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職務を全うする

2023年10月11日(水)

現職のままがんで亡くなる。

まさに「職務を全う」した。

そんな立派な市長も、いる。

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夕刊フジに書かせて頂いた。



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福岡県飯塚市長・片峯誠さん 

がん転移後も職務全う

「一緒に元気な飯塚をつくりましょう」と決意  

夕刊フジ  →こちら



麻雀好きの方ならば記憶に残っている出来事かもしれません。 2016年12月、福岡県飯塚市の当時現職だった市長と副市長が平日の日中に仕事をサボって市内の雀荘で繰り返し賭け麻雀をしていたことが明るみになりました。


当然市民から抗議が殺到し辞職。 その後の選挙で当選したのが、無所属新人の片峯誠市長。辞職した二人と賭け麻雀をした過去を認めた上で、「麻雀は一生しないと決めている。私たちは公務員であるという意識を示したい」と宣言。なんて素直な人なんだろうと記憶に残っていました。


市民からの人気も高かったようです。市長職は想像以上に激務だと語りながら懸命に仕事をされ現在二期目でしたが、9月25日に同市内の病院で死去されました。享年67。死因は肺がんとの発表です。


飯塚市の発表によれば、片峯氏は今年の2月に「進展型小細胞肺がん」のステージ4と診断を受けて治療入院。その約一カ月後に退院。3月22日には市役所内で記者会見を行っています。 「抗がん剤治療がうまくいった。治療は続けるが、現時点では引退するつもりはない」  


最長6月までは抗がん剤治療を続けることも明かし「病気と闘って頑張るので、一緒に元気な飯塚をつくりましょう」と決意を述べられました。 片峯氏が診断された小細胞肺がんは、悪性度が高く進行がとても早いことが特徴です。進展型とは、外科手術や放射線によって取り除ける範囲を越えて転移が拡がっていることを指します。この時点で、キッパリ仕事を辞めてもよかったはずです。


しかし、投げ出すことはありませんでした。 この7月に体調の異変を訴え、定期検診を早めて受診。脳への転移が見つかり、8月4日に緊急手術。術後、意識の戻らない状態が続いたため、ご家族から「治療を最優先にさせてほしい」と申し出があり、同月16日からは副市長が職務を代理していたとのこと。


 ネット記事などには、「手術後意識戻らず」という見出しが躍ったため、「手術が失敗したの?」と勘繰った人もいるかもしれません。 しかし、失敗したわけではないはず。がん転移巣に対し、完治を目指さず、少しでもQOLを高めるために緩和的外科手術を行う場合があります。進行したがんが脳に転移をした場合にもこうした手術は行われます。


術後に意識が戻らない可能性があることもご本人とご家族は医師から説明を受けていたはずです。見方を変えれば、術後に痛みを感じることなく、眠るように旅立つことができたのでは。


熱血中学教師から市長職になったという経歴の持ち主でした。眠りの中でも尚、お仕事をされているかもしれません。



ーーーーーーーーー



僕にはとてもできない壮絶な生き方。


この連載には病気よりも生き方を書いている。



60過ぎたら、なんでもあり。



誰かがそう言ったらしいけど、ほんと、その通り。



生きたいように生きて、

死にたいように、死ぬ。



後段は難しいかもしれないけど、知識があれば可能だ。



10月21日の大阪で、2時間、お話しする。→こちら




PS)

10月14日は、1300人がほぼ満席、と聞いた。


頑張って、本当の事をお伝えしたい。





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この記事へのコメント

ニコ動のHPVワクチンの話は良かったです。

初めて知ったこともあって勉強になりました。
麻疹ワクチンは、感染はしても発症しない生ワクチンだが、HPVワクチンは感染をさせないワクチン。
でも、これは考えてみるとそうなんでしょうね。麻疹は発症さえしなければ良いけれど、HPVは感染すると異形成→がんの可能性があるからですね。

ただ、そのために反応が強いワクチンになってしまう。
HPVワクチンで重篤になる率はコロナワクチンの10倍以上のようです。

既にHPVワクチンを打った人に関しては、異形成になる率、がんになる率を長い年月かけて追跡調査してほしいです。打たない人との比較が大切です。
そして打たない人は、隈本教授がおっしゃるように、検診を必ずすることです。異形成の段階で発見した場合、進行しそうならレーザー治療とか軽い治療もできます。

ワクチンで副反応が大きい場合、立ち止まって改善する、それができた時もありました。
MMRで700人に1人が入院することになり、ムンプスを抜かしたMRにすることができたのです。
HPVワクチン、コロナワクチンは今後どうなるのでしょうか。

Posted by ジェイ at 2023年10月11日 09:53 | 返信

ニコ動のHPVワクチンの話は良かったです。

初めて知ったこともあって勉強になりました。
麻疹ワクチンは、感染はしても発症しない生ワクチンだが、HPVワクチンは感染をさせないワクチン。
でも、これは考えてみるとそうなんでしょうね。麻疹は発症さえしなければ良いけれど、HPVは感染すると異形成→がんの可能性があるからですね。

ただ、そのために反応が強いワクチンになってしまう。
HPVワクチンで重篤になる率はコロナワクチンの10倍以上のようです。

既にHPVワクチンを打った人に関しては、異形成になる率、がんになる率を長い年月かけて追跡調査してほしいです。打たない人との比較が大切です。
そして打たない人は、隈本教授がおっしゃるように、検診を必ずすることです。異形成の段階で発見した場合、進行しそうならレーザー治療とか軽い治療もできます。

ワクチンで副反応が大きい場合、立ち止まって改善する、それができた時もありました。
MMRで700人に1人が入院することになり、ムンプスを抜かしたMRにすることができたのです。
HPVワクチン、コロナワクチンは今後どうなるのでしょうか。

Posted by ジェイ at 2023年10月11日 09:56 | 返信

かずくん、お疲れ様です。


この賭け麻雀のニュース、何だか覚えている様な気がする…(笑)。。少し間抜けなお話で、当選した市長も“やってました”と認めていたんですね。病気になってもお仕事続けられて最後は眠る様に亡くなられたけれど、頑張ってまた戻ろうと期待を込めながら、静かに最後を迎えるのも不思議に思います。

今はほとんど成人の方は担当しないけれど、いつも半分以上がお喋りになってしまう…。。「話場所が無いから」というのが大きな動機だけど、、確かにあまり無いかな。。それで頑張って聴き手にまわるのですが、「自分みたいな何も知らない人でいいのかな…」なんて思いながら、色々聞かせてもらってます。
今日のお話も、幾つか聞いて、どれもとても素敵でしみじみとした話ばかりでした。


今日の講演会も、頑張って下さいね(行きたかった…)
今携帯を手に持って寝落ちしていたら、また目が覚めました。。もう眠らないと(笑)
人に必要とされたら、つい頑張ってしまうのは市長さんだけでなく、他にもいらっしゃるのかな…なんて思います。
うーん。。かずくんの場合もしコンサートが控えていたら、つい頑張ってしまうのかなあ…なんて思いながら、まあその時にならないとわからないですね。
社会的な「死」は無いまま、静かに迎えられて、いくつか考えさせられます。病気になって状況に閉じ込められる方も多いから、大変だけどそいいう意味で自由でいたかったのかも。


眠気と戦い?ながらでした(笑)講演会はアーカイブが無いから残念だけど、ここから新しい自由繋がりが生まれていきますように。願いを込めて。


今日も、お疲れ様でした。ネマスー♪ネムスギル!

Posted by 白夢 at 2023年10月14日 02:12 | 返信

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