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もはや無症状者のPCR検査は不要では

2020年02月19日(水)

連日のまったくの筋違い報道にウンザリしている。
感染経路や5次感染とかいう段階ではないだろう。
もはや無症状者の「PCR検査」は不要ではないか。
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2週間前、
「水際作戦」という名目で始まった壮大な「監禁実験」は、
相当な確率で「船内感染」を引き起こす事実を明らかにした。

さらに陽性者の中に相当数の無症状者
がいることも、見事に明らかになった。

この2つの「事実」だけでも、かなり充分な成果であった。

治験に協力頂いた3600人のボランテイアに
全日本人は、心から感謝すべきである、と思う。


あの巨大クルーズ船は「ひとつの団地」であり、
日本の住環境や社会環境の縮図、でもあった。

明日から下船が開始されるという。
下船後の課題はあるが、ひとまずは、「病の院」を生きて出れて良かった。


感染率も
致命率も、3600人X2週間というサンプルで、凡その推測が可能となった。


検査体制を急いでも、感染のピークを小さくするという
疫学上の目的には、残念だが、貢献することはできない。

今、発表されている「国内感染者は500人」と数字は、
氷山の一角であるとともに1ケ月前の数字にすぎない。


忘れてはならないのは日本においては「検査しなければ
陽性者にはならない」という極ごく単純な事実、である。


もし今後、一切検査しなければ、永遠に500人のままだ。
もし全国民を検査したら何万というレベルになるのでは。



検査があまりできないから、感染者がこの程度の数字で済んでいる。
検査があまりできないから、差別や個人情報漏洩がこの程度で済んでいる。
検査があまりできないから、病院や医療従事者や患者ははまだ助かっている。
できれば、これから先も「検査があまりできない」日本であって欲しい、な。
なんて言うと怒られるかもしれないが、町医者の本音ではないのか。


感染ルート探しも、接触者探しも、感染者の入院先探しも、
今後は、感染症のピークを小さくすることには、利さない。

今、重要なことは「重傷者」の早期発見である。
つまり「肺炎」を見逃さない、ことに尽きる。

そのスクリーニングに協力する医療機関を手挙げさせて
国内約10万件ある医療機関を明確に2分し公表するべき。


時には、医療従事者自身が犠牲者になるリスクを伴ているため
手上げさせて、拾い上げの裾野を拡大すべきフェーズだと思う。

だから無症状者にこれ以上、PCR検査をすることは止めて
有症状者に絞って、検査をすべきだ。



中国やアメリカの感染者数は、PCR診断ではなく臨床診断。
だからアメリカのインフル死者数は新型コロナの可能性有。


日本も今後は臨床診断で充分である。
インフルと同様に臨床診断で充分だ。

ノロと一緒で、特効薬はない。
ノロも検査もしないで臨床診断。


市中感染症となった現在、公衆衛生的にすべき施策は
集会など、人が密集する機会を減じること、である。

コンサート等のイベントの中止は非常に正しい政策である。
惜しむらくは、あと1ケ月早く中止をしておくべきだった。


少なくとも「無症状陽性者がいること」が明らかになった
時点で、集会対策を講じておいたほうが良かったのだが。

このブログを書いた2月1日の時点では、そうすべきだった。→こちら
しかし感染症法2類にしたために、目がいかなかったようだ。


横浜港のクルーズ船というパーフォンマンスに終始し
市中感染対策という大切なことを忘れていた気がする。


武漢は閉鎖でピークを超えた、と、私は思っている。
中国全体でも徹底した閉鎖政策で、ピークを超えた。

日本も遅ればせながら、集会自粛をどんどんやったほうがいい。
それは理論的に正しい。


実は、11年前の新型インフルの時は、小中学校は全部休校になった。
インフルエンザ特措法という法律を作ったから、それが可能だった。


今回、すべてが、1ケ月は遅れている。

中国は、1ケ月遅れを取り戻しつつある。
日本も、今から暫く自粛して取り戻そう。



今後、無症状者への検査が不要な混乱、差別、パニック、
経済的不利益などを引き起こさないことを祈るばかりだ。




PS)
最初に武漢で声を上げた31歳医師が亡くなった。

涙なしには読めない・・・
武漢肺炎に最初に警鐘を鳴らした医師の「遺書」(現代ビジネス)→こちら

そして武漢の病院長も亡くなった。→こちら

同業者として、殉職者たちに、心から哀悼の意を捧げる。


連日、町医者的私見を書いている。
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今は風邪引いたら自宅待機すべし! ~日本には新型コロナ(COVID-19)が広がりやすい素地がある~
 
つくば市 坂根Mクリニック
坂根みち子
 
2020年2月19日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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シンガポールでは、渡航歴に関係なく、咳、くしゃみ、鼻水などがあれば、5日仕事を休むこととなったそうです。感染がすでに拡大し、症状としては風邪と区別がつきにくいことから、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための仕組み(1)だそうです。
日本の状況も一緒です。企業や官公庁は、今の状況では、「風邪を引いたら出社停止」とすべきです。
この数日、専門家の方々から新型コロナの臨床像が報告されていますが(2)、初期は軽い風邪症状であることは間違いなさそうです。そうすると、武漢で12月初旬に確認されてから、日本への渡航が禁止されるまでに、日本にも新型コロナウイルスがたくさん入り込み感染が広がっている、と考えたほうがいいでしょう。持病のある方や高齢者は重症化しやすく、その場合大抵7日程度で悪化していくようですが、ほとんどの人は軽症で済み、長引くのでその間周囲にウイルスをばら撒いているものと思われます。そして日本では医療へのアクセスが非常に良いために、「風邪気味なので早めに受診しました」と来院した患者さんの中に新型コロナ感染症の患者さんが含まれている(いた)可能性が十分あります。また、多少の体調不良では仕事を休めない社会の空気や通勤ラッシュも感染を拡大させていると思われます。それは、PCRによるコロナの検査対象を広げた途端、陽性者が続出していることからもほぼ間違いないでしょう。
 
国民の皆さんへ この先医療現場が崩壊しないためにお願いしたいことがあります。
まず、今後は下痢も含めた、我慢できる程度の風邪症状での「早めの受診」は止めましょう(3)。インフルエンザも新型コロナも風邪も初期症状は一緒で区別がつかないのです。とりあえず3日から5日は自宅待機して経過を観察してください。
咳や熱、下痢等の何らかの感染が疑われる状態で大きな病院を受診するのは止めましょう。医療機関には、重篤な持病のある人が通院しています。今回の新型コロナは大変うつりやすいウイルスで、持病のある人にうつすと命取りになる可能性があります。
どうしても医療機関を受診する場合は、入り口で必ず手指のアルコール消毒を行いましょう。来院理由を受付で最初に告げてください。その後は、診察が終わるまで、自分の目、鼻、口に触れるのはやめましょう。新型コロナウイルスは空気では感染せず、くしゃみや咳をかけられない限りは、触ったものから感染します。顔を触りたいときは、必ず前後でまたアルコール消毒もしくは手洗いを、何度でもお願いします。感染を広めないよう十分意識してください。
 
医療機関、特に風邪症状での受診が多い診療所は、患者さんに対しては入り口での手指アルコール消毒を徹底させてください。
急性の感染症での来院者は、風邪症状、熱、咳、下痢、腹痛、いずれであっても出来る限り隔離してください。(車での待機もありです)
スタッフに対しては、1処置1消毒を徹底させましょう。マスクはマメに交換するゆとりがありません。スタッフが安易に自分の顔やマスクを触らないように指導してください。
インフルエンザの迅速検査を施行するときも、新型コロナの感染かもしれませんから正面に立つことはやめて、咳やくしゃみがかけられないように十分な注意が必要です。
病院の管理者は、重篤な疾患で通院している方やスタッフを感染から守るために、拠点病院以外は急性の感染症の受け入れを停止するべきです。守るべき優先順位を決めて対処しないと武漢のように医療体制が崩壊し、助けられる人も助けられなくなります。
 
医療者は、発病していなくても、すでにウイルスを持っている人がいる可能性があります。自分が感染源にならないよう、基本的感染対策をきっちり行なってください。特に医師は、過労気味で人手不足の環境で働いている人も多く、ウイルス感染を起こしやすい状態ですので、最悪の事態を想定して行動することが求められています。ちょっとした風邪症状でも、今の状況ではコロナの感染を否定できません。武漢での医療者への感染も、咳や熱ではなく、腹痛で運び込まれた患者さんから沢山の医療者に広がってしまった事例が報告されています。
 
国は、軽症者が医療機関を受診しなくて済むよう、スマホでの受診ができるよう早急に対応してください(4)。LINEやFace timeを使えば、今あるデバイスで十分可能なはずです。そして、国民に早めの受診はしないこと、企業に有給での自宅待機を認めるよう働きかけてください。PCR検査は感度も今一つで、インフルエンザの迅速検査と同様、陰性でもコロナの感染が否定できませんが、それでも医療現場には必要とされています。検査をするしないの権限を公的機関にだけ持たせるのではなく、医療現場の声も聞いてください。
 
臨機応変に危機管理体制へ切り替えができるか否か、ここが正念場だと思います。日本の医療現場は現在危うい状態の上に成り立っており、医療者への感染が知らないうちに進行すれば、重症化患者への対応も出来なくなり、感染がコントロール不能になるおそれもあります。新型コロナの相談指針が出されましたが、すでに保健所も含め医療現場は対応出来ない状態のところがたくさん出ています。この先現場が破綻する前に、医療機関は役割分担をして受診制限をすべきです。
 
参考
(1)「咳・鼻水で5日休みを」シンガポールの新型肺炎対策から学びたいパンデミック時の休み方・働き方 中野円佳
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakanomadoka/20200216-00163158/?fbclid=IwAR1tFM_MlHS6UlolFdk6IegXh9k1gvRj5tJW3ktBlVKNEiSnZX_NodtW_Z0
(2)COVIDと対峙するために日本社会が変わるべきこと 岩田健太郎
https://georgebest1969.typepad.jp/blog/2020/02/covid%E3%81%A8%E5%AF%BE%E5%B3%99%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%81%8C%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8B%E3%81%B9%E3%81%8D%E3%81%93%E3%81%A8.html?fbclid=IwAR1eQH5RrnPI26dE0mmLNZCpfOCn2vPa_FOk-AXbyFRzT2131zMu0LSSUEA
(3)病院に行かないという選択を 坂根みち子
http://medg.jp/mt/?p=9408&fbclid=IwAR0No_4kkxv8ioJBPEO6MDKczgVqql7Atv7x-0tkSSnCrOgB_O-Xb8bvzg0
(4)新型肺炎 日本の対策は大間違い 上昌広
https://www.fsight.jp/articles/-/46472?fbclid=IwAR3TZjXbZNm0xlhH393l1dGQuIICIM2jklakA8gYZbkI8ldq8tlkELmCmhM
 
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ご覧になる環境により、文字化けを起こすことがあります。その際はHPより原稿をご覧いただけますのでご確認ください。
MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp
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この記事へのコメント

昨日のBSn6(毎日テレビ)で、橋本元大阪府知事が「11年前の新型インフルでは、小学校、中学校、高校の学級閉鎖をして、できるだけ集会は止めるようにお願いした。大阪府に限れば、新型インフルは極端なピークはなく、低いかまぼこ型に抑えられたと自分では自負している。結果が間違っていれば、すんませんでしたと謝れば済むのですよ」と言っていました。
橋本氏は、知事を辞めてから、面白い人だなあと思いました。

Posted by にゃんにゃん at 2020年02月19日 02:03 | 返信

クルーズ船には感染症の専門家がいないようですね。
感染症のエキスパートの告発動画でています。ぞっとしました。

https://youtu.be/W3X3RSmf7ds

Posted by 主任ケアマネ at 2020年02月19日 08:40 | 返信

日本はOECD加盟国で最低レベルの医師数、病院勤務の実労医師数にするとさらに少ないはず。
現状、第2種感染症で、湯浅や相模原の病院のように後で感染者が発覚するパターンだと、病院を閉鎖しなければいけなくなる。今後もこういうケースが続発すると思われ、
地域の病院がドミノ倒しで機能不全、コロナ肺炎以外の救急医療も機能不全で、脳卒中や心筋梗塞でも消化管出血などでも受け入れ先がなく間に合わずに死亡というケースが増えるでしょう。
コロナ肺炎そのものよりも病院ドミノ倒し現象のほうがはるかに脅威、医療崩壊に直結する問題です。
むろんデイケア、小多機、施設でもドミノ倒しが起きるでしょう。

Posted by マッドネス at 2020年02月21日 05:03 | 返信

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