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PCR陰性のコロナ肺炎が続いている
2021年04月22日(木)
臨床症状とCT画像から、99%コロナ肺炎であっても
抗原検査もPCR検査も「陰性」の人が、4人も続いた。
酸素飽和度が60%でも、保健所に届け出を出せない。
1年前から「PCR陰性コロナ肺炎」を書いてきたけど、
第四波の今週においては、その重症例が増えてきた。
日本は、PCRだけでふるい分けしているので「PCR陰性」
であれば保健所に届けられいし、コロナ病棟に入れない。
もちろん、一般肺炎にしても、一般病床にも入れない。
尼崎はとっくに医療崩壊している。何日も電話するが。
PCR陰性だけども、総合的に「コロナ肺炎」と診断して
イベルメクチンやステロイドや酸素などの治療をする。
インドでは、PCR陰性感染者が増えているけど、
国は、変異株のPCR捕捉率を早急に調べるべき。
血清IgM抗体をキットか定量で測定すれば分かるけど
そもそもIgM抗体は保険適応がないので、できない。
自費でやれば、「混合診療」でできない。
生活保護の人にはどう転んでもできない。
戦争中であるが、日本は法令遵守が優先で
1錠数円の下剤のレセプト査定に一生懸命。
変異株がPCRや抗原検査を潜り抜けるかどうか
検査の専門家に聞くと「あり得る」との回答。
となると、「PCR原理主義」は崩壊する。
実はこれが第四波の正体だったりして・・
結局、胸部CT画像と合わせて診断するしかない。
あるいは酸素飽和度でスクリーニングでもいい。
当院が在宅管理してきた数十名の軽症~重症者の中から
まだ一人も死亡者が出ていないのが、励みになっている。
自分が関わった限りは絶対に死なせない。
置かれた場所でしっかり咲いてやる。
おひとり様の認知症の陽性者の見守りは大変、だ。
基本的に10日間毎日、見守るけども一般人と違う。
1)電話が無かったり聞こえず、居るかどうか不明で何度も訪問する。
2)毎日徘徊しまくる。まあ元気である証拠だけどもね。
3)服薬管理が全くできない。医師や看護師が直接飲ませるか注射。
4)スマホが無いので遠隔診療やオンライン診療などできない。
5)車が無いのでドライブスルー診療も不可。在宅医療しかない。
6)在宅酸素をつけても外す。そもそも病識がないことも。
7)ご近所さんから「どこかに入れろ」と文句の電話がかかってくる。
8)内鍵かけて呼び鈴を鳴らしても出ないと、生死確認ができない。
9)不安が強いので、鍵のコピーをさせてくれない。理解できない。
10)結局、死んでいても分からないことがあり得る。
応答が無いので警察に電話しようか皆で思案していたら、
ひょっこり向こうからコンビニから上機嫌で帰ってきた。
毎日が喜劇と悲劇の繰り返し。
悲劇は、終了終了の19時前後になぜか重症者が集中すること。
たいてい夜は、往診のあとにZOOM会議や取材など何件かの
用事がたてこんでいるけども、重症者の対応で大幅に遅れる。
昨日は、10CHの読売テレビのtenで少し医療崩壊の話をした。
210421 TV かんさい情報ネット ten [2:14] → こちら
尼崎市は高齢者全員に「ワクチンクーポン券」を郵送したので
朝から晩まで、クリニックや携帯電話に問い合わせ電話が入る。
まだ何も決まっていない「無用なワクチン相談」に毎日2時間かかる。
なんで行政は僕達の足を引っ張ることしかしないのだろう。不思議。
いや、ちゃんとしたリーダーシップがないので、
市民も医療従事者も介護従事者も右往左往する。
ああ、半年間だけでも「コロナ大臣」をさせて欲しいな。
毎日チマチマ振り回されるよりも、その方が解決が早い。
PS)
コロナチャンネル #347
独居認知症の人がコロナになったら? →こちら
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この記事へのコメント
認知症の方に限らず、皆がみんな先生のお話を聞き分け良く、すんなり受け入れてくれる
とは限らないですよね。傾聴しながら説明して・・・お話が済むまでどれだけ時間がかかるでしょうか。
それでも「まだ一人も死亡者が出ていない」何よりの事実だと思います。
取材者も、先生が患者さんの命を守る貴重な時間を、無駄にしないようにしてほしい。
それでもマスコミで流れるのは、伝え手の意図や都合で編集されたものと思ってます。
Youtubeで娑婆へ復帰!?良かったです。引き続き、生の情報、お待ちしてます。
Posted by taco at 2021年04月22日 01:44 | 返信
置かれた場所で咲いてやる。
すごい素敵で強いことばです。
先生をコロナ大臣にしたい。先生絶対生き残って!
Posted by Taiyo at 2021年04月22日 03:04 | 返信
今まさに戦地で何がおこっているのかがよーくわかる、生々しい最新情報~長尾先生は、戦地で自らが戦いながら実況中継をしてくれている、医者でありながらジャーナリストの役割をも担ってくれています。忖度ばかりの世の中で、日本のジャーナリストはどこかに消えてしまったようです。報道の自由度が世界で67位の日本。新聞もニュースもSNSも、本当に知りたいことを何ひとつ伝えてくれてはいません。長尾先生の情報発信に感謝します。そしてyoutubeの復活、大変嬉しく思います。コロナの変異株は変幻自在に形を変え、さらに変異株同士が合体して巧妙で抜け目ない最強のものになっていくという化け物~暴走してそのうち自滅の道を辿るのではないでしょうか。それまでの間、戦いは続きます。きっちり武装して命を守って下さい。健闘を祈っています。
Posted by 遠い声 at 2021年04月22日 09:40 | 返信
ごめんなさい。
「PCR検査陰性、抗原検査陰性でCT画像が真っ白で、コロナ肺炎」では無くて「はじめの一回や2回のPCR検査では陰性でも自宅療養しているうちにCPR検査が陽性になるコロナ肺炎が数例出てきた」ということですね。
一回のPCR検査では出ないということなのですね。
分かりました。
お詫びして訂正いたします。
Posted by にゃんにゃん at 2021年04月29日 09:28 | 返信
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