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マイナ保険証は一刻も早く廃止すべし
2023年08月23日(水)
マイナ保険証は、一刻も早く廃止すべきだ。
何の意味もない、不要な公共事業そのもの。
その辺の事を、月刊公論10月号に書いた。
月刊公論10月号 マイナ保険証は要らない
決断は早ければ早いほどいい →こちら
どこまでも不要である
現行の健康保険証を廃止して来年からマイナンバーとひもづけた保険証にするという。しかし各界から反対の声が上がっている。実際、全国各地の自治会から他人の個人情報がひもつけられたという報告が多数あがってきている。あってはならないミスが既に起きている。
医療現場からも続々と反対の声があがっている。日本医師会も廃止の陳情をした。そこで河野大臣は「紙の保険証じゃないからミスが起きる」と発言している。この発言は、マイナ保険証は不要であることを自ら認めている。 そもそもどうして健康保険証とマイナンバーをひもづける必要があるのか。政府の本当の狙いは何なのか。外圧なのか。そんな素朴な疑問がある。
実は複数の専門家に聞いてみた。すると外圧は関係なく、単純に国内事情だけだという。ただただ、新たなシステム構築で儲かる会社から献金を受けているからだという。どこまでも不要で不毛な政策である。
不要で有害な公共事業そのもの
要はマイナ保険証法案の本質とは不要な公共事業である。通行量の少ない田舎に高速道路を建設するなら利益は無くても害はない。しかしマイナ保険証は不要であるばかりでなく、「有害」そのものである。つまりマイナンバーという個人情報の流出が懸念される。
介護施設からも懸念の声が上がっている。介護士たちが入所者の個人情報を預かることになるのだが、心配でたまらないという。当然だ。超高齢化社会において高齢者の個人情報管理に関する法律整備は十分ではない。
2000年に成年後見人制度ができて家庭裁判所が所轄する法定後見の普及はまだ不十分である。実際、不正が報告されている。一方、信託銀行のような民間企業も本人の信託を受けて財産管理を行っているが成年後見人制度との整合性は検討されていない。
筆者は生前の意思であるリビングウイルの普及啓発を行う公益財団法人・日本尊厳死協会の副理事長を拝命しているが、高度の認知症の人のリビングウイルを誰が管理するのかで困るケースがある。家族が代理することが多いが、家族がいない場合の誰が「代諾者」になるのか民法は全く未整備である。
そんな状況のなか、民間の第三者が個人情報を扱うことになれば犯罪が多発するだろう。どんな視点からもマイナ保険証は不要で有害な公共事業そのもので、百害あって一利なしの政策である。
通信業者を喜ばすだけ
結局、通信業者を喜ばせるだけの無用な政策であることは明白だ。煩雑なだけでなんのメリットもない。トラブルが起きた場合の代償が大きい。だから中止の決断は早ければ早いほど傷が少ない。血税の損失が少ない。為政者は税金の無駄遣いにすぎないことを素直に認めるべきだ。政権維持のために通信業者を喜ばせるだけの政策はやめて欲しい。
マイナンバーと「ひもつける」作業自体が法案の目的であろうが、その意義は全く無い。もしも何かとひもつけたいのであれば、健康保険証とお薬手帳をひもづけて欲しい。現在、健康保険証は1枚だけだが、お薬手帳は何冊でも可能だ。医療機関別に複数のお薬手帳を持っている高齢者は多い。それでは、多重投薬や多剤投与を防ぐという目的は叶わない。まさに、お薬手帳は無意味なザル法である。健康保険証と同様、一冊に限るべきだ。
どうしても何かとひもつけたければ、保険証とお薬手帳をひもつけて、銀行のキャッシュカードのような健康保険証に変えてはどうか。それなら患者さんの利益と国益の利益が両立するだろう。
筆者は10年前に台湾の開業医を視察したが、そのようなお薬手帳と一体となったカード保険証はすでに実現されていた。診察券カードをリーダーに入れるとPC画面に保険証番号と投薬歴がすぐに閲覧できれた。すべての開業医がそうなっているという。遅ればせながらでも台湾厚労省を見習ってほしい。
利権政治は必ず崩壊する
結局、マイナ保険証法案の本質は思い付きと利権政治そのものである。様々な反対意見が出るたびに、「延期」や「再検討」や「工夫」という発言が出ているが、これは見苦しい言い訳にすぎない。 もしもこのまま強行すると医療機関は、マイナ保険証診療総辞退、という意思表示をする可能性が出てきた。保険医総辞退以来である。現場の医師や患者さんはそれくらい困っている改悪をなぜわざわざ敢行しようとするのだろう。それは「利権」そのものである。 戦後日本の政治は利権政治そのものであった。自民党はそれで一旦は政権交代に至った。
今回のマイナ保険証問題も行きつく先は政権崩壊ではないか。間違いだらけのコロナ政策、間違いだらけのワクチン推進と何十万人というワクチン後遺症患者の発生。いくらごまかしても、異常な超過死亡だけは絶対にごまかせない。そのツケは必ず国民が負う。
。
増税はするが労働者の収入は増えていないから生活困窮世帯が増える一方だ。 そこに今回のマイナ保険証法案と少なくとも内政においてこの10年間、いい政策はひとつも無かった。もしもマイナ保険証法案の間違いを認めるなら廃止の判断は早い方が傷が浅い。
もはやメンツに拘る段階ではない。長引けば長引くほど傷は深くなる。利権政治は必ず崩壊する。
ーーーーーーーーーーーー
もしも改革をするならば
健康保険証の強化である。
1)銀行カードやクレジットカード型にする。
2)そしてお薬手帳も兼ねる。
3)臓器移植の意思表示やリビングウイルも載せる。
4)もし紛失したらクレジットカードと同様な手続きで再発行する。
どこまで行っても、マイナンバーとは関係ない。
より良い健康保険証にバージョンアップすればいいだけだ。
PS)
来週のニコ動のゲストは門田隆将氏だ。
日本が置かれている状況、今後の世界動向、
政治の将来、日本はどう動くべきかなどなど。
乞うご期待。
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この記事へのコメント
萩原博子さんが「マイナ保健所の罠」文春文庫を出版していますが、健康保険制度を支えてきた医師たちが廃業を決めたケースもすくなくありません。
「Dr,コトー診療所」の先生のように、無医村を守るために常駐し続」と言ったけれど、来年から強制的に紐付けされるらしい。
社会保険番号と健康保険証が紐付けられるのは、アメリカ本国でも存在しない。
イギリスでは「国民IDカード」が廃止になった。
週刊現代の8月26日~9月2日号では古今東西、国民番号制度は有事の備え。韓国、エストニアなど番号制度の先進国は冷戦構造下で周辺国と鋭く対立した。こうした国では、国民に番号を付与することは反逆者やスパイを炙り出し、いざと言うときの動員をスムーズにするための仕組みであった。と書かれています。
確かに、横田めぐみさんや多くの人々が、簡単に北朝鮮に拉致された人がいるけど。
総選挙はしないままで、植民地の岸田大統領が何年も続けるのか、宗主国アメリカの命令で?。
Posted by にゃんにゃん at 2023年08月23日 10:29 | 返信
納得です。近年はどんなことでも大勢で憲法違反として今の政府を訴えるとか集団訴訟しか近年はないのではないか…マスメディアが国民の代弁で権力と戦うのではなく連携して戦前と同じように政府や今度は諸外国や経団連のためだけの広報報道になってしまってる。経済界、株主、スポンサー、政府に都合のいい情報だけ流すようになっているので報道のありかた含めて憲法違反で大勢の人で訴訟くらいしかないのかなと思います。
「法の支配」掲げてなぜ権力者は縛られないのか不思議です。
Posted by 心の中の応援者 at 2023年08月23日 10:43 | 返信
直接な外圧でなく例えば経団連が総理より強く、この国ともっとうまくやってくれなんて要求できるそうですから。経済界がテスラもトヨタもみな企業体のように企業帝国のように連携してそこから政治に圧力かけてくると思いますので、結局は経済グループと投資家の外圧圧力だと感じています。今は外国の会議できめた脱炭素にデジタルがいいという名目ですすめていて、その脱炭素から各イノベーションやらITが成長するので、結局は経済フォーラムとかダボスからの海外投資家つかった外圧になってくる気がするのですが。どうなのでしょう。
Posted by 匿名 at 2023年08月23日 11:54 | 返信
1980年代に国民の所得や資産を正確に把握しようとした「少額貯蓄等利用者カード」
通称「グリーンカード」ですが、世論の反対に押されて5年後に廃止になりました。
ただ本音が消えたわけではないので、「住基カード」(住民基本台帳カード)で全国民を
管理しようとしましたが、現在でも持ってる人はほとんどいないでしょう。
こうした失策を踏まえて「給付金の迅速化」とか「最大2万円のポイント」などで普及を
計っても伸びなかったので、保険証と一体化する強制化に踏み切ったのでしょう。
なのでマイナンバーに金融口座を紐つけしてくれればいいのが本音でしょう。
これまでにも年金の現況届や証券会社、銀行などからマイナンバーの提出を求めてられて
いますが、思うように集めれないのでしょう。
でも8割方の紐づけが済んだので保険証を存続させてもいいのでしょうが、それではメンツ
が立たないでしょうね。
もっともカードを返納したので安心している人がいると思いますが、紐づけした情報が
消えるわけではないと思います。
ただでさえフィッシング詐欺や振り込め詐欺が横行している時に、マイナカードに紐付け
した銀行口座等の金融情報が洩れる恐れは否定できません。
仮にこの手の損害を被った場合にも、デジタル庁は責任を負わないと解説していることも
肝に銘じておかねばなりません。
Posted by 凡夫 at 2023年08月23日 05:48 | 返信
長尾先生、こんばんは。
渡邉隼です。
大学で感染症学を教えるのもやめるべきですよね。あれは学問ではなく人を悪質極まりないカルトであることはコロナ騒動で証明されました。感染症学に代わってウイルスと人間が仲良く生きられる社会を目指す「ウイルス共生学」を立ち上げるべきです。
Posted by 渡邉隼 at 2023年08月23日 08:48 | 返信
かずくん、お疲れ様です
自分は情報処理自体は、全然嫌いでは無くて素晴らしい技術だと思うのだけど、システムの保守とデータ管理、人材の面では…公共事業のバラマキと変わらないのだろうな〜と、技術者さんからのお話も聞いても思う。道路を通すのに例えられているけど、流すものを「車」を「情報」に置き換えればいいのだろうし、“便利”という名分で便利に見える場所もあれば、見えない不必要な場所も(恐らく今回は膨大に)あるはずですね。
これは方法論自体が定着(パターン化)してしまって構造変化が伴わないために、環境(技術や人や国内外の情勢など)無視して、“情報”という“車”を流しているのでしょうけど、別に車は道が便利だから走っている訳じゃ無くて、そこに“道”があるから、走るだけだと思うんですね(笑)
その『主体性の無さ』と『都市化』は繋がっているのだろうと思っていて、高齢になれば車は運転出来ないし、機械もアプリも使いこなせない。“自己管理”からの“脱落”になって、個人の“自立度”は下がるのだろうけれど、所属する小集団の社会では、自立出来る人間が減れば減るほど困るんですよね…。。。
結論から言うと、「便利さ」の代償は、便利さに乗っかれ無い「無能さ」の人達の引き起こす小社会の混乱で、不思議なことに日本では酷く(闇が深く)なっていく気がしてならないです。
『管理』って、やってもやっても終わりが無い仕事なんだと思うけどなぁ。
その環境内における労力エネルギーとタイムリミットは限界があるから、そこに労力をどんどん取られると肝心の仕事自体が相対的に減っていくし、逆転して「管理」が仕事で“仕事”が何が仕事なのか分からなくなるのも、ありますよね(“足を引っ張る”存在に時間を取られて、バランスは取れてしまうのだろうけど、そしたら人々の心が荒む。それが予想されるなら最初からやらなければいいと思う)
だから昔のやり方はもう終了して、最初から話し合う対話形式が、もう新しい人達の間で定着していけば良いけれど、 まだ「与党」が主流だからなあ。。オードリー・タンの様な若い天才専門家じゃ無くて、政治家2世の役職政治家だったら、誰も最初から期待自体出来ないですよね…。。
指示は一方通行のディスコミュニケーションだらけで、対話自体が相互間の情報交換であり情報処理なんだと思います。会話がいつも指示形式になってる人も、割と多いけど(笑)
今日のスペース聞けました。和やかでとても楽しかった♪
特に高校の先生のメッセージも、少しずつ回復に向かわれて明るい様子で、まだまだ大変だとは思いますが嬉しく思いました。
今日も、お疲れ様でした。アサダー
Posted by 白夢 at 2023年08月28日 04:11 | 返信
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