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飲酒感染説の根拠を疑うのが科学的態度
2021年07月14日(水)
銀行や卸から飲食店を締め上げようとする大臣や政府。
飲食や酒の提供は感染拡大にどれくらい影響するのか。
特に、飲酒がここまで狙い撃ちされる根拠を知りたい。
官僚たちが飲み会を開いてはクラスターが発生している。
厚労省などストレスが貯まるので、宴会をしたのだろう。
こんなニュースを見るたびに、思うことがある。
火のない所に煙は立たないというが、誰か一人がウイルスを持っていた。
その人は自覚症状は無いけど、結果的にスーパースプレッダーになった。
そんなクラスターが、中央官庁の宴会でよく発生するということは、
健康なスーパースプレッダーはどこにでもいる、と考えた方がいい。
こうなるともう誰がスプレッダーなのか分からないということ。
飲食の是非の前に、ウイルスはどこにも誰にもいるということ。
飲酒がどれくらい悪いのだろうか?
酒無しでバカ騒ぎしたらどうなのか?
飲食業が、ずっーと狙い撃ちされている。
お酒が主因とした大臣の発言も、騒動に。
一人で飲む酒はもちろん大丈夫。
でも隣の人と話したらダメかも。
路上飲みやホームパーテイでの飲酒は黙認。
でも店で飲んだらダメ、というのは何なん?
ここまで飲食店を制限する科学的根拠とは何か?
そのデータを明らかにしないと誰も納得しない。
酒が原因であるとする科学的根拠を知りたい。
そう思っていたらMRICから小文が流れてきた。
飲酒を狙い撃ちする政策の根拠をもっと知りたい。
科学的に突き詰めて分析する必要性を感じている。
今夜は「国立認知症大学」の講義だった。→こちら
熱心に聞いて頂いた70人の生徒に、感謝!
コロナが無ければ今頃、一緒に飲んでいた。
でも今夜は、ZOOM画面だけで寂しかった。
さりとて、次回もZOOMなので、終了後に酒は飲めない。
生徒さんたちとゆっくり酒が飲める日はいつになるのか。
もしかしたら、コロナ後もずっとZOOMになるのかなあ。
でも半年に1回位は飲みたいな、なんて考えながらいた。
そこに友人から、こんな会の案内が届いた。
「コロナ前」の暮らしを取り戻そう!市民の会声明 |
募金もできるオンライン署名プラットフォームVoice(ボイス)。
あなたの声で社会は変わる。→こちら
ああ、早く、みんなと飲みたいよう。
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「会食で感染の危険性が高いこと、特に飲酒を伴う場合のほうがリスクが高いと確認された」は本当か? 内科医 和田眞紀夫 2021年7月12日
MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
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報道によると、新型コロナウイルスの感染リスクについて、国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長らのグループが分析を行って、その結果を専門家会合で示したとのことだ。彼らは、発熱外来などを受診して検査を受けた284人について、発症前2週間の行動をアンケート調査し、感染していたかどうかの検査結果とあわせて詳しく分析した。
その結果 "「酒の出る3人以上の会食に2回以上参加していた人」は「会食には参加していない」もしくは「酒の出ない会食に1回だけ参加した人」に比べて、感染の危険性が4.94倍高い" という結果になったという。 報告ではこれ以外にもいくつかの分析事項があったようで、お酒の有無にかかわらず2回以上会食に参加した、換気の悪い場所にいた、手の届く範囲で会話をしたという場合も、感染リスクが高まる傾向がみられたとしている。
まずここでは最初に示された下線を引いた部分""の比較検討について考えてみたい。この比較内容を一目見て違和感を感じたのは私だけだろうか。2つのグループを比較していて、片方のグループは飲酒をしていて片方のグループは飲酒をしていないのだから、飲酒をしたグループに感染者が多かったなら飲酒が原因だと考えるだろう。この設定内容を少しデフォルメして以下のようにしてみよう。
「メニューにクルマエビが入っている会食に2回以上参加していた人」は「会食には参加していない」もしくは「メニューにクルマエビが入っていない会食に1回だけ参加した人」を比較して同じような有意差が出たとしたら、クルマエビが原因だと結論するだろうか。 要するにこの比較には飲酒の有無、会食の参加人数、会食の回数という3つの変動する要素が含まれていて、この3つのうちの一つか2つに感染を増大させる要因があったとしたら、最後の一つの要素が何であっても有意差が出てしまう。
ウイルス感染は基本的にはヒトからヒトへ移るのだから、人と人が接する機会や接する時間が多ければ感染が増大して当たり前だ。つまりこの比較だけからは飲酒が感染増大に関わっているかどうかなどは何も言えない。にもかかわらず、2つの比較グループの片方は飲酒をしていて片方は飲酒をしていないのだから、飲酒が悪いと言われればなるほどそうだと思ってしまう。実に巧妙だ。 そもそもなんでこういう比較デザインにしたのかという問題に立ち返らなければならない。
この比較の中にはいろいろ不思議な要素がある。片方のグループからは参加人数の要素が抜け落ちている。片方に入っている参加人数はなんで3人で分けたのだろうか。会食の参加回数にしてもなぜ2回で線を引いたのだろうか。こういうデザインというのは往々にして作為的であることが多く、これらの線引きを少し変えると有意差が出なかったりするもので、それらの陰性データは隠しておいて陽性と出たデータだけを提示している可能性すらある。
普通に考えたら参加人数が多ければその中に感染者が紛れ込む確率が上がるわけだし、会食回数が多いということもやはり接触人数が多くなるということだから感染の確立が高くなっても当たり前で、もはや感染者との接触時間が長いほど感染が成立しやすいなという要因を持ち出すまでもない。こんな当たり前の比較をすることに何の意味があるのだろうか。
この比較について最後に言いたいことは、この分析には「会食会場で感染がおこったかどうか」の検証は含まれていない。会食に頻繁に参加するためには頻繁に街に出て交通機関にも乗らなければならない。会場に向かう途中で感染している可能性も当然ある。だからこの比較で有意差が出たからと言って、会食会場で感染が成立した理由には全くならない。
実は同グループの分析報告には以下のようなコメントも含まれていたと報道された。 「1人での外食やテイクアウトの利用、テレワークの実施などは、リスクの高まりはみられなかった・・・・他にも、お酒の有無にかかわらず2回以上会食に参加した、換気の悪い場所にいた、手の届く範囲で会話をしたという場合も、感染リスクが高まる傾向がみられた。 これでも表題に示したような結論が導き出せるものだろうか。 少し話を代えてほかの視点からも考えてみたい。
医療の世界ではEBMすなわちエビデンス(科学的な根拠)に基づいて医療行為を行うことが一般的になっている。このエビデンスには「確かさ」の程度によってエビデンスレベル(通常レベルIからレベルVI)に分けられている。エビデンスレベルが高いレベルI~IIIは通常、比較すべき2つのグループがその後どうなっていくかをつぶさに見ていくような前向きの研究方法であるのに対して、レベルIV以下は過去を振り返って後ろ向きに要因などを調査する方法である(エビデンスレベルVIともなると、もはや研究者の意見・意向というほどのものである)。
今回の疫学調査は「発熱外来などを受診して検査を受けた284人」をコロナ(+)とコロナ(ー)の2グループに分けて後ろ向きに要因の分析を行ったものなのだから、そもそも(研究結果に関わらず)エビデンス(科学的な根拠)の確かさは決して高いものではない。 リポートの詳細が報道されているわけではないので、推定で考えざるを得ない部分も多々あるのだが、一般的には発熱外来でPCR検査をした時のコロナ陽性率はたかだか10%だから、そもそも総数284人中コロナ陽性者は28人ぐらいということになる。この28人を対象に分析をしたとしたらあまりにも調査対象が少なすぎて何かを言えるようなレベルでは到底ない。
逆に陽性者が仮に200人ぐらいいたとしたら陽性率がとんでもない割合になってしまい、調査対象として一般的ではない特殊な集団を調査対称にしたということになる。そもそも後ろ向き観察研究でも調査対象数は少なくとも500~1000人規模でないと確かさは担保できない。
このような極小集団の調査で、飲酒の有無のほかに参加者の数や会食参加回数など多因子を変数に設定して分析することが果たして可能だろうか。 最後に冒頭で紹介した記事の記載に戻ろう。「調査を行った鈴木センター長は、対象となった人数が少ないなど、暫定的な解析結果だとしたうえで『これまでもリスクが指摘されてきた会食で、感染の危険性が高いことが確認された。特に飲酒を伴う場合のほうがリスクが高いと確認されたことは大きな知見だ』とのべた」という。
科学論文でよく見られる現象は、結果の報告までは事実に違いないとしても、そこから結論を導き出すところで大きく飛躍してしまうことだ。結果の解釈までもがエビデンス(科学的な根拠)と言えるわけではない。それを知ったうえで敢えて無理な結論を誇張して伝えているとしたら、相当恣意的であって科学者としては失格だ。また、このような内容をそのままタイトルにまでして流すメディアも問題だ。
最後に、東京都福祉保健局が提示しているデータによると、新規陽性者数の濃厚接触者における感染経路(6月29日~7月5日)の内訳は、同居48.8%、職場18.4%、施設等9.2%、会食8.6%、接待を伴う飲食1.4%、その他13.6%となっている。同一感染源からの複数(2名以上)発生事例の解析の結果も同様で、飲食店は10%にも満たない。飲食店が感染拡大に大きく寄与している場所とは言えないことがデータとして示されている。
このようなデータを提示しておきながら、そのことには言及せずに飲食店の営業形態を厳しく規制し続ける指示を出しているのはいったい誰なのか。冒頭で紹介した稚拙な調査報告とその極端な解釈は、これまで長々と実施してきた規制が誤りである事を認めることなく、むしろこれを正当化して実施し続けることの意思表示だろう。人は自分で自分の非を認めることはできないのだから、メンバーを一新して新しい風を取り込むべきなのではないだろうか。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/info/monitoring.html
参考: 酒出る3人以上の会食に2回以上参加"で感染リスク約5倍か(2021年7月7日 NHK) https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210707/k10013125481000.html
「酒が出る3人以上の会食に2回以上参加」は感染リスク5倍(2021年7月8日 読売新聞) https://news.yahoo.co.jp/articles/eee9b8e42f8ec8ddf912e1ed47872a7770cea7d1
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PS)
コロナチャンネル #430_
ワクチン接種開始から1ヶ月半、気がついたこと →こちら
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この記事へのコメント
政府が信用できません。はじ○しゃちょうのYouTube動画の中で河野さんはアメリカでは死亡例がない!と言いよりましたが…嘘ですね。米国政府の発表によると、アメリカでのワクチンが原因と見られる死亡事故は9000人、よく0とか言えますね。このことをコメントするとYouTubeから速攻で消されました。
7月6日、アメリカ接種3億3200万回。死亡9048、血栓症、脳卒中11926、心臓麻痺3324、身体障害7463、流産985、命に関わる障害7827、重度のアレルギー反応19105、アナフィラキシー2152、緊急処置56970、ベルまひ2486 ワクチン接種後に障害が残った方が発言しておられます。「私達を無かったことにしないでください。どうぞメディアの方お願いします」アンティレッド2さんと言う方の動画です
Posted by M at 2021年07月14日 06:17 | 返信
現政府がやってる事は「ファシズム」そのもの。ネットでの言論統制。飲食店への過剰な酒提供規制。
コロナ戦争によって政府がおかしくなってくると勃興してくるのがファシズム。時代が変わってもこれだけは変わらない。
「自由民主党」という名前は相応しくない。今の国民には自由もなく民主もないのだから。
Posted by マッドネス at 2021年07月14日 06:51 | 返信
「飲酒感染説の根拠を疑うのが科学的態度」拝読いたしました。長尾先生のご意見のとおり、政府、厚労省、分科会のたび重なる「飲食店とお酒の提供」への、いわゆるエビデンスの全く無い非科学的政治攻撃にはあきれ返って空いた口がふさがりません。加えて、西村経済再生担当大臣のこの間の「酒販倍業者への停止要請」発言には強い憤りを覚えます。彼の灘高・東大・経済産業省出身の経歴を考えると、自分の主張に法的根拠がない事は良く理解しており、決して思い付きや失言ではなく確信犯であると断言できます。何故なら、経済産業省時代に「法的根拠」については徹底的に叩き込まれているからです。彼の最終的狙いは総理大臣になる事、そのためにはどんな事をしてでも目立つことが必要と考えているのでしょう。標的にされた「酒販業者」にとっては死活問題であり、「民主主義国家」では絶対にあってはならない事と私は考えています。長尾先生が引用された『会食で感染の危険性が高いこと、特に飲酒を伴う場合のほうがリスクが高いと確認された」は本当か? 内科医 和田眞紀夫』のご主張に私は大賛成です。医療ガバナンス研究所理事長 上昌広先生が先日のビデオ討論で『「世界から学ぶ事が大切である」、「データを基に実証的研究を積み重ねる事、そのためには観察が根本、理屈ではない、日本の科学研究は観察よりも理屈が先行している」』と警鐘を鳴らしておられました。
コロナチャンネル「ワクチン接種開始から1ヶ月半、気がついたこと」で今回のワクチン接種が如何に大変な仕事であるのか改めて理解出来ました。大きな責任を負いながら接種を行っていらっしゃる長尾先生、スタッフの方々に深く感謝申し上げます。
偉そうなことばかり書き連ねてしまいましたが、ご容赦下さい。
暑い日が続いております。長尾先生、スタッフの方々、お身体に気を付けてください。
Posted by 洋ちゃん at 2021年07月14日 08:21 | 返信
重症者や死者が減少しまくってますが、相変わらず騒々しいですね。今も騒いでる面々とは
テレビ「このままでは愚民どもを煽動出来なくなる!」
(自称)専門家「このままでは愚民どもに顔と名前を売れなくなる!」
日本医師会「このままでは予算を減らされる!」
政治家連中「愚民どもがうるせーから、今回も飲食店を生贄にしよう」
こんな具合ではないでしょうか。とは言え、ゼロリスクを求める大衆が存在する以上、この馬鹿騒ぎは終わらないかと。大衆もまた加害者、と言えそうです。
Posted by 国崎ルーチ at 2021年07月14日 10:26 | 返信
国立認知症大学、遅い時間までおつかれさまでした。
講義を拝聴しまして、自分が置かれた場所の医療の現実、
医療関係者との意識のギャップについて、いつも突き当
たっています。
これまでのやり方を良しとして続けている方々と相互に
理解を深める努力が必要ですが、なかなか難しい。
根拠の違う固定概念を動かそうとするには、知識の蓄え
が必要だと思い知らされます。
考え方の原則に気づかせていただきながら、ご講義後に
ぼんやりと浮かぶ感想を反芻しておりましたら、参加し
ていた受講生数名と余韻の中で、しばらくチャットと
なりました。
「ああ、早く、みんなと飲みたいよう」
ホントにそうですね!
長尾先生、ご講義、ありがとうございました。
Posted by yn at 2021年07月14日 12:06 | 返信
まったく、トイレ対策がされてないなと思っています。
なぜなんでしょうか? 下水でコロナ検査してたりするってニュースを見ると
トイレ対策しないといけないわりに、何にも言われない、されてないなと感じます。
Posted by あまっこ1974 at 2021年07月14日 12:20 | 返信
コロナ禍で、泥酔して長居されるのは、店側も他の客にとっても迷惑になりますよね。ほどほどに…が出来ない人達が居るから問題が起きてくるのだと思います。
お酒ばかり制限されますが、タバコは?タバコの方が、喫煙者にとっても周囲にとっても、リスクが高いように思うのですが…
Posted by 匿名 at 2021年07月14日 04:26 | 返信
先生。そんなに謝らんといてください、先生の歌は先生の味があるのですから・・。
心で唄い楽しく唄い。許されるのなら飛び入りしてデュエットしたいです。
先生、音楽が1だとは楽器を扱うのも苦手ですか?真面目な先生の事1は無いと思いますよ、謙遜ですね。
先生、ワクチンを打ったら2週間は人と合わない方が良いのですか❔そんなことを言っている人が居るのですが。
そんな事は無いと思うのですが?
今日も雷が⛈凄かったのです・・大阪。丁度孫が下校時学校に電話をして少し待機させてくださいと電話をして、娘が迎いに行きました、私は雷が苦手。体育館に沢山の迎えを待つ児童一年生には泣いて居る児童も居てたわと娘。
オリンピックもそうして夏休みも楽しく過ごせます様に・・祈ります。
先生も夏バテしないように、頑張って下さいね。
Posted by 長尾先生大好き。 at 2021年07月14日 06:33 | 返信
10数年前までは、夏より冬が好きだった。なにせ、5時にはあっという間に仕事場の硝子戸越しは暗くなる。途端仕事中なのに缶ビールに手をかける。明らかにアルコール依存症に陥っていた。
そして時が過ぎた、ある日の夜半、痛風に襲われ七転八倒。翌朝車に乗り込めずタクシーで整形外科へ。以後一念発起、禁酒・断酒した。今では、テレビCMのビールにも動じなくなった。体重も10キロ減を維持している。
爾来、居酒屋にもご無沙汰で申し訳ない次第。くわえて、コロナ禍の「夜の街」の惨状には心が痛む。パチンコから風俗営業、ゲーム営業から深夜酒類提供営業など、かつて仕事を戴いた者としては、やりきれない。
それにしても、スカ政権の酒類販売事業者いじめはまさに憲法違反。「営業の自由」に息の根を止める狂気の沙汰!「法律に基づかず」金融庁や国税庁の「お願い」と言う名の違法行為! やりたければ、まず国会を開け!
アホ・スカ政権の特徴はいろいろあるが、このところ徹底した「異論潰し」や「公安的手法」が目につく。読者が見て見ぬ振りする「学術会議任命拒否」問題。会員の自己情報開示も拒否し、「違法行為」が10カ月も続く。
「学術会議の推薦に基づき会員を総理大臣が任命する。」「国会の指名に基づき総理大臣を天皇が任命する。」ところが「法理を無視する」。これがアホ・スカ政権の国民懐柔路線である。
スカと盃を交わしたという弟分、大阪の知事も御多分に漏れない。府立労働センターの展示室利用を承認しておきながら、「電話・メール・街宣があったから」取り消した。「会館の運営に支障をきたすから」だと知事はいう。
私も指定管理者の代表者(大阪労働協会)に1通の「お手紙」(A4・2枚)を差し上げた。同日「会館を破壊するとの脅迫状」(A4・1枚)が届いたという。知事が待ってた「朗報」だ。「これぞ、差し迫った危険だ」と小躍りしているだろう。「マッチポンプ」「阿吽の呼吸」とはこのことだ。
知事には「勤労者福祉のための施設」の利用者・府民を、館外・匿名者の「暴力」から守る義務がある。
知事個人が、、拘置中の「愛知の維新支部長」や、館外の妨害者の「言葉」にシンパシーを持つのは自由だ。
しかし、自治体の長としては、憲法や自治法が保障する「表現の自由」の率先・守護者でなければならない。
ところがこの間の言動からは、館外・匿名者の言動に和して「表現の自由」の率先・破壊者になろうとしている。
延々と続く「ワクチン論争」もいい。ぼくも参戦したい。
「表現の自由」があっという間にゼロになってしまった「香港情勢」になんの関心も示さない読者のみなさんが、館外・匿名者の暴力に「公け」が屈服する(いや、呼び込む)事態にも見てみぬふりをする。コロナ禍・自宅放置者を「保護責任者致死傷」に追い込んだ「公け」の権力者を免罪しただけのことはある。
Posted by 鍵山いさお at 2021年07月14日 08:57 | 返信
コロナ騒ぎは序章 自作自演
都市伝説でも、陰謀論でもない。内閣府のムーンショット目標
『北朝鮮による拉致被害は、当初"馬鹿げた陰謀論"とメディアも国民も言っていましたよね。』
事実は小説や映画より奇なりです。
Posted by 通りすがりの小市民 at 2021年07月15日 08:20 | 返信
この7日間に、地裁、高裁、最高裁が一致して「維新知事の蛮行」を退けた。
知事の命により府立施設側がやらされた利用承認取り消しは、木っ端微塵に砕け散った。
憲法・自治法・府条例・会館要綱に真っ向違背する「首長の狂気の沙汰」だった。
知事が盃を交わしたアホ・スカは、一夜にして「法解釈」をやってのけ、自公維が従ってきた。
「人生いろいろ」の小泉もひどかったが、「募ってはいるが募集してない」というアホの破廉恥。
議事録は作らせず、記録は黒塗り・改竄・焼却。「言えること言えないことがある」というスカの暴言。
今回の「エル・おおさか事件」は、公的施設の「指定管理者」制度というブラック・ボックスもあらわにした。
行政の民間委託である。いずこの図書館、学童保育、地域包括センターに見られる行政の丸投げだ。
府立労働センターも「共同事業体エル・プロジェクト」という民間団体を指定管理者にしている。
この民間団体は、大阪労働協会・建物管理会社・イベント会社で構成されている。
代表者は大阪労働協会で、そのトップを連合大阪という労組の幹部が居座っている。
「勤労者福祉」を標榜する協会が、府民・利用者の立場を棄て、行政ボスの違法な恣意的命令に唯諾々従った。
協会には監事として税理士・弁護士が名を連ねている。かれらは見てみぬ振りをしたのだろうか、それとも。
今回特筆すべきは、吉村知事の果たした役割である。
当初、会館の窓口職員、利用主催者、所轄警察署の三者が、ありうる「妨害行為」への対策を相談していた。
ある筋から会館への介入が始まり、府商工労働部・府知事が乗り出すという構図が急浮上した。
「危険行為が予見されるだけで最高裁は勝てる」(加計学園顧問弁護士の判事も居る)と踏んだに違いない。
吉村知事は、妨害者らの「電話、メール、街宣」に呼応し、さらなる「脅迫的言動」を煽り、官民一体化した。
さながら、あのトランプのツイッターの再来をみるようだった。
「最高裁上告するなら首をかけろ」、そう助言していたのだが、そんな根性はないだろう。
メディアの常套句も問題だ。とるに足りぬ電話やメールを「相次ぐ抗議」などと持ちあげ鼓舞激励する作法。
「表現の自由」を過小評価していると、アリの一穴から「新聞の自由」の危機につながる。
猛省してほしい。
Posted by 鍵山いさお at 2021年07月16日 11:28 | 返信
大阪府立施設での「表現の不自由展」をめぐる、維新府政の内部資料が明らかになった。
展覧会の1か月前。利用承認済の展覧会が事前広報も開始していない時期。早々と大阪府が「対応について(案)」を作成していた。「今後、大阪でも展示に反対し、あるいは不快の念を感じる人等による抗議行動が考えられ、こうした状況が当センターで起これば会場内外で混乱が発生し、他の利用者に危害を生じさせる恐れがあるなど、管理・運営上、多大の支障が生じることが予測される」という。(6.16 大阪府商工労働部雇用推進室)
まだ会館に1本の「抗議電話・抗議メール」も1台の「抗議街宣」もなかった時期である。文中「不快を感じる人」云々は、後にヨシムラが繰り返した常套文句であることから、知事自身の事前指示があったことが推定される。
その後、知事や労働政策監らが集まった「知事レク」での吉村発言が議事概要に残されている。
「(知事) コロナ禍で不要不急の自粛を求めている状況の中で、大きな衝突が起こる、あるいは大きな抗議活動等が起こる。施設所有者の大阪府としても、決定した府の対応通り、指定管理者が利用承認を取消すとした判断に異議はない。」(6.23)
その後の経過は、これらの計画どおり進んでいった。
ヨシムラは、「不快を感じる人が大きな抗議活動する」ことを事前に予言し、水や花火?の郵送や大々的な街宣活動を呼び寄せた。あたかも、行政権力が「妨害危険行為」を教唆した「共同正犯」になり果てたかのようだ。
「公の施設の使用については、使用させることでどのような危険があるか、客観的事実に基づいて具体的に予見できる状況でないと拒否することはできない。判例上は、警察を呼んでもなお危険と考えるくらいほど重大なものでないと認められない」という内部論点は無視され(6.7)、吉村の指示のもと地裁・高裁・最高裁に突撃し自滅した。「ヨシムラの特攻作戦」は、ドン・キホーテも大笑いの無謀なものだった。維新の壊憲体質が全国に明らかになった。
Posted by 鍵山いさお at 2021年08月02日 12:59 | 返信
「公的施設での文化イベント」に、国が直接介入し使用を拒否した例は知らない。
大阪府立施設での文化イベントに、府が直接介入し使用を拒否した事件。違憲判例が再確定した。
愛知県?から大阪にやってきた街宣車がこんなことを叫んでいたという。
「吉村。何しとんのや、お前は。大村(愛知県知事)に『とんでもない展示をやっている』と批判をしておきながら、ここで同じことされとるやないか」と罵倒された。
確かに2年前、名古屋で『表現の不自由展・その後』が展示されたとき、大阪市長松井が名古屋市長河村に「どうなっているんだ!」と電話。あわてて河村がへいこら視察、大村県知事に公文書で中止を申し入れた。これ以降、愛知維新の会と大村市長・高須院長らがタッグを組み、「ガソリンFAX」事件を誘発して中止に追い込み、大村知事リコール不正署名運動に突き進む。この時、大阪府知事吉村も、「企画展は反日プロパガンダだ。大村県知事は辞職しろ」と発言した。
名古屋では、最初に維新松井が声をあげ、これに妨害勢力が呼応し、企画展を中止に追い込む。
大阪では、最初に維新吉村が声をあげ、これに妨害勢力が呼応し、吉村が会場利用を取り消した。
名古屋も大阪も、大阪維新が主導権を発揮した。何も起こっていない時点で、「何か起こるから危険だ」と前宣伝をして妨害勢力を鼓舞激励した。教唆煽動、まさにマッチポンプを地で行った、なんとも分かりやすい構図だった。
関西のメディアは維新権力に怖れおののいて、「賛成派と反対派が小競り合い」などと「中立」を装った。
いや、郵送された「水」をサリンかもと持ち上げ、ヨシムラの「暴力誘導」に肩入れした。
「表現の自由」に敏感にならねばならない報道記者が、戦前戦中の教訓すら無知蒙昧なのだろう。
習近平の香港圧殺、ミャンマー軍部の恐怖支配。国や自治体権力への忖度、テレビ番組生出演バーター。
アホの一斉休校・スカの入院拒否。無法国家・違法国家。声なくつき従うニッポン国民。
「5類に群がる」読者のみなさん。まさか「自宅療養(自宅放置)」を「2類から5類への転換」だと、小躍りされてはいないでしょうね。
Posted by 鍵山いさお at 2021年08月03日 08:43 | 返信
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