ホテルでのお別れ会だった。
祭壇は、奥さんが手造りされた。
お棺の上には、私と既に亡くなった患者さんとの写真が飾られた。

「先生、笑い過ぎ！」と、知り合いに怒られた。
しかし、敢えて思いきりの「笑顔」で写真に映った。
その方は、どうしても「笑顔」で送りだしてあげたかったのだ。

演劇「死に顔ピース」の影響もあるだろう。
山口県の岡原先生をモデルにした演劇。
あの感動が忘れられない。
http://blog.drnagao.com/2011/11/post-1979.html

昨年、３月１２日の日本在宅医学会にも感謝しなくてはいけない。
３．１１の翌日に座長の私に与えられたテーマは、「楽しむ」だった。
この１年は、とても「楽しむ」気持ちにはなれなかった。

しかし、最近、訪問先のすべての家で、
「とにかく、１日１日を楽しんでください」と言っている。
「楽しむ」という言葉の意味を、今頃かみしめている。

さて、素晴らしい方の、お別れ会で
また新しいご縁を頂いた。
いろんな知り合いができた。

 

その方が、ご縁をくれたのだ。
その方を偲びながら、お別れ会を楽しませて頂いた。
そんな時に、一番、町医者冥利だと感じる。