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政治もマスコミも現場を見るべし
2021年05月03日(月)
新聞やテレビは、コロナの最終段階ばかり報じる。
しかし発熱外来や自宅療養者治療や介護施設など
の最前線を観てから考え、ゼロから練り直すべき。
今日も、10数件の往診と6人のオンライン診療をしていた。
年中無休の長尾クリニックは、今日一日だけ休みであった。
昨日、在宅酸素とステロイドとイベルメクチン等を届けた
中等度Ⅱの患者さんが劇的に元気になっているので嬉しい。
目の前の患者さんを毎日、丁寧に診る。
その積み重ねが「町医者道」だと思う。
僕が管理してきた60名以上の中等度Ⅱ以上の
患者さんは、まだ一人も死んでいないからね。
でも毎日、知り合いからいろんな話を聴く。
1)全滅家族
家族内感染がすさまじい。僕が今オンライン診療している
方々も大半が家族内感染なので、複数人を診ている。
仲のいい家族は、一家全員が感染、という例も珍しくない。
2)PCR陰性の怖さ
子供がPCR陰性と言われながら、親に感染させて亡くなった例
偽陰性が親の命を奪ってしまう怖さ。PCRの意味を再考すべき。
3)PCR陰性&IgM陽性例
出国前の検査でそんな人が見つかった、という。
PCR陰性なので、PCRだけをパスポートにしていたらエライ事に。
ミヤネ屋でも触れたが、PCR陰性例が感染を広げているようだ。
1時間かかる話を30秒でするので、理解できる人は少ないだろが。
東京オリンピックで「毎日PCR」をしてもクラスターは頻発する。
集中治療室とは、がんならステージⅣのような状態を診るところ。
なんで僕らのようなステージⅠを診る場所を考えないのか不思議。
ミヤネ屋でも言ったが、介護施設が完全にコロナ病棟になっている。
一瞬入る医者たち以外は、介護職がコロナ病棟を運営している現実。
大変だ、大変だ、と言うのであれば、まずは現場をしっかり視るべき。
日本の医療制度の欠点・弱点がはっきり見えてくるのでそこにメスを。
それが政治家しかできない仕事だけど、総合的に視られる人が皆無だ。
ワクチン接種にしたって、丸投げ・縦割り・ムラ社会のオンパレード。
第二次世界大戦の時も、きっとそうだったんだろうな。
日本という国はトコトン行っても自力で変われない国。
空港で外国からの変異株をどんどん入れ続ける一方、
もう阪神間で底を尽きそうな在宅酸素を外国に輸出。
行動変容しないといけない時にやった「Go To」
何千人もいる自宅療養者の存在をやっと認めた知事。
正直、町医者には理解できないことばかり。
どうなっているの? この国のガバナンス。
こんなブログや各種メデイアで、毎日、発信しても
何も活かされないのであれば、無意味に思えてきた。
でも、やっぱり伝えなきゃ。
そんな気持ち、だけである。
いろんな人から「現場の様子を教えて」と言われるがそんな暇はない。
このブログとコロナチャンネルを観て頂ければ、現場が分かると思う。
いろんな人から「大丈夫ですか?」や「ご自愛を」と言われるが
僕は超元気だし、凄く健康管理に気をつけているので心配無用だ。
励ましのお手紙やモノを送って頂いた見知らぬ皆様へ。
本当にありがとうございます。職員と癒されています。
実は、僕はハッキリ見えているので、まったく悩んでいない。
絶望が半分、楽しんでいるのが半分で大変だけど、気力充分。
明日も頑張って発熱患者とコロナ患者さんを、フォーローする。
現在、通常業務とコロナ関連のウエイトは、9:1くらいです。
世の中、コロナ一色だけど、
コロナ以外の仕事が9割です。
問題の本質は現場を診ない限り、エライ評論家達にいくら
聞いて回っても絶対に見えてこないことだけ書いておこう。
PS)
コロナチャンネル #358
抗原検査もPCRも陰性!の重症肺炎の人をどうするか? →こちら
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この記事へのコメント
滋賀県湖南市三雲で三雲クリニックをやっています奥西です。2年前に彦根で先生のご講演を拝聴しました。
先生がコロナの最前線で奮闘されていることに敬意を表します。デキサメサゾンとイベルメクチンがルーチンになっていて、一人の死者も出さない、優れた成績を上げておられることも頼もしい限りです。 PCR陰性であってもコロナ肺炎の症状を示した場合には迷わず投与すると解釈してよろしいでしょうか?
さて、私は昨年2月から吸入ステロイドを感染初期から適用することを主張してきました。オルベスコ®(シクレソニド)の治験は不成功に終わりましたが、あれは仮説が間違っています。オルベスコよりも強力かつ持続性のあるレルベア(ステロイドとLABAの合剤ですが)を用いればコロナ初期の肺炎を確実に抑えることができると考えています。
吸入ステロイドが喘息に対して有効なのは、喘息が気管支壁の慢性炎症だからです。私自身は喘息持ちですので、色々な吸入薬を試してきましたが、現在はレルベア100・エリプタに落ち着いています。1日1回の吸入で確実に喘息をコントロールをしてくれるという理由からです。
新型コロナ感染初期の軽度のすりガラス影が観える段階ならば、【レルベア200エリプタの1日1回吸入×14日間】で乗り切れると思います。
中等症以上のコロナ肺炎に対してはデキサメサゾン(+イベルメクチン)の全身投与に加えて【レルベア200エリプタの1日1回吸入×14日間】でコロナを乗り切れるのではないでしょうか。
私自身は未だこのトライアルを実行する機会を得ておりません。情勢が厳しい阪神間の現状に対して少しでもお役に立てるのではないかと愚考しております。
Posted by 奥西 秀樹 at 2021年05月03日 02:05 | 返信
問題の本質として思いつくのは、ざっと以下ですかね。
1)入国管理がゆるすぎて、海外からウイルスが素通り状態(五輪強行正当化のための海外渡航者への忖度なのか?)
2)2類感染症指定で、開業医に診てもらえず、プライマリケア全滅(例年のインフルエンザ対応と比べればわかるはず)
3)保健所主導の管理を続け、PCR陽性者も陰性者も大多数が医療受けられず、開業医がは沢山いる都会でも無医村状態。
4)政府・大臣・分科会・知事、船頭多いだけで誰も責任とらず、医療の現実を見ず、責任回避の言動ばかりで終始している
5)頑迷なエビデンス原理主義によって治療薬を特例として認めない(早期に投与しないから効果がないのでは?)
6)ワクチン普及のために治療薬がないと言い続けたのだが、その肝心のワクチンも遅々として配給できない。
がんもステージ1~2で軽症あるいは自然治癒する人も、4に急速進行して不幸な転帰の人も様々ですね。
大多数のステージ1~2を放置しといて、少数のステージ3~4ばかりをマスゴミで強調する様は理解に苦しみます。
Posted by マッドネス at 2021年05月03日 06:57 | 返信
こちらの地方は、長尾先生のブログのような現場にはなっていないんです。
だから、認識が甘く、助けたい一心で、高熱だとわかっているのに、自己判断で、家の中に上がり込んでしまった馬鹿なスタッフがいます。←うちの娘です。
何度も何度も長尾先生のYouTubeやブログを参考に、勉強会、カンファをやっていたのに…
陰性だったからよかったものを、、、、今頃、濃厚接触者扱いになっていたと思います。
それでも、検査も当てにならない。
うちの事業所から拡げるわけにはいかない。
感染対策に頭を使い、金を使い、、
さらには、スタッフにも周知させるために、必死になり、、
ここに、2021年の介護保険改定が加わり、、
もう半泣きです。
Posted by 宮ちゃん at 2021年05月03日 10:25 | 返信
こちらの地方は、長尾先生のブログのような現場にはなっていないんです。
だから、認識が甘く、助けたい一心で、高熱だとわかっているのに、自己判断で、家の中に上がり込んでしまった馬鹿なスタッフがいます。←うちの娘です。
何度も何度も長尾先生のYouTubeやブログを参考に、勉強会、カンファをやっていたのに…
陰性だったからよかったものを、、、、今頃、濃厚接触者扱いになっていたと思います。
それでも、検査も当てにならない。
うちの事業所から拡げるわけにはいかない。
感染対策に頭を使い、金を使い、、
さらには、スタッフにも周知させるために、必死になり、、
ここに、2021年の介護保険改定が加わり、、
もう半泣きです。
Posted by 宮ちゃん at 2021年05月03日 11:44 | 返信
今、コロナチャンネル#358見終わりました。悔しいです。一緒に見ていた夫も悔しいと言うてます。
あぁ、心拍数は上がるし頭に血が上ってきた。
患者さんを助けようと尽くされた長尾先生や看護師さんに、かける言葉が見つかりません。
ただただ、お祈りするばかりです。
Posted by taco at 2021年05月03日 12:27 | 返信
はじめまして。こんにちは!
以前、伊勢白山道ブログで、長尾先生を知ることが、できました。
それから、毎日、見させて頂いています。
私は、医療従事者です。
ワクチンは、強制では、なかったから、いろいろ調べて打ちません。
でも、職場は、愛知県なので、感染者は多いです。
近くで、イベルメクチン処方してくれる病院が、あったらなぁと思います。
お忙しいでしょうが、応援しております!
Posted by 匿名 at 2021年05月03日 01:08 | 返信
お疲れ様です。この前のミヤネ屋良かったです。ミヤネ屋あまり好きじゃなかったけど、好きになりました。これで先生の意見も認めてもらえたのかなと思いました。患者さんやご家族にどれだけ感謝されているでしょうかそれが先生の原動力になっていると思っています。心配無用と書いてありましたがたまには歌でも歌って下さい。音楽でも聞いて下さい。私は今日も音楽を聴きながらたまには歌いながら1万歩歩きます。
Posted by iruka at 2021年05月03日 01:56 | 返信
長尾先生
コロンチャンネル見ました。
看護師さんも含め、長尾クリニックのスタッフの皆様全てに対して、何と失礼な大病院の医師の言葉かと唖然とします。
タクシーで乗りつけた人なら入院OKというのは、多くの町の連携クリニックを軽視した言動ですよね。
大病院が成り立つのは、町の多くの開業医が日々の医療を担っているからなのに、その自覚がなさすぎます。
長尾先生の怒りは、当然です。
お聞きしていて、私も悲しくなりました。
医師の中には、医師と言うだけで自分が偉いと錯覚している方がたまにおられますが、
その大病院の医師も、自分が偉い、自分は間違わないと思い込んで、大きな間違いを犯しています。
呆れて言葉もでてきません。
長尾先生とスタッフの方々になんとお声かけしてよいのか、言葉の出てきません。
2類指定のまま放置して、何の手も打たず、国民と一部の医療者、介護者、そしてコロナに限らず今病に苦しんでいる人全てに負担を押し付けている国、政府、その方針を疑問も持たず垂れ流し続けるマスコミに不信感しかありません。
ご自分たちを守ってください。
わかる人はわかる、長尾クリニックのすべてのスタッフ、関係者の方に感謝している人はたくさんおられます。
ご無理なさいませんように。
Posted by sue at 2021年05月03日 03:13 | 返信
YouTube観て又私も頭に来ました・・そうですよもう辞めたら良いのですよ先生、いつまで続くか分からないコロナ戦争。看護師さん達の気持も解ります。
まだ「しんどいけど頑張ってほしい助けてほしい」と言われるのとちがいます。
まさかこんな日が来るなんて驚きです情けないですよね、悔しくて関係のない私でも涙が出ます。
もうテントもカッパも捨てて通常の診療をしたらいいと思います・・看護師さん達に何よりのプレゼントになるかもしれませんね。
腹立つは・・でも先生のこの一年は素晴らしく評価されるものです。
先生は先生であればいい、いかにいい仕事したかより、どれだけ心を込めたかです。
Posted by 長尾先生大好き。 at 2021年05月03日 03:46 | 返信
コロナチャンネル見て怒りがドーン!酷いです。溺れかけて助けを求めてきた人の為に救命ボートを呼んだのに断られ、必死の思いでライフジャケットを渡して、とりあえずプカプカ浮かんでいてもらったところ、少しは泳げそうな体力取り戻したためパンパンのライフジャケットの空気を少し抜いて泳ぎ易くなっていたところに、駆けつけた家族。ライフジャケットはまだつけていなければならなかったのに、有料ボートに乗せるためにそれを脱がせてしまったため、救命ボートの基地に着いた時には再び溺れている状態になっていたわけです。ライフジャケットを渡してくれる人がいなかったら、もう遠の昔に溺れ死んでいたことでしょう。本当に頭の悪い人たちです。こんなことがあると、正義感で人を助けても、重症化した場合に犯人扱いされてしまうなら、開業医はますますコロナには手をだせなくなります。結果、数少ない救命ボートに乗れない大勢の人々は、ライフジャケットを渡してくれる人をも失うことになります。救命ボートの仕事は大変ですが、ライフジャケットを渡してくれる仕事も同じように、命がけで大変です。今必要なのは、ライフジャケットを渡してくれるシステム作りだと私は思います。まっとうなことをしている人々が、なんにもわからない、浅はかな人々に心を傷つけられていることに怒りがこみ上げてきます。
Posted by 遠い声 at 2021年05月03日 07:07 | 返信
こんなに憔悴した長尾先生を見たことはありません(コロナチャンネル:#358・359)。
前にも書きましたが、先生を見ていると村上春樹の「卵と壁」のスピーチを思い出します。
いつでも卵の側に立ち、市井の人々の為に全力で取り組む。これは使命感という言葉を遥かに超えた行為だと感じています。そしてクリニックで黙々と働くスタッフの方々にも、先生と同様に心からの敬意を表します。
ブログやコロナチャンネル、先生を取材した報道から私たちは何が起きているのかをつぶさに知ることが出来ます。
トップダウンの失策やヒエラルキー。長尾先生はそれらを可視化する役割を担っておられます。
Posted by あんこ at 2021年05月03日 10:43 | 返信
長尾先生、「町医者」というよか、「現場に立っている人」の気持ちが通じない事が、一番悲しいね
それに、
空港で外国からの変異株をどんどん入れ続ける一方、
もう阪神間で底を尽きそうな在宅酸素を外国に輸出。
て、これ本当???
長尾先生の事を疑う訳では無く、これも、現実なのかな(._.)
長尾先生のYouTubeの「#359 抗原検査もPCR検査も陰性・・・」と「♯359 もう心が折れそうです・・・」を見ていて、ふと、思った
関係ないかもしれないけど、長尾先生が引用されていた中島みゆきの「糸」をモチーフにされた映画を、DVDで見ました
そして、小説でも読みたいと思った
「人様の為にやろうと思っていない
ただの偽善だよ」
これは「こども食堂」の女主人のセリフです
でも、「子ども食堂」を始めったきっかは
「養父から虐待を受けた女の子の笑顔」
長尾先生も只々、困っている人の命を救いたかっただけが、何故してこうなる
「どうしてこうなるまで アホな医者に任せとったん」
「アホ開業が 勝手なことして 囲い込んでいるみたいな・・・」
これは無いでしょ
でも、それでも保健所からの紹介の患者さんを死なさないよに、頑張っているのだから
「町医者道」
の、一言に尽きる
糸の映画のセリフで
「なぜ人は、他人より優位に立とうとするなのだろう。やさしい人になること。大切なのはそれだけなのに」
ふと、このセリフが頭を過ぎりました
でも、60歳代の患者が病院でPCR検査を10回もされたのは驚きます
ある意味、検査を指示した医師は必死だったと思う
大病院と町医者の関係?は私には解りませんが、結局、映画のセリフでないけど
「人間は一番上の者を引きずり下ろしてくなるんだ。・・・嫉妬しない人間なんてそもそも存在しないんだ」
大病院の医師も今の状態は知っているはずなのに、心無い言葉で長尾先生の「心を折ろうとしている」
そこで、心を折れてしまたら 「the end」
長尾先生なら、このガナルカナル島の戦いから、生還すると思います
だって、100人の長尾クリニックのスタッフが誰一人、感染していないのだから
これも、現実なのだから
Posted by ナオミ at 2021年05月03日 10:57 | 返信
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