまっているのだと思います。法律は成文法と習慣法で成り立っています。
でもテレビで「賃貸アパートの場合は、ひと月でも誰か他人が借りて住めば、あとは事故物件とは言わない」ということになったと言っていました。おそらくアパート経営者の組合でそういう風に習慣法にしてしまったのでしょう。
このお話の賃貸マンションの場合も、ひと月だけ誰かに住んでもらったら、「事故物件」にはならなくなると思います。昔の地方の農家の家は、「結婚と出産と葬式を出して一人前」と言われました。でも地方の農家のわらぶき家が売買されることはないし、何千万円もしないのですけど、都会のマンションや戸建ては、インフレ経済やバブル経済のせいで、途方もない価格がついています。そこを「事故物件」と称して格安で売買しようという不動産屋の思惑なんです。
不愉快な世相です。全国賃貸マンション業界か、賃貸マンションの不動産屋に聞いて「ひと月他人に貸せば、事故物件にならない」との確約を取って、当の賃貸マンションの家主を説得してみたらどうでしょう。私も、せめて自分の、家で死にたいと思いますが、〇〇不動産の言いなりの自治会のせいで、在宅死ができないかもしれない。まさに私達近所の老人の悩みなんです。

Posted by にゃんにゃん at 2021年03月26日 02:26 | 返信

えーっ、吊るし上げる???本当にそんな雲行きなんですか?こんなにたくさんの、しかも身内を亡くされたりしてつらい思いを経験された方々に絶賛されている先生に罵声を浴びせるなんてどういう神経してるのかわからないです。そういう人達が大切にしている人や物って何なんでしょうか?是非聞いてみたいものです。先生、大丈夫ですよ、先生が大切にしている人達がたくさん味方についてますから。

Posted by 匿名 at 2021年03月26日 08:51 | 返信

なんでだろう?
誰だって死ぬのにね…
ちゃんと医師が病死と診断するのに事故物件ってどういうことなんでしょう?
病院なら良くて、病院以外はダメ!
なんでだろう?なんでだろう?

平穏死ができるって、本当に稀で、幸せなことなんですね。
うちの訪看では、みんな平穏死ができている。
遺された家族が、後悔が少しでも少なくできるように、最期の時間を大切に過ごせるように関わっています。
伝えたいけど、その時にならないとなかなか考えることができないできなくて、伝わらないわ。。。。

Posted by 宮ちゃん at 2021年03月26日 09:27 | 返信

「痛くない死に方」のキャストに長尾先生の名前があったので、先生もキャストして出演するんだと興味深々でした
で、「痛くない死に方」を映画館で観て、これって長尾先生だよね・・・
いきなり、ドアップで頭の中が?????
実は「痛くない死に方」で一つだけ高橋監督さんにお願いしたいことがありました

「長尾先生を居酒屋のオヤジかお客さんにしてほしったです」

それに、あの感じだと気を付けて観てないと、大半の方は分からないかもと、思ってもいました

しかし、在宅医がラーメン屋のオヤジとは(^^♪
ちなみに、長尾先生は豚さんが好きとは
スキ屋のカレーは私にとっては辛すぎだし、餃子の王将もどちらかというと濃いめの味
長尾先生ははっきりとした味付けが好みですか(*^。^*)

それと、長尾先生を吊し上げても良いけど、ロープが切れないかな!?
170cmでメタボの方って体重どれだけんねん

でも、本音、大阪十三でのロングトークショー聞いてみたかったな
ブログで報告よろしくお願いいたします

余談だけど、どうしても家で死にたいと思った男性の方が胃ろうだと退院出来ないので、自力で口から食べるよに努力して、胃ろうを取られ、望み通り家で亡くなりました
この方の家族の方は月に一度、会いに行くだけで、亡くなった時は一人でした
「お父さん、望みが叶って良かったね」
と、娘さん(私と同年代)が話をしてくれました
少なくとも、クレームの話は無かった

長尾先生は胃ろうの在宅患者さんも診てみえる
苦しい思いをして胃ろう取るぐらいなら、胃ろう付けたままでも良かったのでは?と思う
何故、医師によってここまで違うのか
悲しすぎる

Posted by ナオミ at 2021年03月26日 09:44 | 返信

個人で大家をしています。大家側の事情を書きます。
部屋で亡くなったあと、第三者に安値で貸せば、その次の借主に事故物件であると伝えなくていい(し家賃を下げなくてもいい)、という部分は事実です。「大家の組合・連絡会・利権団体」というのは存在しないので、勘違いです。(賃貸を主業務としている大手不動産の業界団体はあり、政府はそこと調整していますが、世の中に存在する圧倒的多数の個人大家の意見を吸い上げることはありません。)

事故物件に対する世間の関心は強く、昨今は「大島てる」というサイトが事故物件情報を集めており、いつまでたっても情報が消えません。これを大家の立場から見れば、一度でも事故物件が発生したら、その建物を破壊して建て直さないかぎり、ずっと家賃を低く設定することを迫られる。

ところがパヨク(左翼)弁護士がせっせと裁判してくれたおかげで、事故物件発生による被害額は、最大で家賃2~3年分まで、かつ毎年減額され、遅くとも3年後にはゼロ(=3年以上の請求不可)となっています。たとえば家賃を月1万円減額する場合、10年で120万、20年で240万円の被害が実際に発生する。民法の基本的考えに乗っ取れば、被害額を証明できればその全額を請求できるはずですが、実際にはそうならない。

別件で、つい最近の民法改正にて、連帯保証人に請求できる上限額(法的には極度額という)設定が義務化されました(以前は上限なしだった)。また連帯保証人が死亡した場合、死亡した時点で債務額が決定(固定)されてしまい、仮に連帯保証人死後に家賃滞納が続いた場合であっても、それ以上の請求はできなくなりました。大家の側に証明できる被害額が発生しているのに、請求すること自体が違法とされる2つ目の法改正です。

少子高齢化と貧困化で、兄弟や甥姪がいない人が急速に増えており、入居者に問題が発生しても救援に、死亡した場合に片付けに誰も来ない事例が増えています。大家が入居者の室内に立ち入ること、荷物片付け・廃棄は法律で禁止されています。「契約者一代限り」という賃貸契約は借地借家法で明示的に禁止されており、契約者が死亡した場合は必ず相続会議に諮らなければなりません。つまり契約解除は入居者または法定相続人)からの申し出ベースに限定されており、大家の側から契約解除できないのです。

死者の部屋を片付けるのは大家の仕事ではなく、家賃の範疇でもなく(←きっぱり)、(部屋を汚さない形で死亡した場合の)片付け費用わずか(←強調)30万円程度は、つべこべ抵抗せずに(←強調)支払ってもらいたいのですが、立派なご職業で庭付き自宅所有の法定相続人でも支払い拒否するのが、よくある光景になっています。どれもこれもパヨク弁護士による法廷闘争の成果です。

先日、国家公務員中級、上級職や経団連加盟企業に勤務・退職の壮年~初老の独居老人予備軍の入居者に、生存確認のサービス利用(月最低で300円)をお願いしましたら、全員に断られました。この年齢層は、ご自身の病気や親御さんの介護で支出があるのでしょうが、「数千万円の退職金+年金の最高額(+官民とも天下り先からの年数百万~数千万円の追加収入)」を受け取るこの階層が月300円の追加支出を断るとしたら、あなたなど信用できるはずがありません。

私は、お子さんがいる方も信用していません。子が親の面倒を見るには、「カネがある、時間がある、子が健康である(体力がある)、面倒を見てやろうという気持ちを持っている」の4条件を満たす必要があり、条件が1つでも欠けたら面倒を見ません。今後の日本経済の方向性と、各ご家庭のお子さんたちを観察しますと、失礼ながら断言しますが、今から20~30年後に期待できそうなお子さんは1人もおりません。

(下町の労働者階級出身のご家庭のお子さんが、ホンダの本体に就職できました。80歳を越えるお祖父様に代わって連帯保証人をお願いしたら、家族で団結して拒否回答しました。何度説明しても譲りません。ホンダ正社員が親の面倒を見ないと言い張るのであれば、ホンダ以下の就職をしている全ての子たちは、大家にとってはクズです。何の価値もありません。反論できる方は何かおっしゃってみてください。)

皆さんがご存じないだけで、不動産は毎年増税されており(裁判レベルの証明ができます)、私は幸い東京で、コロナにかかわらず地価が急上昇しておりますので、家賃の大幅値上げを理由に入居者全員に出ていってもらうつもりで周到に準備を進めています。裁判してでも値上げを勝ち取るつもりです。民間の賃貸事業は営利事業であって福祉事業ではなく、また私には私の人生と寿命があり、だらしない考えで生きている入居者の一人ひとりに死亡時片付け費用として数十万~数百万円単位のお金を配布するために生きているわけではないからです。パヨク弁護士が積み上げた判例がもたらす結果を、どうぞ皆さんが全身で受け止めて下さい。私の文章にイラっと来た方が多いと思いますが、以上が大家側の事情と、私の正直な気持ちです。

なお個人的には、死後の片付け費用を、家賃とは別枠で前払いしていただける方であれば、亡くなるまで物件に住んでいただいて結構だと私が考えている点を、最後に付け加えます。

Posted by 個人大家 at 2021年03月27日 12:13 | 返信

個人大家さま
難しいですね…。
投稿ありがとうございました。
勉強になりました。

Posted by みるく at 2021年03月27日 10:31 | 返信

本屋で「事故物件」と書いてある本(宝島社刊)を購入してみたら、全部自殺と他殺の物件でした。
ちゃんと家賃を払って賃貸アパートで暮らしている人が病気になって亡くなったら「事故物件」というのは理解できません。ひと月でも他人に住んで貰って「事故物件ではなくなる」のならそれでよいと思います。
悪いのは不動産屋だともうしあげているだけです。
大家さんが悪いとは申し上げてをりません。
公営のアパートでは病気で死んでもとやかく言われないと国営マンションに住んでいる友達が言って居ました。民間アパートは「年寄りに貸すとすぐ死による」と言って貸さないとテレビで言っていました。

Posted by にゃんにゃん at 2021年03月27日 10:24 | 返信

弁護士が裁判に打って出るというのは、クライアントがいるからです。借家人がクライアントなのか、大家がクライアントなのかは知りません。組合と言っても左翼とは限りません。コープとしゃれて言ってるけれど、クリスチャンで、社会主義者の賀川豊彦氏が戦前から神戸のジャンジャン横丁で貧民層の人や在日の方たちの為に灘神戸消費者組合を作ったのが始まりで、中産階級の主婦も買いに来てファーンになった。須磨区に引っ越ししたら、別荘ばかりで「別荘価格」で何もかも高いから「消費者組合さん来てください」との要請で須磨区から発展したとコープの説明には載っています。コープと言いながら、私達消費者は「組合員証」が要ります。組合員さんと呼ばれて、従業員は「職員」と自分で言っています。私は労働組合のある会社では働いたことがないのに「組合員さん」と呼ばれています。中小企業組合もあるし。
知り合いの弁護士は自民党員の弁護士でしたけど、京都大学の学生時代はマルクスの資本論くらいは読んでいました。文芸春秋の令和3年今年の4月号には斎藤幸平対池上彰のマルクス「資本論」が人類を救う~今「人新生の資本論が読まれる理由」と題して対談が載っていますが、池上彰氏が左翼とは思えず、教養人だと思います。資本論とは、おばあちゃんやおばちゃんが「お金はさみしがりやだからあるところに集まるけれど、無いところからはにげていく」と言っているのと同じ意味です。フランスのポール.ニザンという作家はサルトルの親友でしたがフランス共産党に入党しながら結局脱党して共産党に非難されました。アルジェリアの西部戦線に参加して誰かに射殺されましたが「行きと帰り」という小説を書いています。「私は20歳だった。それが、人生で一番美しいときだったとは、だれにも言わせまい」という書きだしで始まる小説は魅了されます。

Posted by にゃんにゃん at 2021年03月28日 08:59 | 返信

ご無沙汰しております。法律家としてコメントします。
長尾先生が正しいです。

法的には、賃貸借物件の「心理的瑕疵」に該当するかどうかの問題です。
通常、在宅でお亡くなりになっただけで、心理的瑕疵に該当することはありません。
「孤独死」で、発見が遅れてしまった場合には、心理的瑕疵に該当する可能性があります。
大島てるに載るかどうかは、何とも言えませんが、仮に掲載された場合は、「安らかに息を引き取った」旨を投稿することになるかと思います。

大家さんの気持ちは分かりますが、法的になんらかの手を打つことは極めて困難です。
基本的人権および借主の権利が保護が優先されることが明白でしょう。
あとは、投稿にありましたように「見守りサービス」などをつけてもらうように努力し、
心理的瑕疵に該当する孤独死にならないようにするしかないだろうと思います。
そのための負担は、保険とおもって大家さんが負担するという選択もあるかと思います。
大家さんが楽な稼業ではないこと、大変な苦労をされていることは、存じているつもりです。

近いうちに国交省からガイドラインが出されると思いますので、それを参考に考えて頂ければ良いかと思います。

なお、当職は、借主側の代理人も、貸主側の代理人も、マンションの管理組合代理人としても業務を遂行しています。

Posted by 江越 at 2021年03月30日 05:24 | 返信

パヨクの定義を語ることは、私が提起した問題からズレた話です。

法律家も皆さんズルでありまして、法律とガイドラインには、「入居者、連帯保証人、法定相続人が負担すべき費用を大家が支払うことは義務である」とは決して書いてありませんし、そのような判例もありません。しかし、大家の請求権または回収手段を否定したり、障害を設けることで、「実質的に」大家にしわ寄せしていることが問題です。これから迎える高齢者大量死の時代に、大変な金額になります。30年に1度、外れくじを引いちゃったね、というレベルでは済まされない。

法律上、大家は「場所貸し」に過ぎません。それ以上でもそれ以下でもない。福祉は政府の責任であると憲法に明記してあります。民間の大家は商売として住宅供給をしているだけ。極端な話、発生する被害の全額を賠償していただけるのであれば、私の土地で自然死、病死、自殺と他殺が繰り返されても全然構わない。これが商人の論理。

皆さんは、「高齢者の住宅確保は私の仕事ではありません」と言っているだけです。同じセリフを、私もお返しします。

Posted by 個人大家 at 2021年04月08日 02:54 | 返信

私の地区(都23区)では地価が1.4倍に跳ね上がっており、コロナでも下落しません。相続税評価額が1.4倍というキチガイ沙汰です。もはや1.5倍、1.6倍は視野に入っており、もしかしたら2倍になるかもしれない。節税にも限度があります。私には何の過失もないのにこれだけ増税しておいて、身寄りナイ、カネない、症状悪いという3重苦の高齢者をお引き受けするのは無理です。

例えば、「連帯保証人、法定相続人が存在しないか、または彼らが債務返済を拒否した時、当該債権の全額を大家の所得税または相続税から控除する」といった法律改正が行われるならば、高齢者向け住宅確保の一助になると思います。しかし国税庁が猛反対するでしょうから、実現しないでしょう。となると、不動産市場で排除の論理が働くだけです。お気の毒だけれども仕方ありません。

「属性の良い高齢者になる」ようお互いがんばりましょうね!

Posted by 個人大家 at 2021年04月08日 03:20 | 返信

確かに、サーアーサーコナンドイルのシャーロックホームズの斑の蛇だったか、イギリスのインド植民地の軍隊内の殺し合いのあった話で、軍人の妻が教会のボランティアで乞食夕食を施しでいると、嘗ての恋人ととよく似た片足の乞食にばったり会う。その軍人の妻はかつての恋人を殺そうとした犯人と結婚していたのだったなどという小説がありました、イギリスのような宗教国家は教会で年取って食べ物に飢えた人に施しを与える福祉があるのだなあと思いました。日本の福祉なんて貧相なものです。公営アパートに入れる人は、ごくわずか。とすれば民間アパートで病に倒れ民間アパートで看取りになればそれに掛かる費用を市町村が保証してくれても良さそうなものです。なんせ猫の避妊手術もドイツは国家行政がしてくれるのに日本は市民ボランティアに押し付けている状態ですからね。ワシントン条約を締結しているのは国家なのに。お粗末な福祉です。
宗教は仏教もキリスト教も神道もなんでも豊富にあるのに。宗教法人は無税なのに福祉に力を入れても良さそうなもんです。

Posted by にゃんにゃん at 2021年04月09日 10:57 | 返信

母を在宅で看取る気満々で同居を始めて足掛け4年…母はずっと最期までこの家に住み続けたい気持ちがとても強いのですが、父が階段のない家で楽に暮らしたいと言い出し(道路から玄関まで階段が50段ある家です)、持ち家を処分して賃貸マンションに引っ越すことになりました。

その時に「賃貸で看取りをしても良いのだろうか?」と悩みました。恐らく「母を賃貸マンションで看取りたい」と言えば、借りることはかなり難しい…どころか不可能だと思い、高齢の両親と入居しますとだけ言って、契約に漕ぎつけました。

今、契約書を熟読しましたが「借りている部屋で死んではいけない」とは書いてありません。賃貸住宅に住んでいても、思いがけず亡くなってしまうことは十分あり得ること。本当に思いがけず急に亡くなって、不幸にも発見が遅れてしまったら、自殺や他殺ではなくても瑕疵物件になってしまうかも知れませんが、家族がいて、訪問診療医がいて、静かに看取られて亡くなるのは契約違反ではないし、瑕疵物件に出来ないのではないか?なので賃貸住宅でも看取りが出来るかもという気持ちに傾いています。

ただ貸主や管理会社に黙って(コッソリ)看取りをするよりは、看取りに入ったら事前に伝えておくべきかな?とも思います。その時に何と言われるかはわかりませんが「契約解除」とか「出て行け」とは言えないんじゃないかな?と思っています。

今は杖歩行が出来ている母ですが、場所や時間・季節の見当識障害が増え、日中も横になる時間が増えました。あとどのくらいかはわかりませんが、ゆっくりゆっくり近づいてきているように思います。

本当に国の方針で施設から在宅へという流れになっているのですから、賃貸住宅業界も「死なれては困る」のではなく、「賃貸で在宅看取り歓迎」なくらいに考え方を変えてほしいものです。

Posted by ミナミ at 2021年05月20日 10:16 | 返信

週刊東洋経済に「実家のしまい方」というテーマで特集をやっていました。大島てる氏が「事故物件の定義を人が亡くなった履歴のある不動産。法的な定義はない。自殺、事故、殺人事件など、さまざまな要因があるが、最近でいちばん多いパターンは孤独死だ。看取られていれば除外するので、昔ながらの畳の上で親族に見送られてのご臨終というのは、事故物件ではない。」と断言しています。
「日本一大きな大家であるUR(都市再生機構)は殺人であろうと孤独死であろうと1人目にはすべて告知する。家賃も一定期間は一律半額。業界全体では、一人目は告知して、二人目は別にいいというのが主流である。
~~~中略~~要は入居者を尊重し貸す側.売る側が正直に伝えること。それがなにより重要という事に尽きる。」と大島てる氏は述べています。
話は変わりますけど、コープで「毒親から離れて幸せになる方法」という本が売られていて、東ちづるさんや、青木さやかさんやいろんな人が告白して精神科医師の水島広子医師が解説しています。自分のと他人の親子関係も、多様な面から見直したいです。

Posted by にゃんにゃん at 2021年10月14日 04:17 | 返信

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