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高齢者肺炎 治療しないという選択肢

2017年03月05日(日)

高齢者肺炎には「治療しない」という選択肢もある。
治療したほうが予後やQOLが低下するという報告もある。
世界的に増加する多剤耐性菌対策、という意味合いもある。
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高齢者肺炎は、抗菌薬治療をしないほうが予後やQOLが良い、という報告。

高齢者肺炎は繰り返すので、病気というより老化現象である。→こちら
誤嚥性肺炎の入院お断り、という呼吸器内科もある。

○ 高齢者肺炎は、ほぼ誤嚥性肺炎
○ 誤嚥性肺案は病気ではなく、老化現象
○ それには抗菌剤を使わないという選択肢も有力
○ そうしたリビングウイルもある
○ 使わないほうが、多剤耐性菌対策にも良い
○ 日本だけが多剤耐性が問題になっている。(WHO勧告に違反)

高齢者肺炎のあり方は年々変わってきている。→こちら
 

『高齢者、終末期と広域抗菌薬』

日経アジア感染症会議が開幕 多剤耐性菌対策、日本主導へ議論
2017/3/4
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO13668670T00C17A3CR8000/


薬剤耐性(AMR)の現状及び薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン
平成28年6月10日
健康局結核感染症課
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000129172.pdf

「日本は、抗菌薬の販売量の総量自体は多くはないが、幅広い細菌に有効であるものが多い3系統の抗菌薬(第3世代セファロ
スポリン、キノロン、マクロライド)の使用割合が、他国と比較して、極めて高い。」

「日本の、薬剤耐性菌の検出割合は、ヒトにおいてはカルバペネム系抗菌薬以外は他国と比較して高いものが多い。」


高齢者肺炎を「治療しない」選択肢に踏み込む
Posted on 6月 24, 2016 by white-family
2016/5/31 加藤勇治=日経メディカル
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201605/546975.html

 そして、「終末期あるいは老衰」と判断された場合、「個人の意思尊重、QOL優先」という考え方に基づいて治療を考えることを推奨します。さらに、終末期や老衰の状態でなくても、次は高齢者に特徴的な誤嚥性肺炎のリスクを評価することになっています。耐性菌リスクの有無、重症度判定はその後というアルゴリズムです。原因菌や重症度評価よりも先に患者背景を考慮することを推奨する形となっています。

 さらに、米国からの報告ではありますが、高度認知症がある施設入所者で肺炎を発症した患者を対象とした観察研究では、抗菌薬治療を行わない群は治療を行った群に比べて生命予後は低下していました。しかし、90日以内に死亡しなかった患者群でQOLを評価した結果、抗菌薬治療を行わなかった患者のQOLが最も高く、積極的な治療を行うほど有意にQOLが低下していくことが示されました(Givens, et al. Arch Intern med. 170(13);1102-7:2010)。「我々の研究でも、NHCAPにおける耐性菌リスクがある群において、広域抗菌薬と狭域抗菌薬を比べた場合、広域抗菌薬の方が30日後の予後が悪い傾向にあった。積極的な治療がむしろ患者の状態やQOLを低下させるという面もある」(門田氏)。

 河野氏は、「治療が患者にメリットをもたらさない、あるいはむしろ害になるというならば、差し控えるという選択肢を常に想定するように考えを変えていくこと」と指摘します。門田氏も、「欧米では、誤嚥性肺炎は肺炎ではなく、加齢の結果だという考えもあり、リビングウィルに『抗菌薬治療を受けない』という選択肢を加えているところもある」と紹介します。

抗菌薬治療を行っても、いったんは改善するものの、中止すれば再燃する患者も多いのです。「肺炎が治っていくという手応えを感じることは難しい」

 2007年に厚生労働省は、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」(2015年に改訂)を作成し、終末期の医療の提供のあり方に方向性を示しています。さらに2014年には日本老年医学会も、人工的水分・栄養補給の導入を中心としているものの、「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン」を発表。「本人の予後を見通して、全体として延命がQOL保持と両立しない場合には、医学的介入は延命ではなくQOLを優先する」(同ガイドラインより)など、終末期の医療提供のあり方をまとめています。
高齢者肺炎を「治療しない」選択肢に踏み込む

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この記事へのコメント

たしかに治療しないと言う選択肢は有ると思う。
咽頭に住み着いているMSSAがMRSAかした場合、治療をやめると言う選択肢は有りうると思う。MRSAだけでなく抗生剤投与中で難治化した場合、抗生剤を中止すると回復する事がある。むしろ抗生剤による治療をやめた方が、回復するのではないかと思われる。
実は、抗生剤は細菌を痛めつけるが、人の免疫力も低下させる。免疫力が十分ある若い方の場合、問題にならない。ただ免疫力が低下している高齢者の場合、大きな問題になる。
もうひとつは、抗生剤投与による常在菌の減少である。MRSA等の繁殖力の弱い菌は、常在菌がたくさんいることで、その繁殖が妨げられている。抗生剤投与で常在菌が減ると、それまで繁殖できなかったMRSAや緑膿菌やカンジダなどが増殖を始めてしまう。日和見感染と呼ばれる現象が起きてしまう。日和見感染は、免疫力低下で起きやすい現象である。
このようなメカニズムでMRSAなどの日和見感染が起こる。高齢者の日和見感染に対して治療(有効な抗生剤)を使用し続けると結果が良くない事が多い。Aと言う細菌をたたくと、Bでの感染が始まる。BをたたくとCガ・・。CをたたくとA。と言う様に際限が無くなる。これを続けていけば、結果が良くない事は明らかであろう。免疫機能がさらに落ち深刻な事態になるだけである。
私は、こう言う時は、抗生剤をやめてしまいます。その方が回復する可能性がはるかに高い。
肺炎を起こしている方の治療をやめてしまう。多くの医師には、出来ないと思う。

Posted by 小関 洋 at 2017年03月05日 03:21 | 返信

弱り切ってる患者が誤嚥性肺炎で入院していったん治っても入院中に誤嚥性肺炎を起こしそれでなくなったら、病院が訴えられるってこともあるかも。。。

ちょっと違うが↓
http://naze3.blog.fc2.com/も
かかりつけ医が慌てて入院をさせなければかかわった看護師や医師も恨まれることはなかったかもしれない

Posted by 匿名 at 2017年03月05日 02:56 | 返信

「治療をしない」という選択肢を与えてくださるお医者さまって
本当に少ないですよね

血液検査をはじめ
検査をすれば
それに対しての治療をやることを使命だとお考えになられるお医者さまが大半ではないでしょうか…

病気じゃなくて
人間 丸ごと 診て 観て 視て 見て 看て…みてほしいです

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2017年03月07日 12:31 | 返信

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