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自宅火災は他人事ではない

2024年12月18日(水)

今、空気が乾燥して全国的に火事が多い。

しかし自宅火災は決して他人事ではない。

国際政治学者の猪口孝さんもその一人だ。

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以下、夕刊フジに書いた記事。


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国際政治学者・猪口孝さん 

偉大な学者の痛ましい訃報 

まさかこんなことで...という理由で「自宅火災」が起きることを忘れない

夕刊フジ 長尾和宏 →こちら



大変痛ましいニュースが飛び込んできました。  


国際政治学者で東大名誉教授だった猪口孝さんが、11月27日に都内文京区で発生した自宅火災により死去されました。享年80。死因は焼死との発表です。この火災により長女も亡くなりました。  


火災で亡くなることは、他人事ではありません。 総務省消防庁が発表した2023年の「火災統計」によれば、昨年一年間の総出火件数は、3万8672件。火災による死亡者数は1503人とのこと。


一昨年の2022年は、3万6314件で、死者数は1452人でしたから少し増加しています。


そして火災の原因の1位はたばこ、2位はたき火、3位はコンロ、4位は放火、5位は電気機器というデータもあります。 建物火災は、これからの寒い季節に増えていきます。原因の5位となった「電気機器」ですが、コンセントとプラグの間に埃が溜まることで発火する「トラッキング現象」。


そして、過度なタコ足配線でも出火の可能性が出てきます。一つのコンセントに電気量が集中すると、コンセント自体が発熱します。また、ストーブの近くに本や衣類など燃えやすいものを置かないなどの配慮も大切です。



まさかこんなことで...という理由で、自宅火災が起きることを忘れないでください。  今回、繰り返し流されたニュース映像に胸が痛みました。もしもご家族が見たら立ち直れないような内容もあったように思います。


そして、報道の仕方に違和感も持ちました。猪口氏の妻は、自民党の猪口邦子参院議員。 多くの番組では、「猪口議員の夫が死亡」という伝え方をしていたように思います。 しかし、誰もが「●●の夫」「〇〇の妻」としてだけ生きたわけでも、死ぬわけでもありません。


訃報にも、個人の尊重のされ方が当然あるはずです。 ましてや、猪口さんは日本国際政治学会理事長など多くの役職を務め、数々の大学で教鞭を取り、日本の政治学、教育界に大きな貢献をされてきた方です。


〈インテリジェンス・ニッポン〉という媒体のインタビューでこの夏、こんなことを語っていました。


「刑法の強姦罪が不同意性交等罪に改正されたのは、実に2017年のことで、明治40年(1907年)の制定から百年以上たってからです。この間、人権意識や女性の権利などはもちろん、政治体制も見かけ上、変わってきたのですが、法律がそうした変化を吸収できず時代遅れになっていたのです。これは世界的に見ても先進国として恥ずべき事態です」


停滞する日本に変革を求め続けてきた、偉大な学者の訃報でした。



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毎日、火事のニュースがテレビで流れている。


それだけ空気が乾燥しているのだね。


ひとりひとりが火の元に注意する以外にない。


でも、わかっちゃいるけど、で火事が起きるのだろう。



これまでの人生で火事で焼け死んだ知人が3人ほどいる。


入浴死と同様に、ある日突然、やってくる。


まさに、「まさか」だ。


人生、一寸先は誰も分からない。


頭の片隅でどこか怯えながら生きるしかない。





PS)

映画撮影は、後半戦に入ってきた。


順調です。


僕は毎日、関東を転々としている。


まさに逃亡犯そのもの。



先日紹介した映画「正体」の横浜流星と

吉岡里帆が今日、報知映画賞を受賞した。→こちら


これも逃亡の映画です。


なんか重なります。


「正体」は、必見の映画です。






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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

猪口孝先生の全て英語による講義を拝聴したことがあります。
比べるのもおこがましいのですが、英語力に関しては同程度であったのか?
全て聴きとれました。
但し、専門用語を使った深いものならどうだったでしょうか?

先生の質問で、「英語以外に外国語を勉強してるか?」と問われたので、
「エスパニョール」と答えたら、「何それ?」と聞かれ、ビックリ!
そこで、英語で「スパニッシュ」と答え直しましたが?

また、奥様の邦子さんの講演(日本語)も拝聴したことがあります。
邦子さんが、孝氏のことを「親もすぐ気に入ってくれると思った!」と
メロメロでお話しされたのが印象的でした。

とても羨ましい美男美女の知的カップルであったのに、
何が起こるかわからないものですね!娘さんとのご冥福をお祈りいたします。

Posted by KNファン at 2024年12月18日 11:14 | 返信

かずくん、こんにちは。

実はスマホが利用できなくなりまして、交換になるのですが、この機会にSNSも全部リセットする予定です。
ちょうど「やめどき」のタイミングを考えていたので、見事にモノ自体が使えなくなりました。
だいたい何か変化がある時期は、ぴったりのタイミングで揃うので、今回もメッセージとして受け止めています。


新見先生のお話は、個人的な部分で本当に有用になりました。あの時間内におっしゃっているだけでも、発達障害に関しての相当な情報が含まれていて、今現在の子供たちの練習内容の負荷の部分を細かく調整できました。

とても喜んでいましたよ。幼児や児童は、自分の困り感を言語的に表現できないので、当事者としての発信が細かい部分まで説明できない場合が大きく、成人の方のストレートな話は本当に助かります。
新見先生に大感謝。著作も読ませて頂きたいと思います。


私自身のメインの専門は、重度知的障害の分野での療法だと考えているので、発達障害や学習障害はあくまでニーズ対応なのですが(新見先生の仰るように環境とうけいれ側の環境要因に左右される)、重度の知的障害分野は療法がうまくいくと薬からの依存が回避できることが、私と保護者達の中で徐々に証明されてきています。
必要な投薬すべてを否定する訳ではありませんが、本人と家族すべてのQOLを大きく変えるので最もやりがいがあります。


言語は人間の情動をコントロールするために発達して、動物から「人間」に進化する過程で「言葉」が生みだされたというのは、重度知的障害の子たちを関わると、とてもよく伝わってきます。本人たちが自分の情動反応(人間の本能)に振り回されて一番苦労しているとは思います。だから環境が整うととてつもなく頑張ります。これは見た人にしか分からないと思う。

ただその際の言語療法が、脳の認知機能の全ての要素の複雑総合的な問題の塊なので、総合力が問われてしまうため非常に難しいんですね。信じているのは親とセラピストだけで、あとは出来ないと考えられているだけ。


だたこのコロナ禍の5年近く、数人の子たちができるようになり重度の知的障害児でも数年かければ、わずかでも自分の言葉を持てるようになるという確証はできました。
それは、地下に隠れるようにずっと親たちと地道に続けてきたことなので、もしかしたらコロナ禍のような酷い圧力がなければ生まれなかった奇跡なのかもしれない。

コロナ騒動の時は目の前の親子に向き合って、自分の人格や考え全部見せて見られながら、マスクのことも療法のことも見通しを説明しながら、必ずできる良くなると言い続け結果をだしてきました。
いつも常に自分自身の技術と経験を担保に(笑)お願いはしてきたのですけれど、当時はむしろ公園にすら遊べない子供たちが大勢やってきて今以上に忙しかったです。
そして、ほぼ大部分の親が子供に注射もうたせませんでしたし、親が打った場合もこどもには打たせないとやめてくれましたし、親も早急にやめる場合がほとんどでした。
ワクチン後遺症の方も何人かあって、情報提供しながら外で会いに行ってサプリ等も渡したこともあります。


実は自分の仕事は医者よりもずっとはるかに敷居が低く、かつ特殊技術ではあり親でも全然できない場合が多いため、非常に信頼性が高いのです。

その代わり結果を出すのは簡単ではないので、プレッシャーはすごいのですけれど、あの一番厳しい時期に最も難しいケースが初めて出来るようになってきたので、ある意味逃げずにいたことに感謝しているし、あの辛さがあったから今のこの結果があったと考えています。


もちろん、子供に注射を打たせた親もいるのですが、その子は重い症状を発症はしたのですけれど、その保護者からずっとお話を聞いていますし、実は今一番仲のよい親もその方なんですね。

だから、私にとってワクチンとは人間関係の中核をなすものでは全く無くて、むしろ自分自身がずっと長い間自分自身を見せて全部さらし説明し、実際に結果を出してきたからこそ、その態度に信頼してくれたのだと思います。
フロントに立つ人間はイデオロギーよりも人格を見られているのだと思う。でも一番難しいレベルが変化しはじめたのは、本当に嬉しかった。


私は今も昔もずっと何も変わっていないのですが、自分の手の届く範囲の人たちや子供たちであれば、確実に信頼してもらって守れる実感と関係性が持続的にありますし、薬害は信頼関係の中の問題のひとつであって、失敗があってもいつでも修正できます。
そして、一人うまくいけばその親が知人や友達、関係者に信頼を伝えてくれますし、そうやって確実に作られた土台はあまり揺らぎません。


知的障害施設の虐待の問題は、自分自身も実際にリアルに経験があるので知っていますが、彼らとその家族の受け入れを感がるときに、「実際に受け入れ側がどうすればいいのか」のその「具体的な技法や対応策」は注目されていないし、興味も持たれていないと思います(いいところもたくさんあります)
昔イタリアの精神障害者の福祉現場の番組を見て、アートを中心に取り組んで興味深かったけれど、実際に「出た後」のその先がイメージできていないと、虐待をいくら追及しても行き場がなければ、その行き場がなさゆえにまた同じ問題が繰り返されるのいたちごっこになりますね。


私と保護者が一緒に取り組んで、その結果いま将来薬は必要ないだろうとなっているので(開始当初は、このままだと確実に成人時期は薬漬けと話し合っていたので、お互いその挑戦でもありました)、その勝利をもとに自分たちがこの先進めていくのは予防と可能性の拡大になるのかな、なんて話し合っています。


最も人権の低く暗く光が当たらない場所に取り組んで、もしそこが奇跡的に成功すると、その上に乗っかっている「普通の人たち」の権利まで一緒にひっくり返って改善する可能性が生まれてきます。


その奇跡がおきたことは、私たちの中で共有されています。
だから今は、一緒に未来を楽しみながら作ろうと取り組んでいるところです。


亡くなられました、ご教授そして娘様のご冥福を、心よりお祈りします。


今日も、応援しています。

Posted by 白夢 at 2024年12月18日 02:30 | 返信

今晩は。
日本の閉塞感の理由を現在の政策の中に徳川モデルを引きずっているからと猪口孝氏は、言う。
「世界から取り残されない為に、徳川モデルから脱却し、世界標準語である英語を物にし、世界を動かす日本人になれ!」と鼓舞して下さる先生は、陽炎の中を去って行かれた。
猪口孝名誉教授が残した日本国民へのメッセージを全ての日本人に読んで頂きたく思う。
ー「日本政治の謎」徳川モデルを捨てきれない日本人ー
猪口孝氏と双子の長女さんの御冥福をお祈りします。

今日のNHKの調査番組を再放送で見ましたが、素晴らしかったです。
ただ残念なのは、自民党公明党の政治的圧力が有った事迄暴露されなかった事です。
厚労省精神障害保健課の林修一郎課長の官僚答弁の言い草が、超絶酷かった。
安倍晋三氏のゴルフ友達である山﨑學(日本精神科病院協会会長)や八尋光秀弁護士の言う事は、私の想いと似ています。
山﨑氏は、父親の病院を継いで2代目、幼い頃から、閉鎖病棟で、患者さんに遊んで貰って育った。
医師になって60年経っても、精神科の患者さんに対する社会の偏見が変わらない事に対して苛立ちを隠せない。
「地域で見守る?誰が見てんの?あんた、出来んの?綺麗事言って、結局全部他人事なんだよ。障害年金、たった年間70万円で、どうやって地域で生活させんの?出来ないよ、働けないんだぜ。」

行政も一般科も殆どの国民も精神疾患の患者を差別している。
精神疾患の患者が、短命なのは、精神疾患を持っているというだけで、一般科の医者が、診ないからなんですよ。
それは、他の精神科の医師も言ってました。
長くなるので、以下に共感した事は、書かれています。
ー巻頭言ー日本精神科病院協会ー
ールポ死亡退院精神医療・闇の実態ーETV特集ーNHK

犬HK、やろうと思えば、出来るんじゃん⁉︎
長尾先生のブログで知り、超久々にテレビのスイッチを入れました(笑)

Posted by 三毛猫 at 2024年12月18日 06:28 | 返信

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