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叶井俊太郎さん、段階的ではない人生の終わり

2024年03月15日(金)

人生は段階的に終わる場合とそうでない場合がある。

映画プロデューサーの叶井俊太郎さんは後者だった。

彼の生き方、逝き方について、夕刊フジに書いた。

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映画プロデューサー・叶井俊太郎さん 

破天荒な死生観「死ねねえんだよ。困ってんだ、俺も」 

段階的ではない人生の終わり

夕刊フジ  長尾和宏  →こちら




人生の最終章について講演会などでお話をすると時々、こんなことを言われます。 「先生の話は興味深いですが〈死の五段階〉の視点がないですね」 「好きじゃないんですよ、ああいう話は...」と答えると「医者のくせに長尾はアホやなあ」みたいな顔をされることも。


〈死の五段階〉とは、精神科医のエリザべス・キューブラー・ロスが、『死ぬ瞬間』(1969年)という著書の中で、死を宣告された人の心の変化についてまとめたもの。


第一段階は、「否認と孤立」(自分が死ぬなんて何かの間違いだ! という気持ちから、周囲から孤立するようになる)。


第二段階は、「怒り」(死ぬのが間違いではないとわかると、どうして私なのか!と怒りに代わる)。


第三段階は、「取引」(神様などに対し、良い行いをするから死を先延ばしにしてほしいと頼む)。


第四段階は、「抑うつ」(肉体や容姿が衰え死を意識せざるを得なくなり、気持ちが落ち込む)


第五段階は、「受容」(これまでの葛藤や苦痛を乗り越えて、死を受け入れるようになる)


 最初に本書を読んだときは僕もなるほど!と思いました。しかし在宅医としてお看取りをするようになってからは「人間が、そんな一筋縄でいくわけないやんか」という感想しかありません。  


この人の本を読んで、そんな思いを強くしました。映画プロデューサーの叶井俊太郎さんが、2月16日、都内の自宅で、妻で漫画家の倉田真由美さんらに看取られて亡くなりました。享年56。


叶井さんは2022年に膵臓がんのステージ3で余命半年と宣告されていました。抗がん剤などの標準治療を受けず、最後まで仕事をし続ける選択をし、昨年10月には『エンドロール末期がんになった叶井俊太郎と、文化人15人の"余命半年"論』を出版しました。その破天荒な死生観に僕は何度も笑ってしまいました。


出版後の文春オンラインのインタビューではこんな発言をしています。


「死ねねえんだよ。困ってんだ、俺も」


 僕は、叶井さんの生き方にとても共感しました。さすが、600人の女性とセックスして(相手の顔も覚えていないとか...)、4回結婚して、破産を経験した伝説の映画プロデューサー。何も死を恐れてはいない様子。


だけど、痛いのは勘弁だという。「安楽死させてほしい」とも話していました。今後の医学部教育でぜひ、キューブラー・ロスの本と合わせて読んでほしい名著です。「取引」も「怒り」も「受容」も段階的に訪れるものではなく、人間は毎日ぐちゃぐちゃと、いろんなことを考える。


そのぐちゃぐちゃの中で、ある日不意に人生は終わるのです。



ーーーーーーーーーーーーーーー



僕も映画プロデユーサーの端くれなので他人事ではない。


奥様の倉田真由美さんとは知り合いだ。

いつか長尾チャンネルに出演してくれるだろう。



僕は、叶井さんよりすでに10年長く生きている。


もう充分生きた、と思う時もあれば、

いやまだまだ、と思う時もある。


結局、運命は神様でないと分からない。


1日1日を感謝しながら、楽しんで生きるしか道はない。


今朝も、目覚めた時に神様に感謝したよ。


生かして頂き、有難う御座います。




PS)

国会は空虚だよね。


もう終わっている。


今週末、次に向けた動きが加速する。




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この記事へのコメント

キューブラー女史自身が、終末期を5段階理論通りの経過は辿りませんでした。親しい方々の証言によれば彼女は最期まで怒りを手放すことは難しかったようでした。
でも、それもなんて人間らしい、と何か呪縛のようなものが解けたような気がしたのを覚えています。

国会も、メディアも、まるでダイオフのような最期の断末魔をあげながらあがき続けている。

Posted by エリザベス at 2024年03月15日 02:21 | 返信

キューブラーの「死の5段階説」。結論しか知りませんが、実際は、長尾先生言われるように「グチャグチャと考えるうちにある日突然訪れる」のでしょう。ただし「神のみぞ知る」こともないでしょう。「受容する」という心境に至るのは最初から放棄しておく「自然法爾」のほうがいいでしょうね。

「生きてきたように死ぬ」。「最後の息を引き取って終える」。これだけは本当らしい。脳内がなんとかホルモンで満たされ「恍惚のうちに」瞑目することを信じて自然に還るべしということでしょう。どっこい、オートファジーで「幽体離脱」「復活」することもあるかもしれません。イエスにあって我にないとは言えないです。

「死の瞬間」を「断末魔」ととらえるか「涅槃期」ととらえるかは自由。多くのコメンターたちがやっているように、自分を喜ばせてくれる情報ばかりを収集する習性があるほうが精神衛生上いいでしょう。ただし、他人には教えず「秘す」を貫くようにしてほしいものですね。

Posted by 匿名でごめん at 2024年03月15日 08:06 | 返信

今晩は。
経験人数について「600人と言ってるけど、それ以上、700〜800人とか」とニャリ。
30代の時のお相手に芸能人の卵が複数いたと認めています。
元TV東京のプロデューサー・佐久間氏が「TV業界の枕事情について「しょっちゅうやってる人はいるでしょうね」と見解を語っています。
映画会社の元幹部は「今のTVは、芸能プロが力を持ち、芸能プロを中心にキャスティングをしている。ハリウッドでプロデューサーに権限が集中するのに近く、似た様な事が起こり易い土壌が有る」と言っています。
TBSドラマで人気の多生児の母役の女優がいますが、「えっ?この人が?」という様な可愛らしい女性ですが、番組プロデューサーとダブル不倫が発覚し、プロデューサー夫妻は、離婚したが、女優夫妻は、離婚せず、夫が暮らす米国へ移住しました。
普通の家庭は、芸能界に娘を入れたりしませんが、その女優の御両親も大反対だったそうです。

叶井氏は、森永卓郎氏や原口一博氏と同じ治療法、血液を抜いて、免疫細胞を増殖させて血液を戻す治療法。
私が妹に薦めた方法と同じなんですが、標準治療でないと金がかかります。
抗がん剤は、一時的には病巣が縮小するんですが、芽胞の様になって、まるで春を待つスイバの様になってて、抗がん剤が終わると一気に増殖するんです。
そん時は、速かったですよ。
近くに居たら、色々してあげられた事も出来ませんでした。
癌や感染は、本当は、完治する病気なんですが、そういう治療法は、闇に葬られてきました。

Posted by 三毛猫 at 2024年03月16日 02:12 | 返信

第一段階から第五段階まで私にはよくわかります。死ぬ間際というか死ぬようなショックと対面しても泣き寝入るようなショックな理不尽な目にあったとしても、、そのコースを順番バラバラでも何度も辿りそうです。受容しても否定したり、また覚悟して落ち着いても又迷いがおこり、それが何度もぶり返して。ただ何となく思うのは死ぬときはやはり運で、先生のいうように色々考えたままも分かります。
ただ人によって何かは分からないが使命めいたやることがあるような人もいて、その時までなななか死ねない。解決までいかなくても誰かに想いを引き継いでもらうとか。
その時にならないと死ねない人もいるのなのかもしれません。先生のニコ動みて、3年間一生懸命、不都合なことを発覚させてくれようと有難うございました。そういった方がいるというのが救いでした。NTTとTSMCの話には絶句でした。多くの人が知らないと対応されない。泣き寝入りは無念残してその執念が生きる糧になるときもあるけれど、出来るだけしたくはないですよね。運の要素は強いとは思います。でも何か解決できないショックな理不尽なことが起れば死に直面でなくても5段階のコース2,4,3あたりの順番が変わるときありながら何度もループしながらも思い方として受容、一定の覚悟まで辿る気もします。

Posted by 心の中の応援者 at 2024年03月16日 02:22 | 返信

叶井さんの人生は「濃かった」のでしょうか・・・?
56歳、私より3年お若い、ですが既に4回も結婚されて、600人の女性とセックスをした?!
武勇伝なのか、本当にある意味「絶倫」の方ですね。奥様になられる方は「嫉妬」と無縁の方でないと本当に勤まらないのでしょう。倉田さん、本当に最期まで頑張られましたし、これからも色々と妻としての諸々があるとは思いますが、どうかご心身が壊れない様、遠くより見知らぬ私は応援と祈ってます。
スペース、拝聴しました。和宏先生は少し減酒されるといいかもしれません。私も年代が近いので昔の昭和の若者の今じゃ考えられない先輩に楯突かない時代は体験してます。あの頃の大学生は本当に大変だったと思いますよ。マイペースな私はそんな学生社会が苦手で極貧だったから高卒でとっとと、就職しました。大学など私の人生の写真からはかけ離れていた世界。早く働きたかった=貧乏だったって事でした(笑)。
和宏先生は、10年叶井さんより長く生きられている、こればかりは神様仏様の采配ですね。
名前も覚えられない600人斬りのセックスにこれから、挑戦されますか?!(爆)。
キュプラーロス氏は提唱した有名な云々は、ご自身のターミナルは混乱していたと聞いた事あります。
和宏先生が仰る、突然「死」が訪れるのでしょうね。そこには残念ながら「生きてきた様に死ぬ」がイコールじゃないでしょう。事故や自らの死で人生を終える方々が、誠実で優しい方々だったというのはよく聞く話ですし、私自身も体験しています。人生は思う通りにはいかない「不条理」と背中合わせに生きている。
人生って本当に残酷だって、それを乗り越えられない人たちも沢山いて、その方達を「逃げ」という言葉で片付ける風潮は、本当に無力感。皆、一生懸命生きていて人間の尊厳があります。
応援してますので、お酒、どうか断酒してみてください!烏龍茶で頑張ってみませんか?!
ご自愛くださいね。またライブでお目にかかれるの首キリンで楽しみにしてますよ(^_-)!!

Posted by あん at 2024年03月17日 12:14 | 返信

霧島聡のDNAは、親族のDNAと一致したそうです。
霧島聡が、多くを語らずに死んだのは、他の仲間のことは言いたくなかったのでしょう。
遺骨は親族は引き取りを拒否したので無縁墓に入れられたそうです。

Posted by にゃんにゃん at 2024年03月17日 01:51 | 返信

かずくん、こんにちは。


昨日まで疲労感が強くて、時間あるのに休んでました。。ごめんなさい。
母に相談したら、珍しく心配してくれてドラッグストアのチラシを持ち出して、セールのビタミン剤を買うように強く勧められたので、興味は無かったのですが気持ちが嬉しかったので、ビタミン剤を買いに行きました。
その中で肌荒れや疲労に効くサプリメントもあって、ついでなので3種類ぐらい買ったら、何となくいい感じで疲れが取れています。
単に休む時間が取れなくて、積算されて余計動けなくなっているだけなのですが、たまには良いのかな〜。親に感謝。


倉田真由美さんの夫というだけで、本当に何も知らないのですが、『エンドロール末期がんになった叶井俊太郎と、文化人15人の"余命半年"論』は少し探してみて、読んでみても良いな。。と思いました。
美男美女、というのはどんな感じなんだろう〜(このご夫婦限らず)と、元々人間的な変な興味はあるのですが(笑)、容姿端麗でないと歩めない人生も経験もあると思う。
そういう下世話な関心を、大きく面白く受け止めてくれる様なエネルギー溢れる雰囲気に、写真を見ても魅力的だなあ…と感じます。


因みに、自分は余命半年でゆっくりと体験出来るなら、「死」というプロセスを味わってみたいです。
出産した時も緊急帝王切開で、それはそれで何も後悔も無いけれど、生きている間に体験出来る身体的な大きな変化って(健康なら)あまり無いですね。

最後までドラマチックな生き方だったのかも。
ご冥福を、お祈りします。


駆け足コメントでごめなさい!
今日も、応援しています。

Posted by 白夢 at 2024年03月18日 02:27 | 返信

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