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「自殺カプセル」(安楽死マシーン)で初の死者

2024年10月07日(月)

スイスで「自殺カプセル」による死者が出た。

お医者の手を借りない安楽死マシーンである。

欧米の安楽死議論は、もうここまで来ている。


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「自殺カプセル」(安楽死マシーン)で、初の死者!

......日本で使用できる日はいつ??


長尾先生が以前、このメルマガで紹介していた安楽死マシーン(自殺カプセル)で、初の死者が出たそうですね。しかし、関係者数人が逮捕されたとか?


【以下産経新聞の 2024年9月25日の配信記事より】


スイス 安楽死希望者を窒素噴出の「自殺カプセル」で絶命 


●地元警察が関係者を逮捕

スイスで「死の権利」を訴える医師が開発した「自殺カプセル」で米国人女性が死亡し、地元警察は24日、関係者数人を逮捕したと発表した。 「自殺カプセル」は、棺桶と同程度の大きさ。志願者が中に入ってふたを閉じると、自動音声で「ボタンを押すと、何が起こるか分かっているか?」などと質問し、意思確認した後に窒素を噴出して酸欠死させる。警察の発表によると、23日にスイス北部シャフハウゼン州の森に自殺カプセルが持ち込まれたという通報があった。捜査当局はカプセルを押収し、遺体を解剖して調べるとしている。


スイスでは自殺幇助が容認されているが、刑法は「利己的な理由」による幇助を禁じている。地元メディアは、捜査当局は自殺教唆容疑で調べていると報道。窒素使用が、化学薬品使用の規制に抵触する疑いもあるとしている。死亡した女性は64歳だったとされる。


自殺カプセルは、安楽死運動の指導者として知られるオーストラリア人、フィリップ・ニチキ医師がオランダで開発した。今年7月、スイスの自殺幇助団体が装置を公開し、実用化への意欲を表明。医師の処方する薬物なしに数分で苦痛なく死ねると主張していた。


●自殺ほう助カプセル「サルコ」スイスで初の死者

サルコの運用団体ラスト・リゾートは24日、カプセルを使った初の自殺ほう助が行われたと発表した。 同団体によると、死亡したのは健康問題を抱える64歳の米国人女性で、23日午後、シャフハウゼン州の森の小屋のそばでカプセルの中に入り、自死した。 シャフハウゼン州警察は24日、州検察が自殺教唆・ほう助の容疑で数人に対する刑事手続きを開始し、数人が州警察に身柄を拘束されたと発表した。 サルコは当局が押収し、遺体は検死のためチューリヒ法医学研究所(IRMZ)に運ばれた。


●物議を醸すカプセル

サルコはオーストラリアの医師で安楽死擁護者のフィリップ・ニチケ氏とオランダ人技師のアレックス・バニンク氏が考案。カプセル内に窒素を大量に放出し、室内を急激に低酸素状態にして中にいる人を死に至らしめる。スイスなど自殺ほう助が合法化されている国では通常、医師の処方する致死量のペントバルビタールナトリウムが使われるが、窒素は安価で購入でき、医師の処方せんも要らない。 サルコの開発者は7月にチューリヒで開かれた記者会見で、自殺ほう助が合法化されているスイスで、このカプセルの「世界デビュー」を計画していると発表した。


しかし、シャフハウゼン州を含むいくつかの州が、このカプセルの使用に警告を発した。 専門家の間でも、カプセルの使用を規制する法律があるのか、あるとすればどの法律なのか、意見が分かれていた。


●「法的適合性を欠く」

連邦内閣(政府)は奇しくもサルコが使われた23日、初めて公の場でサルコに言及した。エリザベット・ボーム・シュナイダー内務相は、このカプセルはスイス国内では使用できないと明言した。


ボーム・シュナイダー氏は秋季議会で、「サルコは2つの点で法的適合性を欠く」と述べた。第一にこのカプセルは、商業・業務目的で市場に出される製品の安全性を規制する製品安全法の要件を満たしておらず、「したがって市場に出してはならない」とした。 また自殺を目的とした窒素の使用は、化学物質法の意図する目的とは一致しないと述べた。


ボーム・シュナイダー氏はまた、窒素の使用に関する管轄は基本的に各州にあると強調した。 一方、ラスト・リゾートは、カプセルのスイスでの使用が合法であるという姿勢は崩していない。 ラスト・リゾートの創設メンバーで弁護士のフィオナ・スチュワート氏は声明で、同団体は常に弁護士の法的助言に基づいて行動してきたと述べた。 また7月の会見で「過去2年間、さまざまな専門家から広範な法的見解を サルコの使用に法的な障害はないと理解している」と述べている。


●2人用サルコの計画

サルコは7月、別の米国人女性が第1号の利用者になる予定だった。しかし、本人の精神状態を理由にカプセルの使用許可が取り消された。この女性はその後、別のスイスの自殺ほう助団体の支援を受けて死亡した。


英紙デイリー・メールは最近、86歳と80歳の英国人夫婦が、2人用のサルコを使って自死する初めてのカップルになると報じた。2人用のサルコのアイデアは、7月に同団体が発表していた。来年1月にも使用が可能になる予定だという。 スイスでこのカプセルが使用されたニュースは24日、スイスの主要日刊紙の見出しを独占した。議会でも反応があった。秋季議会でボーム・シュナイダー氏にサルコ使用の合法性について質問した下院法務委員会委員のニーナ・フェール・デュッセル議員(国民党=SVP/UDC)は、日刊紙ターゲス・アンツァイガーに対し、カプセルの使用禁止を提案することが可能か検討していると述べた。 編集:Marc Leutenegger、独語からの翻訳:宇田薫、校正:上原亜紀子 引用ここまで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



長尾先生は、以前、この自殺カプセルができたとき、歓迎されていたと思います。 これで、医師が自殺ほう助で罪を被ること、あるいは罪悪感を持つことがなくなる、 と仰っていたような気が致します。


しかし、スイス在住でずっと安楽死の報道を発信している日本人記者の宇田薫さんによれば、オランダ警察が今週、サルコ開発者フィリップ・ニチケ氏(オランダ在住)のオランダ国内の事務所を家宅捜索。スイス当局の要請受けコンピューター、サルコのプロトタイプ等を押収したとのこと。 「自殺カプセル」は、どの国も承認しないということでしょうか? 日本にこのカプセルが輸入される日はいつになりますか? 長尾先生のお考えをお聞かせください。



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【長尾の回答】・・・・・・・・・・・・・


ここから先は、僕のメルマガであるまぐまぐの

「長尾和宏の痛くない死に方」で昨日配信した。



僕のメルマガではこういうデリケートな話題を取り扱っている。


興味のある方は、入会して全文を読んでください。→こちら



それにしても、

欧米諸国は安楽死OKの国が増えてきたけど、

日本は尊厳死についての法律すら作れてない。


2026年11月、東京で僕たちが主催する死の権利世界大会

においてもサルコの話題が出るだろうけど、日本はどうなのか。







オランダやスイスは、今後、サルコの是非に向かうことは間違いない。



この話題は、非常にデリケートなので

欧米でもかなりの議論を呼びそうである。




PS)

今夜のゲスト、河添恵子さんのお話は、

叶うならば多くの方に聴いて頂きたい。



「まぐまぐメルマガ」と「ニコ生」が僕の発信です。








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