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患者よ、ボケは止められる
2014年07月22日(火)
昨夜のNHKスペシャルは、「患者よ、ボケは止められる」という感じだった。
既存薬で認知症に効く可能性のあるものと、ユマニチュードという介護技術が
紹介され、認知症の方やご家族には大きな期待が寄せられそうな内容だった。
既存薬で認知症に効く可能性のあるものと、ユマニチュードという介護技術が
紹介され、認知症の方やご家族には大きな期待が寄せられそうな内容だった。
これまで100種類もの認知症新薬の治験が行われたが、収穫は無かった。
そこで既存薬の中で、認知症に効くものがないか、探された。
2つ有力候補が見つかった。
1)シロスタゾール(商品名 プレタール)
2)インスリン(ただし鼻からの吸入タイプ)
プレタールが認知症に効くと聞いても、驚かなかった。
ブログでも何度か紹介してきた。→こちら →こちらも
一方、インスリンは、注射ではだめ。
脳細胞に直接入れないと効果が無い。
鼻から入れて、嗅神経を通じて脳に直接到達させると認知症が改善するという。
ただし日本ではまだ認められておらず、許可されるのは2020年位になりそうな見通し。
さて、
糖尿病があると認知症のリスクが2倍に増加し(久山町研究でも)、
そして、タバコは、なんと3倍に増加させる。
イギリスでのデータは、脳梗塞と心筋梗塞の予防はそのまま認知症の予防になる。
この事実をそのまま国家戦略として採用して、実施して、すでに効果をあげている。
開業医にもインセンテイヴをつけて予防政策を強化している。
当然、タバコ対策にも本腰が入っている。
一方、番組後半ではフランス生まれのユマニチュードも紹介されていた。
これは、従来のパーソンセンタードケアを言語化したもので人気上昇中。
・患者の眼を見て話せ。
・同じ目線で話せ。
・笑顔で話せ。
・触りながら話せ・・・
そうすると患者さんも笑い、周辺症状もよくなると報道されていた。
まあ、あたり前のことだが。
ユマニチュードを知ったのは、1ケ月前だが、本を読んだ時に
「こんなの当たり前じゃん」と思った。
私はずっと、「ユマニチュードをやってきたんだなあ」、と思った。
研修医には、「体を触りながら会話する」ことを教えてきたので腑に落ちた。
今、ショックなのは、介護者や看護師が、ユマニチュードを絶賛していること。
それはそれで素晴らしいことかもしれない。
暴れていた人が大人しくなり笑顔が出るというのだが、裏を返せば、
貴方の接し方が「これまでどれだけ酷かったのか」と言ってるようなもの。
ユマニチュードの流行こそが、日本の認知症ケアの失敗の象徴そのもの。
すなわち、医原病、介原病を、元にもどしただけで、情けない話なのだ。
しかしそんなユマニチュードが騒がれる背景には、
挨拶などの最低限行うべき言動が取れていなかったということ。
日本人はとかく、ガイジンに弱い。
海外、特にフランス等、異国からやってきたものには、大きな興味を示す。
さて、昨夜のNHKをまとめると
1)シロスタゾールや吸入インスリンが認知症治療薬の有力候補に挙がってきた。。
2)生活習慣病対策(タバコとメタボ対策)で、イギリスでは国家的に認知症予防が可能に。
3)ユマニチュードがとっても有効。
つまり、認知症は
・既存薬のなかに治る可能性の候補が出て来た
・予防できる可能性もかなり出て来た
・ケアの仕かたで運命は全然違ってくる。
すなわち、私と丸ちゃんが書いた「ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで」
の中にも書いたとうり。
個人的には、このNHK番組の中での「認知症」を、「アルツハイマー病」と言って欲しかった。
そこで既存薬の中で、認知症に効くものがないか、探された。
2つ有力候補が見つかった。
1)シロスタゾール(商品名 プレタール)
2)インスリン(ただし鼻からの吸入タイプ)
プレタールが認知症に効くと聞いても、驚かなかった。
ブログでも何度か紹介してきた。→こちら →こちらも
一方、インスリンは、注射ではだめ。
脳細胞に直接入れないと効果が無い。
鼻から入れて、嗅神経を通じて脳に直接到達させると認知症が改善するという。
ただし日本ではまだ認められておらず、許可されるのは2020年位になりそうな見通し。
さて、
糖尿病があると認知症のリスクが2倍に増加し(久山町研究でも)、
そして、タバコは、なんと3倍に増加させる。
イギリスでのデータは、脳梗塞と心筋梗塞の予防はそのまま認知症の予防になる。
この事実をそのまま国家戦略として採用して、実施して、すでに効果をあげている。
開業医にもインセンテイヴをつけて予防政策を強化している。
当然、タバコ対策にも本腰が入っている。
一方、番組後半ではフランス生まれのユマニチュードも紹介されていた。
これは、従来のパーソンセンタードケアを言語化したもので人気上昇中。
・患者の眼を見て話せ。
・同じ目線で話せ。
・笑顔で話せ。
・触りながら話せ・・・
そうすると患者さんも笑い、周辺症状もよくなると報道されていた。
まあ、あたり前のことだが。
ユマニチュードを知ったのは、1ケ月前だが、本を読んだ時に
「こんなの当たり前じゃん」と思った。
私はずっと、「ユマニチュードをやってきたんだなあ」、と思った。
研修医には、「体を触りながら会話する」ことを教えてきたので腑に落ちた。
今、ショックなのは、介護者や看護師が、ユマニチュードを絶賛していること。
それはそれで素晴らしいことかもしれない。
暴れていた人が大人しくなり笑顔が出るというのだが、裏を返せば、
貴方の接し方が「これまでどれだけ酷かったのか」と言ってるようなもの。
ユマニチュードの流行こそが、日本の認知症ケアの失敗の象徴そのもの。
すなわち、医原病、介原病を、元にもどしただけで、情けない話なのだ。
しかしそんなユマニチュードが騒がれる背景には、
挨拶などの最低限行うべき言動が取れていなかったということ。
日本人はとかく、ガイジンに弱い。
海外、特にフランス等、異国からやってきたものには、大きな興味を示す。
さて、昨夜のNHKをまとめると
1)シロスタゾールや吸入インスリンが認知症治療薬の有力候補に挙がってきた。。
2)生活習慣病対策(タバコとメタボ対策)で、イギリスでは国家的に認知症予防が可能に。
3)ユマニチュードがとっても有効。
つまり、認知症は
・既存薬のなかに治る可能性の候補が出て来た
・予防できる可能性もかなり出て来た
・ケアの仕かたで運命は全然違ってくる。
すなわち、私と丸ちゃんが書いた「ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで」
の中にも書いたとうり。
個人的には、このNHK番組の中での「認知症」を、「アルツハイマー病」と言って欲しかった。
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この記事へのコメント
本当に、多くの日本人は、西洋には弱いですね。
マスコミは、特にそうかもしれないし、それをあおっているようにも思います。
日本は素晴しい国です。
私も西洋カブレをしていたけれど、一歩外に出て、日本への憧れを持ち、日本人でよかったなぁと思っています。
そして、医療についても同様で、日本人でよかったな、と思い、日本という国を誇りに思っています。
Posted by よしみ at 2014年07月22日 02:16 | 返信
私も、興味を持ってみました。
既存の薬の適応の可能性があるのは新鮮でした。承認のスピードが早くなるでしょうし、コストの上でも効果的?
治療から予防へと視点を変えるというイギリスの事例も、「当然。なぜ、日本では?・・縦割り行政のため」とのことでした。こうした医療改革(そんなに難しいとは思えません)が進まないのは、何故でしょうか。そこが知りたいです。何を、どこを動かせばいいのか・・。
ユマニチュード:日本人の癖であろうとなかろうと、改善できればよいと思います。以上
Posted by 小澤 和夫 at 2014年07月22日 10:07 | 返信
コウノメソッドを大々的に報じる方が、よっぽど即効性があると思いました。
ユマニチュードは初耳でしたが、タクティールケアを連想させました。
こんなこと、普通にやってますし、挨拶・声掛けは基本中の基本で、
今更、何を・・・? て、感じでした。
先生、コウノメソッドを宣伝してください。 日本のまともな認知症医療のために。
Posted by YOSHIKI at 2014年07月23日 12:41 | 返信
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