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最期は本名で迎えた理由
2024年02月18日(日)
偽名で通したが最期は本名で迎えた男。
どうして?って誰でも思うことだろう。
そのあたりを夕刊フジの連載に書いた。
桐島聡容疑者を名乗る男
死の数日前までは普通に暮らし、がん放置療法...
「最期は本名で迎えたい」突然の自白は自分のためか
夕刊フジ 長尾和宏 →こちら
日本の医療の最も素晴らしいところ。それは「国民皆保険制度」の存在です。この制度が始まったのは1961年のこと。1955年頃は国民の3分の1にあたる3000万人が低所得のため無保険者であり、医療を受けられませんでした。今はこの制度があるから、誰でも行きたい病院にアクセスができ、安価に治療が可能です。
欧米では、限られた医療しか受けられない人が現在も大勢います。日本が誇るこの素晴らしい制度も今年で63年。経済が疲弊し続ける中、危うい場面に来ています。
しかし、保険証を持っていなくても70歳まで生きられる人もいるのだ......報道を聞き、僕は妙な感慨に浸っています。
1970年代、新左翼過激派として世間を騒がせた、東アジア反日武装戦線。同派による「連続企業爆破事件」の容疑者として重要指名手配されていたメンバーの一人、桐島聡とみられる男が1月29日に神奈川県鎌倉市内の病院で死去しました。享年70。死因は、胃がんとのこと。
捜査関係者によれば、男は道で行き倒れていたところを病院に搬送されてそのまま入院。やせ細っており、「買い物に行く途中で動けなくなった」と病院で語ったそうです。保険証を使わず、当初は「ウチダヒロシ」という偽名を名乗っていました。
しかし1月25日に自分は桐島聡であると突然話したため、神奈川県警から連絡を受けた公安部の捜査員が身柄を確保。彼は1年以上前からがんを患い、自費診療で通院していたとのこともわかりました。
しかし、自費診療でアクセスしたとしても、医療機関からは保険証の提示は求められるはずです。男は、保険証を「失くした」「忘れた」と誤魔化し続けていたかもしれません。
また、がんの手術や抗がん剤、放射線治療を自費で受けたなら、数百万円は請求されるはずですから、男は、がんと診断されても一連の治療は拒否していた可能性があります。
逆に言えば、死ぬ数日前までは入院もせずに普通に暮らしていたということ。がん放置療法です。 実は多くのがんの人は、死の1カ月前くらいまでは日常生活を送ることができます。
食事や歩行がいよいよ困難になるのは死の1~2週間前のことが多い。 逃亡50年の人生。偽りの名で恋も酒も、音楽も味わっていました。
しかし、「最期は本名で迎えたい」と突然の自白。実名を吐露したのは警察のため? 被害者のため? 仲間のため? 家族のため?
その動機はもう闇の中ですが、僕はどれも違うと思います。ただ単に、自分のため。「桐島聡」という人生を生きたのだという実感が、最期の最期にどうしても欲しかったのではないでしょうか。
ーーーーーーーーーーー
PS)
昨日の僕のスペース、聴いて下さいね。
1時間+2時間=3時間もかかりますが。(笑)
明日月曜日の20時からの長尾チャンネルのゲストは石破茂議員。
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この記事へのコメント
みなさん、日本に「老人医療費無料」の時代があったことをご存じでしょうか。
1960年、岩手県のある村が「65歳以上の老人医療費無料化」を実現、翌年には「60歳以上」と広げました。
その後1969年、美濃部都知事の時に「70歳以上」で開始し、おりから全国の革新自治体が相次いで導入しました。
1973年には、自民党政権下で「70歳以上の老人医療費無料化制度」が成立したのです。50年前のことです。
当時この運動を提起し実現させた若い世代が、今生存している「後期高齢者」なのです。
興味ある方は、その後この画期的な制度がなぜ廃止されるに至ったのか、ご自分で調べてみてください。
Posted by 匿名でごめん at 2024年02月18日 12:39 | 返信
霧島聡という人は、なにをして、なにをしなかったのかよくわかりません。
四国の田舎から、出てきて、明治学院大学か、明治大学大学に入学して、一年間も行っていなかったのかもしれない。
早く自首して、自分の罪とやったことへの裁判を受けて、服役すれば、良かったのにと思います。
高橋伴明監督の「バス停の女」の映画にも、過激派のような爆弾事件をするという筋書きがありましたけれど、やめてほしいです。私達の団塊の世代は、やっと大学に入学したら、どこの国の誰とも知れない集団の指導で、過激なことをした先輩もいました。今は平凡に会社に勤めて、もう停年になっているのではないかと思います。
ノルウェイの森の自殺した女子大学生も私の同窓生だし、女子大学の教授に気に入られてその教授の孫を結婚したしたけど、姑と小姑に虐められて去年死んだ友達もいました。女友達の弟さんは、アメリカ大使館に突入して、いまだに、アメリカのCIAに追いかけられて日本中を逃げているそうです。
アメリカ政府は、怖い存在らしいです。私達団塊の世代は、死ぬまで競争なんでしょうね。中学校時代は一クラス63人で、13クラスありました。子供なんて生みたくなかったです。今は子供の数が少ないと政府は言っていますけれど、子供は相変わらず、虐めがあってかわいそうです。私達は、介護保険税を払って来ましたけど、介護保険のサービスはうけられそうにありません。霧島聡のように、どこかで野たれ死にになるのでしょう。
Posted by にゃんにゃん at 2024年02月18日 07:09 | 返信
霧島聡という人が罪をおかした事は許される事ではありませんが、私も先生が言われるように自分の為だったのではないかと思います。逃亡生活の間、どんな思いで生活し人と関わってきたのか常に偽りの自分でいたのだから最期は自分でありたかったのではないかなって思います。
心から笑ったり幸せだと感じる事もなく生きていたのかも。
自分の名前を名乗ってほっとして旅立ったかもしれませんね。
Posted by 博多っ子 at 2024年02月18日 10:20 | 返信
かずくん、お疲れ様です。
今日は一人カラオケ行ってました(笑)。その後は雑用こなしてました。。
午後まで疲れはあまり取れなかったのだけど、不思議と料理して食べたら、自分は疲れが取れてしまう。
本当に疲れている時は、料理自体パスして外食にしたりするので、そこは理由はよく分からない。。
桐島聡容疑者?のWikipediaやネット情報、一通り読んでみました。
親が団塊世代なので、父なんかは復帰運動ももちろんよく知っているから、怒りん坊で元気でよく話すイメージ。
兄弟も多いし、人も多いし、あの…子どもを多く産むのは幼少期など一定数亡くなるのを見越して増えるというから、貧しいのだろうけど、今と全く違う活気があったのだろうな、と強く感じます。
大昔読んだ「ヤバい経済学」という本の中に、ルーマニアの独裁者チャウシェスク政権が、避妊を禁じて国力の為に人口増加を計画した所、結果的にその政策によって産まれた子ども達に倒されたお話を思い出したのですが、(今「子どもが増えすぎた」ために攻撃されている国もある…と言われてる)、“子どもが増えない”というのは、当然だけど重要なことですね。。
私は子どもは人間の「原型」だと思っているから、大好きなのですけど、今は高度医療で昔だったら生きられなかった子ども達も、生きられる様になっているから、うーん。。確かに人口って医療と深い関わりがあるかも…。
桐島聡容疑者も、もともと無保険時代に産まれた人なので、その昭和の時代を偽名で自由に生きて(生き抜いて?)、死ぬ直前になって「自分」に戻ったのかな…なんて思います。。
もう遅いので寝ます(笑)
今日も、お疲れ様でした。
Posted by 白夢 at 2024年02月22日 02:27 | 返信
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