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1回じゃダメなんですか?

2021年06月06日(日)

ワクチン接種で98~99%の人が抗体を獲得する。

また副反応の程度と抗体獲得は無関係とされている。

一方、「1回じゃだめなんですか?」と質問される。

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青森県立中央病院が調査 ワクチン2回接種で約98%の人に抗体 →こちら


新型コロナのワクチン接種について、青森県立中央病院は、2回接種した人のおよそ98%が抗体を獲得したと発表しました。 青森県立中央病院は、ファイザー社のワクチン接種を受けた病院の職員に対し、どれだけの人が有効な抗体を得られたかを調査しました。その結果、2回目のワクチン接種後、1週間から2週間の間に血液検査をしたところ、501人のうち490人、率にして97.8%が抗体を獲得したということです。また、1回目の接種後1週間で血液検査をした別の102人のうち、抗体を持っている人はいませんでした。 ただ、感染そのものを防止する効果はないとして、引き続き感染予防策の継続を訴えています。 青森県立中央病院は今後、年代別や基礎疾患と副反応の有無、それに抗体がつくり出されることへの関係性も探ることにしています。


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2回接種の全員に「中和抗体」確認 病院が職員810人検査

 新型コロナワクチン有効性示す 鹿児島市(南日本新聞)  →こちら


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1回目接種後2%、2回目は41%が休み取得 ワクチン副反応 最多は「発熱」 

鹿児島市の病院が職員アンケート 南日本新聞 →こちら


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2回目の後が怖いから打ちたくない、という相談をよく受ける。


ファイザー社のワクチンは2回打って免疫獲得

するのだから、必ず打つようにと説明している。


しかし3週間目でなくても構わない。

在宅患者さんは4週間目の人もいる。


遅くとも6週間以内に打つ必要、がある。

免疫獲得には、2回目の接種が鍵となる。


ただし、1回目でアナフィラキシー症状があった人は2回目はダメ。

1回だけでいいのは、このケースだけ。


欧米は、2回目完遂よりも、とにかく1回目、という傾向がある。

日本も多分、同様の方針で接種率を高めることになるのだろう。


1回でいいジョンソン&ジョンソン社のワクチンが入ってきたら

そちらにシフトするかもしれないし、長期的にはそうなるかも。


僕が開業した時はインフルは2回が常識だった。

今でも、子供さんには2回打つ小児科医がいる。


2009年の新型インフルワクチンの時も、2回だった。

1回目は助走で、2回目でジャンプ、というイメージ。


既に感染した人からもよく質問を受ける。

当院では3ケ月空けて打つように説明する。


既感染なので、1回でいいのかもしれない。

しかし既感染者にも2回接種することになっている。


既感染で獲得した抗体とワクチンで獲得した抗体の

役割がどう違い、どの程度持続するか、全く分かっていない。


抗体獲得だけではなく、T細胞の免疫記憶の方が重要だと思う。

つまり、液性免疫と細胞性免疫の両面から免疫を強化すべき。



1回の接種と2回の接種では、難易度が全く異なる。

2回接種型は患者さんにも医療機関にも煩雑である。


個人的には、1回接種後の抗体獲得状況を見てから

2回目を考える、というオプションがあってもいい。


とても興味のあるテーマであるが、決まりは決まり。

一部、要望のある抗体検査が可能な態勢を整えたい。



当院では予約の3000人のうち、1200人を打ち終えた。

3週間で3000人を打ち終わり、次の3週間は2回目に専念。


通常診療と並行して個別接種を遂行するのは結構、難作業。

なんともない、という開業医もいるが、僕はそう思わない。


今日も終末期の患者さんの往診など、徘徊していた。

つい先ほど、深夜の往診・お看取りがあったばかり。


コロナやワクチンのために通常診療のレベルを落としたくない。

幸いにも、コロナ患者さんが激減なので、少しホッとしている。



PS)

コロナチャンネル #392


ワクチン副反応が、強く出る人、出ない人  →こちら



昨日は、久々の90分間の講演を、させて頂いた。

リアル50人とZOOM200人のハイブリッド講演。


在宅医仲間の顔を見るとホッとする。

やっぱり、リアルはいいなあ。



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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

せっかくの講演、拝聴できなくて残念です。
(公社)全日本鍼灸学会の全国集会が3日間もあって6日(日)が、最終日だったのです。
それでも参加しようと思ったけれど、医療関係者のみ参加許可すると書いてあったので断念しました。
兵庫在宅ケア連合会とかいてあるのに介護福祉関係者が禁止で医療者のみってやっぱりお偉いのですね。
頑張ってね!!

Posted by にゃんにゃん at 2021年06月07日 01:45 | 返信

ファイザー社のCEOが3回接種後のブースター効果について発言し始めたので、今後毎年の接種が推奨されるのでしょう。高血圧の薬のように製薬メーカーにとっては宝の成る木です。
サブスクリプション化に成功?
果たして、人間の体がこれに耐えられるのでしょうか?
RNA遺伝子を包む脂質ナノ粒子の肝毒性は解明されているの?

Posted by robochan at 2021年06月07日 01:57 | 返信

「1回じゃダメなんですか?」拝読しました。尼崎地区では、ようやく新規コロナ感染者のピークは過ぎたのでしょうか。それでも、通常診療、在宅診療、ワクチン接種などで長尾先生にはまだまだ激務が続いているのではと思っています。私は、まだワクチン接種をしていませんが、できるなら1回で済ませたいですが、やはり掲載されている資料にも明らかなように「ファイザーワクチン」は2回接種しないと抗体獲得が充分に成されないようで2回接種は避けられないと覚悟しないといけないと思っています。長尾先生のご発言で『既に感染した人からもよく質問を受ける。当院では3ケ月空けて打つように説明する。既感染なので、1回でいいのかもしれない。しかし既感染者にも2回接種することになっている。既感染で獲得した抗体とワクチンで獲得した抗体の役割がどう違い、どの程度持続するか、全く分かっていない。抗体獲得だけではなく、T細胞の免疫記憶の方が重要だと思う。つまり、液性免疫と細胞性免疫の両面から免疫を強化すべき』とありますが、私は医療関係者ではありませんので、良く分かりませんが、厚労省、厚労省医系技官、国立感染症研究所等からの説明や資料提供などはないのでしょうか。あれだけ、しゃにむにワクチン接種を進めている厚労省から現場の臨床医の方々へのワクチンに関するタイムリーな情報提供が充分になされていないのではと私は危惧を感じています。これには私は厚労省の「臨床医はワクチンを文句を言わずにただ打って打って打ちまくれ!」という現場の大変さ、重要性、接種対象者の不安を全く理解できていない現場無視、臨床医無視、接種対象者無視の重大な危険性を感じます。これでは、戦争中の日本帝国陸軍と同じで、当該戦場の地図を所持しているのはほんの一部の高官だけ、かたや米軍は当該戦場の地図を一兵卒に至るまで全員が所持して情報共有を計って戦闘を行っていたという大きな用兵戦略思想の違いにも通じる気がしています。日本軍兵士は、自分たちが今どこにいて、どこへ行くのかよくわからず、上官の命令に従い進軍突撃するだけ、同じく、ワクチン接種現場では、様々な疑問を抱えながら接種をどんどん続けざるを得ない臨床医の方々と不安を抱える接種対象者、私にはとても良く似ている気がいたします。ワクチン接種がかなり進展しているアメリカでは「CDC(疾病対策予防センター)」がその様な現場からの疑問、不安に適切に対応しているのでしょうか、私はいろいろな疑問がわいてくるのを禁じえません。
また、話は変わりますが、現在のアメリカ、ヨーロッパの巨大製薬メーカーとベンチャー企業、政府、研究機関の共同作業による研究開発の急速な発展進歩には、日本は残念ながらとうてい追いついていけない状況にあるのではと私は考えております。これからも激しい開発競争で、様々なワクチンや治療薬が開発されていくのでしょうが、私達にとりより良いワクチンや治療薬が開発されてゆくことを心より願っています。そして、そのワクチンや治療薬を一部の先進国などが独占するのではなく、人類共通のものとして誰でもが手に入れることが可能なものになるように、今こそきちんとした国際組織を作るべきであると私は思います。「オリンピック」、「IOC」などよりもそちらの方がよほど緊急性・価値が高いのではと私は考えています。激務の中様々な情報をご提供頂き、長尾先生には深く感謝申し上げます。どうぞ、長尾先生、スタッフの方々、お身体に気を付けてください。

Posted by 洋ちゃん at 2021年06月07日 06:25 | 返信

今後も年に2回くらい定期的に接種しないと、コロナが抑制できない。経済・社会が回せないとなれば、ワクチンは世界中で様々な国々の人々に接種されて、製薬会社はボロ儲けで、まさにカネのなる木です。
ワクチンを打ちまくっているのは日本以前に世界中で行われている事なので、世界中の医療関係者・一般市民が思考停止状態に陥って、ワクチン接種を推進する、受けるのが善行であり、それが人間として当然のふるまいであると。
元の経済と社会を取り戻したければワクチンを接種するより他にない。世界中の多くの人々が何の根拠もなくそう信じています。
長期的な安全性などは誰も考えていないと思います。思考停止しなければワクチン接種を加速する事ができないからです。
ある専門家が言うように、接種後2年以内に接種者に重大な事態が続々と起これば、それは人類の滅亡を意味します。
接種率の高い医療従事者が続々とリタイヤすれば、たとえコロナが終息していても世界はパニックに陥るはずです。
今回のRNAワクチン接種というのは人類にとってリスクの高い巨大なギャンブルだと個人的には認識しています。

Posted by マッドネス at 2021年06月07日 11:36 | 返信

済みません。よく読むと「医師 薬剤師 看護師」の後に「その他」とかいてありました。
御施設名も明記すると書いてありますし、塩野義製薬主催だからこうなるのでしょうね。
鍼灸学会は、内田さえ氏という協立薬科大薬学部卒で、現東京都長寿医療センター研究所内自立神経機能研究室専門副部長(理学博士、薬学博士)の「鍼灸治療の自立神経を介した生体反応について」という特別講演がありました。
鍼灸刺激による皮膚.筋の感覚刺激は、反射性に自律神経を介して循環系を含め様々な内蔵機能に影響を及ぼす(Sato et al,1997)本講演では、脳の血流調節着目した演者らの基礎研究をを中心に紹介する。
1.自立神経様の脳内コリン作動性神経
脳に酸素や栄養を送る血流は脳機能の維持に欠かせない。アルツハイマー病患者の脳では、進行に伴い大脳皮質血流が低下すること、大脳皮質に投射する前脳基底核部コリン作動性ニューロンが著しく変性.脱落することが知られている。どう神経は、自律神経のように投射先の大脳皮質の血流を増す血管拡張神経としての機能を持つことが1989年にSatoの研究グループによる麻酔動物を用いた研究で明らかとなった。同コリン作動性血管拡張系は、大脳皮質に十分な酸素や栄養を供給して、ニューロンの機能や生存を維持するのに役立つと考えられる。
2.鍼刺激の作用
麻酔ラットを用いた基礎研究において、大脳皮質の局所血流は前肢の刺激により増加する(Uchida et al.,2000)。この血流増加は、大脳皮質アセチルコリン(ACh)放出増加を伴い、ACh受容体遮断薬の投与や前脳基底部の電気的破壊で消失する。すなわち、脳内の自律神経様のコリン作動性神経の活性化を介する反応であることが示唆された。同血流増加反応は、老齢ラットにおいても保たれるうっしつ。前肢鍼刺激による血流増加は血圧増加を伴うが、耳介への刺激は血圧上昇を起こさずに大脳皮質血流を増加させる(Uchida et al.,2019)。以上の基礎研究結果は、脳循環障害に対する鍼治療の作用機序に関わると考えられる。耳介領域への刺激は血圧を上昇させないことから、高血圧をもつ高齢者にも適用しやすいと考えられる。
3.嗅覚刺激の作用
嗅覚障害は認知症の最も初期にみられる兆候である。におい物質は嗅覚神経細胞で受容され、その情報は大脳の嗅球に送られる。上述の前脳基底部コリン作動性神経は大脳皮質とともに嗅球に投射する。麻酔ラットにおいて、嗅覚刺激(におい刺激や嗅神経刺激)は嗅球の血流増加を誘発し、同血流増加はACh受容体(ニコチン性α4ɞ2型)の活性化により増大する(Uchida et al.,2019;2020)。この結果は、脳内ニコチン作動性神経が嗅覚神経を高める作用を持つことを示唆する。高齢者を対象としたパイロット研究において、嗅覚感度とコリン作動性神経の関連した脳機能との関連が見いだされる。(Uchida et al.,2020)。
鍼による体制感覚刺激に加え嗅覚刺激もまた高齢者の認知機能の維持に役立つ可能性が予想される。

Posted by にゃんにゃん at 2021年06月08日 09:16 | 返信

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