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総理はリビングウイル啓発の公益性を二度否定した

2017年02月04日(土)

総理はリビングウイル啓発の公益性を二度にわたり否定した。→こちら
一方、住み慣れた地域での尊厳死を地域包括ケアとして推進している。
両者は完全に自己矛盾していることを、誰かが教えてあげて欲しいなあ。
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昨日の日経新聞でもリビングウイルの大切さが大きく報道されている。→こちら

各医学会の終末期ガイドラインも本人意思(リビングウイル)が条件だ。

厚労省や日本医師会の終末期ガイドラインも同様だ。

全国各地で推進されている地域包括ケアもアドバンスケアプラニング(ACP)も
意思決定支援も、すべて、本人意思の尊重が大原則だ。

ユネスコの生命倫理の大原則は「本人意思」の尊重であり、
世界で唯一、日本は本人意思を無視してもいい国なのだ。→こちら

そんな中、内閣府の公益法人認定委員7名は
リビングウイル啓発の公益性を2年連続で、否定した。

リビングウイル活動は完全に公益活動であるのだが、全否定された格好だ。
全国自治体の諸活動も、公共メデイアでの報道も全否定していることになる。

これを聞いた時、笑ってしまった。

そして今回の不認定の理由は、なんと
リビングウイルがあると医師のリスクが増大して立場が不安定になる、ともこと。

ここで、また笑ってしまった。

真反対じゃないの???

リビングウイルがあったほうが安心します。

本人意思が分からない人が多いので現場が困っていることを、知らないようだ。

百歩譲って、患者さんの意思を尊重することが大切であり、
医師の立場はその後じゃないのかな。

医療は、患者さんのもの?
それとも、医者のもの?

この単純明快な命題に政府は、医者のものだ、と2度にわたり回答した。

医療は患者さんの権利より医師の立場を優先するものである、と。

判断の誤りと、完全な自己矛盾にまったく気がついていないようだ。
こんな簡単なことも分からない人が公益認定委員をやっている日本国。

まあ、いい。

一昨日の理事会で、本件の判断は今後、司法に委ねることに決まった。
公益認定委員、内閣府、政府らは、やがて大恥をかくことになるだろう。

日本の終末期医療なんてこんなレベル。
正直、世界から見れば恥ずかしくて話にならない。

これは法律のお話ではない。
「本人の希望を医者に言うな!」と政府が正式に言っているのだ。

「終活」を否定された日本人は、「おかしい」と言うべきだ。
いや、そんなのに興味なし、という日本人が95%なのか。

1回目は麻生さんが「すまんのう」という手紙を書いてくれた。
そして朝日新聞の社説は「完全におかしい!」と書いてくれた。

そして2回目の論点は、医師のリスクが増えるかどうかだという。

安楽死を望んでいる橋田嘉賀子さんや筒井康隆さんはなんてコメントするのか。

筒井さんの著書のタイトル、「アホの壁」?

今後の司法での議論とメデイア報道を、
みなさま、楽しみにして欲しい。

リビングウイルの大切さに関する国民的理解が深まる
いい機会になればそれでいいと、内心喜んで(?)いる。


PS)

今日は、第1回愛仁会学術集会で講演して
そして九州久留米での日ホス全国大会へ。


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この記事へのコメント

認定通知書そのものは、1/31「安楽死議論の前に尊厳死議論を」の終盤にリンク張ってあるものと同じですが、また改めて読むと、論点が明確になってきました。
答申書4の(4)を簡略すると、
日本尊厳死協会は、無知無力な国民にリヴィングウィルを宣伝し、署名させて登録し、会費を集めて単に「登録・管理」を行っているだけの事業である。
そのような事業を公益と認めることはできない。
『患者の意思や専門的知見を踏まえて医師等が医療方針をどう決定するかということは、本来、「リビング・ウィル」の登録・管理とは別の問題である』
逃げ道的に『患者の意思』をくっつけてあるけれども、まあ、どう読んでも、
真っ向から、国民をバカにしていますね。
「国民の意思」ではなく「医療者の意思」が「国民の死に方」を決めるのだ、と主張している答申書です。

・・・ある程度は仕方がないのかも、と思う理由は、私が知っている人達、特に団塊の世代はものすごく医者信仰が強いです。

私は63歳で団塊の世代より少し若いのですが、現在の70歳前後の、日本の繁栄期にサラリーマンだった人達は「中流一枚岩」のような類似性がある。グループで行動するのが好き。同じようにしたがる、させたがる。そして、「お医者様の言う通りに、ネ ♪♪♪」という思考。
当然、彼らの子供たちも「医者の言う通りにしてれば問題無い」思考。

必要なのは「国民の意識革命」なのだろうと思います。タイヘンな作業・・・・

Posted by 匿名 at 2017年02月04日 03:58 | 返信

【医師等が、「リビング・ウィル」の内容に沿った延命措置の中止等を求められ、それに従い又はそれを尊重して一定の行為を行った場合、当該医師等は、自身がとった行動につき刑事を含む法律上の責任を問われかねない】と、答申書に書いてあるけど、
刑事告訴にしても刑事告発にしても「犯罪事実を申告し、犯罪者の処罰を求める意思表示」を誰かが行う必要があるハズ。
どこに犯罪事実があるのかな?
誰が被害届を出すのかな? 
誰が犯罪者になるのかな?
医者が「リヴィングウィル」にもとづいて患者を嘱託殺人した、って言うの?
すんげぇオカシイ日本のお役人。

Posted by 匿名 at 2017年02月04日 04:17 | 返信

公益財団法人「文教協会」というのがあります。
文科省天下りあっせんの司令塔で、毎年数億円の国税が投じられています。
道理で、「公益性」があるわけです。

われらの首領さま。トランプご機嫌とりのため、年金資産まで投じるそうです。
絶対権力者にとって、「公益」とは、そんものでしょうか。
「道半ば」でいつのまにかアホノミクスにもさよならし、
なんでも「新しい判断」「新しいアプローチ」で、制限なき国債発行・日銀引受け、
日米中ロの制限なき軍拡時代に、入り込んでしまったよう。

全米の連邦地裁が入国禁止大統領令に即時停止の仮処分を下したそうですが、
日本の司法は、「行政裁量権の範囲内」って、ことばが好き!

Posted by 鍵山いさお at 2017年02月04日 01:29 | 返信

近藤正臣さんも小泉前首相も、すでに日本尊厳死協会の会員だから会報に登場されたのでしょうが、何らかの特集を組んで、たとえば「尊厳死VS安楽死 ディスカッションシリーズ」とか、橋田嘉賀子さんや筒井康隆さんに登場してもらってはいかがでしょうか? 次々に有名著名人に登場してもらうのです。親の介護を話題にしている俳優さんとか。
会報に載せる目的を兼ねて、会場を借りて公開討論にするのです。TV局や新聞などの報道機関もどんどん介入してもらえば良いと思います。

つまりは、日本尊厳死協会の体質を、開放的に、メジャーにするのです。現在の日本尊厳死協会の印象は「固い、暗い、ムズカシイ、ダサい、ジジくさい」。家族共に会員である私自身が、そう、感じています。
宣伝力、広告力は大事です。

Posted by 匿名 at 2017年02月05日 03:23 | 返信

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