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自宅療養者にも在宅主治医と必要な薬を

2021年08月04日(水)

国は180度方針転換したが、説明不足なので

国民の反発と不安を煽る恰好になっている。

3つの前提条件をちゃんと説明するべきだ。

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たとえば坂上忍さんは、こう発言している。

「政府が医療逼迫を認めたに等しい」と。 →こちら


在宅療養に対して洪水のような疑問や反論が出ているが

政府の説明不足であり、今からすぐに追加説明すべきだ。


政府の代わりに僕が、医療タイムスの8月6日号に書いた。



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医療タイムス2021年8月6日号  在宅療養者全員に主治医と薬を   長尾和宏



 8月2日、BSフジのプライイムニュースに2時間生出演した。「開業医による早期診断と早期治療」、「抗体カクテル療法を施設や在宅でも使えるように」、「軽症者の自宅管理は保健所ではなく在宅医が担う」、「五輪後は五類感染症に」など、多くの提案をした。


翌8月3日、さっそく菅総理と田村厚労大臣は「軽症者は自宅療養が基本」と記者会見し、日医の中川会長も同調した。これまでの病院を柱にしたコロナ政策が180度転換されたわけだが、基本的な説明が抜けているために各界から大きな反発が起きている。  政府が早急に国民に説明すべきは以下の3点かと思われる。


1) すべての自宅療養者に地域の在宅主治医をつける。24時間の連絡体制を構築したうえで毎日のオンライン診療を必須とし、必要なら医師の往診や訪問看護を提供する。


2) 軽症ないし中等症Ⅰの患者さんにも必要な医療を提供する。対症療法だけでなく、保険請求できるイベルメクチンや少量のステロイドも使用する。また、感染予防体制などの施設基準を満たした診療所には厚労省が直接、抗体カクテル(商品名ロナプリーブ)を送り在宅で点滴できる体制を整える。対象は50歳以上の基礎疾患を有する軽症患者である。肥満や喫煙などハイリスク者の認定は在宅医が行う。


3) 保健所の指示がなくても開業医がコロナ医療を提供できる。また重症化しそうであれば開業医が直接病院と交渉するなど通常の病診連携をできる体制を整える。そのためには、COVID19の位置づけを現在の「新型インフル等感染症」から「5類感染症」に早急に移行させるため国会審議が必要がある。強制入院の1類相当と整合性が失われるので当然だ。



以上の3点が、「在宅療養を基本とする」の前提条件となる。しかしそのような説明が無いので野党の反発や市民の不安を煽っている。厚労省は自宅療養者への往診に加算を設けた。しかしこれも肝心の前提条件が抜けている。ただただお金で開業医を誘導しようとしても前提条件が整わないと机上の空論になる。在宅療養者全員に在宅主治医と必要な薬を提供することが、在宅療養の大前提である。  


さて、今後の開業医はこうした政策転換に乗るのか乗らないのかに迫られる。ただ第四波と第五波の大きな違いは、医療従事者が既にワクチンを打ち終えていることである。それでも感染する可能性はあるが、もし感染した場合は労災適応とともにその日のうちに抗体カクテル療法を提供することを確約すれば新たにコロナ診療に取り組む開業医が増えるのではないか。


内科系開業医の半数以上がコロナ診療に取り組めば感染者が増えても対応できるはずだ。毎日発表される新規感染者数にみな驚くが冷静に考えて欲しい。重症者数や死亡者数はそれほどではない。インフル蔓延時はもっと大きな数字になる。しかも5類ならば定点観測だけで充分だ。また開業医で診断・治療できるので、感染者が増加しても医療崩壊に至らないことを思い出して欲しい。インフルと同様な対応をすることで、「コロナ=死ぬかもしれない怖い病気」という市民の洗脳を解くことができる。また開業医もクラスターや風評被害を心配しなくてもよくなる。  


大きな第五波こそ5類への移行のチャンスだと思う。できれば五輪後すぐにやって欲しい。「5輪後は第5波を克服するために5類へ」と、「3つの5」をテレビで提案したが、まずは賛同してくれる医師が増えることを期待する。   


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



朝からいくつかのメデイアから問い合わせが殺到している。

今週、またテレビなどで以上のような説明をすることになりそうだ。



PS)

コロナチャンネル #451_


第5波の今こそ、PCR検査の考え方を変えるとき...。  →こちら



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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

新たな政府の案に心配が耐えません。
先生のような開業医の方が、私の住む地域にいるとも思えず…。
イベルメクチンの使用許可や、五類への変更前に、このような措置の変更が心配でなりません。
先生の訴えがどうか政府に届きますように。

Posted by ふに at 2021年08月04日 03:29 | 返信

いつも読んでいます。貴重なお話ありがとうございます。
政府が入院制限することを撤回したと速報で入ってきました。
どうして決めたことを皆が批判するからと、すぐ撤回しちゃうん
でしょうか。
また5類になる道は遠くなったのでしょうか?

Posted by ゆう at 2021年08月04日 05:29 | 返信

先程の撤回の話は誤報かもしれません。
すみませんがコメントはこの1件と先程の1件は載せないでください。

いつも貴重な記事をありがとうございます。
暑いのでお身体御自愛ください。
5類になるまで待ちます。インフルエンザを気をつけるくらいの
世の中に戻ってほしいです。

Posted by ゆう at 2021年08月04日 05:49 | 返信

先生本当にお疲れさまでした。
説明できないのか、わからない(そんな訳はないと思いたいですが)のか、田村さんいつになく鋭い感じに思えて、とりあえず突破作戦なのか???
もう不思議の国日本ですね。

中川さんは、又ごちゃごちゃ文句を言っていましたね、そういうところだけ切り取られるのかもしれませんが、本当に往生際が悪い印象です。
555!に乗っていただけないお医者様は、皆さんで無視!
先生のご提案のように、かかりつけ医変えましょう!
くれぐれも、訳の分からないコメンテーターさんの番組もやめてチャンネル変えましょう。

Posted by まねきねこ at 2021年08月04日 07:00 | 返信

先生。私は今日甲状腺の検診に行きました。15年前にアイソトープを飲んでいます。とても辛抱がが出来ないほどの暑さでした。今日はテレビを殆ど観る事出来ずです。坂上さんも宮根さんも私はMCには向いていないと思います。あの反町さんの進行は素晴らしいです。又テレビに出ますか❔今度はこちらからカットはしない様にと約束を。
あの日、ローマで眺めた月を~♪私は万国博覧会の歌とダブります、三波春夫さん歌。なんか今日の先生一杯引っかけてるのかと思いましたよ( ´艸`)秋の歌も好きです、少し哀しげですが、ありますよいい歌が沢山。

Posted by 長尾先生大好き。 at 2021年08月04日 07:47 | 返信

この記事と関係ない内容で申し訳ありません。

今日時間があったので、7/31~8/3までのブログの記事を読み直してたんです。
そしたら…8/2の「8/12のイベントは延期になりました」という記事。私のコメントの文章おかしいです。
「今頃何を言ってんだか…こういう事は早く言わないと…」と書いていますが、これ、前の文章と繋がっているのです。
しかし主語がないのでなんか、イベントが延期になった事に対して私が、はよ言わんかい!みたいに言ってるようにもとれるよね?と思いました。文脈がおかしいというかそんな感じに思われても仕方ないですよね。
あれは、私が今頃、夏歌祭りのお礼を言っていることにたいして、今頃言うなって自分に言っているのですがわかりにくいなと。今日のコメントも重ね重ねつまらない内容でほんと申し訳ありません。

最近色々…ブログもコロナチャンネルもですけど、コロナチャンネルは先生の表情みてると色々想像してしまって。ワクチン打ったことへの抗議文とか…。そうですか、そんな事があったんですね。でも頑張ってくださいね。
きょうはプライムニュース観させてもらいました。もう一回見るつもりです。

Posted by ターニャ at 2021年08月04日 10:01 | 返信

「スカの一斉入院拒否」は、あの「アホの一斉休校」同様、言語道断!
どちらも、法律的根拠がない。鶴の一声ならぬ、出まかせオカミのご託宣。
そういう歴史が日本にもあった。隣国では悪法も法なり、人民大講堂で決をとる。

大阪府の『(第4波)重症および死亡事例のまとめ』(7.21時点)によると、3.1~6.20に判明した陽性者は55,318人。うち重症者中の死亡者は393人。無症状・軽症者中の死亡者は1138人だった。(8.3 永井多賀子)。
「無症状・軽症者」を自宅療養者(自宅放置者)にすることの危険性は、スカの知るところではない。
公安に操られたスカの情報力、ウソでも耳障りのいいネタの収集力だけは、長けている。
「菅さんと小池さんはすぐ辞めてほしい」という倉持医師の怒りの声を偶然聴いた。同感だ。
「5類に群がる」コメンターのみなさん。「2類か5類か」という2択の縛りを解きませんか。
現行の「感染症法」を改正するか、特別法をつくるか、国会を開くべし!
長尾先生ら現場の開業医を、委員会に呼んで、思いのたけを聞け!

「政策変更をしました」とはちゃんちゃんら可笑しい。
あの大本営が「転進」と称して、アジアの陸・海の民を戦禍に巻き込み、自爆したことを想起する。
アホやスカに「丁寧な説明」を求めてもムダ。「政府はわれわれです。申し訳ありませんが」(厚労大臣)。
日本の外の人民にも日本の内の国民にも、「現地調達」「受忍・自助」を強いてきた日本国政府。
危機が深まれば深まるほど、その反国民性があらわになる。

Posted by 鍵山いさお at 2021年08月04日 11:27 | 返信

昨日の総理会見を受けて、与党内からも非難轟轟、大反発でしたね。おそらく選挙的にはマイナスイメージしかないので。
すでにコロナの在宅往診を実践している、コロナの外来・入院診療している医師たちが一斉にNOの声をTVやネットを通じてあげました。これでは今までコロナ診療していない医師が参入するのはさらに厳しいでしょうね。
主な理由としては、
コロナは軽症や中等症でもいつ誰が急変するか先が読めない、呼吸器専門医でも急変予測が極めて難しいので危険だと。
さらに抗体カクテル療法が入院でしか使えないのも理由にあがっていました。
ワクチン接種が中高年世代には全然行きわたっていないので、重症化する患者があまりにも多数で追いつかないのではないか?
やはり後手後手という印象しかないですね。数か月かけて協議・準備を重ねて出した方針ではないので。
残念ながら、苦し紛れにいきなり開業医に責任を丸投げしているようにしか見えないですね。

Posted by マッドネス at 2021年08月04日 11:34 | 返信

「痛くない死に方」の映画も盛況で、事実病院の受け入れ状況が切迫しているから「在宅医療」を活用しようという政府の方針は、当然の成り行きとは思います。
でも「痛くない死に方」の映画の上映の後
①;長尾先生みたいな在宅医が何人いるのか?
②;在宅医師の力量は均一なのであろうか?
③;「痛くない死に方」の映画の柄本佑君の反省して立派に成長した佑君ばかりだろうか?
④;いつまでも「始めの痛い佑君医師」なのではないか?
⑤;「痛い在宅医」の方がが多いのではないか?
⑥「在宅医」の研修も研修施設や学校もない。長尾クリニックで一日研修しただけで良いのか?
という考えが、頭をよぎりました。
ヘルパーさんの養成でも施設での研修は先輩ヘルパーもいるし、看護師さんもいるので相談しやすいけれど「いきなり在宅ヘルパー」はいろいろです。
他人のことは言えません。私自身もヘルパーとしても落第ヘルパーですけど。

Posted by にゃんにゃん at 2021年08月05日 07:46 | 返信

長尾先生へ
自然の流れでワクチン接種されたことに、そんなに「非難」があったのですか。
接種するも接種しないも個人の自由。また、だれしも「事情」ってものがあります。
ぼくは占領下の沖縄に行くとき何か打ったような記憶がありますが、以来60年以上一度もありません。
尾身さんが政府CMに出ておられますが、断酒者への酒CMのようになんの響きもありません。

打つことで「社会防衛」になるという見解もありますが、そんなファシズムはご免です。
ぼくは入息したウイルスを、日々弱毒化して「社会還元」しているという自負があります。
これら「社会防衛論」も「社会還元論」も、科学的根拠・臨床的裏づけは不明です。

「ワクチン接種」の誘惑に乗れないのは、為政者の「偽りの言葉」の数々に信を置けないからです。
「人流は少なくなった。死亡者は減った」から、「フェーズが変わった。救えぬ命が救えぬ」へ。
「いずれにせよ、事実ではないでしょうか」。

Posted by 鍵山いさお at 2021年08月05日 04:21 | 返信

感染症分類の格下げに関する国会審議の必要性については、内閣官房も厚労省も担当不在で。明確な答えを持つ方が担当以外におられず聞けずしまいでした。

再度内閣官房に問うと、厚労省のコロナ担当に聞くように言われました。
が、厚労省本体は一般に対応して下さいません。

政令は国会審議不要が適用されるといいですね。

Posted by あおぞら at 2021年08月06日 04:22 | 返信

指定感染症延長当時の国会審議
https://www.cas.go.jp/jp/houan/204.html
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/442913.html
法的位置づけには触れていません。
政令なので厚労省厚生科学審議会感染症部会で完結できているということかもしれません。

Posted by あおぞら at 2021年08月06日 09:17 | 返信

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