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白バイに捕まりました

2010年04月07日(水)

昨日の午後、車で往診していると在宅患者さんから電話がかかってきました。話していると、バックミラーに回転している赤色灯が見えました。久しぶりの光景です。「止まりなさい!」との指示に従い、路肩に停車すると、そこは丁度、クリニックの真正面でした。

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白バイの若い警察官は、免許所を見ながら、「長尾先生ですか?」と聞きました。「俺のこと知っているのか?」と聞くと、「よく知っている」と答えました。昨年、警察庁のトップまで駐禁取り締り員のことで抗議に行った甲斐あって、警察からもしっかりマークされていることが良く分かりました。
http://blog.drnagao.com/2009/10/post-202.html
http://blog.drnagao.com/2009/09/post-170.html

貴重な機会だと思い「不当な駐禁取り締まり」についてどう思うか、エリート警察官に質問してみました。彼は「おかしいと思う」と答えました。正常な人間です。「自分の親父が在宅医療を受けていてもし主治医が捕まったら抗議する」とさえ言ってくれました。交通量の多い、2号線の路肩でですが。いい奴、だと思いました。

ついでに質問しました。2日前、蓬川公園での在宅患者さんのお花見大会の送迎をしているボランテイアの車の駐禁を取り締まったことにどう思うか、についても尋ねました。彼は「おかしい」と言いました。そう、確かにオカシイ。関係のない花見客からも「恥を知れ!」とか「お前らやることないんか」と野次られていたこともお話ししました。白バイ警官は「恥ずかしい」と言いました。やはり正常です。

それでも、携帯通話のことを追求してきました。急いでいたので思わず「俺をここで捕まえてみろ!」と言ってしまいました。言いながら、本当に捕まえてくれて牢屋にでも入りたい気持ちになりました。まあ「駐禁問題で逮捕されるなら分かるが、携帯通話で逮捕されるのはストーリーが違うな」とも思いました。

私は車のトランクから自分の書いた冊子「はじめての在宅医療」や、駐車禁止の新聞記事を渡しました。白バイには本を入れるスペースはありませんが、ちゃんと受け取ってくれました。警察に捕まって本を渡す医者は俺くらいだろう、と思いながら。

「警察全員呼んで、在宅医療の講演会に俺を呼べ。講演料は要らないから。お前らに活を入れてやる」とも言いました。今度は脅迫罪かもしれません。警察官は「我々と駐禁取り締まり員とは組織が違うのでどうすることも出来ない。先生のお気持ちはよく分かります」と言いました。行政も見事な縦割りです。医療と同じです。まあそんなもんでしょう。

そんなやり取りが続き、結局、訪問診療は大幅に遅れ、外来患者さんにも多大な迷惑をおかけしました。警察さえいなければなあ・・・

警察官よ。我々を捕まえてどうするの?本当に悪い奴を捕まえないで、福祉車両ばかりをターゲットにしていることを恥ずかしく思わないのか?本来、医者と警察は協力し合う仲間ではないのか?両者はいつから、宿敵になったのか?医者と警察官が争って世の中が良くなるのか?

我々は患者さんと戦うだけでなく、警察とも闘う。しかし何故、警察にこんなに頻回にお世話にならないといけないのか。俺は警察と闘うために、医者になったのか?????

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この記事へのコメント

長尾せんせいっ
アイコンを持っていくと飛び出てくる長尾マスコットに寮の同部屋の子と一緒に楽しんでいました^^
救世主兄弟の検索にひっかかったので、見てみたにですが、とてもためになりました
また見にきます!!

Posted by しぐま at 2010年04月07日 09:31 | 返信

その警察官は、本音は「おかしい」と言っているので、確かに正常かもしれませんが、
結局は取り締まるんです。
こちらの言い分を聞いたふりして、実際には動いてくれないんです。

行政そのものです。
こちらの要望はちっとも聞いてくれず、
「制度はこうだから」で終わりです。
その後の飲み会なんかでは、
「俺はほんまはあなたたちと同じ考えや。だけど、仕方ないねん。俺の立場も分かってくれ」と、とっても卑怯な言い方をされます。
ある程度の権限がある人たちがそれを言うから腹立ちます。
実は俺はええ奴やねん、って言いたいんでしょう。嫌われたくないんです、結局。

「踊る大捜査線」の上司みたいな人が出てこないものでしょうか。
「事件は現場で起こっているんだ!」って、
組織を変えるために、偉くなるってくれる人。
でも、どこまでいっても上には上がいて、変わらない、ってオチになるんでしょうか。

今回の携帯の取り締まりに関しては仕方ないですが(泣)

Posted by 木谷万里 at 2010年04月07日 11:03 | 返信

長尾先生、かわいそう~っ。
もう点数の残ってないのと違いますか?

しかし面白い変なお医者さんですねぇ。コントみたいです。(ごめんなさい)
でも
お気持ちは良くわかり全く同感です。

Posted by 狭間紀代 at 2010年04月08日 01:09 | 返信

20年前であれば こんな事もほとんどなかったようなきがします。
ルールがモラルに勝っている状態でしょうか。
高度な教育が融通を閉ざしているんでしょうね。
でも 今は 交通安全週間です。
くれぐれも 安全運転で お願いします。

Posted by EKASO at 2010年04月08日 10:28 | 返信

シグマさん
私のつぶやきを発見していただき、ありがとうございます。
ITの時代に感謝します。
「救世主兄弟」。どう思います?
日本人にはこのような発想はなじまないと私は思います。
しかしこの世で起こっている現実です。
救世主兄弟が日本人と国際結婚して、ハーフの救世主兄弟が誕生するでしょう。
もうすでにパンドラの箱は開けられているのですね。
医学も大切ですが、医療倫理も勉強しなければいけないと思っています。

Posted by 和 at 2010年04月08日 11:35 | 返信

木谷さま
そう思って、昨年、警察組織のトップ3名とこの件で2時間、懇談しました。
会って頂いただけでも有難いことです。
警察庁のトップ達は、この問題について詳細を認識しています。
その結果はご指摘のように、やはり「規則は規則」でした。
納得できませんが、彼らは立派な人間だと思ったのでその場では諦めました。
まあ、ジャブと考えてください。次の作戦を考えています。
彼らの知恵と良心に期待します。


EKASOさま
はじめまして。
>ルールがモラルに勝っている状態でしょうか。
まさに的を得た言葉です。
モラルとは「遊び」「余裕」「現場裁量」「のりしろ」「情け」と置き換えても
いいかと思います。
実は開業医の取り締まりは、駐車禁止どころではありません。
駐車禁止取り締まりは合法です。最高裁まで争っても負けるでしょう。
しかし開業医の取り締まり(個別指導)は、まさに無茶苦茶です。
特に在宅医の取り締まりは、九州地方では常軌を逸しています。
しかしお上の権力は増大するばかり。
逆らったら消されるでしょう。
そんな現実を全く知らない、患者さんは無地邪気に無理難題を言ってきます。
厳しい取り締まりは、開業医ならだれでも知っています。
実は、駐車禁止問題より比べ物にならないもっと深刻な保険取り締まり問題があります。
もし、首をかけるとすれば、そちらの方です。


狭間さま
御心配ありがとうございます。
駐禁取り締まり員の切符には点数は関係ありません。
車両にペナルテイがつきます。
半年間に3回で、アウト(使用禁止)です。
その時は車を借り換えます。
だからレンタカーにしています。

Posted by 和 at 2010年04月08日 11:53 | 返信

木谷さま
そう思って、昨年、警察組織のトップ3名とこの件で2時間、懇談しました。
会って頂いただけでも有難いことです。
警察庁のトップ達は、この問題について詳細を認識しています。
その結果はご指摘のように、やはり「規則は規則」でした。
納得できませんが、彼らは立派な人間だと思ったのでその場では諦めました。
まあ、ジャブと考えてください。次の作戦を考えています。
彼らの知恵と良心に期待します。


EKASOさま
はじめまして。
>ルールがモラルに勝っている状態でしょうか。
まさに的を得た言葉です。
モラルとは「遊び」「余裕」「現場裁量」「のりしろ」「情け」と置き換えても
いいかと思います。
実は開業医の取り締まりは、駐車禁止どころではありません。
駐車禁止取り締まりは合法です。最高裁まで争っても負けるでしょう。
しかし開業医の取り締まり(個別指導)は、まさに無茶苦茶です。
特に在宅医の取り締まりは、九州地方では常軌を逸しています。
しかしお上の権力は増大するばかり。
逆らったら消されるでしょう。
そんな現実を全く知らない、患者さんは無地邪気に無理難題を言ってきます。
厳しい取り締まりは、開業医ならだれでも知っています。
実は、駐車禁止問題より比べ物にならないもっと深刻な保険取り締まり問題があります。
もし、首をかけるとすれば、そちらの方です。


狭間さま
御心配ありがとうございます。
駐禁取り締まり員の切符には点数は関係ありません。
車両にペナルテイがつきます。
半年間に3回で、アウト(使用禁止)です。
その時は車を借り換えます。
だからレンタカーにしています。

Posted by 和 at 2010年04月08日 11:54 | 返信

長尾先生、あのみどりのおじさんですか?
腹がたちますねぇ。
私はあのおじさん(最近はおばさんもお姉さんもいますが)を交差点で停車中に見たら
手と指でピストルの形を作って撃つ格好をしながらながら「ババ~ン!」と唸っています。
次からはもっと強い気持ちで撃っておきますね。

Posted by 狭間 紀代 at 2010年04月09日 01:47 | 返信

長尾先生、こんばんは。

白バイ、駐禁・・・こんな事に煩わされていること、
ほんとに何とかならないものかと思いながら拝読しました。

以前職場で、泥棒を捕まえて所長表彰を受けた人がいっていました。
「僕は、以前人助けをしたから、僕の免許所には、上記の旨が記されていて、駐車禁止でも、
免許所を見せたら、おとがめなしで返してくれる」と。

「年がら年中、人を助けている長尾先生が、何故そうなるんだ!!!」
と、思います。

これは、法を変えないといけないのでしょうか?!
ヤッシーにお願いしてもダメでしょうか?!

世間知らずの知恵のない役立たずの頭は、空回りするばかりです。

Posted by 神戸の原田 at 2010年04月09日 06:22 | 返信

紀代さん
警視長さんから「緑虫は止めて欲しい」と言われて以来、
駐禁取り締まり員という呼び名に戻しました。
最近、彼らを責めるのは筋違いだと思うようになりました。
警察官僚の責任です。
東京に2度通い、
警察官僚と厚生官僚の連携不足があることが分かりました。
在宅医療では、多職種連携といわれますが、霞が関の中でも
多職種連携(厚労省、財務省、総務省、警察庁、文部省)が
必要なのです。それがはっきりわかりました。
これからは、何が本質か見抜く力を養いたいと思います。

Posted by 和 at 2010年04月11日 02:05 | 返信

長尾先生、そうなんですね。みどりのおじさんを憎むのは間違いなんですね。
官僚の多職種連携こそ必須!
そうなんですね。

長尾先生そこの皆様を連携させるのはどんなに難しいでしょうか?!
やってください。お願いします。

暑い日も寒い日も・・みどりのおじさんを嫌うには私も本日から止めときます。

本質のところを長尾先生また判ったらブログで教えてください。

Posted by 狭間 紀代 at 2010年04月13日 12:35 | 返信

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